バベルのメダルタワーとは、セガが開発したプッシャー型メダルゲームである。
初代は2016年3月に登場。現行版は2019年9月リリースのシリーズ2代目「バベルのメダルタワーW!(ダブル)」。
概要
基本はよくあるプッシャー型メダルゲームだが、この機種の最大の特徴はタイトルにある通り「メダルタワー」にある。メダルを高く高く積み上げ、最終的に倒した時の爽快感は他のゲームにはない本機独特のものとなっており、YouTubeではメダルタワーを倒すだけのわずか30秒の動画が1000万回も再生されているほどに魅力的であるといえる。
プッシャーの下にはメダルタワーを建てる機械があり、ジャックポットチャレンジの進行とともにどんどんメダルを下から積み上げていく。200枚以上建てればジャックポットとして認められ、最大で1本あたり1000枚のメダルタワーが”建設”される。
初代とWの違い
- 初代では10個のオーブを落とせば必ずジャックポットチャレンジだが、Wでは3個のオーブを落とすとサテライトチャレンジとなり、サテライトチャレンジをクリアするとジャックポットチャレンジに入る。
- 初代では1000枚のメダルタワーを1本で建設するが、Wではメダルタワーが200枚・300枚・500枚・1000枚と分割されるようになった。小出しになったことでメダルタワーを落とす前に手持ちのメダルがなくなるということが減った。
- Wではタワーガイド(横ずれ防止ガード)が追加され、メダルタワーを押していく過程で横に逸れていかないようになった。
- Wではジャックポットランキングが記録されるようになった。
- Wではチャッカーストックに「ラッキータマゴ」が追加された。詳しくは後述。
- Wでは「ダブルモード」が発生することがある。詳しくは後述。
- Wでは店舗によりモーニングサービス・イブニングサービスを行っている。詳しくは後述。
なお、本記事では断りのない限り、以下「バベルのメダルタワーW!」を前提に説明する。
ゲームの流れ
大まかに説明すると以下の通り。
- プッシャーゲームで遊ぶ
- チャッカーにメダルを落としてスロットを回し、メダルやオーブ(黄色いボール)を獲得する
- オーブを落とし、ジャックポットステップを獲得する
- ジャックポットステップが3つ貯まるとサテライトチャレンジに挑戦する
- 見事ジャックポットチャレンジが当たればメダルタワーの建設が始まる
- アウトになるまでジャックポットチャレンジは継続!目指せ2000枚!
通常ゲーム
メダル投入口からメダルを入れてプッシャーのメダルを落とし、手前からメダルが落ちればそれを獲得する。
チャッカーはフィールド中ほどに2つあり、そこにメダルが落ちるとスロットが回転する(チャッカーに落ちたメダルは手持ちメダルにはならない)。チャッカーにたくさんメダルが落ちるとストック(保留)が貯まるが、最大で10ストックまでしか溜まらない。それ以上メダルがチャッカーインした場合は以下の特典が発生する。
- ストック10個目の横にあるラッキータマゴにダメージが入る。タマゴが割れるとアイテムやメダルを獲得できる。まれにダイレクトジャックポットチャレンジになることもある。
- ストックがレベルアップする。具体的には通常緑色のストック表示が赤や虹色になり、必ず何かしらが当たるようになる。ただし必ずレベルアップが発生するとは限らない。
スロットの当たりの内容は以下の通り。
111・333・555 | オーブ抽選 (オーブがフィールドに追加される。運が良ければジャックポットステップが貯まる) |
222・444・666 | メダル15枚 |
777 | ダイレクトジャックポットチャレンジ (そろえば即ジャックポットチャレンジとなる。5個のステップが配置されたルーレットが2つ出現し、ボールがフィールドに投入された瞬間に落ちた側のルーレットが止まり確定する。) |
バベルボックス (7と1の間にある) |
メダル5枚 メダル100枚 オーブのカケラ獲得 タワーレンガ獲得 ダブルモード突入 のいずれか (中央リールのみ。出現した場合は左右の出目にかかわらずボックスが優先) |
ダブルモード
通常スロットでバベルボックスからダブルモードが出たときに発生する、いわゆる確変モード。
ライフが5個与えられ、スロットがそろえば1つ回復・そろわなければ1つ減る。ライフがすべてなくなると3つの宝箱から1つを選ぶ画面になり、3分の2の確率で継続(ライフ全回復)、3分の1の確率で終了となる。
メダル獲得 | 最初は15枚払い出しだが、スロットが10回そろうごとに15枚ずつ増えていく。75枚が上限。払い出し時は一時的にチャッカーが無効になる。なお、ダブルモードの払い出しは合計9999枚が上限となる。 |
オーブ抽選 | 通常時の奇数ぞろいと同じ。 |
オーブのカケラ | 4倍または5倍のオーブのかけらを獲得。1種につき6個集めるとジャックポットステップ獲得。 |
タワーレンガ | タワーレンガを獲得する。JPC(メダルタワー建設)の初期枚数が増える。 |
ダイレクトジャックポットチャレンジ | 通常時の777ぞろいと同じ。 |
オーブ
