![]() |
この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
パシフィック・リム(Pacific Rim)とは、以下のことを表す。
概要
配給はワーナー・ブラザースで製作は「300」「ダークナイト」らを世に送り出したレジェンダリー・ピクチャーズ、総製作費2億ドル。アメリカでは2013年7月12日公開。日本では8月9日公開となっている。レジェンダリーは後に「GODZILLA(2014年版)」、過去にも「かいじゅうたちのいるところ」など迫力のあるモンスター系の映画を製作していることで有名。
ギレルモ・デル・トロと言えば、「ミミック(映画)」や「パンズ・ラビリンス」「ヘルボーイ」などの独特の世界観を持つホラーやファンタジー系作品に定評のある監督だが、かなりの日本(のアニメや特撮が)好きとしても知られている。しかし特撮が好きとは言え、今やハリウッドの巨匠の一人とも言える人物が「怪獣映画撮るよ!」と言ったときには、ファンは少なからず「お前は何を言っているんだ」と思っただろう。しかし予告編が公開されるや否や「この監督、本気だ…!」と世界中のギーク達を熱狂の渦に巻き込んだ。日本でも言わずもがなである。
ちなみに、スタッフクレジットの「special thanks」には、庵野秀明や河森正治などアニメ・特撮に関わりの深い人物が名を連ね、また「故・レイ・ハリーハウゼン (特撮の神様) 及び 本多猪四郎(ゴジラシリーズ監督)に捧げる」となっている。
また、エンドクレジット上でジェームズ・キャメロンの名前が見られる。これはデル・トロがまだメキシコで主に活動していた時代、彼の父親が身代金目的で誘拐されてしまった。その際に、J.・キャメロン自身が自費でネゴシエイターを雇用、メキシコに送り込んだ事で父親が2ヶ月後無事解放された事に対する感謝の意を表するからである。
2016年3月5日に地上波で初放送されると、日本のtwitterトレンドワード10件中9件がパシフィックリム関連で埋まり、Googleの検索ワードでも断トツの1位になるなど反響を呼んだ。
そして2018年春、続編である「パシフィック・リム:アップライジング」が公開される。監督はギレルモ・デル・トロに代わりスティーヴン・S・デナイトが務める。こちらの方も負けず劣らずの日本オタ。
あらすじ
2013年8月10日、サンフランシスコに太平洋の海溝から突如正体不明の巨大生物が出現し、世界中の都市を襲撃し始める。「怪獣」と呼称されたその生物たちに通常兵器では全く歯が立たず、人類は滅亡の危機に立たされる。人類は最終兵器として巨大ロボット「イェーガー」を開発、イェーガーの活躍により最初こそ人類優勢に持ち込んだが、海底からは更に強力な怪獣が次々と現れ…。
登場人物
- ローリー・ベケット 演:チャーリー・ハナム(吹き替え:杉田智和)
- 本作の主人公。兄のヤンシーと共に「ジプシー・デンジャー」を操縦する。子供の頃は勉強もスポーツも優秀ではなかったが喧嘩だけは滅法強かったらしく、ドリフト適性を買われてパイロットになる。しかし怪獣「ナイフヘッド」との戦闘でドリフト中に兄が殺されたことから心に「兄の死」という強いトラウマが植え付けられ、以降は消息を絶ち命の壁の建設現場を転々としていた。当初は「二度とドリフトをするつもりは無い」と言っていたが、ペントコストから世界の危機を知らされ、再びイェーガーに乗る決意を固める。
- 森マコ 演:菊池凜子(幼少時代:芦田愛菜)(吹き替え:林原めぐみ)
- 本作のヒロイン。子供の頃怪獣が東京を襲撃した際に両親と死別し、その後は「コヨーテ・タンゴ」のパイロットのペントコストに引き取られたという過去を持ち、ペントコストを命の恩人として尊敬している。イェーガー関係の技術に長けており「ジプシー・デンジャー」の修復プロジェクトの責任者として様々な改修を施した。両親の復讐のためイェーガーのパイロットになりたいと願っているが、ペントコストから「復讐のための戦いは身を滅ぼす」として止められている。
- スタッカー・ペントコスト 演:イドリス・エルバ(吹き替え:玄田哲章)
- 環太平洋防衛軍の司令官。過去にイェーガー「コヨーテ・タンゴ」のパイロットを務めておりマコを養子として引き取った。イェーガー計画の失敗を決定した各国首脳の意思に背きレジスタンスとしてイェーガーでの最終決戦を計画する。他者に自分の命令を遵守させる厳格な性格の一方、資金獲得のため闇商人に怪獣の死体を横流ししたりするといったしたたかな一面も持つ。マコにしか話していないある肉体的な問題を抱えている。
- ニュート・ガイズラー 演:チャーリー・デイ(吹き替え:古谷徹)
- 環太平洋防衛軍の科学者。大の怪獣オタクを公言しており腕には「ヤマアラシ」のタトゥーを入れている(典型的な科学者と違ったところを見せるためのオシャレという意味合いもある)。怪獣の生態を研究しており、怪獣の脳とドリフトすることで情報を得ようとする。ちなみに彼は某ロボットアニメの主人公ではないのでイェーガーには乗らない。
- ハーマン・ゴッドリーブ 演:バーン・ゴーマン(吹き替え:三ツ矢雄二)
- ニュートンと同じく環太平洋防衛軍の科学者。片足が不自由で杖を突きながら歩いている。気難しい性格をしておりニュートンとは犬猿の仲。数学的に怪獣の行動を読み解こうとしており怪獣の出現パターンや裂け目の状態の予測などを行っている。
- テンドー・チョイ 演:クリフトン・コリンズ・Jr(吹き替え:千葉繁)
- 防衛軍司令センターの管制官。お調子者でローリーの友人。イェーガーの状態を調整したり戦況を報告したりといった重要な役目を担っている。
オーストラリア
- ハーク・ハンセン 演:マックス・カルティーニ(吹き替え:池田秀一)
- オーストラリア空軍出身で「ストライカー・エウレカ」を操縦する。優れた操縦能力を持ち劇中では世界最多の10匹を倒している。ペントコストの友人でありローリーとは面識がある。相棒である息子のチャックとの関係は良好ではなく、本人曰く「可愛がるべきか引っぱたくべきか分からなかった」とのこと。香港を襲撃した怪獣を迎撃する際に右腕を骨折してしまう。怪獣に機体を停止させられた後一矢報いようとするシーンは見所の一つ。
- チャック・ハンセン 演:ロバート・カジンスキー(吹き替え:浪川大輔)
- ハークの息子で同じく「ストライカー・エウレカ」のパイロット。自分の能力に絶対の自信を持っており他人を見下している。イェーガー計画失敗の原因は弱いパイロットだと考えており、度々ローリーを敵視する。その一方で心の底には他人を気遣う心も持っており、他のイェーガーが危機に陥った際には積極的に助けに行こうと提案した。ブルドッグのマックスをペットとして飼っている。
中国
- タン三兄弟(チャン・ウェイ・タン、ジン・ウェイ・タン、フー・ウェイ・タン) 演:チャールズ・ルー、ランス・ルー、マーク・ルー(吹き替え:三宅貴大)
- 「クリムゾン・タイフーン」を操縦する中国人三兄弟。三人のチームワークを活かした「サンダークラウド・フォーメーション」という必殺技を持つ。とても仲が良いらしく、基本的にいつも三人で行動している。赤で3というと何かを意識してしまうが気のせいだろう。多分。
ロシア
- サーシャ・カイダノフスキー 演:ロバート・マイエ(吹き替え:木村雅史)
- ロシアのイェーガーパイロット。第一世代機である「チェルノ・アルファ」で6年の間ロシアを守り続けてきた。最終決戦の要となる核弾頭はこの夫妻が調達した。ペントコスト曰く「あのロシア人二人は、何でも調達できる」。おそロシア。
- アレクシス・カイダノフスキー 演:ヘザー・ドークセン(吹き替え:愛河里花子)
- サーシャの妻で、夫婦でイェーガーを操縦する。戦闘時には主に彼女が命令を出すことになる。
その他
- ハンニバル・チャウ 演:ロン・パールマン(吹き替え:ケンドーコバヤシ)
- 香港で怪獣の死骸を売りさばく闇マーケットを展開している男。名前は一番好きな歴史上の偉人と二番目に好きなブルックリンにある四川料理店の名前から取ったとの事。サングラスと金色の靴、高級スーツを着用しバタフライナイフの扱いに長ける。ニュートンから怪獣の脳を提供する話を持ち掛けられた際にはバタフライナイフを彼の鼻に突っ込み誰から話を聞いて来たのか訊問している。
人型ロボット“イェーガー(Jaeger)”
対怪獣用に開発された超巨大人型兵器。決してサイボーグ忍者でも駆逐系男子でもない。核爆弾等を使わないと倒せない怪獣達に対する唯一の対抗手段。
プラズマ兵器やアンチ怪獣ミサイル、重力制御システム等、怪獣を解析して得られた技術も多く適用されている。
機体構造と特徴
(操縦システム)
Conn Pod と呼ばれるコックピットは頭部に存在し(一部例外も)、基本はダブルエントリーシステム2人乗りである。「Drift」または「The Neural Handshake」と呼ばれるシステムを介し、2人のパイロットの神経をイェーガーに接続・シンクロさせることで、若干のラグはあるもののパイロットの動作がそのままイェーガーに反映される。なお、神経と記憶をシンクロさせるパイロット・システムの為 (プライバシー保護の為?)か、パイロットは兄妹や親子など血縁者や夫婦が多いである。記憶と感覚をより優れた状態で共有すればするほど、機体の操縦ラグと動作速度=戦闘成績も比例して向上する為、パイロットの選択はデリケートな問題である。
後述するが、ドリフトのサイドエフェクトとして 文系→体育会系へと人格に変化が出たり、どう考えても他人に知られたくない様なイヤらしい記憶まで筒抜けになり、個人のプライバシーなどは屈辱的に壊滅させられかねない可能性もある。
なお、機体損傷を最小限に抑える為の措置として、 機体ダメージを敢えてパイロットの痛覚に伝達させることで、パイロットの生物としての反応速度を最大限に利用するシステムを搭載している。
(武装)
パイロットの動きをトレースするため体型は人間に近いシンプルなものが多く、武装なども人間が扱いやすい形になっている。また、対決する怪獣の特徴上(後述)格闘戦がメインとなるので搭載火器は少ないまたは一切ないが、どれも非常に強力。敵は大軍ではなく一対一が基本、またパイロットにとっての操作し易さが鍵となるため、扱いの難しい装備や小型火器等は一切必要がなく、むしろ拳で直接殴りに行く方が効果は高いのだ。 これぞロマン 。操作性を高める為に敢えて武装の数を少なくしている部分もある。要は怪獣プロレスである。
後述の "Kaiju Blue"の流出を抑えるため、火器はプラズマ系などの敵の外表よりも内部へのダメージが大きく、かつ傷口を焼く・凍らすなどの特性を備えた、あるいは麻痺させる系統の物が搭載される傾向がある。実弾兵器でもこれらの特性を持つ物も積極的に装備されている。
敵は知能が高く学習能力に非常に優れている。敵に情報を学ばれては困るので、仮に強力な隠し武器なんかを持っていても、ここぞ!というタイミングで強襲的に使用しないとマズいのである。
(サイズ)
運用のストラテジー上、主要な都市部の沖合い10マイルの沿岸や大陸棚での戦闘・迎撃が基本となるので、海水の質量や海底地形に動作速度を阻害されたり翻弄されない程度のサイズはある。
(装甲)
機体表面は生物との格闘を想定した滑らかな物になっており、装甲も Kaiju Blueにある程度は耐えられるようになっている。が、怪獣達も進化してきていて イェーガーの装甲を簡単に溶かすほど向こうの酸性も強化されている。
運用上の特徴
(保有国)
イェーガーは環太平洋地域の国々が1体ずつまたはそれ以上保有しており(太平洋から怪獣が出現しているため)、現時点で判明しているイェーガーの保有国または過去に保有していた国はアメリカ・中国・ロシア・オーストラリア・メキシコ・チリ・カナダ・日本・ペルー・韓国・ パナマ etc.。それぞれの機体は各国のシャッタードームに格納され、自国内のみならず国外に出張して他のイェーガー達と協力する事もよくある。他国で製造することもあり、所属先のシャッタードームの変更(=引っ越し)も状況に応じてあるようである。これらの傾向は、特に残存するイェーガーの数が減少していく後期になるにつれてより顕著になっていったと思われる。
一応各々の所属国は決まっているものの、怪獣襲来の危機に際して国境を越えた協力態勢が築かれている。前述の通りイェーガーは自国のみならず海外遠征にも度々適用されるほか、他の機体との共同作戦も多かった。よって、各々のイェーガーの怪獣討伐数と作戦参加数や戦闘経験数、討伐のアシストをした数は全く一致しない。
※シンガポール、マレーシア等の国々は環太平洋国家ではない為イェーガーを保持してはおらず、ニュージーランドやフィリピン等の東南アジア諸国は、近隣のイェーガー保持国からの遠征で何とかなる為、こちらもイェーガーは保有していない。
(技術の進歩)
マーク○という形でクラス分けされる。マークが表すものは製造年である。イェーガーのデザインや武装に一律性はない。これは、出現する怪獣達が実にバラエティに富み、それに対応する為である。基本的には単発の型が多いが、後述の「チェルノ・アルファ」、「ホライゾン・ブレイブ」、「コヨーテ・タンゴ」等の量産型も存在する。
マーク1~3のイェーガーはすべて動力が原子力の為、パイロットの発がん率を高める可能性が非常に高かったらしい。その他、技術力の進歩の影響か、初期のイェーガーと新型では機体の総重量に明確な違いが表れており、ヘタをすると初期型の1/4近くにまで軽量化されているのだ。しかし建造コストは馬鹿にならず、マーク5の「ストライカー・エウレカ」になると10~12兆円を軽く超え(1000億米ドル)、これは現存する核兵器のエアー・キャリアーの10倍以上であり、並みの発展途上国なら余裕でぶっ飛んでく額である。この経済的な理由により(発展途上国はヒーヒー言い、先進国は先進国で負担額の差に不満を募らせ、暗黙の了解的にドネーションを求められる富裕層は青筋をピクピクさせるので にっちもさっちも行かない) 、「イェーガー・プログラム」は危機を迎える事になる。司令官の頭痛は日々増えるばかりである。
(運搬方法)
イェーガーの運搬は、特殊な技術を利用した大型ヘリコプターのユニットで行われる。その特殊技術とは何と反重力システム(=重力軽減装置)。現実じゃありえなさそうな運搬法もこれなら納得できる設定である。もしかすると、イェーガーの駆動系を支える技術も反重力システムかもしれない。
歴史
「イェーガープログラム」のきっかけは、最初の襲撃である2013年8月10日のサン・フランシスコ襲撃事件「K-Day」後に、韓国・ソウルで開催された怪獣対策サミットに遡る。当時、怪獣の度重なる襲撃、それも核兵器などリスキーな武器を使わなければ対処できないようなタフな怪獣達が次から次へと襲ってくるので、良案も見つからず会議は行き詰っていた。
そんな折に発生したシドニー襲撃、その際に後のイェーガーの生みの親であるジャスパー・スコエンフィールド (Jasper Schoenfield) が本事件のニュースをテレビで視聴していた。その時に、傍らで自分の幼い息子が怪獣とロボットの玩具で遊んでいるのを見た。そしてこの時に、対怪獣用の革新的なカウンターとして「巨大ロボット兵器」の構想がインスパイアされた。つまり、イェーガーはお前らの相棒フィギュア=子供の夢がそのまま現実になったものなのである。ますますロマンがある。
ジャスパー自身は優秀な教授であり、後に「Drift」の開発者及び「イェーガー・プログラム」の責任者の一人であるケイトリン・ライトキャップ(Caitlin Lightcap)の師匠でもある。 彼女 (Caitlin)は プロトタイプのイェーガーである「ブロウラー・ユーコン」のレンジャーズの一人でもあり 、2015年には「クリムゾン・タイフーン」のConn podのデザインを担当した(レンジャーのWei三兄弟の脳橋間の接続に特化した特殊なもの)。
なお、彼女はドリフトの影響により、文系メガネっ娘から体育会系メガネっ娘へと変身を遂げた。
2025年までに総30~40機程度(演習機を含むかは不明)が建造されたが、 2024年内だけで8体が失われ(計14回の怪獣の襲撃があった)、2025年時には4体しか残っていない。そして、これら4体のイェーガーこそが今作メインの「ジプシー・デンジャー」、「クリムゾン・タイフーン」、「チェルノ・アルファ」、「ストライカー・エウレカ」である。彼らはイェーガーの最後の生き残りであり、同時に討伐数も多いエリート集団、つまりは最強のイェーガー達なのだ!!
