バルテウスとは、ゲーム『アーマード・コアVI ファイアーズ・オブ・ルビコン』に登場する敵キャラクターである。
正式名称は「AAP07 BALTEUS」。「BALTEUS」とはラテン語で「ベルト」を意味する。
概要
チャプター1最終ミッション『ウォッチポイント襲撃』の大ボス。惑星ルビコン3を監視している、惑星封鎖機構の保有する特務無人機。
PVでも登場し、メディア向けの体験会では4時間のプレイ時間で1メディアしか撃破できなかったことで発売前から注目を浴びていた、アーマード・コア6のキービジュアルの一つ。
背中の戦闘機のようなブースターと、前方に突き出たリングが特徴的。このリングから凄まじい数のミサイルを斉射する様子も公表されていた為、ACVに登場したオーバードウェポン『マルチプルパルス』を思い出したシリーズ経験者も多かったようだ。「付いてる一個一個の棒があるじゃないですか? アレが全部ミサイルランチャー」
主人公・C4-621は自らの使役者・ハンドラー・ウォルターと共に新資源コーラルを求め、封鎖機構がコーラル湧出を監視している「ウォッチポイント・デルタ」を襲撃する。最奥にあるセンシングバルブを破壊し、予期せぬコーラル逆流に晒された621は意識を失うが、ルビコニアンのエアの「交信」によって蘇生。そこに飛来してくるのがバルテウスである。
スペック
通常のアーマード・コア(AC)を遥かに超えるスペックを誇る。常時飛行しており、移動速度も高速。そして豊富な武装を搭載している。
武装は以下の通り(すべて仮称)。
- リングランチャーミサイル
機体全体を覆うように展開したランチャーからミサイルを一斉発射する。上下左右からミサイルが降り注ぐその弾幕は、最早美しさすら感じるほど。下手に距離を取らず、ミサイルの回転半径の内側に潜りこむ=バルテウスへ接近するような動きを心がけると案外簡単に躱せる。
発射時に必ず停止するのが弱点。こちらの攻撃を叩き込めるボーナスタイムでもある。 - 連装ミサイル
機体上部・側面から放つ連装ミサイル。こちらは足を止めずに撃ってくる。近距離で一定のスピードで動き続けていれば躱せるし、当たってもそこまで痛くはない。 - グレネードランチャー
発射直前に警告表示が出る炸裂弾。威力もさることながら、高精度の偏差射撃で狙ってくる。直撃すればスタッガーがほぼ確定し、地上への至近弾でも爆風ダメージを受ける。
距離を離せば簡単に避けられるのだが、そうするとミサイルの餌食になる。かといってミサイルを避けるために接近すると、それを見計らったかのようなタイミングでぶっ放してくる。この凶悪コンボで多くの621が散った。警告音から発射までのタイミングを身体で覚え、的確に平行クイックブーストしよう。 - 散弾砲
地味ながら、ある意味グレネード以上の脅威。直撃すればスタッガーがほぼ確定するが、警告音無しでしれっとぶっぱなしてくる。偏差射撃精度が甘めなのが救い。 - ガトリングガン
攻撃の間に猛射してくる。ほとんど自機狙い弾であり、追尾も甘いため、射線と垂直に動けば当たらない。これが来ると大体は散弾砲や後述のフレイムブレードが続く。回避の目印にしよう。
相手のパルスアーマー残量によっては思い切って攻撃を集中し、スタッガーでのキャンセルを狙おう。 - アサルトアーマー
AP(ライフ)が半分を切ると一度だけ使用する全方位パルス爆発。直前にエアが警告してくれるのだが猶予が短く、ラッシュをかけていて巻き込まれるパターンが多い。 - 火炎放射器
アサルトアーマー発動後に解禁する装備。噴射直前に警告表示が出る。機体前方の物凄い範囲を焼き尽くし、焼かれた大地は一定時間ダメージゾーンと化すおまけつき。上空に飛ぶか、バルテウスの真下に潜り込んで回避しよう。 - フレイムブレード
