バトルフィーバーJとは、1979年から1980年に放映されたスーパー戦隊シリーズ第3作目である。
概要がまた出やがった!
東映版『スパイダーマン』(スパイダーマッ)に続く東映とマーベル・コミック社の業務提携作品で、スパイダーマンからいくつかの要素を引き継いでいる。90年代中期までは原作が石ノ森章太郎である『秘密戦隊ゴレンジャー』と『ジャッカー電撃隊』がスーパー戦隊シリーズに含まれていなかったため、シリーズ第一作扱いであった。
世界各地のダンスを取り入れた戦法が特徴的である「バトルフィーバー隊」と秘密結社「エゴス」との戦いを描く。
シリーズ3作目にして、ようやく巨大ロボ「バトルフィーバーロボ」が登場。
電光剣・唐竹割りを筆頭とする必殺技で数々の悪魔ロボットを葬ってきた。
(厳密にはこの作品では敵怪人は巨大化せず、その怪人の弟(妹)である悪魔ロボットを呼び出してくる)
これが好評を博し、次回作以降もスーパー戦隊の戦力として登場するのであった。
巨大ロボが登場した事でスーパー戦隊の基本的なフォーマットはより一層形成されたと言えるであろう。
ストーリーとしては、メンバー中2人が負傷或いは戦死して交代するというハードな展開に。
司令官・倉間鉄山将軍は生身の状態でも怪人と渡り合える上に敵幹部とタイマンで勝利する強さを誇る。
歴代司令官キャラの中でもチート的存在ではなかろうか。
バトルフィーバー隊
国防省とFBIの精鋭が集められた部隊。各員が世界各国のダンスの達人であり、それを取り入れた戦闘術で戦う。『バトルフィーバーJ』はあくまで番組タイトルであり、劇中では「バトルフィーバー」または「バトルフィーバー隊」と呼ばれる(一応「バトルフィーバーJ」と名乗ったこともある)。事件が起きないときは各員自由に過ごしており、パチンコやショッピングに出かけることもあった。
敵の目の前で変身することもあったが、中盤までその正体は知られていなかった。
変身方法は「フィーバー!」と叫びその場で回転するというもの。強化服「バトルスーツ」は人体の能力を強化する働きがあり、防弾性にも優れる。「ジェットオン!」のかけ声で足の裏のジェットが作動し、バトルフィーバーロボへの搭乗に使われる。バトルスーツは通信機のバトルシーバーに収納・携帯されており、基地には予備も置かれている。
二つの目と鼻、唇のある人の顔を模したアメコミチックなマスクが特徴的で、胸には各々のモチーフとなった国の国旗がデザインされている(本来の形ではないが)。またゴレンジャー、ジャッカーと続いたマントに替わり白いマフラーを付けている。
伝 正夫/バトルジャパン |
BF隊のリーダー。アジアを代表する戦士である。文武ともに優れ職務に対しても真面目であり、鉄山将軍からの信頼も厚い。 変身後のバトルジャパンは赤いマスクに白いスーツの日の丸カラーで、マスクの形状も太陽や火の玉のようである。戦闘の際には空手やカンフーを組み込んだカンフーダンスで戦う。共通装備のコマンドバットは双頭の槍に変形する。 |
志田 京介/バトルフランス |
ヨーロッパを代表する戦士。フランス語を交えて話すキザな男で、女性に弱い。フェンシングのフランスチャンピオンであり、その腕前は戦いにも活かされている。また美容師としての腕前も相当であり、本人曰く5年ほどパリの美容院で勉強したらしい。 バトルフランスは青いマスクに白い(実際は限りなく白に近い水色。ゴーカイジャーでは白色になってる)スーツで、フラメンコを基にしたスパニッシュダンスで戦う。 |
白石 謙作/バトルコサック(初代) |
ユーラシアを代表する戦士。中央アジアで生まれた孤児で、鉄山将軍に拾われている。一見落ち着いているようで短気な所もあるが、根は優しい。 33話で強化服を携帯していなかったため、エゴスの凶弾に倒れてしまう。 バトルコサックは 演じる伊藤武史は『秘密戦隊ゴレンジャー』で明日香健二/ミドレンジャーを演じている。 |
神 誠/バトルコサック(2代目) |
国防省時代の謙作の先輩で、戦死した謙作の遺志を継ぎ2代目コサックとなった。銃の名手であり、その冷静な性格からBF隊のサブリーダー的存在となる。 変身後は、パワーを主体とした戦い方の初代コサックに対し、スピードを活かして戦う。 |
曙 四郎/バトルケニア |
