バレーボールとは、球技の一種である。日本語などの漢字圏では排球(はいきゅう)と表記される場合もある。
概要
ニコニコでは「バレーボール」より「バレー」というタグが付くことが比較的多い。
日本での人気・普及度が高く、主要な国際大会のいくつかが日本で行われ、ゴールデンタイムにテレビ放映も行われる。競技もさることながら選手の服装や容姿が注目されるケースも多く、派生のママさんバレーなど女子が楽しむスポーツというイメージが強い。現に日本では、40万人といわれる選手人口のうち、女子が占める割合は7割(約28万人)である。
そもそもバレー自体、女性や子供が安全に楽しめるレクリエーションとして生み出された誕生経緯がある(他球技に比べ、ネットに守られているため、相手選手の接触が皆無なので、接触による衝撃や怪我のリスクは低い)。日本でも、戦後になってから、協調性を学べることから女子の中学体育学習要領に盛り込まれため、それだけプレーする機会が男子より多く、球技大会でも女子はバレーボールが選択されている。そして何より東洋の魔女に代表される、紡績業を中心に、戦後における女性の社会進出に伴う企業スポーツとして広く浸透したことが大きな理由である。今日においても、Vリーグ選手を軸とした女子の全日本代表はロンドン五輪で銅メダル、世界ランキングでも一桁を確保するなど健闘を続けており、Vリーグ女子そのものも、女子スポーツにおいてゴルフと並び最も集客力が高い競技の一つに挙げられている。とはいえ、年々、女子バレーボールの競技人口は減少しているため、楽観視はできない状況ではある。
一方で、競技そのものの日本への普及は男子が先でありYMCAを中心に広められた。その後は神戸大学の前身である、神戸高商が初めて校内にバレーのチームを形成し、黄金時代を築いた。男子バレーが再び脚光を浴びるのは、後述するミュンヘンの奇跡からであり、今日、タレントとして知られる川合俊一などの活躍もあって、しばらくは五輪出場も果たす活躍を見せ、また春高バレーの盛り上がりなどもあって、部活動としての男子バレーの人気は保たれていた。だが、後に漫画の影響やプロリーグの形成などで、スポーツ少年らがサッカー部やバスケ部などに流れていき、また、他国代表に日本の戦術を真似され(時間差攻撃やブロード攻撃などは日本代表が編み出した)、日本代表が国際試合で勝てなくなると、いつしかバレーは少年たちにとって魅力の低いスポーツに陥ってしまい(不名誉なことに、2014年には小学生男子がやりたくないスポーツのワースト3に入ってしまっていた)、中学を中心に男子バレー部の廃部が相次いだりしている(バレー漫画「ハイキュー!!」の第一話のエピソードはそんな切実な男子バレーの現状を赤裸々に語っているが、これは作者が男子バレーの窮状を知ってもらうために敢えてそうしたとのこと)など、建て直しが急務となっている。
これらのバレー離れの状況を打開するために、もっと低学年のうちからバレーに親しんでもらおうと、小学校体育の学習項目にソフトバレーが2013年より導入されることになった。
1895年にウィリアム・モルガンの考案によりアメリカで誕生、1922年ころまでにおおよそのルールが固まった(もっとも、発祥国アメリカでの人気は・・・)。 オリンピックに正式採用されたのは1964年の東京オリンピックからで、そこから世界的に普及した。男子の強豪国にはブラジル、イタリア、ポーランド、ロシア、セルビア、アルゼンチンなどがあり、アメリカも強国に入る。女子の強豪国には中国、アメリカ、セルビア、ロシア、ブラジルが挙げられ、かつてはキューバが大国として知られた。競技人気の高い国は日本のほか、タイ、トルコ、ポーランド、ブラジル、イタリア、セルビア、ギリシャなどが挙げられる。中でもポーランドは世界一バレー熱が高い国ともいわれ、スタジアムには常時数万人の観客を集め、ゴールデンタイムに国内リーグのバレー中継をしているほどである(国内ではサッカーに匹敵する人気を誇るといわれる)。
また競技人口は5億以上(ビーチバレー含む)ともいわれ、実はサッカー、バスケより多い。これはサッカーと違い女子に浸透しているレクリエーション、スポーツというアドバンテージが大きく、ブラジル、中国、ロシアなどが競技人口の多さに大きくかかわっている。
競技の概要とルール
ルールは6人or9人でチームを組み、サーブからのボールを自陣コートの地面に落とすことなく、ボールを掴まず3タッチ以内かつネットに触れずに、相手コートの地面に落ちるようにボールをネット越しに打ち合うのが基本である。国際試合などでは必ず6人制で行われている。以前は相手のコートにボールを返す際に腰から下の部位を使うのは反則だったが、1995年にルールが改正され、現行のルールでは体のどこの部位を使ってもいい事になっている。ただしサーブだけは必ず片方の手or腕を使って行わなければならない。