アサルトアーマー発動後に解禁する装備で、バルテウス戦後半における鬼門。火炎放射器をブレードのように使って周辺を薙ぎ払ってくる。とにかく攻撃範囲が大きい上に、不意に放ってくることが多いため避け辛い。地上でのスタッガー状態からの復帰際に水平斬りでカウンターを狙ったり、機体両(手)側に展開して連続斬りを仕掛けたりとモーションも多彩。特にアサルトアーマー直後に繰り出してくる連続攻撃をどう対処するかが攻略の大きなカギとなる。
火炎を見たら即座に後退(クイックブースト連打)で射程外へ退避する、いっそブレードの根元に飛び込んで交差機動で死角へすり抜ける、等の回避方法がある。ブレード軌道を読めば三次元機動で捌くことも可能になる。
更に一定ダメージを肩代わりするパルスアーマーを定期的に展開するため、これを剥がさないことにはダメージが通らない。ただしパルスアーマーを削りきれば即座にスタッガーするため、破壊時=攻撃チャンスでもある。
攻略法
スタッガータイミングと突撃がカギのルビコプター。三次元軌道が生命線のジャガーノート。パルスアーマーへの対処が求められるステルスMT……。
バルテウスはここまでのACⅥに登場したボスの集大成ともいえる敵である。
ショップで販売しているパーツのラインナップがまだまだ少なく、OSチューニングで強化できるパラメータもたかが知れていることから、初見のプレイヤーは頭を抱えたくなることだろう。しかし裏を返せば、その程度の強化手段しか使えない状態でもクリアできる調整がされているということである。やりようはいくらでもあるのだ。
立ち回りの重要項目は2点、彼我の距離の維持とリソース管理。いずれも本作のボス戦に共通するセオリーとなる。
火力にビビって中途半端に引くとかえって向こうのミサイルを避け辛いうえに、こちらのライフル等は跳弾してロクに削れない。爆発武器やレーザーを主体にするか、思い切って踏み込むか、何れにせよ武器に合わせた戦闘距離の維持を意識する必要がある。
また、パルスアーマー削りのために焦ってブレードや高火力武器を使ってしまい、折角スタッガーを取ったチャンスに軒並みリロード中となっている……のはジリ貧に陥る典型的なパターン。相手のパルスゲージが減ってきた段階で武器のクールタイムやマガジン残弾を確認する癖をつけよう。
パラメータに「PA干渉」が設定されている武器はパルスゲージを効率的に削れるが、装弾数が少なめなので無駄撃ち注意。
- 戦術A:軽・中量機で接近してインファイトを挑む
……いきなり何を言い出すのかと思うプレイヤーも多いだろうが、慣れれば一番早く、そのうえ安全な戦術である。バルテウスは定期的な長距離移動で誤魔化してこそいるが、こちらの攻撃を回避する動きはほぼ行わず、更に至近距離への応戦手段も乏しいのである。火炎放射も上下を抜けて回り込めば簡単に避けられる。警戒すべきはグレネードの爆風とアサルトアーマー。
相手の捕捉はターゲットアシストに任せてロックオンからのアサルトブーストで強引に食らいつき、可能なら上を取ってブレード・マシンガン・ショットガン・パルスガンでタコ殴りにしよう。高度差で若干距離を取り横の座標はほぼ重なるくらいのポジションが理想。 - 戦術B:4脚でキャノンやバズーカを使う
中々敵に張り付いていられない人にはこれ。機動力を確保しつつ、火力を投入する戦術。二脚・逆関節だと硬直が発生する高火力武器を思う存分叩き込む。弾速が遅いバズーカもバルテウスには面白いように当たるし、レーザーキャノンはパルスアーマーにも有効。厄介なグレネードの爆風に当たり辛いのも利点となるが、不用意に距離を空けて隙を晒すとミサイルが全弾直撃してエライことになる。避け方をしっかり覚えよう。 - 戦術C:ガチガチのタンク脚で砲戦を挑む
