バーチャルYouTuber四天王とは、バーチャルYouTuberブームの火付け役となった五人衆である。
概要
数あるバーチャルYouTuberのうち、主に2017年12月までに活動していた以下の五人に対し、ニコニコ動画内外を問わずこの呼称が用いられていた。
基本的には「五人揃って四天王」として扱う。
また非常に稀であるが、バーチャルYouTuberを初めて名乗ったキズナアイをチャンピオンと見てそれ以外を四天王として扱うこともある。
- キズナアイ…中心のピンクの子
- 輝夜月…1番右の元気そうな子
- ミライアカリ…右から2番目の金髪の子
- バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさん(ねこます)…1番左のかわいい女の子
- 電脳少女シロ…左から2番目の清楚な子
単に「バーチャルYouTuber四天王」とした場合はこの五人を指すこととなる。
四天王なのに五人? こまけぇこたぁいいんだよ!!
一時期この言葉の定義を巡り荒れることがあったため、余計な争いを避けるため一部ではこの言葉の使用を控える動きもあった。登録者数の上位も既に変動しているため、現在ではVTuberブーム爆発の原動力となった初期の功労者として、あるいは単に歴史を語る意味で、「四天王」のくくりが用いられている。
そもそも「四天王」は何のオフィシャルでもない俗称なので、メンバーが自ら四天王と名乗ることは基本的にはなかった。ミライアカリとシロがコラボ動画で共演した際にはこの「四天王」の話題が上がり、「四天王とくくられて、何でもかんでも出来ると思われるけど!お前らと2ヶ月くらいしか(デビューが)違わないから!皆と一緒で0歳だから!まだマミーポコパンツ履いてるから!」と画面に向かって憤慨したりしている。ただし四天王として呼ばれること自体は「ありがたいこと」と語っている。また電脳少女シロ生誕祭やミライアカリのMi:Liveにおいては、お祝いコメントを「交流のあるVTuber達」と「キズナアイ・輝夜月・ミライアカリ・電脳少女シロ・ねこます」で別枠として分割しており、四天王とは明言していないものの、そのくくりは意識している様子が見られる。
その他にも当表現に倣った呼称が用いられることもあるが、それらについては発言者によって定義がおのおの異なるためここでは割愛する。
後続のVTuber達への影響
にじさんじの剣持刀也は、バーチャルYouTuber四天王の5人が後続にもたらした影響について動画にまとめている。以下にその内容を抜粋する(紹介はデビュー順、上記欄の順番はバズった順)。
- キズナアイ(2016年12月)→「バーチャル」な「YouTuber」、「バーチャルYouTuber」という存在の始祖。VTuber人気が出る前後で既にチャンネル登録者数100万人を突破。「内輪」にとらわれない外に開いた活動を展開。
- 電脳少女シロ(2017年6月)→キズナアイが使った「バーチャル」「YouTuber」という存在を初めて引き継ぎ活動する(厳密にはばあちゃるが初)。「演じた」キャラクターに囚われない、素の面白さを出すことで独特のキャラクター像を展開し数々の後続を産む。また、ねこますとVTuber同士のコラボ配信を初めて行った。
- ミライアカリ(2017年10月)→下ネタを連発したりSNSでエゴサをするなど、視聴者に身近な存在としてのVTuberを作り出した。動画内でキズナアイに間違われるシーンを取り入れ、点と点でしかなかった「バーチャルYouTuber」という存在を初めてくくった。
- ねこます(2017年11月)→男性の声で女性のアバターに入った(後の)「バ美肉」を世間に知らしめる。企業でなく個人でもVTuber活動が出来ることを証明し、その後のVTuber参入のハードルを大きく下げ裾野を広げた。「V連」など、裏方としての活動も展開した。
- 輝夜月(2017年12月)→登場と同時に爆発的な人気を記録し、「バーチャルYouTuber」という存在そのものを初めて世間にバズらせ「バーチャルYouTuberブーム」を生んだ。オタク的でない「陽」のキャラクターでこれまでにない広いファンを築いた。
各々自由かつ全く異なる魅力で人気を博し、後に数千人規模で登場する後輩達の多様性に繋がる結果を生み出している。ブームを牽引したのが彼女達でなければ、今のVTuber業界はまた違った形になっていたであろうことは想像に難くない。その意味でも、今後登録者数に大きく変動が起きようがこの五人が四天王と呼ばれることは変わらないだろうとも言われている。
四天王同士の交流・共演
輝夜月はVTuberとTwitter上で絡みにいく流れを作った先駆であり、そもそもVTuber同士の交流を活発化させた存在である。ミライアカリは動画の中でキズナアイと間違われるシーンを動画に取り込み話題になった。シロは2017年12月末の生放送でゲストにねこますを招き、大手VTuber同士の「コラボ配信」の先駆けとなっている。
2018年になり互いの交流が活発化してくると、3月に輝夜月とミライアカリが互いに初となるコラボ動画を配信。4月にはエイプリルフール動画でキズナアイと輝夜月が互いに入れ替わるというネタでコラボを果たし、その後もシロ×ねこます(2回目)コラボ動画などが続く。またニコニコ超会議などで間接的に同じイベントで共演する機会も増え、初の大規模コラボで話題となった「バーチャルYouTuber人狼」ではミライアカリとシロも初共演した。
そして6月30日、キズナアイの誕生日イベント「A.I. Party! ~Birthday with U~」で遂に四天王5人が揃った形で初共演(ほかにときのそら、富士葵、ばあちゃるも出演)。全員で一緒にアイの誕生日を祝った他、コラボ的企画も会場で披露した。
続いて、それぞれ8月11日・10月27日に行われた「電脳少女シロ 生誕祭」や「ミライアカリ Mi:Live」では、前述の通り共演ではないもののお祝いのコメントを送る形で四天王全員が登場している。
その後(2018年10月~)
「A.I. Party!」以後も、大規模イベントや動画を通じた四天王5人の共演機会を見ることができる。キズナアイは10月29日に電脳少女シロと、11月22日には輝夜月といずれも動画でマンツーマンでの初共演が実現。特に輝夜月とはその後もテレビ番組で互いをゲスト招聘するなど共演が続いている。また12月12日にはYouTubeの公式イベント「YouTube FanFest」みきとPのコラボステージ内にて、キズナアイとミライアカリが一緒にダンスするオリジナル映像が使用された(会話などはなく“コラボ”とはやや異なるが、キズナアイとミライアカリがマンツーマンで共演した現在唯一の例)。
また電脳少女シロとミライアカリはドワンゴ関連のイベントで共演する機会が増え、そのコンビは初コラボ時に飛び出た「黒パン同盟」の名で親しまれている。2019年1月には共にVTuberユニット・バーチャルリアルの一員にもなった。
ねこますは10月28日の「YouTuber活動の縮小」宣言を皮切りに次第に配信などの表舞台からは遠ざかり、大規模イベントなどでのタレントとしての出演でのみ共演する機会を見ることができる。
輝夜月は12月からスタートした「LUNA TV」などを通じて多数のタレントと共演するように。中には、共演の機会が減っていたミライアカリやねこます、電脳少女シロとのマンツーマン共演(ねこます、電脳少女シロとは初コラボ)も含まれている。
関連動画
関連静画
関連項目
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