バット星人とは、『帰ってきたウルトラマン』に登場した宇宙人である。
別名「触角宇宙人」
頭の上に3本の角(真ん中の1本角は先端が三叉に分かれたアンテナ型、その両隣に伸びている2本は階段状になった太い角である)が生えているのが特徴。両腕の先端は槍のようになっている。
触角宇宙人:バット星人 | |
登場作品 | 帰ってきたウルトラマン |
サブタイトル | 第51話「ウルトラ5つの誓い」 |
体長/全長 | 2.3メートル~43メートル |
体重 | 80キログラム~28000トン |
出身地 | バット星 |
概要
最終話である第51話「ウルトラ5つの誓い」に登場。
声を演じたのは阪脩。
全宇宙の支配を目論む凶悪な宇宙人で、そのために邪魔なウルトラの星の壊滅を画策、連合艦隊を率いてウルトラの星への侵略も進めている。
さらに地球で活動するウルトラマンジャックを倒すべく「ウルトラ抹殺計画」を始動、かつて初代ウルトラマンを倒したという宇宙恐竜ゼットンの2代目を連れて地球へと進入し、郷秀樹の家族同様な存在である次郎とルミ子を攫って郷を誘き出したり、ゼットン2代目を暴れさせている内にMAT基地の動力炉を破壊してその機能を奪ったり…と郷とMATをこの上なく追い詰めようとした。
人質を取り返され、伊吹隊長の攻撃を受けても怯まず巨大化し、地球での最後の戦いに臨むべく変身を遂げたウルトラマンジャックにゼットン2代目と共に襲いかかった。
以前に初代ウルトラマン打倒を果たしたゼットンという種族に絶対の自信を持っており、ウルトラマンジャックを羽交い締めにした後ゼットン2代目にカラータイマーを攻撃させようとしたが、MATの横槍で失敗。今度は足払いという姑息な作戦でようやく有利になったかと思いきや、あっさり脱出したウルトラマンジャックのウルトラブレスレットを変化させたウルトラクロスで体を貫かれて敢え無く死亡、ゼットン2代目もその直後にはウルトラハリケーンで空中に放り投げられた挙句、スペシウム光線を受けて撃破されてしまった。
その後、郷ことウルトラマンジャックはウルトラの星に迫るバット軍を迎え撃つため地球を去るが、後日談を描いたイラストノベル『ザ・ウルトラマンメビウス』によるとやっぱりこの時の戦いでもバット軍は大敗を喫したとされ、さらに性懲りもなく量産型ゼットンを引き連れてウルトラの星に再度攻撃を仕掛けたものの、今回も量産型ゼットン軍団はウルトラ兄弟の活躍で一掃されてまたしてもその野望は露と消えたらしい。
ちなみに後付け設定でバット星人は“ゼットンの養殖にかけては宇宙一”という謳い文句が出来たものの、肝心のゼットン2代目の強化バランスが悪く(2代目ゼットンはパワーに偏り過ぎて他の能力が低下してしまったとの事)、結局初代ほどの実力を見せられなかった事から“バット星人はゼットンの養殖は得意でも育成は下手”というイメージが付いており、一部のファンからは“ゼッ豚ブリーダー”なる不名誉なアダ名で呼ばれている。
『ウルトラマンサーガ』に登場したバット星人
2012年公開の映画『ウルトラマンサーガ』にて登場。
声を演じたのはそのまんま東こと元宮崎県知事の東国原英夫。
『帰マン』に登場した個体と同族という設定だが、その相貌はかなり異なっており、頭部の3本角は前個体よりも短めで、ロボットのように機械的ながらスマートかつスタイリッシュなボディが特徴。腕にはちゃんと指が生えている。
種族の中でも選りすぐりのエリートであるとされ、事実いくらウルトラマンの居ない次元とは言えフューチャーアースの完全制圧を果たし、映画の前日談を描いたDVD『キラー・ザ・ビートスター』 ではかつて天球ビートスターが作られた宇宙が滅びるきっかけを作るなど、前個体はおろか並の宇宙人とはまるで比べ物にならないほどの高い実績の持ち主。
その目的は自ら育てたゼットンを極限まで進化させ、その力を利用して宇宙の神になるという途方もないもので、そのため支配したフューチャーアースにそのゼットンの繭を置き、そこに他の次元宇宙から怪獣や生物を送り込んでゼットンの餌にさせたり、生き残った人々を脅かしてその恐怖と絶望の心をもゼットン育成の糧としていた。
生まれたハイパーゼットン・ギガントがゼロ、コスモス、ダイナに追い詰められるや自分が乗っていた宇宙船ごとギガントと融合、最終形態であるイマーゴへの進化を促し、なおかつ自らがハイパーゼットンそのものとなって3大ウルトラマンを圧倒して見せ、そして彼らが合体したウルトラマンサーガと激しい戦いを繰り広げる事となる。
しかし、ハイパーゼットンがサーガに倒されるやそれと一体化していたバット星人も同時に滅び去るのであった。
『帰マン』から約40年ぶりの映像作品への登場となるバット星人であり、ゼットンを使って打倒ウルトラマンを企むという設定も同じだが、とにかくパフォーマンスが壮大で、特に以前までは致命的に遅れていると思われていたゼットンの強化育成に関してはやはりウルトラマンには最終的に敗れてしまったものの、ある意味で本家ゼットン星人を超えたと言っても過言ではないほどの成果を見せつけている。
『ウルトラゼロファイト』に登場したバット星人
『ウルトラマン列伝』内のミニコーナー「ウルトラゼロファイト」に登場。
映画『ウルトラマンサーガ』に登場したバット星人とは別個体でグラシエという名前が付けられている。
スーツは映画に登場したものの流用なので姿は映画版の個体とほぼ同じである。
声は浅沼晋太郎。
傲岸不遜だった前個体と違って慇懃な敬語口調でどこかユーモラスな性格をしているが、戦闘時には声が低くなり、さらに攻撃的で乱暴な言葉使いになるなど、二面性が激しい。
怪獣墓場に迷い込んだウルトラマンゼロの前に現れるや、復活させたレッドキング、ガルベロス、ガンQ、ベムスターの四怪獣を“地獄の四獣士”として差し向けて次々とゼロと戦わせ、彼らが倒されるとその魂を取り込んで自分も巨大化し、剣を振るってゼロに戦いを挑んだ。
一度追い詰められても自分を倒せば復活させたピグモンも死ぬと脅して戦意を奪おうとしたが、覚悟を示したピグモンの声で再起したゼロに圧倒され、そしてゼロ・ルナミラクルの力で取り込んだ魂達を引き剥がされた挙句、最後はゼロ・ストロングコロナのガルネイトバスターを受けて敗れ去った。
しかし、倒される直前に自身の背後に黒幕がいる事を示唆するような言葉を残しており、後に実は“カイザーダークネス”率いる“ダークネス・ファイブ”の尖兵だった事が判明した。
一応『サーガ』では無かったバット星人自身による格闘戦を実現しており、いささか卑怯なやり方ではあったものの一度は単身でゼロを窮地に追い込むなど初代以上の実力は持っている(というか初代が弱すぎるんじゃ)。
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