命の壁
怪獣の人類居住圏への進行・突破を防ぐ為に建造されている巨大な防護壁 。「イェーガー・プログラム」が直面する実情を述べると、イェーガー達が敗北するペースが製造のそれよりも速いのが現状であり、PPDCや様々のファンドはおろか、国際連合の力を持ってしてもサポートが事実上不可能となり、対怪獣用政策は防護壁、通称「命の壁」にシフトされるようになっていった。用途は怪獣の進入阻止または住民の避難やイェーガーの到着迄の時間稼ぎ。仮に沿岸部に大型兵装を配置したところで フレキシブルに対応出来るものではなく、また フレキシブルに対応できる程度の兵器では怪獣の足止めにすらなり得ない。実際に壁があるのと無いのでは、被害の規模や作戦の進行、迎撃の成功に大きな差が出る。また、雇用問題の解決や経済展開にも一役買っていて、克つ安上がり(というかイェーガーが高すぎる)、形上「日々切磋琢磨して対策してますよ~、ちゃんと責任果たしてますよ~、 税金無駄食いしてませんよ~」と言い訳にも使えるので、お上や役人様からしたらこれ以上に美味しい方法もあまりないのだ。 そして劇中では、上記の事により(主に経済的な理由が大きい)既にイェーガー不要論の声が大きくなってしまっている。予算だけでなくロマンも半減である。
※ちなみにこの「命の壁」、モチーフは「キングコング」である。変な誤解はしないように。
パイロット=レンジャーと彼らを取り巻く環境
イェーガーのパイロット達は「レンジャー」と呼ばれ、危険な職務と引き換えに報酬と名声を手にする。英雄視されるだけでなく、半ばスーパースターやアイドルと化し相当な人気を博すが、当然ながらセレブに付き物のパパラッチに晒されかねない。また、殉職率が非常に高い職務であるため積極的になりたいと思う人は少ないかもしれない・・・。特に初期からマーク3のイェーガー達までは、動力が原子力であるため発がん率もかなり高く、エリートと言えば聞こえは良いが、何時なんどきでも自己犠牲が出来るような精神が(暗黙の了解的に)求められる部分があるのは否定できない。いわば大多数の一般人のために犠牲となる事を要される捨て駒のような存在でもある。
特にしつこいパパラッチやジャーナリストが”湧く”のも特徴で、「イェーガーフライ Jaeger Fly」、つまり”イェーガーに集るハエ” と呼ばれる。いくらなんでもあんまりじゃ・・・。 名前が判明しているのはNaomi Sokolovというロシア系のアジア人女性である。名前の意味は、ヘブライ語で「快適さ」という意味のNaomiにロシア語で「ファルコン」の意を持つSokolov。名前の通りの鋭い面を持つらしく、持前の潜入技術を存分に奮い、「イェーガー・プログラム」のかなり深くまで潜り込んだ。その結果、何とペンテコスト司令官のチームを崩壊させかねない所まで追い込みかけた。ベケット兄弟も彼女には(悪い意味で)色々お世話になったようである。特に兄ヤンシーには枕営業を施したほどで、その記憶にシミュレーション訓練が邪魔されてしまうほど。(後述のベルボグの項目にて解説) しかも、その時の二人の喧嘩する音声をNaomiはちゃっかり録音しているのだ。末恐ろしいハエである。テンドー・チョイなどの手助けもあって無事に足を洗ったようではあるが。さまざまなドラマの末に最終的には「イェーガー・プログラム」の機密保持に肩入れすることを彼女自身の正義感で選ぶので、質の悪いパパラッチとは同類にはできない。ちなみに彼女、家族構成など一切の情報が不明だが、電話番号は判明している(555-034-6996)。掛けてみるのも一興である。
※つまり結局、ベケット兄弟は遅かれ早かれ二人とも日本人または日系女性と関係を持ってしまうのである。
なお、パイロット達の死因で最も多いのは(小説準拠だと)溺死である。また、気休め程度だがエネルギーリアクターから少しでも距離を置いた方が操縦者の安全にも繋がる。怪獣の攻撃で狙われやすい頭部や上半身に操縦室があるのも仕方ないのかもしれない。これらは、怪獣達の上陸を阻止するために海上での戦闘を余儀なくされることに起因する。この海上での最終防衛ライン(10マイル)を「ミラクル・マイル」と言う。なぜミラクル(奇跡)と名付けられたかというと、このラインを怪獣が超えてしまうと、阻止する事は至難の業であるという経験則による。
イェーガー武士道
レンジャーズに課せられるトレーニングの一つで、一対一で組み合って行う棒術。レンジャーズの精神研磨、肉体強化、戦闘技術の確立を兼ねた(名目上は)優れたトレーニング。この棒術は軍所属の長い司令官自身の考案によるもので、「イェーガー武士道」なる名が付けられている。五十二もの型があり、これを全てマスターし戦闘中に自然に繰り出せないようでは未熟らしい。なお、これらの型をマスターしてイェーガーで披露すると、司令官自ら″強すぎる″ と評するほどの鬼の様な攻撃力を体現するそうである。また (意味不明ではあるが) 棒術の実力が拮抗する者同士ほど「ドリフト」が上手くいくとか。ノベライズ版では実力が拮抗=相手の行動が予測できる=ブレイン・ハンドシェイクが強くなると説明されている。
PPDC内のトレーニング場では主に棒術を使った試合形式のトレーニングが行われているが、棒術の他フェンシングやボクシング、相撲 etc. まであるという(チャックは相撲も含め全分野で優秀だとか)。
その他
イェーガーの英語での三人称は、すべて she である。これは、イェーガーに限らずタンカーやハリケーンなど巨大で順序立てて名づけられる特性のあるもの全てに共通する英語の用法であり、別にイェーガー達が女性体型をしているとか、そういう事ではない。
各機体のスペックは「WonderCon2013」で披露されたTCGより。劇場未登場機体については「Pacific Rim: Tales From Year Zero」や設定集の「Man, Machines, and Monsters」より。なお、ブループリント公開時にはそれぞれ100m越えの機体として言われていたのが、実際には70-80m台にサイズダウンしたため、ファンからは不満が続出したとかしないとか…。
また、お分かりになると思うが(ここからは独自のネタです)、それぞれのイェーガーは所属国の国柄や国民性をネタにしている部分がある。例:アメリカ=アメフト&マッチョ&カウボーイ、中国=赤&カンフー&奇抜性&雑技団、ロシア=戦車&喧嘩好き&発電所、オーストラリア=新しい&洗練されてる、日本=地味&引っ込み思案 ひかえめ&オタク(ロボット好き)しかしながら、どれも非常に上手くまとまっているのも事実であり、何より全部カッコイイ!
近年の日本のアニメに出てくるようなロボットとはデザイン性が異なり(似てる部分もあるが)、シンプルかつオリジナリティに溢れた大胆な造形である。この為、デザイン公開時は「ダサい」と言っていた輩にも、しばらくする内にカッコよく見えてくるのだから不思議である。
なお、本来あった怪獣やイェーガーの設定などの全部は劇中では出てきていないのが惜しまれるが、XBOX 等のゲームではこれらの設定がスカナーの大きさなど一部を除き忠実に再現されており、そちらを一見される事をオススメする。ひょっとすると、映画よりもこっちが本編なんじゃ・・・。 以下のリンクでプレイ動画を拝見できる。
http://www.youtube.com/show/pacificrimthevideogame
アメリカ:ジプシー・デンジャー(Gipsy Danger):マーク3⇒マーク6?
- 全高
- 79メートル
- 重量
- 1,980トン
- 怪獣討伐数
- 5→9頭
- 武装
- チェインソード(両腕)、プラズマキャスター(両腕)、液体窒素噴射機構、高出力核エネルギー発射口(胸のタービンから発射される)、パルスランチャー・ガントレット(劇中未使用)
- 装備
- 各部ジェット(背部、腕部など)、原子力ボルテックス・タービン(胸部)他
- 概要
- 主役機体。「ロメオ・ブルー」(後述)の後継機またはスピンオフと思われる。現存の機体中では古い方だがバランスのとれたスペック。機体の各部に装備されたジェットによる高機動性がウリ。古い機体のため、装甲も硬くはなく基本装備武装も少ないが、互換性に優れるためチェインソードなどを任意に装備できる。何より、両腕に収納されたプラズマキャスターは強力無比である。「チェルノ・アルファ」を除けば原子力で可動する最後のイェーガーであり、核リアクターを二つ持つ唯一の機体でもある。見た目上ではたぶん最も人型に忠実なイェーガー。アメリカ人のステレオタイプなイメージで あるマッチョな体型で、デル・トロによると、プラズマキャスターを引き抜く動作などもカウボーイのイメージからとってきているらしい。バイクのヘルメットのようなバイザーに、まったく役に立たなそうな両肩と後頭部の可動式のプレートがある。この為、デザインが公開された当時は「ダサい」との声が大きかったが、その後に活躍する場面などが公開されるに従って、そのような声は少なくなっていった。
- 肘のジェットを利用したロケット・パンチ(発射はしない)ができる。ロマン!!なお、劇中未使用ではあるがガントレット部に装備されたパルスランチャーは、ダークマターを球状にして発射、怪獣の原子構造とその”現実性”そのものを掻き乱してしまうという相当ヤバい代物である。旧式であるが故に動力は原子力、故にEMP等の能力を持つ敵に対する有効手段でもある。ある理由により、最新機体に劣らないように強力なアップデートがされている。チェインソードは、優秀な科学者でもあるマコ・モリによるデザイン。後述するが一度死んだ身であり、ベテランと呼ぶに相応しい。アンカレッジに向けて進行するカテゴリー3の怪獣「ナイフヘッド」の迎撃および漁船「Saltchuck」とそのクルーの救助へと出撃するところから劇中の物語は始まる。
- なお、ベケット兄弟が訓練生の際にシミュレーション中に使用していたイェーガーはジプシーと酷似している(色合いは緑色で、バイザーの形など細部に違いがある)。その際に、対戦怪獣(シミュレーションで作られた)のVerocitor(哺乳類の特徴を持つ肉食四足型)を、胸のタービンを使った「マイクロ波ボンバーダー」(ボンバート=イオン粒子同士の衝突で発生する衝撃と熱)という武器で怪獣の体内から破壊して倒している。
- ジプシー・デンジャーの歩行する様子は格闘家のジョルジュ・サンピエールのオマージュであり、機体名は英国の航空機用エンジンである 「デ・ハビランド ジプシー・トゥエルブ de Havilland Gipsy」から取ってきている。またプラズマキャスターの放電エフェクトは、実際のプラズマ生成時の様相と酷似している。 空手or 中国武術よろしく拳を合わせるポーズなど、「ロボ・ジョックス」へのオマージュも非常に強い。
- 余談だが、中国では「エルボーロケット」を あろうことか「ペガサス流星拳」と翻訳してしまったらしく、色んな意味で話題を呼んだらしい。しかしこれは翻訳家が日本のアニメのファンであった為に意図的に行った事で、デル・トロへのアピールも兼ねて ″神翻訳″ と評された。
中国:クリムゾン・タイフーン(Crimson Typhoon):マーク4
- 全高
- 76メートル
- 重量
- 1,722トン
- 怪獣討伐数
- 7頭
- 武装
- 回転式ソーサー×2(右腕2本)、大型回転式ソーサー(左腕)、高出力プラズマ・キャノン(左腕)、液体窒素砲(左腕、ゲームで確認)
- 装備
- モノアイ型頭部カメラ(テレソコープ兼用)、防御用アーマー(左胸&左肩)、液体型ソフトウェア・システム他
- 概要
- ゲス。唯一のマーク4機。モノアイ、三本腕、回転式のクロー、逆関節型の脚部など、今作に登場するメインのイェーガー達の中でもかなりユニークなルックスをしている。他の機体と異なり、3人のレンジャー(イケメンの三つ子:中の人達も本物の三つ子)が搭乗し、三本ある腕をそれぞれが操作する。他機同様、基本動作は前面の二人が担当し、後部の一人はガンナーを担う。左肩のアーマーで防御をしながら反撃するのが基本戦法となる。
- 機動性が非常に高く、キックや飛び膝蹴りを繰り出せる唯一の機体で、「サンダークラウド・フォーメーション」と並ぶ必殺技の一つは「ジェットキック」。スピードと瞬発性に優れるほか、武装にも恵まれて攻撃力も高い。左腕のプラズマキャノンはチャージ効率が良くないが、それはそれはヤバい威力らしい。投げ技やカンフー等、マーシャル・アーツに適応した構造をしており、アクロバティックなアクションも得意であるが、チェルノ同様お国柄をネタにした感が強い(腕のソーサーもカンフーよりも皿回しのように見えてしまう)。それでもカッコイイから許せるのだが。 ソロでの討伐数も多く、日本の防衛を務めてくれたこともある(2019年に大阪で怪獣「OS-19」を「チェルノ・アルファ」と共に、2024年には札幌で「テイルスピッター」に対処)。
- 「Negative Horizon」との関連性は不明。なお、関節部など全身に50機以上の強力なディーゼルエンジンを搭載する事で高機動性を確保している。 また設定上では二本ある右腕は一本に統一可能。「ホライゾン・ブレイブ」から続く、中国特有のモノアイが光る機体で、ゲスプライムそっくりの異形ながらも左半身のマッシブさ、カンフー等のアクション性も加わり、「チェルノ・アルファ」と並び人気である。どうもかませは人気が出る傾向にあるらしい。
- モノアイのモデルとなったのは、映画「2001年宇宙の旅」と「2010年宇宙の旅」に出てくるコンピューター 「HAL-9000」 である。ちなみに、左胸の装甲上に書いてある 「暴風赤紅」は中国語の文法上誤りがあり、正しくは 「赤紅風暴」となる。また、当機に搭載されている液体型ソフトウェア・システムは、デル・トロがこの映画のモデルとした「鉄人28号」へのオマージュである。
- 当初の機体名は「エコー・ベイジン(ペキン) Echo Beijing」であり、これが後述の日本製マーク4「エコー・セイバー」の名前の由来になったと思われる。
- ちなみに、この機体はデル・トロの二人の愛娘の一番のお気に入りとか。
