パウ・クバルシ(Pau Cubarsí Paredes、2007年1月22日 - )とは、スペインのサッカー選手である。
スペイン・ラ・リーガのFCバルセロナ所属。サッカースペイン代表。
ポジションはDF(センターバック)。182cm71kg。効き足は右足。
概要
スペイン・カタルーニャ州のバスカノー出身。FCバルセロナのカンテラ出身で2023-24シーズンに彗星のように現れると、17歳にしてあっという間にチームの主力に定着し、そのまま一気にスペイン代表にまで選出される。
センターバックとして体格にはさほど恵まれていないが、フィジカルの強さと共にビルドアップ時のパスの技術の高さには目を見張るものがあり、同年代のラミン・ヤマルと共にバルサの次世代のスター候補として大きな期待を受けている。ハンジ・フリック監督就任後のバルサでは難しいハイラインでの守備に悪戦苦闘しながらも対応し、ラ・リーガ連覇に貢献。若くしてバルサのディフェンスリーダーに定着している。
スペイン代表にはヤマルに次ぐ史上2番目の若さとなる17歳と60日でデビュー。2024年にU-23代表としてパリオリンピックでの金メダル獲得を果たし、19歳で出場した2026 FIFAワールドカップでは主力CBとして全試合にフル出場。大会8試合をわずか1失点に抑えるという堅守を実現させ、スペインの16年ぶり2回目の優勝に貢献。さらに大会のベストヤングプレイヤーに選ばれている。
経歴
2007年1月22日、カタルーニャ州のバスカノーで生まれる。
11歳となった2018年にFCバルセロナのスカウトから声を掛けられ、FCバルセロナの育成組織として有名なラ・マシアに入寮。同世代のラミン・ヤマルと比べて評価が高かったわけではないが、ブラウグラナのアカデミーで頭角を現すようになり、大きな注目を浴びることとなる。恵まれたフィジカルや足元の技術を武器に各世代で主将を務め、着々と成長する。
2021-22シーズンにはUEFAユースリーグにヤマル、イライクス・モリバに次ぐクラブ史上3番目の若さでデビュー。ここでの活躍によって欧州の関係者からも高く評価される。
2022-23シーズンにはまだU-16世代ながらもU-19世代であるフニベールBでプレー。その才能はトップチームの監督であるシャビの目にもとまり、2023年4月にはまだバルセロナBですらデビューしていないにも関わらず、トップチームのトレーニングに参加するという異例の扱いを受ける。
2023年7月には16歳にしてクラブと自身初のプロ契約を交わす。2023-24シーズンはバルセロナBの一員となったが、本来であればフニオールBでデビューする年代であるため、これでも飛び級でのステップアップだった。バルサBでも主力として活躍し、トップチームでのデビューは時間の問題と見られていた。
2024年1月19日、コパ・デル・レイのウニオニスタス・デ・サラマンカCF戦でトップチームデビューを果たす。この試合、後半の45分間をプレーし、守備の立て直しに貢献。そして、17歳になる前日の1月21日にはラ・リーガ第21節レアル・ベティス戦のスタメンに大抜擢され、リーガでのデビューを飾る。すると、そのままCBのレギュラーに定着。3月12日にはUEFAチャンピオンズリーグ・ラウンド16・2ndレグのSSCナポリ戦では国際大会でのデビュー戦ながら、ナポリのエースであるヴィクター・オシムヘンを90分間抑え込み勝利に貢献。この試合のMOMにも選出され、世界中のメディアから称賛される。結局最後までレギュラーの座を守りぬき、同い年のラミン・ヤマルと共にバルサの未来の希望となる。
2024-25シーズンからは背番号を2に変更。新監督からのハンジ・フリック監督からもレギュラーとして起用され、ベテランのイニゴ・マルティネスとのコンビで開幕からバルサの最終ラインを支える。フリックの戦術である超ハイラインに四苦八苦する場面も見られたが、若さに似合わない冷静な対応でビルドアップでも貢献し、難しいハイラインのコントロールもこなす。一方、敗れたCL準決勝インテル戦のようにハイボールでの競り合いでの苦しさも見られた。シーズン終盤はさすがに疲労が見えたこともあり、ローテーションによって出場時間が制限されるようになったが、それでも初めて1シーズンを戦い抜き、バルサの国内三冠に貢献する。
2025-26シーズンは退団したイニゴ・マルティネスから背番号5を譲り受けることになる。新たなディフェンスリーダーとしての覚醒を期待されるが、変わらずハイラインを採用するフリック監督の戦術の影響もあって得意とする「先回りの守備」の精度低下や、ディフェンス面での強度不足から過去2シーズンと比べてパフォーマンスレベルの低下が指摘される。2026年4月8日、CL準々決勝1st legアトレティコ・マドリード戦では前半44分に一発退場となってしまい、チームが敗退する原因となってしまう。それでも選手層の薄いCBの中で大きな怪我もなく1年間をフルに戦い続け、チームのリーグ連覇に貢献。
スペイン代表
2022年より各年代のスペイン代表にコンスタントに呼ばれ、2023年5月にはU-17スペイン代表に選出され、UEFA U-17欧州選手権に出場し、ベスト4入りに貢献。同年11月にはインドネシアで開催されたFIFA U-17ワールドカップ2023に出場。ラウンド16では日本と対戦し2-1で勝利。準々決勝でドイツに敗れ、U-17代表でのプレーに区切りをつけている。