フィールド上にある黄色いボールをオーブと言う。このゲームではオーブを3つ手前に落とすのが第一目標となる。
オーブはスロットで7以外の奇数をそろえるほか、タマゴ破壊や100円投入特典などで獲得できる。これらの場合はまず「オーブ抽選」となり、画面下の物理抽選ルートにオーブが投入される。ふつうは低くなっている右か左のルートを経由してフィールドに投入されるのだが、中央(高くなっているので通りにくい)を経由した場合はラッキーとなりジャックポットステップが一つ増える(ボールが手前に1つ落ちた扱いになる)。
稀にオーブ抽選がダイレクトオーブ抽選になることがある。この場合はオーブが落ちてくるのではなく、画面上のルーレットで直接ジャックポットステップを1個か2個獲得することができる。
ジャックポットステップには1倍(緑)・2倍(青)・3倍(赤)・4倍(銀)・5倍(金)の5種類があり、ボール落下後にどれになるかが決まる。ジャックポットステップが3つ貯まればサテライトチャレンジに突入する。
サテライトチャレンジ
ジャックポットステップが3つ貯まる(≒オーブを3つ手前に落とす)と挑戦できる。上記で集めたジャックポットステップをルーレットの3つの空欄に埋めて、ルーレットがスタートする。
ジャックポットチャレンジに突入する確率は12分の3=4分の1。ただし外れると次回に持ち越しとなり、外れた際に抽選されたマスはJPCマスに変わるので12分の4、12分の5とどんどん確率が上がっていく。また、外れた場合でも100円を投入することで継続チャンスがある(後述)。
でも最悪の場合外れまくって↓みたいなこともありうる。さすがにこれは激レア事例。
抽選はオーブ抽選と同じようにオーブを投入することで行い、オーブがフィールドに落ちた瞬間にルーレットが止まり確定となる。ただしたまにプレイヤーがボタンで止めることができるようになることもある。
なお、初代ではオーブを10個手前に落とす必要がある代わりにサテライトチャレンジをすっ飛ばしてジャックポットチャレンジに入る。
コンティニューチャンス(サテライトチャレンジ)
サテライトチャレンジに失敗したときに挑戦できる。100円で1回ルーレットを回し、オーブの物理抽選またはボタン操作で止める。最初は継続確率12分の3だが、外れた場合はタワーレンガがもらえた上でそのマスが継続に変わり12分の4、12分の5とどんどん当たりやすくなる。しかし、回すたびに100円を投入する必要があるので最悪の場合1000円が必要。
倍率合成チャンス
ジャックポットチャレンジに使うルーレットは一つしかないため、基本的に他のサテライトの抽選中はジャックポットチャレンジに進行できない。もしこの待機中にもう一回ジャックポットチャレンジを当てた場合、2つのジャックポットチャレンジ権を1つにする代わりに開始倍率が合成される。
例:1倍ジャックポットチャレンジの待機中に2倍ジャックポットチャレンジを当てた場合…最低でも3倍からのスタートだが、運がいいと4倍や5倍からのスタートになる。
ジャックポットチャレンジ
このゲームの一番の見どころかつプレイヤーが暇になる時間。プッシャーが引っ込み、中からタワーを建てる機械が出現する。
筐体中央にあるルーレットで、何枚建てるかを抽選する。ルーレットは穴が10個あり、3の穴が3つ、6が2つ、12・24が1つづつと、みんなでステップ(3獲得+みんなでステップ獲得)、×(終了)の穴がある。つまり、なんと90%の確率で継続する。みんなでステップは4回以上入るとJPC終了後に「みんなでゲーム」が始まる(後述)。終了に入っても100円を投入することで継続チャンスがある(後述)。
回数 | 確率 | 回数 | 確率 | 回数 | 確率 | 回数 | 確率 | 回数 | 確率 | 回数 | 確率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 100%(特別) | 6 | 53.14% | 11 | 31.38% | 16 | 18.53% | 30 | 4.24% | 80 | 0.02% |
2 | 81% | 7 | 47.83% | 12 | 28.24% | 17 | 16.68% | 40 | 1.48% | 90 | 0.008% |
3 | 72.9% | 8 | 43.05% | 13 | 25.42% | 18 | 15.01% | 50 | 0.52% | 100 | 0.003% |
4 | 65.61% | 9 | 38.74% | 14 | 22.88% | 19 | 13.51% | 60 | 0.18% | 150 | 0.00001% |
5 | 59.05% | 10 | 34.87% | 15 | 20.59% | 20 | 12.16% | 70 | 0.06% | 200 | 0.00000007% |
サテライトチャレンジで当てたジャックポットステップの色に応じて、最初の倍率が変化する。例えば2倍ステップ(青)を当てたら最初からJPCの枚数が2倍になり、3の穴に入った場合は6枚獲得ということになる。さらにJPCが進行していくと10回継続するごとに2倍、3倍…(開始時の倍率が2倍なら3倍、4倍…)と増えていく。なお、5倍の次は6倍を飛ばして7倍となり、7倍が上限となる。