- ※以下ネタバレにつき反転。
- 劇中の扱いについて、デル・トロから公式に中国の観客たちに謝罪があった。
扱いの理由については二つあり、一つは予算の都合であり、もう一つは ”怪獣とのバトルが如何にシビアで、ちょっとでも気を取られると一瞬で勝負がついてしまうという緊張感をアピールするため”であり、意図的にクリムゾン・タイフーンを弱く見せたわけではないのだそうだ。 - レンジャー
- レンジャーの3兄弟(Wei兄弟、役者さん方はLuu兄弟)は未だ若いが、元ストリート・ファイター&カンフー・マスターであり、武器および戦略の専門家だけでなくイェーガーの機械構造にも幅広い知識を持つスペシャリスト。これまで「イェーガー・プログラム」を強力にサポートしてきた。中国全土でヒーローとされていて、彼らの特徴の龍の紋は香港中に貼られている。彼らの編み出した「サンダークラウド・フォーメーション」は"nimbo" など様々な形があり、当機体の代名詞となっている。なお、元々はアメリカ国籍の四つ子の白人美女が搭乗する予定だったが四つ子という条件があまりにも厳しいので断念、三つ子にしたそうだ(つまり、当機体は元々4本腕になる予定だった可能性がある)。
- ちなみに1998年のクリスマス・イブに生まれた。
- Luu兄弟自身もエリートで、彼らは”中華系とベトナムのハーフで、カナダで生まれ育った現役の大学生。3人で起業し、スポーツアイテムの販売店も経営している。高校時代からモデル活動をしていたのがきっかけで、「パシフィック・リム」のキャストに抜擢された。3人はまったく中国語ができないため、わずかひと言のセリフのために2カ月かけて中国語を学んだという。” (レコードチャイナより)
※さらに超絶ネタバレ。
小説によると、三兄弟のうち一人だけ オタチの尾先にイェーガーの頭部ごとクラッシュされる前に、Conn Pod から飛び降りて助かったそうだ(これが事実なら、前面にいた操縦役の二人は死亡が確実なので、生き延びたのはガンナーを務めていた後方の一人)。
ロシア:チェルノ・アルファ(Cherno Alpha):マーク1
- 全高
- 85メートル
- 重量
- 2,412トン
- 怪獣討伐数
- 6頭
- 武装
- 高出力テスラ・コイル(両腕)、火炎放射器(両肩のタービンより噴射)x2、握力強化グリップ、スプリング機構(両腕)
- 装備
- 固定用アンカー(両足)、高熱核タービンx2(両肩)、空気スキャン装置他
- 概要
- 戦う発電所。「バケツ頭」と呼ばれ、原子力発電所がそのまま上半身に乗っかったような非常にインパクトのある機体。当初はマーク4とされてきたが、実は翻訳ミスがあった事が判明、本当はなんとマーク1。ゆっくりと重厚に戦場へ赴く様は、さながら戦車にも例えられる(まあ、ぶっちゃけお国柄をネタにしただけなのだが)。イェーガーの中でも大型に分類される。コクピットは胸部にある他、頭部全体が発電機になっている為、安全性の確保の他にも怪獣に頭部が弱点だと錯覚させることが可能。
- 現存する唯一のマーク1で、ロールアウトは「コヨーテ・タンゴ」より早い。現行機中スピードは最も遅いが、パワーと装甲では最高。マッシブな上半身とは逆に、下半身は比較的スリム。頭の発電機と、それを利用した高出力のテスラ・コイルをハンマーのような形の両腕に装備している。つまりは「雷パンチ」が放てるロマン中のロマン機(最大41.5万ボルト、通常はこれを怪獣の頭の両側からグリグリパンチする事で威力を高める)。飛び道具も格闘用の武器も装備しておらず(判明してる限り)、文字通り拳のみで戦うのも非常に漢である。グリップにより大幅に強化された握力は、怪獣の腕や足などを簡単に握り潰す(かもしれない)。これらの他にも伸縮機構も備えるなど、腕部の強化が半端ないのだ。中でも「Roll of Nickels」と呼ばれる戦闘システム(握りこぶしについた丸いの)を発動させた場合、敵を殴る度に地面や空気が振動したという。ちなみに小説中の描写だが、タービンから噴射する火炎は核熱エネルギーを利用したもので、Kaiju Blue の後処理に使えるほか、本来核爆弾を喰らってもピンピンしている怪獣の皮膚を見事にローストできるらしい(ゲーム中では必殺技であり、敵を一撃で焼肉にできる)。
- その戦闘スタイルのためか露国内外のファンも多いらしく、まさに夢とロマンが詰まったバケツ野郎である。しかしこれも所詮ネタであり、酒に酔って喧嘩早いというロシア人に対するジョークであるかもしれない。ちなみに、ゲームでは飛距離のある電撃を使える模様だが、腕部のテスラ・コイルからかどうかは不明。Conn Pod は 「アトモスキャン」と名付けられている。
- 一応 T-90型(詳細不明)の最後に残った機体であり、当機体も量産型または同系統のイェーガーが他に複数いたことになる。
- 名前の意味はロシア語で「黒いアルファ」=「黒の一号」。しかし発電機といい名前といい、ネタである事も間違いない。 コンセプトアートでは腕部全体の形状に決定稿とは差が見られ、 Roll of Nickels が確認できないが 籠手の様な装備がある。
- 当機の核リアクターは、映画 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 シリーズ中のデロリアンの装備である 「ミスターフュージョン・エネルギー・リアクター」 をモデルとしている。
- デル・トロ曰く、お客さんにロシア製だということを100%納得して貰える様にデザインしたらしい。正に、ロシア製のロシア人による、ロシアの為の イェーガー&パイロットなのだ!
- レンジャー
- レンジャーは歴戦のエリートである、かなりいかつい カイダノフスキー(Kaidonovsky)夫妻(奥方は美人なのでご安心を)。夫婦仲は極めて良好。常日頃からウクライナ由来のハードハウスを好み、一緒に聴くのが夫婦揃っての楽しみだとか。夫人の方が7歳年上の姉さん女房で旦那は見た目よりかなり若く、こう見えても「クリムゾン・タイフーン」のレンジャーである Wei 兄弟と同い年でまだ20代なのだ。どうやらこの設定は公式解説本の誤植だったらしく、のちに脚本家が自分のサイトで語ったところによると夫の生年の十の位と一の位が逆になっていたらしい(正:1989年 誤:1998年)。実は夫のほうが妻より2歳年上であった。
- しかし夫婦揃ってとにかくイカツい。旦那の身長はリアルに2mを超える(2m13cm)。夫婦そろって怒らせるとヤバいらしく、奥さん無しの旦那は野獣そのもの。戦闘中に激昂しやすい旦那はレンジャー業を務めるには難があるとされるが、経験値の高い奥方がこれを上手く手なつけ抑えている。が一方、奥方を怒らせた場合は血を見るハメになるという・・・。
- コクピットの位置は全イェーガー中でも安全な方だが、旧式のために脱出用ポッドを装備しておらず、レンジャーは文字通りのデッド・オア・アライブを強いられるリスキーな職務環境である。
- ちなみにこの夫妻、 戦略兵器レベルの核兵器なら自前で調達できるらしく、後に最終作戦でのキーファクターになる事からして 人類の存亡に於いて大きな役割を果たした事は誰も否定できないだろう。見た目だけでなく、やること成すこと全てが恐ろしい スケールがデカく、舐めてかかるとマジで死んでしまいそうだ。中の人見た目からしてインパクトが頭二つくらい飛び抜けていて(旦那は現役のプロレスラーだが、二人ともカナダの人)、愛機同様 存在そのものがネタキャラだが、露国内だけでなく世界中で機体同様ぶっちぎりの人気No.1なのである!
- 旦那の中の人、ロバート・マイエは 本音を言うとチェルノよりブロウラー・ユーコンの方に乗りたいらしい with 奥さん (もちろん チェルノ・アルファも大好きだがかなたかカナダのお人なので。クローム・ブルータスにノーコメントなのを見ると、自分とそっくりな見た目やフランケンシュタインの中の人をアッパーで下すスタイルが お気に入りだと思われる)。
オーストラリア:ストライカー・ユリーカ(エウレカ)(Striker Eureka):マーク5
- 全高
- 76メートル
- 重量
- 1,750トン
- 怪獣討伐数
- 11頭→12頭
- 武装
- チャージ式(イオン)・メリケンサック(両拳)、高熱スティング・ブレード(両腕)、対怪獣用6連ミサイル(胸部)、速射性プラズマライフル(ブレード部、ゲーム版)
- 装備
- 姿勢制御用連装”エンジェル”・ウィング(背部)、背面ジェット(ウィング後部)、脱出用ポッド(右肩)他
- 概要
- 豪の切り札。南半球の天使。劇中の時点で唯一のマーク5であり、ANZAC軍御用達のイェーガーでは最後に残った機体。一応、現行機では最新鋭であるが、怪獣の討伐数も二桁を超え、怪獣「ブレード・ヘッド」出現の前日に引退発表をしたばかりだった。背中のウィング、顔の造りなどから、一番ヒーローっぽい見た目をしている。デザインの方向性は「タシット・ローニン」に近い系統。ただし腕には裁ちバサミがついている。イェーガー達の中でもパイロットの動きが最もスムーズにトレースされている。パワー・スピード・装甲のすべてが最高水準であり、総スペック・討伐数共に堂々の最強を誇る。身のこなしからパンチに至るまで、挙動が一つ一つすべて優雅でスムーズ、かつ素早くてアグレッシブ。
- 特筆すべきは武装。特に胸部に収納されているアンチ怪獣ミサイルは怪獣を麻痺させる弾頭を装備し、地球上に存在する全ての火力の中でも最高の兵装の一つとまで言われている。その特殊な弾頭は、ゲイザー・ニュートンの研究が功を奏して開発に成功した。両腕の裁ちバサミ高熱スティング・ブレードは切ると敵の傷口を焼き、核兵器をも耐える怪獣の鱗ですら貫く。その他、イオンでチャージされたメリケンサック(両拳)は殴る度に敵の身体構造を麻痺させるなど、見た目とは裏腹に、かなりのガチ機体であるのだ。その他、ゲームでは両腕のブレードの付け根に連射が可能なプラズマライフルが装備されている。「天使の翼」と呼ばれる姿勢制御用のウィングが背中につけられており、司令官の贔屓も手伝って、人類の最後の希望、まさに南半球に降り立った天使と称される。
ネタ度も低く、見た目のかっこよさ&人気も抜群なイケメンである。ちなみに、英語の三人称は"she" であるが、当然女性ではない(と思われる)。その強さ故に、海外出張が絶えなかった。「ブレード・ヘッド」討伐後、オーストラリア本国の駐在要請を蹴って香港に蔵入りする事となる。 - 機体名の「Eureka」 とは、1854年に発生した「ユリーカの反乱」の地名から取ってきたものと思われる。
- ジプシー同様に実在するスポーツ選手のモデルがおり、当機の場合NFL(アメフト)のオークランド・レイダーズで70~80年代に活躍した、レスター・ヘイズ Lester Hayes である。インターセプトのチームタイ記録や殿堂入り選考のファイナリスト15名の中に食い込むなど、かなりの名プレイヤーであったようだ。
- コンセプトアート中の当機の指は閉じるとブレード状をしていて、開く事で五本指となった。また、スティング・ブレードおよびその鞘も決定稿よりかなり大きかった。当初はこの機体が「ジプシー・デンジャー」となる予定だったが、デル・トロが「かっこよすぎる」という理由で却下したらしい。
- レンジャー
- レンジャーはベテランのHansen親子。元空軍のエリートパイロットの父親ハークは、マーク1から現在のマーク5の愛機までの全ての世代のイェーガーを操縦してきた伝説のパイロット。レンジャーとしてのキャリアも最長であり、黒人の司令官とも(互いに家族を対怪獣の軍事作戦で亡くす)長い付き合いである。PPDC内での立場も高いが、何より旧世代のイェーガーを操縦してきたにも拘らずガンも発症せずに健在なところを見ると、機体だけでなくレンジャーもチートなようだ。息子を救うには妻を見捨てなければならないという辛い経験があり、息子に対して負い目がある。近年、寄る年波と息子との関係が改善しないために「Neural Handshake」に悪影響が生じ、レンジャー業を続行出来るか疑問が挙がっている。
- ※ちなみに、父親の名前は略称がハーク(Herc)であるが正式には Hercules であり、文字通りヘラクレスである。納得の設定である。
- その息子チャック (Chuck)は血の気が盛んでエリート意識が高く、マコ同様の完璧主義者。相手の人間性よりも怪獣の討伐数にしか興味がないほど人格が破綻した部分がある。なんと、自分の父親ですらライバル以外の何者でもないと見なすほどの厨二気質。しかし紛れもないプロであり、「イェーガー・プログラム」に対する責任感も人一倍強いと思われる。自分自身にすら完璧を求め、それを成せない時は自分だろうと他人だろうと許さない。幼少の頃より対怪獣の戦線に身を置いてきた(マコの次に若かった)。
- この人格形成の裏には、母親が非業の死を遂げ (怪獣「Scissure」の襲撃時に勤務先の病院ごと核兵器の使用に巻き込まれたが、正確な情報は隠蔽されて実の家族ですら怪獣災害によって亡くなったと思わされていた)、その後10歳にも満たない頃からPPDCに身を置き父と共に戦ってきた事が大きく関係している。PPDC加入後は、通常の社会生活はほとんど経験できず、怪獣への恨みと自尊心や満足感、周囲からの評価(愛情を強く欲していた証拠)を討伐数を増やす事で満たそうとしてきた。自分にも他人にも完璧を求めるのも、完璧でない=誰かの死や犠牲に繋がる事を子供の頃より理解していたからである。母の死に対する怒りと怪獣や軍への恨みに苛まれ、子供らしい育ち方もまともに受けられなかった為、性格がアレになるのも無理はないのだろうか…。父親に対する態度も、母を救えなかった事に対して、行き場のない怒りの表れである。