アフリカを代表する戦士。ケニア生まれの野生児で、臭いで人間に化けたエゴス怪人を見破ることもあった。動物と会話ができ、よく基地に動物を連れ込む。当ページ内の見出しの「また出やがった!」は、エゴスの悪魔ロボが現れた際に彼がよく叫んだ台詞である。 バトルケニアは黒地に緑や黄色が入ったデザインで、マスクには動物の耳や牙のような意匠がある。アフリカ原住民の舞を基にしたトロピカルダンスや、動物のようなアクションで戦う。コマンドバットはムチに変形し、攻撃や移動手段に使われる。 演じる大葉健二は翌年の『電子戦隊デンジマン』にも青梅大五郎/デンジブルー役として出演し、二年連続で戦隊メンバーを演じた。 また、2012年1月21日公開予定の『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』にレジェンド戦士として登場し、同じく大葉氏の演じる一条寺烈/ギャバン、青梅大五郎/デンジブルーと共演することが明らかにされている。 |
ダイアン・マーチン/ミスアメリカ(初代) |
アメリカ・オセアニアを代表する戦士。元はFBIの捜査官で、1話でエゴスを追っている所を誤ってBF隊に捕まってしまう。その後正式にBF隊に加入した。その事件の際、共同で捜査に当たっていたFBI捜査官の父親がエゴスに暗殺されている。 24話で妹がエゴスに狙われ、自身も正体が知られると同時に敵の攻撃に倒れてしまう。その後ミスアメリカを汀マリアに引き継ぎ、妹と共にアメリカに帰国する。 ミスアメリカはブロンドヘアーにハイレグのようなスーツと、他の4人以上に異色のデザインとなっている。ディスコダンスの軽妙なステップでエゴスと戦う。コマンドバットは数本のナイフに変形し、手裏剣として用いる。 ダイアンの吹き替えを担当した小牧リサは、『秘密戦隊ゴレンジャー』でペギー松山/モモレンジャーを演じている。 |
汀 マリア/ミスアメリカ(2代目) |
ダイアンからミスアメリカを引き継いだ元FBI捜査官。FBI時代はダイアンの父から指導を受けていた。身体能力や手裏剣の腕前はダイアンに劣らず、また変装が得意である。劇中で19歳と判明している。 変身後はダイアン同様にディスコダンスとナイフで戦う。 |
BF隊の戦力
装備
- バトルシーバー
- 隊員の腕に装着されている小型通信機。内部には強化服・バトルスーツが収納されている。
- コマンドバット
- 棒状の共通武器で、各々が得意な武器へと変形させる。
「スクラムだ!」のかけ声で空中に投げられたコマンドバットが合体、必殺技のペンタフォースが放たれる。初期はロケット砲に変形し、15話以降は大型のブーメランに変形する。 - バトルショット5
- 先端にナイフが装備された拳銃。ナイフは発射可能で、弾丸が発射される銃口はナイフの下にある円筒である。
メカニック
- ビッグベイザー
- 海底に存在するBF隊の秘密基地。独自航行能力を備えている。内部には居住区や格納庫が存在し、バトルフィーバーロボもここで建造された。
- バトルフィーバーカー
- 最高速度:400km/h
BF隊の専用車で、主にジャパンが搭乗する。普段は連絡員のケイコが勤めているレンタカーショップに置いてある。主任の浜村曰くツケで乗り回しているらしい。 - スリーマシーン
- 最高速度:350km/h
フランス、コサック、ケニアの乗る高性能バイク。「フィーバーマシン」とも呼ばれる。 - バトルシャーク
- 全長/150m:重量:8000t、最高速度:マッハ5
水素エンジンにより水中・水上・空中を航行可能な万能戦闘艦。バトルフィーバーロボ及びその武器の輸送が主な役割だが、あらゆる最新兵器を搭載しているため戦闘も十分可能。主にオートコントロールによって無人で発進するが、基地で待機していたメンバーや連絡員が搭乗することもある。マニュアル操作の場合はバトルフィーバーロボのコクピットから操作される。 - バトルフィーバーロボ
- 全長:58m、重量:3000t、出力:500万hp/t
鉄山将軍が設計・開発した巨大ロボットで、BF隊の切り札。1話ではまだ建造中であり、5話で完成・実戦投入された。バトルシャークによって戦地まで輸送される。ボディはISO合金製で、巨体ながら機敏に動くことが可能。またマッハ10で飛行することができ、初陣ではバトルシャークから発進後に空中戦を行っている。主な武器は両足に装備された二本の短刀・ソードフィーバーと、巨大な日本刀・電光剣。他にも数多くの武器がバトルシャークより射出される。両腕にはチェーンが収納されており、敵の拘束などに使われる。必殺技はソードフィーバーを投げつける「クロスフィーバー」、15話以降は電光剣による「電光剣唐竹割り」を使用する。
鎧武者のようなデザインが特徴的な、スーパー戦隊シリーズ初の巨大ロボ。また、変形・合体機構を持たない数少ない戦隊ロボでもある(他には『カクレンジャー』の獣将ファイターや『タイムレンジャー』のプロバイダスなど)。『轟轟戦隊ボウケンジャー』の1号ロボ・ダイボウケンと縁があり、同番組のミニコーナーや『199ヒーロー大決戦』で共に技を繰り出している。
国防省関係者
- 倉間 鉄山将軍
