バチバチとは
概要
プロフェッショナルレスリング藤原組の分裂後、船木誠勝や鈴木みのるらはパンクラスを旗揚げし、石川雄規を中心とした残りのグループは自分たちの団体である『格闘探偵団バトラーツ』を旗揚げした。しかし、U系団体育ちの彼らはそれまで純プロレスの動き(ロックアップから始まる基本的な試合運び)を学んでいなかった。
そんな彼らが精一杯できるプロレスとして、スタートさせたのが「バチバチ」と呼ばれる、激しくて痛みの伝わるスタイルである。
バチバチというスタイルはとにかく投げ合い、蹴り合い、投げ合い、極め合うというシンプルなもの。
しかも、通常のプロレスと異なり、3カウントやギブアップ、タップアウト(口でギブアップが言えない場合、相手選手の体を手のひらで軽く叩いて負けの意思表示をする行為)がないというものであった。
さらにボクシングと同じように、ダウンするとすぐにカウントが取られ、10カウント以内に立てないと負けとなる過酷なものでもあった。
純プロレスでもなく、それまでのUWFスタイルでもない、より原始的ともいえるその独特な闘いはそれまでのプロレスに飽き足らず、UWF系にも失望しかけた(主に団体の人間関係で)当時のプロレスファンの心を確かにつかんだ。
相撲漫画「バチバチ」「バチバチBURST」の作者である佐藤タカヒロは、前作の柔道漫画「いっぽん!」の頃からプロレスや格闘技の小ネタを入れていたので、バチバチというタイトルや漫画内での力士たちの闘いっぷりにバトラーツの影響があると思われる(あくまで私見ではあるが)。
※余談ではあるが、旗揚げ直後のまだエンターテイメント路線に走る前のDDTプロレスリングは、高木三四郎たち所属選手が木村浩一郎(スーパー宇宙パワー)やホッパー・キング(仮面シューター・スーパー・ライダー)に挑んではフルボッコにされるという、泥臭くもひたむきなスタイルを売りとしており「バトラーツがバチバチなら、うちらはボコボコだ!」と雑誌などで語っていた。
こうしたバチバチスタイルは、のちにバトラーツを離脱する池田大輔にも受け継がれる。彼はプロレスリングNOAH退団後、『フーテンプロモーション』という団体を旗揚げし、バトラーツ解散後もより進化したバチバチの闘いを繰り広げている。
そこには、フーテンの選手だけではなく、K-DOJOの真霜拳號やみちのくプロレスのフジタ“Jr.”ハヤト、さらにはバラモン兄弟などといった強さを求める他団体もしくはフリーの選手たちが集っている(バラモンが?とか言わないように)。
なお、フーテンプロモーションではバチバチについてのルールも明文化されているので、そちらも参考に。
正直、バラモン兄弟はいつも反則負けだけどな!
関連動画
関連項目
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