- 上記に加え、兄を犠牲にして生き延び、間接的に「イェーガー・プログラム」を存亡の危機に追い込んだラリー・ベケットの「失敗」を許せず、彼に対して良くない感情を抱いている。しかし、相手の失敗を許せないのは自分自身の絶え間ない努力の裏返しであり、相手を選ばず完璧を求める点では極めて平等な人物である。また、結果を出したり努力を見せる相手には、例え衝突後でも後腐れなく素直に応援のできる好漢な部分もある。レンジャーズの「失敗者」を許せないのも、叔父をはじめ チヤホヤされて調子に乗り「イェーガー・プログラム」の成績&評価の低迷、衰退、そして最終的なシャットダウンを招いてきたレンジャーズを間近で目にしてきたからだろう。母を怪獣災害と軍事作戦の都合により殺され人生を幼いうちに狂わされた彼が性格が歪み、行き場のない怒りを抱くのも仕方ない事なのだ。
- またある意味では、性格を無視しても(誰も文句も言えないくらいの)エリート&努力家。後述の叔父がチヤホヤされていたのに対し、こちらは人間的に腐ることもなく頑張ってきたのは評価されるべきであろう。戦術構成や実戦だけでなく、スポーツや格闘技も全般的に優秀なマジのエリート。相撲でも猛者らしい。
- なお、ハークの弟にスコット Scott Hansen という男がいる。レンジャーとしてはそれなりに優秀で、2019年のマニラ大戦の時には兄と「ストライカー・エウレカ」で戦果を挙げたようではある。しかし一方でこの男、人間的にはトンデモない糞野郎 決して褒められたものではなかったらしく、他人から合併症とみなされても仕方ないほど混乱を巻き起こしたり相当の女たらしだったようで、自分の行動に責任性を帯びる姿など見られたことなどなかったそうである。しかし、”操縦者としての腕があればなんぼ”であった「イェーガー・プログラム」の黄金期には、人間性の問題は野放しにされて前述の通り 同僚たち共々スターとして見なされた。これに乗じて破天荒さが増し、スターの階段だけでなくマダオクズの街道をも突っ走って行ったようである。
- その後 PPDCの情報機密を重大に侵害し、これをドリフト中にハークに見破られる。真面目で誠実なハークにとって、僅かな瞬間に判明した弟の不実はドリフトを混乱させるほどの動揺を掻き立てられるのに十分であり、結果は搭乗中のイェーガーの破壊に帰結した。後に兄によってPPDC防衛部に報告をされたスコットの所業は上層部にも筒抜けになり、「イェーガー・プログラム」から追放された。ざまあみろ。そして、当然ではあるがこれを機にハンセン兄弟は袂を分かったのである。
- 兄はおろか、後述の Gage 兄弟等の同僚たちと比べると、同じスターとはいえ目も当てられない状況であった。甥とは比較にならないほどの面汚し野郎である。
アメリカ:ロメオ・ブルー(Romeo Blue):マーク1
- 全高
- 76メートル (設定では77.7メートル)
- 重量
- 7,750トン
- 怪獣討伐数
- 不明
- 武装
- 胸部ガトリング・キャノン、ピストン・アーム、タクティカル・ブレーク(気管潰し)他
- 装備
- 不明
- 概要
- ちょっとエヴァっぽい。最古のイェーガーの一体で、「ジプシー・デンジャー」の先行機。「ブロウラー・ユーコン」(後述)と「タシット・ローニン」(後述) の後に出撃した。劇中にもちょっとだが登場する。恐ろしげなクローがついた長い腕を持つ他、「ストライカー・エウレカ」に似たウィングを背面に装備。アーム部分にはピストン機構があるらしい。
- 胸中央部から、長い槍のようなものが上に向かって突き出している。 これはガトリングキャノンであったとされるが、これを使って突撃するなど格闘戦にも応用できたらしい。怪獣の討伐では 「ブロウラー・ユーコン」に続いて史上二番目。ちなみに、設定資料では三脚だった。なお、劇中の登場時間は我らが○○○○・○○○よりも長い。重量が半端なく重く、全イェーガー中でも群を抜いて鈍重だったようである。必殺技は何とも恐ろしげな響きの『気管潰し』 。相手を押さえ付けて胸のガトリングで喉を狙うという、人道性など欠片も感じさせないような実にロマン溢れる エグい業なのだ。素晴らしい。
- プロローグ中では後述の「ハードシップ」と市街で対戦、ハイウェイをもぎとって武器にしており、構造物をバットにするという米国機の伝統はここから始まったのかもしれない。
- 名前の意味は「青のR」。
- レンジャー
- レンジャーは双子のゲイジ兄弟 Gage Twins。Bruce と Trevin という名で、イェーガーの初期から全盛期にかけて活躍した文字通りのスター。Kaiju War の初期から幾度もの戦闘に参加し、愛機と共に「イェーガー・プログラム」の広告塔としての活躍もあるが、人類にとって二度目の勝利を打ち立てた&パレードにも出席した余波で人気が爆発、セレブの花道を駆け抜けた。 プロローグでも一瞬だがインタビューを受ける彼らをカメオ出演として見ることができる。後のナイフヘッド出現時には、先述の”ミラクル・マイル”死守の為に ベケット兄弟と愛機「ジプシー・デンジャー」に先行して出撃したが、怪獣に見事に振りぬかれてしまう。機体の鈍重さが思いっきり仇となった。
- 2020年に、シアトルとワシントンでの怪獣襲来で敢え無く命を落とす(敵はイェーガーの腕を丸ごともぎ取り、そのまま Conn Podをクラッシュした) 。 なお、当機かどうかは不明だが、形状が酷似したイェーガーの残骸がプロローグ中での Oblivion Bay のカットに映っている(後方の一番左。超絶的にわかりにくいが)。
アメリカ製造 国連?所属:ブロウラー・ユーコン(Brawler Yukon):マーク1
- 全高
- 不明
- 重量
- 不明
- 怪獣討伐数
- 不明(最低でも2体以上)
- 武装
- 連装ミサイル、大型ブレード(腕部)他
- 装備
- 各部ジェット他
- 概要:劇中未登場。プロトタイプのイェーガーで、怪獣との実戦経験及び討伐でも世界最初。人型にはあまり見えない特徴的な形をしている。各部ジェットを使用しての多少の空中活動も可能なようである。戦闘前のテスト操作で死傷者を出すが、その後の「カールオフ」の討伐では無事に作動した。雑魚とはいえ、後述のカールオフをパンチ一撃で沈めるほどのパワーを持つ。厳密な同型かは不明だが、機体形状の酷似したイェーガーが他に複数機存在する。
- ※開発はアメリカ合衆国だが、プロトタイプのイェーガー故に所属国は敢えてなく、国連?所属機である。
- 2015年1月30日、当時の米国空軍キャプテンである Adam Cacey がテストパイロットとして試乗、人類最初のレンジャーとなる。しかしこの時、神経接合中のデータロードが彼の肉体の許容負荷を超えたことにより彼の身体が非常に強い拒絶反応を示した。その強烈な反動で Adam は強度の腰痛と背骨の痛みを同時に併発(ついでに脳卒中のおまけつきで)、機体ごと前につんのめって倒れてしまったのだ・・・。彼の死因は、実質60m以上の高さから機体ごと叩きつけられた衝撃によるものか、それとも脳卒中によるのかは判明していない。
- 残るレンジャーの一人は、前述のスーパーメガネっ娘 ケイトリン・ライトキャップ。学者肌丸出しだったのが、当機の Neural Handshake により同僚の体育会系 Sergio D'onofrio との精神結合を経たことにより精神汚染され 人格が多少変化し、よりアクティブな体育会系メガネっ娘となった。司令官もテスト操作をしたことがある(指しか動かなかったが)。
- ちなみに、情報の混乱の為に以前はカナダ機体だと思われてきたが、最初に出撃したのがバンクーバー市内であっただけで実際は米国製機体である(本来のカナダ機体はマーク3の「クローム・ブルータス」)。機体名のユーコン(Yukon) とはユーコン準州の事を指すと思われる。
- 一応だがCGモデルも作られており、一部オンラインで(一枚のみだが)閲覧可能である。ブレードが 「~Tales From Year Zero」 よりも更に大型化している。その後の制作の過程でさらにスタイリッシュ化が進み、「ストライカー・エウレカ」よりも大型のウィングを背面に装備したり腕が流線型になったりなど、航空機を思わせる雰囲気を醸し出していた。
- 余談だが、テンドー・チョイは当時付き合っていた彼女 Alison を当機体のレンジャーの一人に寝取られた過去があるらしい…(その後彼女がテンドーの元に戻り一子を設けたが 、PPDC での激務に追われ面会や健全なファミリーライフを送る事がままならず、終いにはすっかり疎遠になってしまった様である)。
中国:ホライゾン・ブレイブ(Horizon Brave):マーク1
- 全高
- 72.5メートル
- 重量
- 7,890トン
- 怪獣討伐数
- 2頭
- 武装
- Cyro-Cannon (液体窒素砲)、フラッシュ・フリーズ(瞬間冷却)、”Zub-Zero Sucker punch (おそらく冷凍パンチ)”他
- 装備
- 不明
- 概要
- 最初期のイェーガーの一体。モノアイタイプで、両肩がバラストの様な形状をしていて前に出っ張っている。劇中に登場の他、「Pacific Rim:Tales From Year Zero」の表紙も飾っている。「ロメオ・ブルー」をはじめ、マーク1からマーク5に至るイェーガー達と共に戦ったが、幾度もの戦いを経て破壊される。
- 「チェルノ・アルファ」とは対照的にこちらは冷凍系の武装が豊富であり、おそらくだが何と冷凍パンチもくりだせる。正にロマry。両肩の冷凍キャノンの他、胴体全面に複数の砲身を持つ。必殺技は「瞬間冷却」と「サブゼロ・サッカーパンチ(= 絶対零度吸引拳)」であり、 全イェーガー達の中でもトップクラスの厨二 胸熱機体なのである!
- 名前のそっくりな「ネガティブ・ホライゾン」と関係があるかどうかは分からない。建造されたのは、他の初期のイェーガー同様にPPDCの本部が置かれていたアラスカのコディアック島である。このモデルは量産型だった可能性があり、少なくとももう一機の赤色系の同型が同時進行で建造されていた。コンセプトアート上では、少なくとも3機が赤いのとは別に存在する。当機のレンジャーズは性別も関係性も不明な Lo Hin Shen と Xichi Po。
-
- マーク1の量産型にも関わらず、2019年のマニラでの戦いでは非常に強力なカテゴリー4相手に一機で立ち向かい、「ジプシー・デンジャー」と「ストライカー・エウレカ」らの到着まで持ちこたえた。
その後、リマで破壊された様子がプロローグで見て取れる。
日本&米国:コヨーテ・タンゴ(Coyote Tango):マーク1
- 全高
- 85メートル(砲身含む)
- 重量
- 2,312トン
- 怪獣討伐数
- 2頭
- 武装
- 連装モーター・キャノン(背部)、高出力エネルギーキャスター(両手部)、ライトセーバー(ゲームで確認)他
- 装備
- 不明
- 概要
- ガンキャノン。古参のイェーガーの一体で、「ホライゾン・ブレイブ」の後に出撃した。劇中登場が判明している機体の中では古い機体の一つ。(といっても、劇中の時代では既に破壊されている)。この機体だけ搭乗レンジャー数は例外的に一人と言われてきたが、(色々ヤバい事があったため)もともと二人乗りだったのは一人用なんて設定は忘れて結局そのまま二人乗りだった様である。日本の純国産機ではなく米日共同開発機である。ロールアウトもチェルノより遅いのだ。実は逆関節型。
- 両肩のデカいモーター・キャノンは何と原子砲(特に深い意味はないと思うが)。近接武器や格闘能力の向上に繋がる装備を(判明してる限りは)何一つ積んでいないという(両手のエネルギーキャスターは格闘の補助になるかもしれないが)意味でも例外的で、直接殴りに行かずに追い払うという、日本人をネタにしたかのようなどちらかと言えばシャイな戦い方をする機体なのかもしれない。しかし、エナジーキャスターは両手の十本指全部に装備されており、至近距離での高出力のエナジーキャスターは強力だったであろう(たぶん)。
- 装甲は見た目の割には薄い。逆に言えば、見た目の割にスピードがある。要は謎設計。戦闘ヘリコプターを基調とした無骨なデザインは素直にかっこいいが、他機と比べると、ぶっちゃけ地味な派手さの少ない顔&くびれのあるエヴァor勇者ロボのような胴体をしており、ある意味「タシット ・ローニン」よりもよっぽど日本らしいデザイン(当たり前だが)。「日本人が自分をロボットにするとこんな感じだろ」っていう雰囲気が良く出ているので、親しみやすさがある。デル・トロはもしかしたら日本人のデザイナーを起用したのかもしれない。
- 後述の「オニババ」との戦闘があり勝利した。時にはハワイ等に出張に行っていたようなので、討伐数よりはアシスト数の方が多かったかもしれない(出撃回数は4~6回程度)。ますます日本人的だ。
- 一応、2021年の時点では未だ活躍していた事が分かっている。ちなみに、よく誤解されているがプロトタイプではない。そして判明しているレンジャーにも日本人はいない(よく予告編に出ている黒人の司令官とカナダ人の女性)。なお、女性レンジャーが退役した(=死亡した)理由は過度の放射線被爆によるガン発症である。そして黒人男性も発ガンしているのだ。 しかし、カナダ人女性と司令官の二人でマコを引き取り、大切に育ててくれた事が後の「イェーガー・プログラム」と人類の命運に大きな影響を与える。
- オニババとの戦いで初出撃した(この時カナダ人女性パイロットは失神した為、劇中マコを出迎えたのは司令官一人のみである)後、二回目の戦闘を経験しリタイア、その後は隠居していたがパイロットを新たに採用して再出撃、後述のハワイでのセラマンダー出現時に二体目の白星を挙げる。この時のパイロットは、GannerとVic Tunariというおそらくルーマニア系の家族である。2022年、セント・ローレンス島で破壊され、Tunari家のパイロットは二人とも殉職する。
- 一応ではあるが、本モデルの量産タイプも製造された。ちなみに当機体が破壊後どうなったかと言うと……未確認だが、廃棄された後に溶かされて、対怪獣用防護壁の材料に使われたとか言う噂が…
- なお、当機のゲーム内でのモーションはやたらとかっこよく、エナジーキャスターの出力を究極に高める事でライトセーバーを繰り出すことができる。&腕全体がアーマード・コアシリーズの武器腕巨大なエネルギー砲になるという必殺技をも持ち合わせている。超ロマン!!
