バーチャルボーイ(VIRTUAL BOY)とは、1995年7月21日に発売された任天堂のゲーム機である。略称はVB。
概要
よく健康診断で視力検査に用いる機器があるでしょ?あれを想像したらいいと思う。
いわゆる「ヘッドマウントディスプレイ」。ゴーグル型のモニターと、コントローラのセットである。
色数は単色・赤色LEDによる赤~黒の4階調と少ないが、画面の明るさを32段階で調整できる。画面の解像度は384×224。
左と右で独立した映像を映しており、これによって立体視を実現している。現在の3DTVブームに先んじること、実に15年である。
プレイするにあたっては単3乾電池6本を用意する必要があるが、別売りのアダプターを使えばファミコン・スーパーファミコンと共通のACアダプターを使用可能。
構造上1人プレイ専用。国内版は通信ポートを装備するなど、複数台つなげての複数人プレイが想定されたフシもあるが、実現しなかった。
評価・反響
当時からスーパーファミコン・ゲームボーイの大ヒットを飛ばしていた任天堂のハードとは言え、さすがに斬新すぎたか売り上げは伸びず、最終的な普及台数は全世界100万台に留まった。
日本国内向けソフトは19作しか出ていない。北米向け・北米のみ発売のソフトを合わせるともう少し多いが、それでも22作(同一内容ソフトの他言語版は1つと数えた)。ソフト発売も1995年中で完全に止まっているってどういうことなの…(但し北米では1996年発売のものがある)。
開発当時はプレイステーションやセガサターン、PCエンジンなどの高画質大容量ゲーム機が世に多く出ていたため、「そんなものに頼らなくてもゲームは面白くなる」というアンチテーゼのようなコンセプトの元製作されたが、結局その主張はユーザーからも開発者からも受け入れられずに終わった。
発案者は横井軍平氏。のちに退社し、ワンダースワンを発案したが、発売前に不慮の事故で帰らぬ人となった。
ちなみに、ゲーマーとして知られるスティーヴン・スピルバーグは本ハードを評価しつつも「カラーならもっと良かった」とコメントした。これに対して横井軍平氏は、「ああ、この人も平凡な人なんだな」と失望したようなコメントを返した。
それに対し、2016年秋に大ヒットしたドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で大ブレイクした、歌手で俳優の星野源氏が、音楽番組で「バーチャルボーイ」に言及。開発者の横井軍平氏の大ファンと発言し「発売当時学生だったので買えなかったが、大人になってやったらすごく面白かった」とか。ソース
現在まで殆ど黒歴史のような扱いを受けていたが、2010年になって、3DTVの本格的な開発ラッシュに乗り、任天堂は再び3Dゲーム機の開発に進出した。
2011年に発売された「ニンテンドー3DS」には、本ゲーム機のアイデアを基にした3D機能が搭載された。
バーチャルボーイと視力
バーチャルボーイにまつわる噂としてよく出るのが「バーチャルボーイをプレイしていると視力が良くなる」というもの。
一般的にゲームを長時間プレイすると眼に疲れが溜まる、視力が下がるなどの悪影響があるとされる(これの真偽は別の所でやってね!)が、バーチャルボーイは逆に「眼の筋肉のストレッチ効果」があり、アメリカの眼科医も評価しているという。
横井氏は当時「眼によくなるソフトを作る研究をしている」と語っていたが、実際の所はプレイした人の感想でもない限り分からない。
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関連項目
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