また、バレーボールで最も初心者の関門となっているのが他の競技にはないローテーションの存在であり、これがバレーボールという競技の難しさと同時に面白さ、奥深さを生み出している。だが、理屈を考えればそこまで難しくはないので、試合の流れやルールと一緒に説明していく(6人制)。
まず、ポジションの説明だが、前衛(フロント)と後衛(バックス)に分かれる。そしてそれぞれ、左側(レフト)、中央(センター)、右側(ライト)に分かれる。そして、前衛にはスパイカーやセッター、ブロッカーといった攻撃、守備の要、後衛にはレシーバー、リベロ(レシーブ専門の競技者、後述)を置くのだが、ローテーションが存在するために、いつまでも同じ陣形で戦うことができず、同じチームが時に攻撃的になったり、守備に徹したりするわけである。
試合の流れとしては、2つのチームが左右のコートに分かれ、じゃんけんで先攻と後攻を決め、先攻となったチームは、バックライトにいる競技者からサーブ権を持つ。サーブ権を持った競技者はサーブを放ち、その後にコート内に入る。なお、サーブ権の順番はバックライト→フロントライト→フロントセンター→フロントレフト→バックレフト→バックセンターの順であり、このようにローテーションしていく。
サーブが相手コート内に入らずサイドラインやエンドラインを割った場合や、ネットに引っかかって相手のコート内に入らなかった場合は相手チームに1点が入り、サーブ権は失い、次回はフロントライトのサーブ権となる。逆に相手がボールに触れた後に3回以内に相手側に返せなかったり地面にボールを落とした、または一度もボールに触れず見送ったままコート内に落ちれば、自己チームに1点が入り、続けてサーブを打つことができる(これをサービスエースという。エースとは得点を入れることで、他にレシーブエースなどがある)。尚、サーブは8秒以内に打たないといけなく、エンドラインを踏み越すと反則である。反則は相手チームに1点が入る上、即座にサーブ権を交代するのでけっこう重い(このペナルティはどの反則も共通である)。
一方、後攻となったチームはこのサーブが始まるまでは、ポジションを一切変更してはいけなくなっており、フロントの競技者がバックへ移動、またはバックの競技者がフロントに移動(アタックラインが境界線)することはもちろん、足の位置を基準に前衛、後衛それぞれ、レフト、センター、ライトはお互いの競技者の足を越えると反則である。一方、サーブを打ち終わった後はこのポジションの固定は解かれ、自由に移動できるようになる。
守備側は3回まで(4回目はフォアヒットまたはオーバータイムスという反則)の間に、相手側にボールを返さないといけない。そしてサーブに対し、1回目はフロントがネットより高い高さでボールを返してはいけない(ブロック、スパイクは反則になる)ので、レシーブ(アンダーハンドパス)でボールを返すのが普通である。2回目は概ねセッター(後述)によるトス、相手側のコートにボールを落とすことが目的なので、3回目はだいたいスパイクという鋭いシュートを打つことになる。もし、レシーブやトス乱れてスパイクを打てない場合はレシーブなどで相手に返さなければいけないので、相手のチャンスになる(これをチャンスボールという)。また同じ競技者が2回連続でボールに触れてはいけない(ダブルコンタクトまたはドリブル。1回目と3回目ならOK。ブロックは対象外となり、ブロックした競技者が再び触れるのもOK)。ボールをキャッチしたりするのも反則(ホールディングまたはキャッチボール)なので、レシーブができることがバレーボール競技者の前提となっている。尚、レシーブはかつては腰より下で返してはいけなかったが、ルールが改正され、今日では足を使うことも許可されている。