- レンジャー
- レンジャーはご存じの通り PPDC 司令官スタッカー・ペントコスト。1985年の12月30日、労働者の父 Obadelとクラブのパフォーマーの母Vivianeの間に産まれた。妹は後述(「トレスパッサー」項)のLuna Pentecost。その他、デュークDuke Pentecostという名の関連性が不明な人物の名が挙がっている。
- 父Obadelは1995年にクラブのオーナーとの乱闘により死亡。スタッカーは復讐の為にオーナーを襲撃し、クラブを焼き払った。この時の行動が原因となり、軍兵養成学校に身を置くこととなる。そこで当時のコマンド・オフィサーに、常時指揮官としての適性があることを見抜かれ、兵としての道に生きることを決心した。後にイギリス妹共々イギリス空軍に所属する。しかし妹は2013年の トレスパッサー事件「K-Day」時に殉職する。怪獣出現時 スタッカーはロンドンにおり、妹に連絡を取ろうと必死になったが叶わず、ようやく繋がった時には既に出撃直前であった。19年前に父を亡くしていた彼にとって、唯一残った妹を失った際の苦悶は想像に難くない。
- PPDC創設後は前述のJasper SchoenfieldとCaitlin Lightcapを支援しながら、「イェーガー・プログラム」の経済面での問題などに対処をしていく。最初の実験 ドリフトをCatlinと行ったが、「ブロウラー・ユーコン」の指を動かすだけで精一杯だった。しかし、この時得られたデータを基に、「ドリフト」の技術は大幅な進歩を見せることとなる。「イェーガー・プログラム」が正式に認可されると、プログラムの為のリエゾンとしてスタッカーの地位は継続し、Lightcap博士の神経ブリッジコントロールと脳橋間インターフェイスの開発の残存部分を監督するためにドイツに送られた。2016年5月15日、マコ・モリを「オニババ事件」の最中に発見・回収した。
- 事実上、マコはLunaの義理の姪でもある。
- ※なお、Naomi Sokolovが現れた時、ベケット兄弟に警告をしたが結果は見ての通りだった。
- (マコの養子縁組に関して)
- 「オニババ」撃破後、東京で遭遇した少女を思い、家族を失うという境遇に共感し、養娘として受け入れることを決意した。しかし其れは容易な事ではなかった。彼は、マコをマコ自身の親族から護り通さなければならなかった。マコの父方の親族は、マコの母・須磨子が男子を身籠らなかった事をマコの所為と捉え、伝統ある刀鍛冶の家系が絶え行く事の全責任を幼い娘に転嫁し、女子として産まれた事を激しく糾弾していたのである。
- スタッカーのパートナーはカナダ出身の Tamsin Saver。目が覚めるような赤毛の髪を持つ妙齢の女性。ペンテコスト兄妹の親友であり、共にイギリス空軍で活躍した同僚であった。Luna を失いながらもスタッカーと共に戦い抜くことを決意、PPDC 加入後は「コヨーテ・タンゴ」のレンジャーに就任する。「オニババ」との戦闘で失神したが勝利を収める。だが、後に重度のガンを発症し、スタッカーによってレンジャー業を引退するように強要されるが、彼と共に歩んでいくことを頑として譲らなかった。その後、衰弱はしていたものの病院でマコと対面。言葉が通じなくとも健気に振る舞うマコのジェスチャーに心を打たれたのか涙した。その後に発作でこの世を去り、ハワイに埋葬された。この時より、スタッカーとマコにとって ハワイへの訪問は非常に重要な意味をもつようになる。
ペルー: ディアボロ・インターセプト(Diablo Intercept):マーク2
- 全高
- 不明
- 重量
- 不明
- 怪獣討伐数
- 不明
- 武装
- 不明
- 装備
- 不明
- 概要
- 最初の出撃は2016年で、当国最初のイェーガーにして最初のマーク2。「コヨーテ・タンゴ」引退の後に建造され、先輩方もといマーク1の機体達と共にリマに居を構えた。その後、先輩方2機&後輩1機と共にリマ攻撃チームを構成、中南米一帯の警護に充った。
ドイツ日本?ペルー?:タシット・ローニン(Tacit Ronin):マーク1
- 全高
- 74メートル
- 重量
- 7,450トン
- 怪獣討伐数
- 3頭
- 武装
- ファング・ブレード(両腕)、コブラ・ストライク(シコン=コブシor 先崩掌打詳細不明)他
- 装備
- 不明
- 概要
- 少しだが劇中登場。逆関節型。おそらく全イェーガーの中でも最も細見の体型であり、非常に素早い。いかにもアニメっぽい機体である(=ロマン)。アーマード・コアを思わせる見た目。機体の色は全体的に白で、肩などに赤丸が塗装されていて、日本の国旗にも見える。これはこの機体がドイツ出資ではあるのだが、パイロットには何故か日本人を起用した事と関係があるかもしれない。ドイツは環太平洋国家ではないが、当初よりアメリカと共に「イェーガー・プロジェクト」に積極的に出資した。設定が変わったようで、純?日本製となった? 劇場配布のパンフレットではペルーとなっている。「イェーガー」という呼称の由来は、おそらくこの機体。武装も、どことなく“ハンター(狩猟者)”を思わせる。日の丸&外国人の大好きなサムライっぽさもデザインに表れていて、”いかにも”って感じはある。もし劇中の世界で日本人が設計したのなら、絶対にこんなデザインにはしないだろう。「コヨーテ・タンゴ」同様、見た目通りの紙装甲防御力がネックであったと思われる。
後に大阪のシャッター・ドームに韓国の「ノヴァ・ヒュペリオン」(後述) と一緒に移送され、東アジアでは最もポータルに接近している日本の護衛に就いた。 - もともとは、「ストライカー・エウレカ」の没案の一つだった。
- つい最近、また設定の行き違いが発生したらしく、タシット・ローニンが日本の基地に在籍したことなど一度もなかったそうである。
- レンジャー
- レンジャーは国籍不明の男性 Duc Jessop Koyamadaとその妻 Kaori Jessop Koyamadaである。Duc はオーストラリア国民である父Darwin Jessopとベトナム人の母を持つ。夫人Kaoriは屋久島出身。B~C級レベルの低予算で作られる特撮映画の着ぐるみの中の人スーツアクターの父を持つ。リマと東京の攻撃チームで活躍したが、三度の出撃を経験して夫婦ともども殉職した。Ducはデューク(Duke, 伯爵)と発音するので注意。まさかデューク東g(ry
中国:ラッキー・セブン(Lucky Seven):マーク不明(おそらく1)
- 概要
- 小説中の機体。「イェーガー・プログラム」の最初期の時期に、オーストラリア空軍を退役した当時のハーク・ハンセン(「ストライカー・エウレカ」の親父の方のパイロット)ともう一人の名前不詳のパイロットに与えられたイェーガー。
- 2016年に香港のビクトリア湾で最初の戦闘を経験し、怪獣を倒すことに成功した。その後、Kaiju Warの最中に破壊されたが、討伐数、破壊された時期などは判明していない。
メキシコ:マタドール・フューラー(Matador Fury):マーク3
中国: シャオリン (ショウリン) ・ローグ(Shaolin Rogue): マーク3
- 概要
- 2017年出撃の中国製。レンジャーや機体特徴、討伐数などは不明だが、破壊された後に本機のプロセッサーの一つがガチヲタゲイザー・ニュートン博士によってドリフトをする為の当座しのぎのPons Systemに使われた。
カナダ: クローム・ブルータス (Chrome Brutus): マーク3
- 概要
- アンカレッジのシャッタードームに2024年の閉鎖まで所属していたマーク3。破壊されたのはその後だと思われる。レンジャーはイヌイットの従姉妹同士。つまり女性のユニット。片割れは(Ilisapie Flint)、もともと 「ブロウラー・ユーコン」を運搬するヘリコプターのパイロットで、運んでいる内に感化されたのか自分もやりたくなったらしい。そして自分の従姉妹(Zeke Amarok)を引っ張り込んだようである。
アメリカ合衆国: マンモス・アポストル (Mammoth Apostle): マーク4
- 概要
- 米国東海岸のシャッタードーム(ロサンゼルス)に2024年まで勤務。成績や機体構造、レンジャーズの詳細等は不明。10月4日にマレーシアのクチンで敵を「ストライカー・エウレカ」とのタッグで迎撃するも、アポストルが最初に陥落、戦闘海域に轟沈する。愛機が敵を卸した後にPPDCの救援隊がサルページに向かったが、引き上げられたのは機体の一部残骸のみであった。
韓国: ノヴァ・ハイペリオン (ヒュペリオン) (Nova Hyperion): マーク4
- 概要
- 韓国製造のマーク4。ウラジオストクで活躍していたが、日本のイェーガーが全滅の危機に陥ったので「タシット・ローニン」共々、大阪のシャッター・ドームに 移動になった。その後の戦いで他のイェーガー同様に破壊されてしまう。機体特徴は今のところ不明であるが、下記のレンジャーズの特性を考えるとフェンシングまたは剣術を得意としたスタイルだったのかも知れない。
- レンジャー
- レンジャーズは韓国出身の Pang So-Yi (丸顔、ストライトな短髪でとてもよく刈り込んである)と An Yuna(白めの肌、剃った頭髪とそれが良く似合う顔立ち)。二人とも十代後半の少女でフェンシングのオリンピック選手の座を奪い合う仲。元は、互いの住所が山の反対側同士であるなどの些細な事で仲違いをしていたのだが、フェンシングのライバルになった事をきっかけに印象が更に悪化、非常に辛辣な関係であったらしい。So-yi の方が悪知恵が働きずる賢い面があり、Yuna は真面目。
- 怪獣襲撃を報せるサイレンがなり始めた時、彼女達はオリンピックの最終選考予選の決勝の真っ最中で、この時 So-yi が Yuna より若干優勢だった。上陸した怪獣はかなり素早く、報せを受けたアリーナの中は大パニックを引き起こした。その喧騒の中で So-yi は足下をすくわれ転倒、頭を強打して失神してしまう。
- 混乱しながらも外に出る事に成功した Yuna は、So-yi がまだアリーナの中にいる事に気づく。更に運の悪い事に、そのアリーナはウォーターフロント、怪獣がいつ顔を現しても不思議ではなかった。しかし Yuna は躊躇する事なく、必死で静止させようとする怯える友数名やシェルターに我先にと押し寄せる人波に逆らいながらもアリーナに向かった。
- その時だった、向かう先のアリーナの横の水面が盛り上がり、山のような巨大な怪物が姿を現したのは。彼女は自分でも信じられなかった、わずか20分前まで、嫌いだと自負していた相手を救う為に、怪獣の進行方向にある空になった建造物に突っ込んで行っている状況が。 それは So-yi も同じであった。目を覚ますには余りにも皮肉的で、些かお誂え向きな光景が展開していたからである。
- その夜はとても長く厳しい夜であった。しかし二人は生き延びた。こうして、韓国製イェーガー「ノヴァ・ヒュペリオン」のレンジャーは誕生したのである。
日本: エコー・セイバー (Echo Saber):マーク4
シャッタードーム (Shatterdome)
イェーガーの格納・発進基地である巨大な建造物。地下や岩壁の中など、安全性が高く身を隠しやすいものもある。現在知られている中で、過去から現在に至るまで9ヶ所のシャッタードームが環太平洋地域にあった。2015~2017年にかけて一斉につくられたが、今度は2025年までに、香港のものを除くすべてが一斉に閉鎖されることとなった。
なお、各シャッタードームに同時に配置されるイェーガー達は一つのチームと見なされ、それぞれ「攻撃チーム Strike Force」と呼ばれる。規定により、一チーム最大4機体まで所属可能であり、所属チームはその都度に応じて変更される。劇中のメイン4機体は、自然的に「2025香港チーム」に組み込まれる事となるのだ。
香港:2015年11月にオープンした。ビクトリア湾を見渡せる青衣島の南端に位置する。 世界最初に完成したシャッタードームであり、現在まで残っている唯一の基地でもある。それと同時に、最大で6機のイェーガーを同時に格納できるという世界最大のシャッタードームで、シャッタードーム界の名声を欲しいがままにしている。「クリムゾン・タイフーン」、 「ホライゾン・ブレイブ」、「シャオリン・ローグ」(マーク3) のホームベース。「ラッキーセブン」イェーガーがここに格納されていたかどうかは不明。
リマ:2016年8月オープン。東太平洋側および南半球にできた最初のシャッタードーム。メデジンからパタゴニアまでの広大なエリアが担当だった。 「ソーラー・プロフェット」(マーク2)、「マタドール・フューラー」、「ディアボロ・インターセプト」、「タシット・ローニン」が格納され、これらの機体達で「リマ攻撃チーム Lima Strike Force」を形成していたが、2024年10月に閉鎖。その後はペルー政府に販売された。 「タシット・ローニン」のふるさとで、彼?彼女はここで建造されて活躍した後に東京に移された。
アンカレッジ:2016年11月オープン。「アイス・ボックス」と呼ばれ、最極北にあったシャッタードーム。「ブロウラー・ユーコン」、「クローム・ブルータス」(マーク3) 、「ジプシー・デンジャー」の基地。2024年10月に閉鎖となり、個人バイヤーの所有物となる。
ウラジオストク:オープンは2016年12月。かつての「太平洋艦隊 (ロシア海軍)」の基地があった、ゴールデン・ホーン湾の南端に位置し、「エデン・アサシン」(マーク2) 、「チェルノ・アルファ」、「ノヴァ・ ヒュペリオン」を抱えていたが、2024年12月に閉鎖してしまった。東京の基地と協力し、ロシア領内の警護に当たっていたとされる。 閉鎖後はロシア政府によって買収され、燃料の補給及び航空機の着陸基地として機能した。
東京:ウラジオストクのものとほぼ同時期にオープンを迎えた。「コヨーテ・タンゴ」、「タシット・ローニン」、「エコー・セイバー」の出撃場所。「タシット・ローニン」は後からここに移された。閉鎖は2024年10月。後に個人のバイヤーがこれを購入することとなる。
大阪: 日本列島が東アジア中最もポータルに接近するため、東京のサポート用に建造されたシャッター・ドーム。韓国から 「ノヴァ・ヒュペリオン」を、ペルーからは「タシット・ローニン 」を譲り受け、このペアが所属した。
シドニー:2017年5月のオープンで、地理的な理由から他のシャッタードームからは比較的孤立的だった。が、同時にカバーする領域の広さは世界でもっとも広大でもあった。「ストライカー・ユリーカ」と「ヴァルカン・スペクター」(マーク4) がここを拠点としていたが、2024年12月29日の閉鎖となった。小説版に出てくる「タンゴ・タスマニア」(マーク1)は名前からすると豪国機と思われるが、当シャッタードーム出身かどうかは良く分かっていない(製造はアンカレッジ)。
ロサンゼルス:2017年の11月に開所。「マンモス・アポストル」(マーク4)及び「ロメオ・ブルー」の格納場所であり、カナダから中央アメリカまでの非常に広大な地域をカバーしていた。やはり2024年12月をもって閉鎖。ロングビーチの跡地は東海岸沿いの「命の壁」の要所となる。
パナマ・シティー:2017年11月29日の完成で、世界の航路中でも最も重要な一つであるパナマ運河の護衛を担っていた。「ピューマ・リール(リアル)(マーク2)&「ハイドラ (ヒュドラ)・コリンスィアン」(マーク4、操縦士は美女二人組→Kennedy LaRue & Stephanie Lanphier )のホームだったが、結局は 2024年11月に閉鎖の運びとなる。
なお、上記以外にも朝鮮半島、九州、上海の範囲をカバーするシャッター・ドームがあったらしい。
Oblivion Bay
オークランド(Oakland の方)にあるイェーガーの廃棄場。つまり象の墓場ならぬイェーガーの墓場。マーク1~3のイェーガー達のほとんどがここに眠っている。「ジプシー・デンジャー」も「ナイフヘッド」との戦闘の後にここにいたが、司令官とマコの強い要請でマーク3のリサイクル・プロジェクトが発足して復活&再雇用が決定した。「ジプシー・デンジャ ー」が伝説と呼ばれる由縁はこれなのだ。ちなみに 、劇中冒頭のプロローグでは一瞬だが此の地に投棄されたイェーガー達(前面に「タシット・ローニン」と識別不能のもう一機の頭部、背面に「ロメオ・ブルー」含む三機)が確認できる(これまた超絶的に判りにくいが)。「マタドール・フューラー」も画面に映っている可能性がある。