2024年3月にはバルサでの活躍が評価され、フル代表に初選出される。3月22日のコロンビアとの親善試合で後半38分から出場し、スペイン代表デビューを果たす。17歳と60日でのA代表出場は同僚のラミン・ヤマルに次ぐ歴代2位の年少記録となった。
メンバー入りが期待されたEURO2024は予備登録メンバーに選出されたものの、大会の最終登録メンバーは外れることとなった。U-23代表として、2024年7月に開催されたパリオリンピックに出場。初戦のウズベキスタン戦では精彩を欠き、前半で交代。続くドミニカ共和国戦ではファウルした際に相手から股間にボールを当てられ、相手選手は一発退場となる。出場停止処分が解けた後もレギュラーとして出場したが、準々決勝の日本戦では細谷真大に翻弄されるなど、弱点が浮き彫りにされてしまった。それでも決勝のフランス戦でまでを戦い抜き、スペインの金メダル獲得に貢献する。
2026年6月にカナダ、アメリカ、メキシコで共同開催された2026 FIFAワールドカップに出場。それまで代表でレギュラーポジションを掴み切れずにいたが、本大会ではルイス・デ・フラエンテ監督から主力CBに抜擢される。すると、アイメリック・ラポルテと共に鉄壁の守備を構築し、バルサで時折見せるような不安定さは微塵も見せず、各試合で安定した対応を続ける。得意のビルドアップでの貢献度も高く、2006年大会でのファビオ・カンナヴァーロになぞらえる声も出たほど。準決勝のフランス戦、決勝のアルゼンチン戦でも完璧な対応で危なげなく無失点に抑え、全8試合にフル出場したうえにわずか1失点で終え、スペインの16年ぶり2回目の優勝の立役者となる。「大会ナンバーワンのDF」との呼び声も高く、FIFAが選出する大会のベストヤングプレイヤー賞も受賞。19歳での初のワールドカップで世界的な評価を受けることとなり、選手として大きく飛躍する。
個人成績
| シーズン | 国 | クラブ | リーグ | 試合 | 得点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023ー24 | バルセロナB | プリメーラ・フェラデシオン | 9 | 0 | |
| バルセロナ | ラ・リーガ | 19 | 0 | ||
| 2024-25 | バルセロナ | ラ・リーガ | 35 | 0 | |
| 2025-26 | バルセロナ | ラ・リーガ | 31 | 1 |
個人タイトル
- FIFAワールドカップ最優秀若手選手賞(2026年)
プレースタイル
センターバックとして高いサッカーIQとテクニックを持ち合わせており、積極的に前線にボールを配給するいかにもバルサらしいタイプ。まさしくバルサカンテラの理念を体現したような選手である。身長は182㎝とCBとしては決して高くなく、まだ体ができてないこともあってフィジカル面では発展途上なものの、身体の使い方がうまく、デュエルの強さやスピード、足元の技術はすでにワールドクラスに到達している。
特筆すべきは情報処理能力の高さで、周囲で何が起きているのかを誰よりも速く察知し、適切な判断を下すことができる。こういった能力はトレーニングで鍛えてどうにかなるものではなく、天性の素質によりもののため、彼が重宝される要因にもなっている。DFラインの上げ下げや、味方へのコーチングもしっかりできる生粋のリーダータイプである。
バルサ育ちのCBらしくビルドアップ能力の高さが際立っており、チームのポゼッションの安定に大きく貢献できる。広い視野を活かした後方からの鋭い縦パスにより、積極的にボールを展開し、中でもロングパスの精度の高さには目を見張るものがある。また、試合状況に応じて複数のパスが選択ができ、チームの攻撃のリズムを操ることができるのも魅力的。
非常にアグレッシブかつインテリジェントな守備が特徴的なCBであり、ボールを奪いにかかるアグレッシブなアプローチを得意としつつも、自身の背後のスペースに対するケアの意識も高い。水準以上のスピードと優れた身体能力を有しているため機動力があり、前に出る時にも背後のスペースをカバーする際にも積極的な対応ができる。フィジカルよりも反応の速さと判断力で勝負するタイプのDFと言える。
一方、フィジカル面では発展途上であるため、相手ストライカーとの競り合いになると分が悪く、押し込まれてチームが劣勢の際の守備対応になると判断を間違えたり、入れ込み過ぎてファウルを犯す場面が散見される。特に予測力や勇敢さでカバーしているものの、クロス対応が弱点となっており、高さの問題のみならず立ち位置の拙さも見られる。
人物・エピソード
- 17歳でデビューしたUEFAチャンピオンズリーグでは、SSCナポリ、パリ・サンジェルマンという強豪を相手に2試合連続ドリブル阻止率100%という脅威のスタッツを残している。
- 憧れの選手として、よりによって宿敵レアル・マドリードのレジェンドであるセルヒオ・ラモスの名前を挙げている。
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 1
- 0pt