もし、守備側が競技者がボールに触れず、ボールがコートの外に出た場合はボールアウトとなり、守備側の得点となる。しかし、一度でも守備側がボールに触れ、ボールが地面に落ちた場合はコートの内外を問わず攻撃側の得点となる。だが、競技者はフリーゾーン以内ならコートをはみ出して追ってもよく、そこでレシーブして、危機を回避することができる上に、スパイクなどで相手側にボールを返すこともできる(ただし、以下のアタックヒットのルールは適用される)。フリーゾーンの外はボールが空中ではみ出た限り、追うことができる。尚、フロントの競技者は制限はないが、バックの競技者はアタックラインを超えた時に行動が制限される。具体的にはネットを超えた高さでボールを触り、相手のゾーンに返すことができない。これをアタックヒットの反則という(ゆえにバックアタック、後衛セッターのツーアタックなども反則。ただ、ネットより低い位置によるレシーブエースは反則にならない)。ボールを相手コートに返す場合はサイドラインの直上に取り付けられているアンテナの間を通る必要があり、アンテナに触れた場合やアンテナより外側(アンテナの延長線上を含む)を通って相手コートに返した場合はアウトオブバウンズとなり、守備側の得点となる。なお、そもそも相手コートに返っていないという扱いになるため、レシーブしたボールがアンテナの外を通りセンターラインを越えた場合は守備側がプレイを続行することも可能である。
今日のラリーポイント制では、守備側も同じように得点権利があるため、ここでスパイクによって相手コートに落とす、相手側にボールを触れさせ、3回以内にボールを落とさせると守備側に1点が入り、次は守備側がサーブ権を持つことになる。
これを繰り返し、先に25点先取したチームが1セットを獲得することになる。ただし、テニスや卓球などと同じく、マッチポイントというルールがあるため、1点差で25点に到達してもあと1点取らないとセットを獲得できない。したがって、マッチポイントになったら2点差付けるまで延々と続けられ、両者30点以上になることも珍しくない。これを最高5セット以内に先に3セット取った先取した方が勝ちである。尚、最終セット(5セット)目は15点先取で終了する(マッチポイントはある)。
競技者の交代は1セットにつき、6回までである。ただし、後述するリベロはこれにカウントされない。また競技者交代は交代される側と交代する側の交換であり、再度交代する場合はさっきの交代相手同士でしかできないのも他の競技と異なる点である。
攻防
バレーボールの主な攻撃手段はスパイクと呼ばれる威力抜群の打球であり、男子なら時速140キロぐらいに達する威力を持つ。
このスパイクを凌ぐ手段は大きく分けて二つある。一つ目はレシーブ、二つ目はブロックであり、まずはブロックについて説明する。
ブロックの存在が、バレーボールは基本的に身長が高い選手が有利であることを象徴しており、スパイクとの激しい攻防が見られ、専らブロックを行う役割をブロッカーという。一度サーブを行った後は、ブロックだけで相手にボールを返すのは反則にならないため、ブロッカーの存在は大きく、時に2人~3人でスパイクを阻止するだけでなく、意図的に隙間を空けて後続のリベロやレシーバーにレシーブしやすくするために弾道を誘導することもある(ブロッカーの場合は1枚、2枚など枚数で数えることが多い)。ブロックはボールに触れた回数にカウントしないので、ブロックに当たったボールも3回プレーすることが可能である。一方、スパイカーもブロッカー攻略の手段として、指先だけを当ててコート外に落ちるようにしたり(通称ワンタッチ)、腕に当ててコート外に落ちるようにしたり(ブロックアウト)、わざとブロッカーの真下にスパイクを放ったり、ブロッカーの両手の間に当てて、そのまま真下に落とさせたり(通称吸い込み)、時間をずらしたりしてスパイクを打ったり(時間差攻撃)、囮を使ってスパイクを打つように見せかけたり、移動してブロッカーを回避したり(ブロード攻撃)と様々なテクニックを駆使しており、その攻防が見物である。尚、競技者がネットに触れる(タッチネット、俗にネッチ)、明らかに返球される弾道を除き、ネットを超えて相手側のボールに触れる(オーバーネット)、センターラインを踏んで相手側コートに入る(手だけなら問題はない)のは違反であるが、この攻防に多発することが多い。
一方、バックスの守備の要がリベロである。リベロは他の競技者とは異なるユニフォームを着用し、他の競技者とは異なる特権と制限を持つ。まず、リベロとはレシーブ専門のポジションであり、専らバックスに属する。逆にフロントには入れない(強制的に交代した競技者と交代する)ため、選手交代は欠かせない。そのため、バレーボールの選手交代は1セット6回までとルールが定められているが、リベロはそれにカウントされず交代に制限はない。一方、リベロはフロントゾーン内でネットより高い位置でボールに触れることはできず、スパイク、ブロックといった行為は全て反則になる。トスも制限があり、前衛の位置でオーバーハンドで上げたトスはスパイクすることができず、後衛かアンダーハンドでトスを上げる必要がある。また、ルール上、リベロの配置は必須ではなく、リベロ無しでも試合ができる。