どうやっても攻撃を避けられずに削り殺される人にはこちら。実弾・爆発防御を全開にしたタンクを組み、キャノン・ミサイル・バズーカを満載。後は多少の被弾は割り切って真正面から殴り合うのみである。バルテウスのパルスアーマーはACS負荷と違い自然回復しないため、多少ダメージ効率が悪い戦法でも必ず攻撃チャンスを作ることができる。
少しくらいの被弾は耐えられるが、後半の火炎放射攻撃は全力で後退or上昇して躱すようにしよう。地上走行の速さを活かすと割と回避もできる。
何度リトライしても勝ち目が見えない時は、一度撤退して金策とパーツ集めに時間を割こう。手札を増やし、様々なアセンブルや戦術から自分に合う勝ち方を見つけられれば勝利は近い。……砲台地帯とスッラのACエンタングルをもう一度突破する必要はあるが……。
所要時間の差こそあれ、攻略の最適解は存在しない。クリアできた手段こそが最適解である。何ならタンクにブレードを積んで、耐久力に物を言わせてごり押し格闘を挑むのもアリ。やり直しのペナルティも無いので、思う存分頭を悩まそう。
「序盤の強敵」の系譜
ガスコイン神父、グンダ、葦名弦一郎、マルギット……。バルテウスは、彼らフロム・ソフトウェア恒例の「序盤の強敵」に名を連ねることとなった。
ACⅥでは周回による敵の強化が無く、パーツや資金もそのまま次周回に引き継げる。OSチューニングによる全体的な機体性能の底上げ、パーツの選択肢の大幅な増加、そして何よりプレイヤー自身の経験と習熟が合わさって、2週目以降の体感難易度は大きく下がる。再びの「ウォッチポイント襲撃」にビビりながら出撃し、スッラとバルテウスをボコボコにして自身の成長に震えたプレイヤーも多いのではないだろうか。
……が、流石に第一章のボスとしては強すぎたのも事実。ゲーム発売から2週間後の9月11日にレギュレーション更新が行われ、「一度避けても視界外から再誘導して飛んでくる上に航続距離も長いミサイル」「警告音が鳴り終わる前に着弾するほどの弾速+非常に高い偏差射撃精度のグレネード」「しれっと2~3点バースト射撃をかましてくる散弾砲」「物凄い追尾で食いついてくるフレイムブレード」など、あんまりにあんまりだった攻撃が弱体化した。
現在ではACパーツの度重なる上方修正もあり、ゲーム発売当初からはだいぶ攻略しやすくなったことで、全エンディングを確認した熟練プレイヤーからは「あの時のバルテウスと再戦したい」という声も多く聞かれるようになった。とはいえ、弱体化前が異常すぎたのであって、第一章のボスとしては強いことに変わりはない。舐めてかかるとドツボにハマることも多いため、これからACⅥを遊ぶ新規レイヴンは気を引き締めておこう。
弱体化前のバルテウスと戦いたい人へ
家庭用コンソールで遊んでいるなら「コンソールをオフライン環境にしてACⅥの全データを削除した後にディスク版ソフトで遊ぶ」という裏技が使える。ACⅥは初回起動時にアップデートが入るが、この裏技を使えばレギュレーションVer.1.00で遊ぶことが出来るのだ。
ただし、レギュVer.1.00は初回アップデート後のVer.1.01と異なる正真正銘の生データ。ACパーツのパラメータ設定もいろいろと異なっているため、完全に同じプレイ感覚にはならない点には注意しておこう。また、ソフトの出荷時期によっては記録データが異なっている場合もあるため、必ずVer.1.00を体験できるとは限らないことも留意しておいてほしい。
それとは別に、普通に本編を遊んでいる場合でも、ある条件を満たすと弱体化前の「バルテウス」と戦うことが出来る。
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レイヴン。この節は『ルビコンの解放者』を 見届けた後に閲覧するべきです。 |
待て 戦友
そちらに向かっている機影がある
尋常ではない推力…
バルテウスの改修が終わっていたのか!?