謎の巨大生物“怪獣(Kaiju)”
太平洋の海底に空いた次元のポータルから出現し、何故か人口密集地ばかりを襲う謎に満ちた存在。かなり巨大で、体高は(成体なら)小さいものでも100m前後もある。地球の生物とは異なり、骨格の主成分はシリコンである。非常に頑丈で、比較的弱いとされる怪獣でも、核爆弾等を数発以上使わなければ倒せない。知性を有するとされる。倒されても次々により強力な怪獣が現れるため、人類は大損害を被った。
非常に攻撃的な生物だが知性は高く、怪獣同士はテレパシーで瞬時に交流が可能。他の怪獣と協力して行動する事もあり、どこかイェーガーと共通点を感じさせる。それだけでなく、怪獣達は過去に現れた個体から最近までの全ての個体(※胎盤中にいるのも含む)が記憶を共有しているので、どのイェーガーはどこが弱点なのか、どこに操縦者は乗っているのか、武装や得意技は何なのかまで全て把握している。そして、その情報を利用して各イェーガーの弱点をピンポイントかつ一撃で崩し、複数のイェーガーに単体でも対応できるように進化した個体が後発で次々に出てくる。
エラの存在は確認されていないが水中での活動が自由に出来る。というか、その気になれば宇宙空間でも活動が可能。
Kaiju Blue
本作の怪獣達の最もユニークな特徴がこの Kaiju Blue である。
怪獣達は、目や口内、舌の裏側や体の模様などが青白く、またはそれ以外の色に発光しており、その血液は猛毒かつ強酸であるとされている。この発光源=液体は"Kaiju Blue"と呼ばれるアンモニア成分由来の強酸性かつ猛毒であり、建造物を溶かすだけでなく空気も瞬時に汚染し、防護服をも貫通するので対処が難しい。また、怪獣達は死亡後に自壊し、この液体をばら撒くので非常に厄介である。つまり、怪獣が倒されてもその地域は人間の居住に適さなくなってしまうのだ。これ以外にも、怪獣はそれぞれが独自の能力と性格を有しているとされる。
このため、火器等で攻め立てるよりも物理的な力で体内へのダメージを与える(つまりはぶん殴る)方が、都市や人間などを巻き込む危険性が少なく、また環境汚染も抑える事ができるためにわざわざ金をかけてイェーガーが開発されたのである。イェーガーの火器にプラズマ・キャノンが多いのも、身体の表面よりは内部にダメージを与えることが出来て、かつ同時に傷口を焼くことでKaiju Blueの流出もより抑えられるためである。
とはいっても、より進化して襲ってくる怪獣達相手には一瞬の猶予=敗北を意味し、牧歌的な打撃だけでは対処仕切れなくなってくるのも然である。Kaiju Blueの流出を防ぐよりは、まず相手の討伐ありきで、それから流出量を如何に抑えるかがポイントとなってくる。よって、後期のイェーガーには刃物を標準装備するものが多い。また、怪獣は熱にはある程度強いので、たとえ実弾兵器でも麻痺系の武装や液体窒素も有効である。
本作品の怪獣には、日本の特撮によく見られる「非生物的な特殊能力」を持つ怪獣は多くはない(酸を吐いたりEMPを出すのはいる)。「怪獣」というと、口から炎や光線なんかを吐いたり出したりしろよ! と思うが、リアルな話をすると自然破壊ならともかく、侵略・蹂躙が目的の都市破壊に於いて物理的破壊力がよっぽど高くない限り口から火や電撃なんかを出しても、航空機や歩兵等への猫だまし程度の意味しかないのだ(彼らの目的は環境汚染ではない)。むしろエネルギーの無駄や浪費が増えてしまうし、戦闘がなければ無用の能力となり自然淘汰されるのがオチである。だからこそ、無限に生成可能な体液であるKaiju BlueをばらまきながらEMPでコンピューターや都市機能を無力化し物理で攻めまくる本作品の怪獣達の行動はある意味理に適っていると言えるのである! なお、これらのゲーム等ではビームや電撃なんかをバンバン撃っている。
種類と特徴
地球外生命体、異次元の存在という事で、クラシックな怪獣というよりはエイリアンを思わせる形をしている。ガメラシリーズやウルトラシリーズの怪獣からちょくちょく取ってきたような独特の奇抜さがある。六本~八本足の怪獣や複数の目玉や発光器官をもつ怪獣が比較的多い。このほか、「Pacific Rim: Tales From Year Zero」には肉食哺乳類型の四足獣や比較的人型に近いタイプなど他多数の怪獣も登場する。
本作には、頭部の角が異常に発達したギロンみたいなタイプや、空を飛ぶタイプなど、様々な容姿をした怪獣が登場する。その他、触手のような尻尾を持つ水中戦が得意なタイプなど全9~12タイプが劇中に出現し、設定やコミック上のみの怪獣達を含めると40頭以上が出てくる。なお、後述の「ダガー(ナイフ)ヘッド」、「トラスパッサー」、「スカンナー」などの複数の怪獣たちは、二足歩行、異常に発達した上腕(何故か上腕二頭筋のあたりに隙間が空いてる事が多い⇒何と六本ある前腕のうち外側の四本が二本ずつフュージョンして二本の巨大な腕を形成している事が判明した)、胸前面についた小さな前腕という基本体型を共有している。
怪獣はクローンで培養された生物兵器であり、同系統の体型をシェアする個体が多いのがその理由である。イェーガーと違い、植民地搾取の為の侵略兵器として、コストも手間もかからず、かつKaiju Blueによってクリエイター達にとってより良い大気環境を作り出すので、実に優れたものである。ビームや電撃なども出さないので、過度の破壊をすることもない。
カテゴリー分け
身体から発する放射線量や毒性の強さ等でカテゴリー訳されており、現状では1から5まである。数字が大きいほど強力。ちなみに、このカテゴリー様式は「セリザワ・スケール」(!)と命名されている(特撮・怪獣ファンなら説明不要だろう)。
なお、当クラス訳は実際の竜巻の強さや規模を測る際に用いられる国際的な指標の「フジタ・スケール Fujita Scale」(特に改良版フジタ・スケール Enhanced Fujita Scale)と比例する。差点は 0 の階級がセリザワ~には無い事(改訂前のフジタ~の場合に限る) と、上限(厳密に言えば上限でないが、地球上で発生しうる上限)がフジタ~の場合 6 まである事であり(EF の場合 5 まで) 、階級が大きくなるほど 大きさ、破壊力、被害の規模・様相が悪化する。
※良く誤解されている事だが、カテゴリーの配分に怪獣のサイズは全く関係ない。
その他
その他に特徴的なのは脳の構造。前述の通り、怪獣同士はテレパシーで高度な交信が可能だが、それだけでなくアンギラスや平成シリーズのゴジラ等がそうだったように脳を身体の二ヶ所に分散させて持っている。これにより、思考と身体機能を別々の脳で管理することが可能となり、生物としてより強力な存在になっている。また、戦闘で脳が一つ損害を受けても、もう一つの脳でカバーできる(かもしれない)。ちなみにこの第二の脳、アンギラスがデビューした当時は、実在した先史時代の恐竜達が実際に身体に持っていたものだと一部の人々に信じられていた説である。
また、ダイオウグソクムシに似た、キモくてデッカい寄生虫が付いているのも平成ゴジラシリーズ(ショッキラスというかなりのトラウマもの)との共通点である。ただし、顔的にこっちの方が王蟲を思い浮かべさせてキモさは上である。
襲撃の傾向として、北米やオーストラリア等の大陸側や東南アジアの広大な範囲が人気多い様に思える。特に2024年頃等の後期には襲撃が集中したらしく、当然「ジプシー・デンジャー」や「ストライカー・エウレカ」、「クリムゾン・タイフーン」等のみでは対処仕切れない為、チェルノ等他国のイェーガー達も引っ張りだこだったようである。
なお、名称に日本古来の妖怪などの名前がついた怪獣もいくつかいる。早期案では、「テング」などもいたらしい。 命名はテンドー・チョイによるもの。 十中八九その場のノリひらめきや思い付きで決めている。躊躇する事もなく瞬時に命名できてる(しかも結構コアなネタ)ところを見ると、彼もかなりのガチヲタ相当な博識者であると思われる。司令官を含めて誰もそのセンスに疑問を持つことなく、瞬時に受け入れて作戦に対応するのが大人である。彼は日本の怪獣映画でも見まくって造詣でも深めたのだろうか。ひょっとすると、Kaijuを「怪獣」とオフィシャルに呼称するようになったのも、彼の影響があったのかも知れない。(ちなみにテンドーは常に数珠を腕に填めているが、これは「もし全てが終わりを迎える事になった場合のため」である)
なお、怪獣災害は本来、戦争被害や核兵器などと同様にデリケートに扱われるべき問題である筈なのだが、プロローグをご覧になればわかる通り、(イェーガーならまだしも)なんと怪獣がマスコットや商品になり、普通に子供向け番組のキャラクターとして登場するほか(よりによってトレスパッサー)、イェーガーと怪獣のバトルはまるでプロレスの如く扱われ、終いには内臓を喰う者や怪獣を信仰してしまう者等まで現れる。被害者および遺族の意思など知らんぷりであり、この世界の人間は随分とタフなもんである。
怪獣の遺骸に許可なしに接触することは違法とされるが、オニババ襲撃を皮切りに 怪獣の臓器を売り捌くブラックマーケットが横行し、もはや PPDC ですら 無視することが出来ない程の資料や情報を有する 一大ビジネスと化している。蓄積された技術やノウハウにも目を見張るものがあり、怪獣の解体時には毒性を人間が素手で触れても問題ない様に中和できる等優れている。怪獣の遺骸は加工することで様々な効用をもたらすらしく、骨を粉末にして飲むと男性機能の向上に効果があるらしい(副作用?何それ美味しいの?)。
2024年終わりまで世界は計46回の怪獣の襲撃を受け、2024年だけで14回の襲撃があり、8体のイェーガーが失われることとなった。出現する怪獣もより戦略的に、またより強力な個体が多くなっていると予想される。
襲撃の歴史と場所は以下のリンクで閲覧できる。
https://pacificrim.wikia.com/wiki/File:Art-aa-map.jpg
なお、イェーガー達がサイズダウンしたことにより自ずと怪獣達もサイズダウンしてしまった(それでも日本の怪獣に十二分にタメを張れるほどデカい) 。しかも、劇中の描写を見る限りでは 日本の怪獣達(昭和世代の一部と「ゴジラーFinal Wars」を除き)よりも 平均点な身体能力ではかなり優れている。
怪獣映画のハリウッドへの回帰
良く誤解されているが、怪獣映画の原点はアメリカにあり、ゴジラでさえ「原始怪獣現る」や古典的なアメリカの巨大タコ映画のオマージュである。その事を考えると、本作や「クローバーフィールド」、2014年公開の 「Godzilla」公開の流れは、正に怪獣映画の凱旋帰国と言っても差し支えないのである。
「クローバーフィールド」からの影響を受けている部分もあり、「クローバーフィールド」の発案者である J.J.エイブラムスのそっくりさんをモブ出演させてるなどオマージュに余念がない。
ちなみに「クローバーフィールド」の怪獣「クローバー君」、大西洋の深海で何万年も暮らし、人類の兵器など一切通用しなく、体長も370m 近いがアレでも赤ちゃんである。設定だけ見ると″ アトランティック・リム ″と呼んでも差し支えないが、恒例の如くパチもん映画制作の大本命、俺達のアサイラム御大が今年も頑張ってくれたようで、既に本物の「アトランティック・リム」が存在する。
- 電磁波暴獣レザーバック(Leatherback): カテゴリー4
全高:81メートル (ゴリラ型なので全長は50m以上程度)
体重:2900トン
武器・能力:背中からのエネルギー波(おそらくEMP)、巨大な腕。
概要:キングコングのような体型で、おそらく怪獣側の主役の一体。両腕はジプシー・デンジャーを掴んで軽々と持ち上げて そのまま数百mも遠方に放り投げるほど巨大かつパワフル。両腕の先はメイスのような形で、トゲ状の突起と全怪獣中でもトップクラスの防御力を持つ皮膚も相まって そのまま手を叩きつけているだけで通常のイェーガーなら易々と破壊できる。スピードもあり、ジャンプ力もかなり高い。可動性のプレートが頭や背中にある。ちなみに目は6つある。後頭部に帯電性の光る触手(感情が高まると帯電する)を持つほか、むき出しの人間のような歯をもつ。両肩の突起が特に大きい。海水から電気を抽出し、身体に貯めることができる。また、背中のプレートが可動してエネルギーをチャージし、強力なエネルギー波(EMPと思われる)を展開でき、これでイェーガーの電子機器や都市機能等を麻痺させる事ができる。「オオタチ」とは対照的に猪突猛進型の戦闘スタイルだが、手に武器を持って戦える唯一の怪獣でもある。
※香港の戦いでは、史上初めて複数の怪獣(しかもカテゴリー4の強豪)が同時に出現し(こいつとオオタチ)、市街地だけでなく残存するイェーガー達も大損害を被ることとなる。ゲイザー・ニュートンの誘拐が目的の所詮潜入兵的な立場だが、このコンビは主役級ということもあり、 非常に燃える展開を我々に 提供してくれる。他のカテゴリー4(笑)の連中やカテゴリー5(泣)の立場を実質喰ってしまっている程。
名前の由来はオサガメを指すレザーバックであるが、同時に野生ゴリラの群れのリーダーである雄を指す「シルバーバック」からも取ってきている。帯電するゴリラ型怪獣という点で、ゴジラと対決した日本版のキングコングと共通しているのも興味深い。コンセプトアート中では、足の長い逆関節型で、よくわからない顔付きの、エイリアンチックな異様の姿をしている。
レザーバックとオオタチのコンビの襲撃は、「ダブルイベント」と名付けられ歴史に名を残すことになる。
- 凶悪翼獣オオタチ(Otachi): カテゴリー4
全高:63メートル (全長は200mを優に越す)
体重:2690トン
武器・能力:飛行能力、Kaiju Blue の噴出、強力な自律型の尻尾、第二の生命力源等
概要:爬虫類型。戦う妊婦さん。ポケモンではない。レザーバック同様、怪獣側の主役の一体。顔付きや伸びる舌などカメレオン的要素が強く感じる。「クローバーフィールドの怪獣」の様な長い4本足の他、2本の短い前足、三又の角状に先がわかれた尻尾、多数の発光器官をもつ。頭には2つの大きな角があり、前面には4つの謎の器官がある。顔は何となくバルゴンっぽい。怪獣達の中でも最大クラスであり、四足歩行だが体長は数百メートルを優に超えるだろう。前腕には収容可能なラドンっぽい翼があり、飛行が可能(この時点で「命の壁」の存在意義を根底から覆してしまっている) 。地海空すべてで活動可能なオールラウンダーで、宇宙空間でも生存可能。また、細見だが「ジプシー・デンジャー」を成層圏まで楽々と運べるほど力がある。水中の移動速度も速い。下あごは若干だが二股に開くらしい。
喉に袋があり、これを利用して、他の怪獣よりも効果的にKaiju Blueを飛び道具として使えるようである。また、トカゲの様に尻尾を切断されても活動が可能。しかもその尻尾は自立して動き、先端のカギ爪は生き物の口のように動く。特に先端部分(ここにも口またはKaiju Blueの発射器官があるっぽい)の威力は強烈で、簡単にイェーガーの部位を粉砕し、パワーもとても強い。さらに厄介な事に、小説設定準拠だと 切り離された尾は自律性があり、本体と協力して個別行動・攻撃が可能との事。 こいつの第二の脳は尻尾にあるのだろうか。 舌が特殊で、先が花の花弁のごとく割れて光り輝く触手が現れる。これを使って、狭い所にいる人間を捕獲したり内部を探ったりできる。体中に色々と仕込んでいるメカニック?満載の怪獣なのだ。その他にも、第二の生命力源 Secondary Lifeforce が存在するらしい。カテゴリー4が如何にヤバイ相手なのかを視聴者に教えてくれる存在。
名前の由来は不明。尾断ち? 大太刀? ちなみに三人称は 「ストライカー・エウレカ」と同じ様"she"であるが、メスかどうかは不明。もし両方ともメスだったら、香港での戦いはいわゆるキャットファイトである!
- 尖兵怪獣トレスパッサー(Trespasser): カテゴリー不明
体高:不明 (全長は尾が長くはないので対抗の1.3-4割増しくらい?)