- 国防省の最高幹部にしてバトルフィーバー隊の最高司令官。エゴスの怪人や幹部と同等に渡り合ったり、バトルシャークやバトルフィーバーロボを開発するなど、武道や技術の面でも優れた能力を持つ。
- 中原 ケイコ
- BF隊の連絡員。基地内で通信業務やバトルシャークの発進準備を行う。ミドリと共にバトルシャーク及びバトルフィーバーロボに乗ったこともあった。表向きはレンタカーショップに勤めていたが、後にスナック「ケニヤ」で働くようになる。
- 青葉 ミドリ
- BF隊の連絡員。普段はレコード店に勤めている。変装が得意。
- 上野 トモコ
- ミドリに代わって配属された連絡員。中原姉弟のマンションの隣室に住んでいる。
- 九太郎
- 鉄山将軍が作ったロボット九官鳥。BF隊のお目付役で、甲高い声で彼らを叱責する。
その他の関係者
- 中原 マサル
- ケイコの弟の小学二年生。BF隊の正体を知っており、時には作戦の手助けをすることもある。
- 上野 ユキ
- トモコの妹。小学校高学年で、姉との二人暮らし。
- 浜村 昭夫
- ケイコが表向きに勤めているレンタカーショップの主任。自分の店でBF隊の連絡が行われていたり、店の車がバトルフィーバーカーであることは全く知らない。そのためツケで乗り回す伝のことを快く思っておらず、暴走族だと思っている。
- 青木 茂雄
- スナック「ケニヤ」のマスター。店のトイレがBF隊基地への通路になっていることは知るよしもない。
秘密結社エゴス
現代の科学を邪悪なものとし、原始科学を崇拝するエゴス教を母体とする組織。神であるサタンエゴスの指揮の下、エゴスの世界を作るべく世界中で暗躍している。様々な手段で日々会員を増やしており、エゴスに魅入られた人間は額に赤い×印が浮かぶ。
構成員
- サタンエゴス
- エゴス教の崇拝対象である神。黒頭巾とローブで常に身を隠しており、正体は謎に包まれている。御前に置かれた結晶状の多面体からの光線で怪人の製造や失敗した者の処刑を行う。その他にも予知能力など、人知を超えた能力を垣間見せる。
- ヘッダー指揮官
- エゴスの大幹部で、サタンエゴスやエゴス怪人を崇める神官。サタンエゴスの命令の下、エゴス怪人の作戦を補佐する。「邪神流」という武術の使い手。
- サロメ
- ヘッダーの弟子で、自称「世界最強の女」。エゴスのアメリカ支部より呼び寄せられた。レスリングを主体とした格闘術で戦う。また、変装の名手でもある。
- エゴス怪人
- サタンエゴスにより怪人製造カプセルを使って生み出される怪人。サタンエゴスの子供として扱われ、「御子」や「王女様」と呼ばれ崇められる。スーパー戦隊シリーズでは珍しく、幹部よりも地位が高い。名称は「○○怪人」または「怪人○○」。
- 悪魔ロボ
- エゴス怪人の呼びかけで出現する巨大ロボット。怪人の弟(妹)と呼ばれ、怪人と同じ姿をしている。一つ怪人と違うのは、サタンエゴスの御前に置かれているものと同様の多面体が頭部に付いていることである。
- カットマン
- エゴスの戦闘員。細胞を振動させて物質をすり抜ける能力を持つ。
キャスト
- 伝 正夫/バトルジャパン:谷岡弘規
- 白石 謙作/バトルコサック(初代):伊藤武史
- 志田 京介/バトルフランス:倉地雄平(現:倉知成満)
- 曙 四郎/バトルケニア:大葉健二
- ダイアン・マーチン:ダイアン・マーチン
- ダイアン・マーチン(吹き替え)/ミスアメリカ(初代)の声:小牧リサ、横沢啓子(15、16話のみ)
- 汀 マリア/ミスアメリカ(2代目):萩奈穂美
- 神 誠/バトルコサック(2代目):伴直弥
- 倉間 鉄山将軍:東千代之介
- 中原 ケイコ:伊東範子(現:日髙のり子)
- 青葉 ミドリ:司ゆり
- 上野 トモコ:菅野啓子
- 中原 マサル:佐藤たくみ
- 上野 ユキ:佐藤三千代
- 浜村 昭夫:吉宮慎一
- 青木 茂雄:鈴木誠司
- 九太郎の声:京田尚子
- サタンエゴスの声:飯塚昭三
- ヘッダー指揮官:潮建志(~7話)、石橋雅史(8話~、7話までの差し替え分)
- サロメ:マキ上田
- ナレーター:大平透
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- 特撮作品一覧
- スーパー戦隊シリーズ
- スーパー戦隊VSシリーズ(「ガオレンジャーVSスーパー戦隊」でバトルジャパンが名乗りで客演)
- ジャッカー電撃隊(前作)
- 電子戦隊デンジマン(次回作)
- 日髙のり子(女性連絡員としてレギュラー出演していた)
- レオパルドン(東映版スパイダーマンに登場。スーパー戦隊シリーズの巨大ロボの始祖的存在)
スーパー戦隊シリーズ | ||
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