セッターはバレーボールにおける司令塔の役割を果たし、リベロ、レシーバーによってレシーブされたボールをトスによって中継し、スパイカーにボールを渡す大事な役割であり、セッターの調子がそのチームを左右するとまで言われる。トスとはオーバーハンドパスによってボールをネットの上に運ぶレシーブの一種で、ボールの弾道が安定しやすい。それゆえトスによって上げられた球はスパイカーによって打ち所になる。また、セッターなどがスパイカーにボールをトスせずに自身がボールをアタックし、相手コートを攻めることをツーアタックという。
かつてはサーブ権がある場合のみ得点することが認められ、15点先取で1セット獲得が基本だった(これをサイドアウト制といった)が、テレビ放映に合わせるため、サーブ権なしでも得点が認められ(ラリーポイント制)、25点先取で1セット獲得できるようになった。ただし、第5セットのみは15点先取で1セット獲得となっている。
なお、元々はサッカーの応援だった「ニッポン、チャチャチャ」の応援が、男女ともに全日本バレーの応援の定番となっている。
用語
- サーブ(サービス)・・・相手のコートにボールを打ち込むプレイ。ネットに当たっても相手コートにボールが落ちれば良い事になっているが、1999年のルール改正以前は失敗扱いだった。主審が笛を吹いてから8秒以内に行う必要がある。
- アンダーハンドパス(レシーブ)・・・両腕を伸ばして手を組み、手首の付近でボールを弾くプレイ。位置の低いボールを弾くのに都合が良く、相手のスパイクを弾くときに多用される。現行のルールでは足でレシーブしても良い。
- オーバーハンドパス(トス)・・・頭の上で両手でボールを押し上げるように弾くプレイ。ボールをコントロールする時に用いられる。大抵はトスの次にスパイクが行われることが多い。
- スパイク(アタック)・・・跳躍して相手コートにボールを叩きつけるように打つプレイ。下方向に打つのが基本だが、相手のブロックの手に当ててからボールをコート外に押し出したり、タイミングをずらして相手ブロックを回避する方法もある。
- ブロック・・・相手のスパイクに対してタイミング良くジャンプして、両手を上に伸ばし、ボールが自分たちのコートに打ち込まれることを防ぐプレイ。3回で相手のコートにボールを返さなければならないが、ブロックはその1回に数えない。
- フェイント・・・相手の不意をつくようなプレイ。スパイクを打つと見せかけて、指で軽く弾き相手コートの空いたスペースにボールを落とす等。
技術・戦術
- クイック攻撃(速攻)・・・トスを低く早く上げて素早くスパイクを打つ。トスの上げる位置でA~Dの4種類がある。
- オープン攻撃・・・トスを大きく上げてスパイクを打つ。強い攻撃が出来るが、相手にもタイミングを合わされやすい。
- セミ攻撃・・・クイック攻撃とオープン攻撃の中間にあたる攻撃。
- 平行・・・距離の長いBクイック。ネットに沿ってほぼ平行にトスを行う。
- バックアタック・・・後衛の選手がアタックラインの後ろからスパイクを行う。
- パイプ攻撃・・・短いトスで速攻気味に行うバックアタック。
- 時間差攻撃・・・攻撃に参加する予定の無い選手がジャンプを行うことで、相手のブロックのタイミングを狂わせる。
- 一人時間差・・・スパイクを打つ選手がジャンプのフェイントを行うことで、相手のブロックのタイミングを狂わせる。
- 移動攻撃(ブロード)・・・スパイクを打つ選手が左または右に幅広く移動しながら、片足で跳んでスパイクする。
- ツーアタック・・・セッターがトスを上げるはずの2タッチ目で攻撃。
- 回転レシーブ・・・柔道の受身の要領で、回転しながらレシーブする。体勢を素早く立て直せる。
主なポジション
- ウイングスパイカー・・・主にスパイクを打つ選手。攻撃の要となるポジション。位置によりレフトとライトに分ける事が出来る。レシーブやブロックもする事がある。
- オポジット(スーパーエース)・・・スパイクを打つ事のみに専念する攻撃特化の選手。後衛に回った時はバックアタックを行う。セッターの対角に位置することが多い。特定のスーパーエースを置かない場合もある。
- ミドルブロッカー・・・主にブロックを担当する。背の高い選手は大体このポジション。ブロック以外にもクイックなどの相手ブロックをかく乱する攻撃をする。ほとんどの場合後衛に下がったらリベロと交代する。
- セッター・・・攻撃の司令塔。攻撃を行う選手にトスを上げるとともに、相手ブロックの行動を先読みしたプレーをすることが求められる。スタメンにセッターを2人入れているチームもある。