体重:不明
武器・能力:角、4本の腕、口からの火球(ゲーム)他不明
概要:オードソックスな怪獣型。最初に現れた怪獣。とても巨大で、身長は100mを優に超す(とはいっても今作の怪獣達では平均的サイズ)。巨大な両腕の他、より小さな二本腕が胸に、ランベオサウルスに似た扇形の角などが頭にあるアックスヘッド(Axehead)と呼ばれるタイプ。スパイクの付いた背面の装甲とスペードの形状のハンマーを中程度の長さの尻尾の先端にもつ。口の中の発光はオレンジ色。なお、この個体だけ口中の発光色が黄色系だが、決して無意味ではなかったらしく、後に(ゲーム版で)イエーガーを一撃で煉獄に叩き込めるほどの火球攻撃ができることが判明した。また思いのほか素早かったようで、この系統の怪獣に特有の胴部外側から生えている二本の巨大な腕を利用して、陸上では四足歩行も可能だったようだ。なお、最初に出てきた⇒一番弱いという訳でもあながちないようで、地味に図体はスカナーなみ、素早さでもライジュウに迫る勢いであり、もしかしたら尖兵役ということで実はかなりのダークホースかもしれないのだ。
2013年8月10日にサン・フランシスコを蹂躙した後、約一週間後に核爆弾で倒された(皮肉な事に終戦記念日当日)。頭蓋骨は展示品となっている。その出現は、突如発生したマグニチュード7.1クラスの地震によって観測された。最初に現れたという事は最弱の一頭かも知れないが、それでも核兵器を三発使わなければ倒せなかった。アメリカ空軍とイギリス空軍による絨緞爆撃は全く効果を見せなかった。ちなみに、こいつがサン・フランシスコを襲った日は「K-Day」と呼ばれ、その後12年以上に渡る「Kaiju War」の開幕となる。当時はPPDC の発足前であった為、この個体のカテゴリー特定はできずに終わった。
※司令官の妹 Lunaはトレスパッサー襲撃時のイギリス空軍戦闘機のパイロットであった。兄の制止にも関わらず、強い信念を持って親友であり後の「コヨーテ・タンゴ」のレンジャーであるTamsin Saverと共に出撃した。戦闘中、怪獣の喉元にサイドワイヤー・ミサイルを直撃させようと接近したところ、敵の長大な爪が搭乗機を真っ二つにしてしまった。訃報を受け、強く打ちひしがれたTamsinと司令官は怪獣への復讐を誓う事となる。美人なのに勿体ない限りである。 第二次世界大戦時のアメリカ合衆国と英国のアライアンスを重要視しており、いつかは其の恩を返したいと思っていたようである。この思いが彼女を志願パイロットへと歩ませた。この時の彼女のモットーは、「Slay a Dragon=竜を屠る」、つまりは ドラゴンスレイヤーになる事だった。
(以下ネタバレにつき反転)
ペンテコスト兄妹は二人とも人類の存亡の為に尊い命を失う事になるが、結果的に双方神風攻撃で散った。兄スタッカーが「ストライカー・エウレカ」で自爆した事はある意味運命だったとも言え、妹と同じ方法で逝く事は本人が心のどこかで望んでいた結果だったとも言えよう。また、テンドー・チョイの祖父Yeye ChoiはKaiju Blueの被血? で犠牲になり、テンドー自身は自分の腕の中で息を引き取る祖父を看取りながら、怪獣を焼く核の業火を爆心地から最も近い海岸で目撃した。 こいつが倒されたのはOaklandであり、その跡地に後述の「Oblivion Bay」が作られた。
- 突貫角獣スカナー(スカンナー、スクーナー ) (Scunner): カテゴリー4
体高:134メートル (全長は200m程度)
体重:3230トン
武器・能力:角、巨大な外腕、口からの音波エネルギー球(ゲームで確認)他不明
概要:ポータルを守護するカテゴリー4。上述の通り、頭部などを除けば「トラスパッサー」と似た体型。巨大なキバや引っ込んだ顔など特徴的な顔立ちで、ぶっちゃけ言うとよく分からない顔つきである。が、かなり強そうなのには変わらない。身体の発光色は明るいグリーン。上腕二頭筋あたりに隙間が空いてる。猛牛のような 戦闘スタイルで、強大な筋力と鋭い角、背面をはじめとする硬い装甲を併せ持ち、怪獣の中でも相当強い。後述の「ライジュウ」と共に、水中で「ジプシー・デンジャー」と「ストライカー・エウレカ」を迎え撃つ。同タイプの中でも図体はデカい方と思われ、低スピードに重装甲・重パワー、突進好きと典型的なヘビー級。極太の刃物で頭をぶっ刺されながらマグマに顔を押し付けられるという壮絶な焼き土下座を喰らっても、軽く刺されただけで悲鳴を上げて助けを求める情けない上司をすぐさまヘルプに向かう程異常にタフ&超健気。なお、水中での動きそこそこさ素早いようだ。その他、ゲーム内では口から超強力な緑色のソニックエネルギー弾を発射している。パワータイプではあるが脳筋でもなくて、他の怪獣との共同戦線も得意な優秀な子である。流石はカテゴリー4!こいつの爪の垢を「ブレード・ヘッド」ちゃんに飲ませてやりたい。
名前の由来は、スコティッシュ英語の単語から来ている。「強い嫌悪感を引き起こすもの」という意味。
- 衝角怪獣ナイフヘッド(Knifehead): カテゴリー3
体高 : 96メートル(長い角と尻尾を持つので全長は150m以上)
体重 2,700トン
武器・能力:角、巨大な外腕、他不明
概要:ギロン。同タイプ四兄弟の一人。サメがモデルらしく、ジグラっぽくミツクリザメを基調にシュモクザメの顔つきを足したみたいな頭部をしているが、発達した角は尋常じゃないくらいに大きい。目の延長線上に緑色のラインが入っている。目や口の中は眩い青色に光ってるが、身体の表面のラインは何故がマスタード色。「ダガーヘッド(Daggerhead)」とも呼ばれる。Kaiju Blueの毒性は中程度だが、頭の角は易々とイェーガーを真っ二つに出来る。スカナーほどではないが、かなりの重装甲。巨大な上腕の爪は真ん中が特に大きく、これもまた強力な武器になる。カテゴリー3ではあるが強豪怪獣の一体。出現した当時は「ヤマアラシ」(後述)の記録を抜き、確認されたカテゴリー3の中でも最大の個体であった。「ロメオ・ブルー」の捜索を振り抜き、直接アンカレッジに出現した事より、最初から「ジプシー・デンジャー」またはシャッタードームを狙っていると思われる。非常にたくさんの兄弟たちがいるらしい。
ゆるキャラ化した唯一の怪獣で、公式ツイッターのほか 何と出馬までしている。年齢は四歳らしい。
- ナイフヘッド?(Knife-head?): カテゴリー不明
全高:不明
全長:不明
体重:不明
武器・能力:角、他不明
概要:同タイプ四兄弟ry。とはいうものの正確な体型は未公開。史上三番目に人類を攻撃した怪獣で、カボ・サン・ルーカスを破壊した。討伐された後の白骨体が、軍のキャリアーで運ばれるのが確認できる。「ダガー・ヘッド」のことをナイフ・ヘッドと呼ぶ場合もあるので、この個体の名称は不明。
※後に Kaiceph と判明。
- 巨顎海獣ライジュウ(Raiju): カテゴリー4
体高:109メートル (身長は120m 以上、全長は150m~200m以上)
体重:3475トン
武器・能力:頭部の外骨格、尾、毒酸液&空気汚染(ゲームで確認)他
概要:ポータルの護衛役のガードマンで、少しゴツいオードソックスな怪獣型。ゴツゴツの突起が背中に広がっている。尻尾は縁がギザギザで太く平べったい。名前の元ネタは、おそらく妖怪の雷獣。ワニみたいな見た目をしているため、名称公開前は、”Megacroc”(メガ-ワニ)と呼ばれていた。ガボラのように、花弁状に開く外骨格の中にツチブタみたいな本来の頭(紫色)がある。また、爬虫類のクセに羨ましい胸筋も持っている。
「スカンナー」と共に「スラターン」よりも一足先に現れ、「ジプシー・デンジャー」と「ストライカー・エウレカ」を迎え撃つ。長大な尻尾は強力な武器になり、頭部を守る外骨格は非常に堅牢。相方と同様に怪獣の中でもかなりの強豪で、自慢の尻尾をワニの様に(というかワニだが) 使って非常に素早く泳げる。ラインの発光色は黄色。恵まれた胸筋を備えた腹全体も発光する。
知られている限り(水中では)最速の怪獣。雷獣のイメージから取ってきたのかもしれない。ヒット&アウェイが得意。ワニらしく、アゴのパワーは非常にヤバい(イェーガーの腕を一瞬でもぎ取ってしまうほど)。全怪獣の中でも最速の移動速度と(肉弾戦では)最高威力の攻撃方を併せ持つ。その他にも、ゲーム中で お腹や口から Kaiju Blue とは異なる毒酸煙を発射し、敵にダメージを与えるだけでなく毒で汚染させたフィールドを作り出し、自身に有利な状況を展開できる。仲間の怪獣も一瞬で悶死するほどの臭さヤバさであり、どうみても 対イェーガー(機械)よりは対怪獣(生物)向けの能力である。ゲームでは陸上でも攻撃速度とリーチ、威力がバカにならず、相方もろとも強キャラの一体である。ジャンプ力もかなりあり、敵にジャンプ&回転しながら硬い頭を使ってドリル状に突っ込んでく大技も持っている。獲物を捕らえてドリル回転するのは実在のワニと共通である(獲物の肉を引きちぎるため)。雷獣なんだから電気を使えよ、なんて言わないように。
- フンドゥン (Hundun): カテゴリー不明
体長:不明
体重:不明
武器・能力:不明
概要:トラスパッサーに続いて、史上二番目に出現して人間社会を襲った怪獣。「K-Day」の六ヶ月後にフィリピンに出現、バタンガス→タール→メトロポリタン・マニラの順に侵攻した。その後、市の東側で戦略核を打ち込まれて対処された。しかしその後も、こいつの垂れた野糞と死体によって市周辺はとんでもない迷惑を強いられることとなる。アゴを含む顔の一部等が判明。デカいアゴにそってトサカのような突起がある。発光色は緑色。フィーチャラッテ動画の一つで一瞬だが複数ある目が確認できる。「トレスパッサー」同様、その出現は PPDC の発足前であった為にカテゴリーの判別はされていない。
フンドゥンとは、中国神話に登場する伝説の”カオナシ”、顔が無い存在で、”原初のカオス”をも意味する。
- 破城怪獣ムタヴォア ( Mutavore )(一部では“シドニー(Sydney)”や“ブレードヘッド (Blade head)”): カテゴリー4
体高:不明(全長は100m以上)
体重:不明
武器・能力:アイスピック状の腕、全身のブレード、尻尾のハサミ、Kaiju Blueの噴射(ゲームで確認)他不明
概要:カテゴリー4。同タイプ四ry。タイミング良くアンザック・デイ Anzac Dayにシドニーを襲った怪獣。街を守る外壁を破壊して市街へ侵攻したものの、その後すぐに「ストライカー・ユリーカ」にフルボッコにされる模様。頭から顎が半月状の刀みたいになっていることから名前がついた。また、背中にも刃物状の突起がウィング状に付いていて、腕もまたカマキリのような付き方をしたアイスピック状。尾は後述の「ハードシップ」と同モデルで、上下二本になっている。なんと尻尾も刃になっていて、天敵の「ストライカー・ユリーカ」と同じくハサミとして使える。まさに全身凶器! 6つくらいある目も下あご(!)についていて、かなりエイリアン風な印象が強い怪獣。対怪獣用防壁を軽くブチ抜くほど硬い頭をしているらしい。全身が凶器で、どう見ても雑魚には見えないのだが…。なお、ゲーム内での確認ではあるが、口から「オタチ」と同様に Kaiju Blueを噴射している(「オオタチ」よりも飛び散る範囲が若干広めかもしれない)。トレスパッサー同様、四足歩行もできたらしく、かなり素早かったと思われる。ゲームではなんと、サマーソルト⇒背面切りというアクロバティックな大技も披露している。
ライジュー「奴は四天王(カテゴリー4)の中でも最弱。」スカンナー「まさにカテゴリー4の面汚しよのお。」 ちなみになんと女の子☆で、言われてみればちょっと後ろ美人。
※上記の様に、劇中では「ストライカー・エウレカ」に瞬殺される為カテゴリー4の面汚し、もとい噛ませ犬だと思われてきたが、実は何とシドニー市内に入る前に防護壁の外で「ヴァルカン・スペクター」と「エコー・セイバー」の二機を破壊(しかも瞬殺☆)していた事が判明、つまり「ストライカー」とやり合った時には既に疲れきっていたかもしれないのだ。見た目も裏切らずに済み、これでカテゴリー4の面目は保たれたのである。現在、いとも簡単に沈めたイェーガーの一つがマーク4であることが判明して、株がさらに絶賛爆上げ中である! 掌返しも実にヒドイものである 。この子がシドニーを襲撃したのはラリーが香港へと出発する前日であり、”カテゴリー4に耐えうる”と大々的に宣伝していた「命の壁(笑)」防護壁をうたい文句ごとスクラップにしてしまったのだ。後に「ストライカー」の駐在を要求したオーストラリア政府がPPDCに見事にスルーされてしまったのも文句が言えないのではないだろうか。
一応だが、正式名称はブレードヘッドではなくMutavoreの方である。また、コンセプトアートでは目を覆いたくなるほど凶悪な姿をしていて、カテゴリー5(笑)なんぞよりもよっぽど貫禄があった。
※また設定が変わったようで、嘆かわしい事にイェーガー共をフルボッコした歴史がなかった事にされかかっている・・・。また設定が変わり、無事に戦績も保持されることとなった。
- 怪獣寺院レッコナー (レコンナー)(Reckoner): カテゴリー不明
体長:不明
体重:不明
武器・能力:強い酸性、他不明
概要:カテゴリー不明。2016年に香港を襲ったとされる怪獣。やたらとデカい図体が特徴で、倒されてから9年後には骨を利用して街が作られているほどである。なお、骨の一部は寺になっているそうで、怪獣を信仰する新興宗教「 Buenakai 」 の拠点となっている(近未来な外観を持つ大教会には見事な大きさのステンドグラス(ウェールズの竜のような赤い怪獣や騎士の甲冑と槍を身に付けた白黄色の獣のデザイン)に挟まれて メチャクチャ巨大なトレスパッサーの肖像が配置してある。 教会のフロントには ハードシップの肖像が置かれている。イェーガーの存在や PPDC の行動力を、啓示なる終演、裁きの破壊を受け入れられない失墜したものと捉える) 。
- 甲殻怪獣オニババ (Onibaba): カテゴリー2
全高:57メートル (体長は全高の半分、30m前後)
体重:2040トン
武器・能力:ハサミ、口からの高温の蒸気他
概要:唯一のカテゴリー2。カニ。名前の由来は言わずもがな。「オニババ事件」と呼ばれる東京襲撃を引き起こした怪獣。 本作では珍しい甲殻類型で、ガニメやエビラ、または少しレギオンに似ている。高さは平均よりも低いが横幅が平均よりデカいが決してデブではない。背中に幾何学模様のような人工的な発光ラインが走り、黄色系にフラッシュする。上から見ると、蟹というよりまんまクワガタ虫。行動までも甲殻類っぽく、攻撃よりは防御を主体に戦闘を進める。頭部の巨大な一対の角と甲殻の防御力は全怪獣屈指の堅牢さを誇り、接近戦および強力なエネルギー兵器に対して有効な防御手段である。守備主体だが攻撃力もなかなかのようで、こいつの両腕のハサミは2.54cm 四方の面積毎に約22.7t の圧力を掛けられるらしい。また、ゲーム版では高温の蒸気を口からジェットの如く勢いよく噴出できる(強弱の加減が可能)。描写を見る限り多数の足で動くのでなかなかの素早さを持ち、頭頂部の角なども含めてかなりアグレッシブに攻めることが可能なようで、防御主体と言っておきながらかなりのガチプレイヤーでもある。アクションの挙動が素早いらしく、特に胴体前部の小型のハサミは鬼のようなスピードで斬撃を連発できる。甲殻の堅牢さはそのまま攻撃力にも転ずるようで、一撃一撃がかなり重いようにも感じる。なんと蹴りも繰り出せるようで、仰向けにひっくり返されても立ち直れるガッツ溢れる奴なのだ!防御する時は小さなハサミで顔を隠すので、正直ちょっとかわいい。必殺技は、大型のハサミにエネルギーを貯め、かつてデストロイアがゴジラ・ジュニアに串刺し攻撃を繰り出したかのごとく垂直に高くハイジャンプして、そのまま重力と体重、甲殻をフルに使って脚とハサミで貫き潰すというもの。恐ろしや・・・。
劇中で芦田愛菜ちゃんを追いつめる模様。エリザベス通り(竹の塚にある「という設定の」トンデモ不思議な場所)にて「コヨーテ・タンゴ」と戦ったが、勝負はタンゴの勝利に終わる。その後、こいつの出現がきっかけとなって東京にシャッタードームが作られる運びとなった。討伐後に残された頭部外骨格は、三浦半島にて記念碑の横でモニュメントと化している。モニュメントに込められたのは、逃げ場の少なくポータルから近い日本列島でも、決して挫けず戦い抜くという意志と敢えて海に向けて展示することによる敵への威嚇である。欲しがりません、勝つまでは の謳い文句も再登場し、強い信念をもって怪獣対策に望んでいることが見て取れる。
