パイレートマンとは、漫画『キン肉マン』に登場する超人である。
概要
オメガ・ケンタウリの六鎗客の一人で海賊の姿をした巨漢超人。一人称は「吾輩」、口癖は「ムマムマ」。学研の図鑑によると、海賊超人の血を引いており、彼の一族の姿は中世ヨーロッパの海賊に影響をもたらしている。
性格は冷静沈着ながらも豪胆で、戦いにおいては海賊らしく苛烈に攻め立てる好戦的な気質であるが、敵の実力を認めて理解しようとする度量を持っており、作中で戦ったカナディアンマンとキン肉マンに対しても一定のリスペクトの気持ちを現していた。
パワーファイターであるが、状況分析能力にも長けており、作中で火事場のクソ力に三段階の力があることを初めて発見した人物でもある。
戦いにおいて相手が最も大事にする宝を奪うことを信条としており、「ジョリー・ロジャー」の儀式によって対戦相手に宝を差し出すか命を差し出すかの選択を迫る。ジョリー・ロジャーを行う際、帽子のΩマークは髑髏に変化する。
プロフィール
作中での動向
滅亡の危機に直面するオメガの民を救うため、仲間たちとと共に地球へ襲来。スペインのサクラダ・ファミリアに眠るサイコマンの研究所に存在する「お宝」を奪うために登場。これを阻止すべく立ち向かった「正義の五本槍」と交戦となり、カナディアンマンと戦うことになる。
対カナディアンマン戦
カナディアンマンの祖国に対する誇りこそが彼にとっての宝だと見定め、それをこの試合で奪うことを宣言する。恵まれた体格とパワーを持ちながら対して実績を残せていないカナディアンマンを罵倒すると、圧倒的なパワーの差を見せつける。だが、これまでの自分の不甲斐なさを認めつつ、「捲土重来」に燃えるカナディアンマンは、盟友スペシャルマンとの1が月間の特訓によってでテクニックやメンタルの面でも大きく成長しており奮闘。新技「リビルド・カナディアンバックブリーカー」で締めあげられる。
しかし、1カ月の特訓の闘志の進化を認めつつ、進化に体が追いついていないことを冷静に見破ると、締め付けが緩んだ隙を突いて脱出する。気落ちするカナディアンマンに対し、「降伏」か「死」かの二者択一を勧告する。降伏するつもりはないカナディアンマンの意思を汲んだパイレートマンは、必殺技「セントエルモスファイヤー」に捉えると、カナディアンマンの背骨をへし折り、勝利する。
終わってみれば力の差がそのまま現れた完勝だったが、死の間際にカナディアンマンがスペシャルマンに対して己の不甲斐なさを謝罪したことから彼の誇りの在りかが別の場所にあったことを感じ取っていた。カナディアンマンの誇りを認めつつも、最後には海賊としてその"宝"を奪い取ったと語っている。
対キン肉マン戦
第2ラウンドでは、かつてオメガの民が地球においての拠点にしていたというソ連のスワローズ・ネスト城特設リングにてキン肉マンと対戦。この試合でのパイレートマンは火事場のクソ力が故郷を救うに足るものか見極めようとし、その力を引き出そうとしていた。
直前の試合でキン肉マンゼブラが敗れたことにビビり逃げ回るキン肉マンをリング下の断崖絶壁へ突き落そうとする。自らの危機に火事場のクソ力を発動したキン肉マンだったが、8000万パワーでねじ伏せてしまう。オメガの民がかつてザ・マンたち完璧超人始祖に虐殺された歴史、そしてオメガの星が危機に直面していることを打ち明けられたキン肉マンから助力を申し出られるが、申し出をありがたいとしつつも、もう一つの神殺しという目的から相容れず。
自身の持つマグネットパワーは使わないと宣言すると、キン肉バスターをパラシュートアンカーによって落下を阻止するという手段で破り、逆に自身のバスター技であるバイキングバスターを決める。死んだカナディアンマンの思いを込めた友情パワーによってパワーを上げてきたキン肉マンだったが、それすらパイレートマンのパワーを上回ることはできなかった。「火事場のクソ力でさえ、オメガの星を救う力になり得ない」ということに絶望したパイレートマンは、キン肉マンに対して激しい怒りをぶつけると、「セントエルモスファイヤー」で勝負を決めにかかる。
絶対絶命のキン肉マンは、再度火事場のクソ力を発動するが、それはパイレートマンの悲しみに気付いたこれまで見せたものとは別の力であった。これによって技のクラッチを外されてしまうと、キン肉マンのオメガの民をも救うという慈悲と覚悟を込めた「マッスル・スパーク」を決められ敗北。
試合後、火事場のクソ力には大きく3つの段階の力があると分析。キン肉マンが最後に見せた敵のために行動する慈悲の力こそがオメガの民を救える力であると認める。そして、オメガの民が恨みを捨てることが唯一救える道であることに気付き、キン肉マンが主張したザ・マンとの対話の道を模索するようになる。だが、この試合でキン肉マンが受けたダメージは大きく、オメガの当主であるオメガマン・アリステラにキン肉マンとの戦いで得た自分の考えを述べるも、やはり聞き入れてもらえなかった。
その後
キン肉マンソルジャー(キン肉アタル)のアタル版マッスル・スパークによって敗れたオメガマン・アリステラに対し、モニターから彼に対する熱い思いを述べ、オメガを救う唯一の道は悪しき伝統をアリステラの代で正すことだと語っている。アリステラはザ・マンとの対話によって一族の呪いから解き放たれ、星を救うための友情パワーとマグネット・パワーも無事に確保。調和の神との戦いの前に、まずはオメガの星を救う事になった。
必殺技
- セントエルモスファイヤー
- 両手で相手の両足首を掴み、背中越しに相手を吊り下げつつ、首四の字を極める。その後片足で立ったままバックブリーカーに極め、相手の首を締めつつ背骨をへし折る恐ろしい拷問技。
カナディアンマンの背骨をへし折って惨殺し、キン肉マンの腹部にも大きなダメージを与えた。 - ジャケットシャッター
- 海賊服のジッパーを瞬時に閉じることで相手を挟む。攻撃してきた相手の四肢を挟むことで動きを封じられる。
- トレジャーハントスープレックス
- ジャケットシャッターで拘束した相手をスープレックスで投げる。
- カリビアンストーム
- 相手の首元を両腕で抱え込み、脳天から叩き落とす。
- ジョリー・ロジャー
- 相手に服従か死かの二択を迫る降伏勧告の儀式。
これを使用する時は海賊帽のΩマークが髑髏マークに変わる。 - パラシュートアンカー
- 上着を広げてパラシュートを作り出し相手の落下技を阻止する。
これによってキン肉バスターを破った。 - バイキングバスター
- 相手の両脇を両腕でクラッチし落下するバスター技。
キン肉マン戦では、パラシュートアンカーから6を9にひっくり返すバスター返しの要領で使用している。
関連静画
関連商品
関連項目
- キン肉マン
- キン肉マンの登場人物一覧
- 海賊
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オメガ・ケンタウリの六鎗客
- オメガマン・アリステラ
- ヘイルマン
- ギヤマスター
- パイレートマン ※当記事
- マリキータマン
- ルナイト
- キン肉スグル
- 火事場のクソ力
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