また、メダルを投入することで次の抽選の倍率を上げることができる(数枚入れるだけで倍率が上がることもあれば、何十枚入れてようやく上がることもある)。この方法で上げられるのは5倍まで。
なお、タワーの建設は200枚で一度中断され、前に押し出される。続けて300枚(累計500枚)建設したら押し出し、さらに500枚(累計1000枚)建設したら押し出し、最後に1000枚(累計2000枚)建設したら押し出しとなる。累計2000枚超えの時はそれ以上タワーを建設せず、フィールドに直接払い出しとなる。
合計で200枚以上獲得するとマウンテンジャックポット・500枚以上獲得するとスカイジャックポット・1000枚以上獲得するとギャラクシージャックポット・2000枚以上獲得するとW!ギャラクシージャックポットとなる。
なお、最初の1回に関しては万が一…もとい、十が一終了に入っても再抽選となる。百が一、最初の2球が2連続で終了に入っても再々抽選。千が一3連続で終了に入ると、逆に1000枚の獲得(ブラックジャックポット)になる。
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コンティニューチャンス(ジャックポットチャレンジ)
終了に入ったときに挑戦できる。100円で1回ルーレットを回し、オーブの物理抽選またはボタン操作で止める。最初は継続確率12分の1だが、外れた場合はそのマスが継続となり12分の2、12分の3とどんどん当たりやすくなる。しかし、回すたびに100円を投入する必要があるので最悪の場合1200円が必要。
一度コンティニューチャンスで継続を勝ち取り、その後また終了に入っても再びコンティニューチャンスが発生することもある。1回目のルーレットが外れた分だけ継続が増えているが、ルーレット1回につき200円となる。
再びコンティニューチャンスで継続を勝ち取り、その後また終了に入っても3回目のコンティニューチャンスが発生することもある。1回目・2回目のルーレットが外れた分だけ継続が増えているが、ルーレット1回につき300円となる。4回目はない。
ラッキーバードチャンス
200枚以上獲得でJPC終了後に発生することがある(イブニングサービス中は何枚でも必ず発生)。制限時間はその時によって違い、短い場合は30秒、長い場合は2分のことも。
メダルを1枚投入するごとに、メダル2枚以上・タワーレンガ・オーブのカケラのいずれかがもらえる。投入メダルよりもいくらか多いメダルが排出されることになるので、JPCで建設したタワーを押し出すチャンスになる。
みんなでゲーム
みんなでステップに4回以上入るとJPC終了後に発生。中央のルーレットで抽選し、メダルやアイテムを獲得できる。
みんなでゲームとは言うが、必ず全員が参加できるわけではない。JPCの本人は必ず参加できるが、ほかに参加できるのはJPC中に他サテライトでプレイしていた人(JPC中にはいなかったけどみんなでゲームだけ参加するというのはダメ)で、かつ参加権が当たった人のみ(全員外れる場合もある)。
アイテム解説
アイテムはバベルボックス、ラッキータマゴ、サテライトチャレンジ、ラッキーバードチャンス、ボーナスゲームの一部、ダブルモード、その他100円投入特典で入手できる。
- タワーレンガ
- 簡単に言うとジャックポットチャレンジの初期値。最低でもタワーレンガの数だけは積まれることが保証される。最大は+198で、この場合マウンテンジャックポット(200枚以上)確定となる。
- オーブのカケラ
- これを1種類につき6個集めるとジャックポットステップが獲得できる。2倍(青)・3倍(赤)・4倍(銀)・5倍(金)の4種類がある。
モーニングサービス・イブニングサービス
店舗によっては、その日の開店から一番にジャックポットチャレンジに突入した人を優待するモーニングサービス・閉店2時間前以降にジャックポットチャレンジに突入した人を優待するイブニングサービスを実施していることがある。サービスの内容は以下の通り。
- モーニングサービス
- タワーレンガが最大の+198に設定される。つまり、ジャックポットチャレンジに突入さえすれば最低でもマウンテンジャックポット(200枚以上)確定となる。
- さらにジャックポットチャレンジのコンティニューチャンスが1回無料になる。
- イブニングサービス
- 通常の2000枚までタワー建設するモードに加え、「ジャックポットチャレンジのタワー建設が504枚で打ち止めになる代わりに、そのあとはフィールドに2倍のメダルを直接払い出す」モードを選べるようになる。
- さらにラッキーバードチャンスが必ず発生するようになる。
もし、開店からジャックポットチャレンジが一度も出ずに閉店2時間前を迎えた場合はモーニングサービスとイブニングサービスが同時に行われるというなかなかカオスな状態になる。
関連動画
関連リンク
関連項目
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