ババヘラとは、主に秋田県・青森県で見られるアイス屋さん、及びそこで売られるアイスの総称である。ババヘラアイスとも言う。
概要
夏場に秋田県内・青森県内を探索していると、まれに水場とは関係がないにも関わらず、ステンレス製の保存容器が置かれているリヤカーとビーチパラソルを立てた姿に遭遇することができる。
学校や地域の体育祭や花火大会、祭り会場など人手の集まる場所や、反対に普通の田園地帯の道路沿いなど喧噪から外れた界隈などにも現れ、農作業着であるモンペとほっかむりを着用した老婆が簡素な椅子に腰を据えている。
容器の中には黄色と薄紅色の二色のシャーベット(人によっては茶色や白もある)が収められている。色はそれぞれバナナとイチゴを指しているが、味にそれほどの違いはない。
老婆に声を掛けると蓋を開けヘラを巧みに使いコーンに盛るところを観客はリアルタイムで観察することができる。このときシャーベットは山型に盛られるが、その道に熟練した老婆であれば花びらのように貼り付けて盛ることでアイスを薔薇の形に形成することが可能である。
「ババヘラ」という名称は、老婆の通称であるババが普通のアイスクリームスコップではなくヘラを使用することから由来する。東北では母親や老婆の名称にそれぞれ「アバ」「ババ」がある。ここで言う「ババ」とは「ババア」のような中傷ではなく、むしろニュアンスとしては「おばあちゃん」に近い親しみがこめられたものである。
青森県ではリヤカーを引いている時に鳴らしている鐘の音からの由来で、日本海側の津軽地方では「チリンチリンアイス」、太平洋側の南部地方では「チンチンアイス」と呼んでいる。
ちなみに老爺だと「ジジヘラ」若い女性だと「ギャルヘラ」と呼ばれるらしい。
また、個別の訪問販売も行っており、その時ならコーンが付属したタッパに収められたものを購入することも可能である。
関連動画
※ 左側の動画で、9分15秒あたりからから彼女と遭遇した様子を見ることができる。
関連静画
関連項目
- 4
- 0pt