バーチャルコンソール(Virtual Console)とは、過去のゲームソフトを任天堂のハード上で再現したもの、およびその配信サービス名である。略称は「VC」。
なおNintendo Switchにも過去作を遊べるサービスはあるが、サービス名や提供形式はVCと異なる。
概要
Wii / Wii U / ニンテンドー3DSに搭載されている、その名の通り「仮想ゲーム機」機能。
過去に発売されたハードのゲームソフトを、通信・拡張機能を除いてWii / Wii U / 3DS上で再現して遊べる。公式だけあって再現性は高いが、一部光の点滅(通称パカパカ)制限で輝度が抑えられたり、現代の情勢に合わせ差別的とされるテキストなどがごく一部変更されている場合もある。
購入・保存方法
ソフトはニンテンドーeショップ(WiiのみWiiショッピングチャンネル)で購入可能だった。対象ハードやソフトごとに値段がやや異なる。購入するにはクレジットカード、交通系電子マネー(NFC搭載のWii U GamePad・New3DS/LLが対応)で支払うか、スマホ・PC・コンビニなどでプリペイドカードまたはプリペイド番号を購入し残高をチャージする必要があった。→ニンテンドープリペイドカード
(2019年1月31日にWiiショッピングチャンネル、2023年3月28日にニンテンドーeショップのサービスが終了した為、現在はVCを新規購入することは不可能である)
Wii(とWiiモード)にチャージした場合「Wiiポイント」というWii専用のポイントになってWiiのサービスにしか使えなかった。「ニンテンドーeショップの残高(Wii U・3DS)」と「Wiiポイント(Wii)」は別物である。公式Q&A参照。
ダウンロードしたソフトはハード本体(Wii・Wii U)、または外部記録メディア(WiiまたはWiiモードおよび3DSはSDカード/microSDカード、Wii Uは外付けHDDなどのUSB記録メディア)に保存される。
なお、ゲームデータはダウンロードしたハードでなければ使用できず、別のハードでは利用できない(ただし3DSやWii Uの「引越し機能」のような例外は存在する)。Wii本体でWii版を購入しWii Uに引っ越していた場合、同じタイトルのWii U版を優待価格で購入できる。
対応機種
機種ごとに対応する過去機種も異なる。大雑把に言えばWii・Wii Uは過去の据置機、3DSは過去の携帯機を中心に対応している。
Wii UではWii U GamePadを活かし、据置機と携帯機の両方が配信される。GBAソフトも(3DS初期購入者向けの非売品アンバサダー・プログラムを除き)WiiUだけに配信されている。
対応機種のソフト全てが購入できるわけではなく、毎週水曜(3DS、Wii U)に数本ずつ配信ソフトが増えていた。また版権の問題か、漫画やアニメなどのキャラゲーやタレントゲー、権利の複雑なドラゴンクエストシリーズなどのソフトは配信されない傾向にある。
Wii U
- ファミリーコンピュータ (ディスクシステム含む)
- スーパーファミコン
- ゲームボーイアドバンス (2014年4月3日より対応)
- NINTENDO64 (2015年4月2日より対応)
- ニンテンドーDS (2015年4月2日より対応)
- PCエンジン
- MSX
WiiモードによりWii版VCも遊べる。とはいえ、基本的にWii版よりWii U版のVCを買ったほうがゲームパッドでの操作もできたり、使いまわせないWiiポイントに割く必要もないなどの利点がある。なおWiiで購入したものをWiiから引っ越ししたソフトは優待価格でWii U版を購入できる。GCコントローラはスマブラforの接続タップを経由しても使えない。
HDMI端子かつWii U版VCなら、映像が3機種中最もくっきり鮮やかに映し出される。映像比率はWii同様「4:3」で固定されている。ゲーム画面はテレビと同時にWii U GamePad側にも表示され、GamePadのみで遊ぶことも可能。ソフトごとにコントローラーのボタン配置を変更できるのはWii Uだけ。また、3DS同様「まるごとバックアップ」にも対応している。
配信初期はファミコン30周年を記念したソフトの先行および優待価格(30円!)での配信や、期間限定のスタートアップキャンペーンなども行われていた。Miiverse稼働当時はコミュニティにスクリーンショットを貼り付けることもできた。
新規追加は後継機であるNintendo Switchが発売された後の2017年7月5日まで続けられた。総配信数は配信停止を除き全479本。
ニンテンドー3DSシリーズ
携帯機で唯一のVC対応。SFCソフトの配信はNew3DS系限定。保存先はSDメモリーカードのみ。
「まるごとバックアップ」に対応したほか、GB系やSFCソフトではスタートを押しながらソフトを起動すると解像度が変更できる。GBソフトはGBC・GBA本体でプレイしたときの疑似カラーには対応せずモノクロ限定だが、LRを同時に押しながらYを押すと初代GB風の画面になって残像も再現できる。
ソフトは2014年12月に配信された「ポケモンカードGB」を最後に一時新規配信が途絶えたが、2016年2月27日に「初代ポケットモンスター(赤・緑・青・ピカチュウ)」が配信され、同年3月4日からNew3DS専用でスーパーファミコンのVCが配信された。現状最後のタイトルとなった「ポケットモンスター クリスタルバージョン」が配信された2018年1月26日時点で、配信停止を除くと全291本が配信されていた。
通常対応ハード
- ゲームボーイ (ゲームボーイカラー対応・ゲームボーイカラー専用含む)
- ファミリーコンピュータ (2011年12月22日より対応)
- スーパーファミコン (New3DS専用・2016年3月4日より対応)
- ゲームギア (2012年3月24日より対応)
- PCエンジン (2013年12月25日より対応)
アンバサダー・プログラム参加者限定
Wii(およびWii UのWiiモード)
- ファミリーコンピュータ (ディスクシステム含む)
- スーパーファミコン
- NINTENDO64
- PCエンジン
- NEOGEO
- MSX
- メガドライブ
- マスターシステム
- アーケード (「バーチャルコンソールアーケード」という名称で配信)
映像比率は本体の設定に関わらず「4:3」固定(バーチャルコンソールアーケードを除く)。ワイドテレビの表示設定はノーマルモードにするとオリジナルのサイズで表示できる。→公式サイト参照
Wii Uで「WiiのVC」を保存する場合、本体やUSB記録メディアではなくSDカードに保存される。
VCに初対応したハード(2006年末発売と同時にサービス開始)。「まるごとバックアップ」には最後まで対応しなかったが、ゲームキューブコントローラが使える。新規追加はWii本体の生産が終了した2013年に終了した。総配信数は配信停止を除き全674本。
関連動画
実機との比較動画。F-ZERO Xは「パカパカ」対策の一例といえる
関連商品
コンビニや任天堂商品取扱店などでは2021年現在、1000・1500・2000・3000・5000・9000円のニンテンドープリペイドカードが販売中。
関連項目
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