AAP07A アーキバス・バルテウス
チャプター5『動力ブロック破壊』のボスを務める機体。アーキバス・コーポレーションが接収したバルテウスを改造してこしらえた機体である。ファン間での略称は「アキバル」「アキバ」。
最大の違いは有人操縦型になったことと、ミサイル以外の武装を全て取り外して超高火力のエネルギー砲を満載したところ。APと防御性能も全体的に引き上げられている。機動性能はさほど変わらないが、攻撃は更に苛烈になり、幾多のプレイヤーがまたも苦しめられた。
『ウォッチポイント襲撃』のオリジナル・バルテウスは先述の通り弱体化されたが、アキバルは発売当初から現在に至るまで一切の修正を受けていないので、いつでも「弱体化前のアーキバス・バルテウス」と戦うことが出来る。嘘は言っていない。
スペック
パルスアーマーの再展開時間が短縮されており、オリジナル以上に一度のスタッガーでどれだけダメージを与えられるかが攻略のカギとなる。また、エネルギー防御が異常に上昇している代わりに、実弾防御が大きく落ちているのも特徴。
攻撃手段はミサイル以外、全てエネルギー属性。
APが50%を切るとアサルトアーマーを発動し、攻撃パターンを追加するのはオリジナル同様。
- プラズマガン
主砲。紫色の電撃ビーム。連射速度が割と速い上に、プラズマダメージゾーンの残留が長く、直撃を避けても弾道を通ると焼かれる。 - パルスキャノン
距離が詰まると連射してくるしゃぼんビーム。集弾率に優れ遠距離まで届くが、偏差精度は甘め。ある程度の機動力があれば簡単にかわせるだろう。
警告表示が出るチャージ斉射モードも存在。こちらは上下機動で簡単に避けられる。万一直撃すればあっという間にスタッガーしてしまうため、エネルギー管理を忘れずに。 - レーザーキャノン
警告表示が出る青色のビーム。高い偏差精度の単発発射と、偏差精度甘めの2連射が存在する。甘めと言ってもパルスガンほどゆるゆるではなく、加えて弾速が速いため回避は難しい。これでスタッガーを取られるとプラズマキャノンの追撃で大ダメージは必至。 - 連装ミサイル
いつもの。使用頻度は低め。 - 残留プラズマ
移動軌道上にプラズマを残していくことがある。AP50%以下では更に頻度が高まる。ダメージはさほど高くないが、地味に厄介。 - アサルトアーマー
AP50%以下で一度だけ使用する。この後、確定でプラズマ回転照射を仕掛けてくる。
攻略法
ここまで辿り着いたプレイヤーであれば、相応の経験とパーツ資産を持っているはず。それでも苦戦する人は大いに苦戦するだろうが、諦めずに戦えば必ず突破できる。
できるだけ距離を詰め、上空または下方に高低差を取る位置取りを心がけると戦いやすくなるのはオリジナル同様だが、移動中はほとんど攻撃してこなかったオリジナルと異なり、アキバは移動しながら平然と射撃してくる。まずは各射撃武器の癖を把握し、回避タイミングを体に叩き込んでいこう。
こちらの武装は実弾・爆発武器で揃えるのが無難。格闘武器もパイルバンカー以外は効果薄なので、当てられる自信が無いなら射撃戦に振り切るのもよいだろう。スタンニードルランチャーはPA干渉・直撃補正に優れ、削りからスタッガー火力まで万能に担える。
どうしても敵の攻撃をさばけないなら、パルスアーマー再展開が速いことを逆利用して「パルスアーマーを割ってスタッガーさせる→直撃補正の高い武器を1、2発撃ち込んで離脱→アーマー再展開まで回避に専念→再びアーマーを割って……」という動きも効果的。両腕にパルスガン、両背中にスタンニードルランチャーを担ぐのが良いだろう。
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関連項目
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