身体のデザインには日本の お寺や神社の意匠が取り入れられているらしい。なお、コンセプトアート 上でのこいつは相当恐ろしげな見た目をしており、「鬼婆」と言われて納得してしまう程である。名前の元ネタは、1964年公開の仏教説話を題材にしたホラー映画「鬼婆」(新藤兼人監督)より。
- 大魔獣帝スラターン (スラッターン) (Slattern): カテゴリー5
全高:約181メートル (全長は300m を優に越える)
体重:約6750トン
武器・能力:3又の尻尾x2、超強酸性のKaiju Blue、破壊光線(ゲームで確認)、電撃(ゲーmry)他
概要:おそらくラスボス。史上最大・最強の怪獣であり、体高は600フィート(およそ180メートル)弱もある。また、知能も最も高いとされる。同時に、歴史上初めて確認されたカテゴリー5でもある。これだけでも十分すぎるほど厄介なのに、体を流れるKaiju Blueの強酸性も一段と強い。四足歩行で四つ目で、正面から見ると X 字型の顔。シュモクザメのように両目が離れている。先が三又に分かれた長い尻尾が二本と、それよりは短いが長い突起が四本後ろに向かって伸びている。ムチにも槍にもなる尻尾は強力な武器。身体の背部は某怪獣王へのオマージュか、発光したり帯電したりしている。こいつも上腕二頭筋あたりにスリットが入っている(つまり元々は八本足)。デル・トロ曰く、 悪魔的な顔・姿にしたとか(イメージはディズニー映画「ファンタジア」のチェルノボグ御大)。水中での戦闘にも長けている模様で、見た目に反し、スピードと装甲の堅さも規格外のチート野郎。なんと現代の水爆クラスでは比較にならない程強力な特注品の核爆弾(カイダノフスキー夫妻の調達品。流石はおそロシア)&超高密度エネルギーで稼働するイェーガーの爆発を顔面に喰らってもピンピンしている。
尚、格闘技に近い概念を持つらしく、長大な尻尾を鞭やヌンチャクの如く振り回し、相手のタイミングを混乱させながら威力を高めた尻尾で叩きのめす、貫く等の攻撃を仕掛けてくる。その威力は 水中であるにも拘らず最高レベルの防御力を持つイェーガーを一撃で沈黙させる程である。電撃を纏わせて叩きつけた際の破壊力は更に恐ろしいこととなる。ちなみにゲームでは、某怪獣王の如くイェーガーや他の怪獣を一撃で葬れるほどの電撃ビームを口から吐いている。その他電撃も可能。
コンセプトアートでは背中の角の一つが極端に肥大していて、赤みがかかった腐った木の枝みたいな見た目をしており、泳ぐ姿はさながら棄てられたボロ雑巾のようだった。なんとも貫禄のない大魔獣帝である。???「 奴はカテゴリー5でも最弱 ry 」
名前の意味はあばずれ。司令官がこいつをデカい○○○(big bitch)とビ○チ呼ばわりしたところ、テンドー・チョイがせめて(マイルドに)スラッターンと呼べと提言したことに由来する。
Xboxのゲームでは 設定通りのコイツが如何にデカいかを体感する事ができる。ゲームバランスを崩しかねない程の強キャラで、 劇中でのカテゴリー5(笑)な醜態を挽回している。
- 2019年にマニラを襲った個体: カテゴリー4
概要:前述の怪獣とは別個体。史上初めて観測されたカテゴリー4。怪獣との戦争に多くの白星が上がるようになり、怪獣の襲撃もハリケーンや地震など自然災害程度の頻度にまで落ち込んでいたので人間達が楽観的になっていた時期の折、2019年12月にこいつがマニラを襲った事を皮切りに形勢が一転し始める。とんでもなく強かったらしく、「ホライゾン・ブレイブ」と「ジプシー ・デンジャー」と「ストライカー・エウレカ」の三機がかりでやっと倒せた。
- 巨漢怪獣ヤマアラシ(Yama arashi): カテゴリー3
概要: 詳細不明の個体で、2017年にロングビーチに上陸したこと以外は良く分かっていない。豪華客船クイーン・メリー号や多数の豪華クルーザー、クイーンウェイ橋やターミナル島等市内を破壊しながら進行した。その後ロサンゼルス川河口にて「ジプシー・デンジャー」ともう一機のイェーガーと交戦。パートナーのイェーガーのミサイルが効果を見せなかったため、接近戦に定評のあるジプシーが対応、勝利を収めた。確認された当時は過去最大級の怪獣であり、ナイフヘッドが現れるまで記録を保持していた可能性がある。
名前の由来は…もう良いだろう。劇中にも一応だが登場?する(怪獣ヲタの科学者、ゲイザー・ ニュートンが左肩にこいつのタトゥーをしている)。カテゴリーが判明している中では、唯一姿のお披露目をしていない個体。 - ハンマージョー (Hammerjaw): カテゴリー不明
概要:カテゴリー不明だが、名前からすると「モンスター・ハンター」のウラガンキンのような奴なのだろうか。当初はこいつがカボ・サン・ルーカスの担当だったが、後々になって「Kaiceph」にその座を奪われた。ゲイザー・ニュートンはこいつのタトゥーをふくらはぎの裏にしている。。彼がどれだけガチヲタなのかがわかるはずだ。
- ハードシップ (Hardship): カテゴリー不明
概要:カテゴリー不明で、トレスパッサーとナイフヘッドの頭を足して二で割った感じの、サバイバルナイフのような頭をしている。四つ目&赤いパーツのある青い体色でキレイだった。身体のラインはライムグリーンに発光する。特徴的な下あごとダークグリーンの四つ目、上下二本の短い尻尾がある(上のは甲羅の末端かもしれない)。足が長めでジャンプが得意そうな井出達である。劇中では、めちゃくちゃわかりにくいがプロローグで一瞬ロメオ・ブルーと夜間戦闘を行っているのが見える。その後に公開されたフィーチャラッテ動画では戦闘シーンの一部を見ることができ、口から黄緑色の飛沫をまき散らしながらイェーガーに飛び掛かった後、米国機伝統の建造物バット(今回は高速道路そのもの)でドつかれている。また、これまた一瞬だがプロローグで運動靴のCM宣伝が流れ、そこにはロメオ・ブルーとハードシップの名がそのままつけられ、意匠を取ったデザインがほどこされた二足のシューズが映し出されている。また、冒頭のプロローグでプロパガンダとして燃やされている怪獣の案山子はこいつがモデルであるっぽい。また、ムタヴォアちゃんの最終デザインがこの子に使われたようである。 - ハウンド (Hound): カテゴリー不明
概要: 2024年にポータルより出現した怪獣の一体で、8月28日にニュージーランド北島のオークランドを襲撃してきた怪獣。対処に担ったのは「ストライカー・エウレカ」であった。 - タラニス (Taranis): カテゴリー不明
概要:2024年の9月14日にクイーン・シャロット海峡に現れた個体。「チェルノ・アルファ」がこれと戦闘を行い、撃破に成功する。 - インシュレクター (Insurrector): カテゴリー不明
概要:2024年11月5日にロサンゼルスに攻撃を仕掛けた怪獣。「ストライカー・エウレカ」の出張がまた増える事となった。 - ラクニッド (Rachnid): カテゴリー不明
概要:2024年は9月の25日にブリスベンを襲撃したダニ。あえなく 「ストライカー・エウレカ」にコロリされてしまう。名前から判断すると クモ形綱 (arachnid)、クモやダニ系統、またはサソリの姿かたちをしているとされる。 - スパインジャッカル (Spinejackal): カテゴリー不明
- 概要:2022年3月11日の出現。メルボルンにて「ストライカー・エウレカ」に駆逐された。名前からすると”背骨の発達したジャッカル”となり、後述のヴェロサイター共々珍しい肉食哺乳類系の怪獣かもしれない。
- コジヤマ(Kojiyama): カテゴリー不明
概要:こいつもカテゴリーは不明。2024年にボハイ海(のどこなのかは不明)に出現が確認され、「ストライカー・エウレカ」 と「クリムゾン・タイフーン」のコンビによって駆逐される。名前がやたら日本的だが、由縁は全く想像ができない。
- テイルスピッター(Tailspitter): カテゴリー不明
概要:カテゴリー不明。日本を襲った事が判明している数少ない怪獣の一体で、2024年に札幌に襲来した ところ「クリムゾン・タイフーン」がこれを撃破。名前から推測すると、尻尾が何本かに別れるのだろうか。
- セラマンダー(Ceramander): カテゴリー不明
概要:2021年にハワイに現れた怪獣で、「コヨーテ・タンゴ」と「ストライカー・エウレカ」に倒された。つまり、最低でもこの年までコヨーテは現役だった事が分かる。 - ビエンタル(Biantal): カテゴリー不明
概要:2024年8月の末30日に台北にやってきた怪獣で、「クリムゾン・タイフーン」が卸した。なお、名前の意味は中国語で「変態(野郎)」である。筆者のミスで、怪獣の名前をスペルミスしていました・・・。 - クロウホーク (Clawhook): カテゴリー不明
概要:2019年7月にサン・ディエゴを襲った怪獣で、「ジプシー・デンジャー」がこれの討伐に担った。名前から予測すると、フック上の爪をしているようである。 - カールオフ(Karloff): カテゴリー不明
全高:不明
全長:不明
体重:不明
武器・能力:不明
概要:カテゴリー不明の個体だが、見た目で判断するなら一番ザコに見える(でも、初期の怪獣ではないのでそこそこの実力はあるのかもしれない)。「~: Tales From Year Zero」に登場して、ガリガリでピンク色の人間みたいな体つきをしている。モンスターハンターのボルボロスみたいな頭に四つの目、赤いラインの入った顎など、非常に特徴的な見た目。 ぶっちゃけかなりキモい。肩にも突起がついていて、エヴァ初号機に少し近い。素早さはあるように見える。かなり初期の段階にバンクーバーを襲い、当時の「ブロウラー・ユーコン」、つまりイェーガーによって倒された最初の怪獣。ブロウラー・ユーコンに先ずミサイルで攻め立てられた後、アゴを殴られて一撃の下にKOされた。やっぱりザコなんじゃ・・・。
名前と見た目の元ネタは、1931年公開のフランケンシュタインの怪物の映画中で怪物役を演じたBoris Karloffだと思われる。劇中にもほんのちょっとだけプロローグで登場する。声もゴジラをモディファイしたものとなっている。なお劇中での描写から、バンクーバー以前にマニラを襲った事が判明している。
なお、コンセプトアートではそんなにキモくなかった(むしろボルボロスチックで、そこそこのイケメン)。 が、嘆かわしい事に「~:Tales From Year Zero」や粘土像など視覚化が進むにつれてコレジャナイ感違和感 が徐々に増し始め、最終的にはどこをどう間違えたのか、半魚人のテイストが紛れ込んだオリジナリティニアフレルユニークナカオなかなか見事なグロメンに落ち着いた。 - ″Scissure” : カテゴリー不明
全高:不明
全長:不明
体重:不明
武器・能力:不明
概要:カテゴリーは不明で「~: Tales From Year Zero」に登場。怪獣の攻撃史上四番目であるシドニー襲撃時にシドニーを襲った怪獣。オペラハウスなど一帯を蹂躙した。半魚人のような身体つきで、腕にはヒレ状の翼がついている。尻尾は幅広い扇形のヒレ状。ウサ耳 がついていて、正面から見るとホントにウサギっぽい。この怪獣の襲撃のニュースがテレビで放送された際に、子供のおもちゃを発想に上述の「イェーガー・プログラム」草案のきっかけが起きる。
ダウンタウンを中心に破壊して、三日間の襲撃を行い市街に大ダメージを与えた。核使用が認可され、ガリガル国立公園に誘い出されて戦略核を喰らった。市民には退避に一時間の猶予が与えられたが、この時「ストライカー・エウレカ」のパイロットであるHansen親子の人生は劇的に変わってしまう。倒したのは良いものの、核使用で市街の半分が使い物にならなくなってしまい、その跡地に「命の壁」が建造される事になった。
Scissure の意味は「縦裂、細長い開口部」。 - “Meathhead” : カテゴリー不明
全高:不明
全長:不明
体重:不明
武器・能力:不明
概要:カテゴリー不明。「Man, Machines, and Monsters」て確認。おそらく、「~:Tales From Year Zero」のカバーで「ホライゾン・ブレイブ」と戦っているのはコイツ。非常に鋭い牛のような角がついた爬虫類顔。長い尾と胴体をもつ四足型で、不釣り合いなほど細い前脚をしている。長い尻尾の先はサソリのハサミのように二又に別れている。赤・青・緑・黒色の比較的カラフルな怪獣。劇中での戦いは実現することはなかったが「ジプシー・デンジャー」に背中に馬乗りされながらタコ殴りされているスタチューは公式で作られている。 - ”Kaiceph”: カテゴリー不明
概要:カテゴリー不明で、2014年、韓国・ソウルで開かれた対怪獣用国際サミットの際、ペントコスト司令官(当時はまだ司令官ではない)のプレゼン中の資料映像で紹介された怪獣。その年の6月にカボ・サン・ルーカスを襲い猛攻、軍の攻撃は全く効果を見せなかったため核の使用を余儀なくされた。市の半分を居住不能区にするほどの激しい核爆撃を受けて対処された。その後空軍のエアー・キャリアーで遺骸が運ばれるのが映画のプロローグ中で確認できるが、頭部の形状に矛盾がある(「ダガー・ヘッド」を参照)。
頭部と上半身の一部しか判明していないが、「Meathhead」に極めて酷似した頭部と、より重装甲な胴体をしている。いつ、どこを襲撃したか等の情報は一切不明。「Meathhead」に比べると地味な色合いで、グレーを基調に下アゴや筋肉組織が淡いブラッディレッドである。 - ボーンスクイッド (Bonesquid): カテゴリー不明
概要:2024年は7月の30日に ポート・モレスビーに現れた。名前を直訳すると、骨のイカ or 骨身のあるイカ。名前からだと、どうしても 頭足類系に思えるのだが、あの体型でどうやって陸上に上がって都市破壊を行えるのかは些か不明である。骨があるそうなので、ゲゾラやバイラスのような直立ができたのかもしれない。刺身にしたのは「ストライカー・エウレカ」。 - テンタラス(テンタルス) (Tentalus): カテゴリー不明
概要:2022年9月7日にシナ海エリアのいずれかを襲撃した個体。「クリムゾン・タイフーン」の獲物の一体。 - タウラックス (Taurax): カテゴリー不明
概要:2022年7月24日にミンダナオに現れた怪獣。撃破したのは 「ストライカー・エウレカ」。
※上記の他、イェーガーパイロットの訓練用に用意されたシミュレーション中に登場する怪獣達も判明している。
- ヴェロサイター(Verocitor)
概要:ベケット兄弟が行ったシミュレーション中に登場する架空モデルの怪獣。青系の体色に、尻尾と背びれが長く力強く、手足が細長い四足型の肉食哺乳類または古生代三畳紀まで存在した単弓類の動物に似る、特徴的な見た目の怪獣。ベケット兄弟の操縦する疑似ジプシー・デンジャーと対戦したが、イェーガーの顔を齧っている最中に敵の胸部タービンからの「マイクロ波ボンバート」という技を喰らい胴体を内側からぶち抜かれる。 - ベロボグ(Belobog)
概要:こちらもシミュレーション中の怪獣。黄土色の、サソリやカニなどが混ざった姿をしているが、やたらと恐ろしげ&不釣り合いな程巨大な顔をしているのが特徴である。「Verocitor」を倒した後に疑似ジプシーと対決した。戦いは最初ベケット兄弟が上手であり、アゴについているハサミの一つをもぎ取るなど優勢に進んでいたが、勝利寸前、あろうことか兄ヤンシーが戦闘の最中にNaomi Sokolovとの情事の記憶に耽ってしまい、それに弟ラリーがブチギレて二人の統制が悪化してしまったのだ。そこを逃すベロボグではなかった。長い舌をコクピット、つまり疑似ジプシーの顔にぶっ刺してシミュレーションは終了する。さらに悪いことに、この時のベケット兄弟の血を見る争いは当のNaomi によってバッチリ録音されてしまうのである・・・。
関連動画
関連立体
関連商品
関連項目 |
関連リンク |
- 26
- 0pt