- レシーバー・・・主にレシーブを行う守備型の選手。ブロックなどはせず、2人目のセッターでも無い人を指す。主に相手から打ち込まれてきたボールを拾うのが役割。セッターに正確にボールを返す技術も必要になる。
- リベロ・・・サーブやスパイク、ブロックなどの攻撃に関わるプレーを禁止された守備専門の選手。主にレシーブを行い、監督の指示を伝えたりもする。ボールの落ち際に強いとされる低身長の選手が多い。後衛固定のポジションで前衛に出すことは出来ない。1998年に正式に導入された新しいポジションで、他の選手と違う色のユニフォームを着る。
選手交代は1セットに6回まで行える。ただし一度交代した選手はそのセットでは同じ選手としか交代できない。(つまりAとBという選手が交代した場合、そのセットではAがコートに戻るためにはBと交代しなければならず、同様にBがベンチに戻るためにはAと交代しなければならない)
ただしリベロだけは後衛の選手とならばいつでも誰とでも何回でも交代が出来る。
日本バレーの歴史
日本女子は1961年の欧州遠征で22連勝すると、そのあまりの強さから「東洋の魔女」という異名をつけられる。回転レシーブや時間差攻撃などの独自の技術を編み出し、64年、68年、72年、76年のオリンピックで金メダル2個、銀メダル2個を獲得するなど、圧倒的な強さを誇っていた。しかし84年のロサンゼルス五輪で銅メダルを獲得した後はしばらく低迷し、メダルから遠ざかっていた。(外国の選手が日本の戦術を真似するようになった為だとされている)
だが2010年の世界選手権では、同大会では32年ぶりになる銅メダルに輝き大躍進を成し遂げる。そしてついに2012年のロンドン五輪で28年ぶりのメダルとなる銅メダルを獲得した。
今現在はレシーブによる守備力とスピードを重視したプレイスタイル「3Dバレー」を行っている。
日本男子も64年に銅メダル、68年に銀メダル、72年のミュンヘン五輪では「ミュンヘンの奇跡」とも呼ばれる大逆転劇で金メダルを獲得しているが、近年は世界的な普及と共にメダルから遠ざかっている。だが2019年のFIVAワールドカップバレーでは強豪国を破り4位になるなど、徐々に成績を取り戻しつつあるようだ。
また2023年のネーションズリーグでは強豪国ブラジルを30年ぶりに撃破、フランス、アルゼンチン、中国も破るなど予選10連勝を果たし、本戦でも準決勝で世界ランク1位のポーランドに完封されるも、3位決定戦では強豪国イタリアにリベンジ、初の銅メダルをもたらすなど、もう弱小とは言わせないどころか、世界屈指の強豪に返り咲いている。
メディア
主なバレーボール漫画を以下に挙げる。最近はハイキュー!!の影響か男子バレー漫画が増えている。
- アタックNo.1…言わずと知れた少女バレー漫画の金字塔。元祖女子向けスポ魂。
- 健太やります!…サイドアウト制時代の男子バレー漫画の元祖。「MAJOR」で一躍有名になった満田拓也のデビュー作で、宝島社の雑誌にも男子バスケにはスラムダンクが、男子バレーにはこの作品があるとまで言わしめたほど。名作なのだが、最終話の4ページは今も伝説として語り継がれている。どうしてああなった。
- リベロ革命…リベロを主役にした男子バレー漫画。作者はバレー、野球(あおい坂)、サッカー(BE BLUES)と描いていて、どれもヒットしているという凄腕。
- カイゼルスパイク…ハイキューの前にジャンプで連載された紛うことなきバヌー漫画。多分、出版社もなかったことにしている。
- 少女ファイト…男子バレー漫画が主流になってきた中で健闘している少女バレー漫画。
- ハイキュー!!…男子バレー漫画の大ヒット作でアニメ化も。バレー版スラダンと言われるほど本格的で緻密な試合描写が売りだが、掲載誌がジャンプだけにいつバヌー化するのかと危惧されていた。すると、下に挙げた他社の作品がバヌー化した模様。アニメ化をきっかけに少年読者も増え、バレー人口増加にも貢献しているようだ。
- ハリガネサービス…男子バレー漫画でそこそこヒット。闇落ちしたピンチサーバーが主役。一応、男子バレー経験者の作者が描いているのだが、けっこうファンタジー展開と鬱展開が多い。作者曰く「純粋にバレーを好きで描けるハイキュー!!の作者が羨ましい」なんてコメントしている。
- 神様のバレー…バレー版ジャイアントキリング。コーチが主役という珍しいバレー漫画で、サラリーマン誌で連載中。
関連動画
関連項目
関連リンク
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 4
- 0pt