パネルクイズ アタック25とは、毎週日曜日13:25~13:55にテレビ朝日系列の放送局にて放送されている大阪の朝日放送テレビ(ABCテレビ)制作の視聴者参加型のクイズ番組である。
概要
1975年4月6日より放送開始以来、45年以上続いている長寿番組である。一般には『アタック25』と呼ばれることが多く、更に略して『アタック』と呼ばれることもある。
1970年代には全盛だった視聴者参加型で賞金などが獲得できるクイズ番組はレギュラー放送するものが1980年代後半から急速に淘汰されたことで、全国ネットの視聴者参加型クイズ番組は当番組しかないという時期が生じたことが何度もある。
現在の司会は俳優の谷原章介、出題は加藤明子(ABCアナウンサー)。番組初期はパネルの表示を手動で操作するため、担当のアシスタントの女性も顔出しで起用していたが、1985年で廃止されている。
初代司会者として番組開始時から死去する2011年4月まで俳優の児玉清が務めていた。
児玉清の36年間という在任期間は日本のクイズ番組史上最も長い司会在任記録であり、まさに「番組の顔」として親しまれていた。
2011年4月に児玉清が体調不良のため番組を無期限休養(実質的な降板)をし、その代理として浦川泰幸(ABCアナウンサー)が司会に就任。同年5月16日に児玉清が逝去したため、浦川が正式な2代目司会となり2015年3月までの4年間担当した。
パソコン(Windows 95/Macintosh)、プレイステーションおよびプレイステーション2でそれぞれゲーム化されており、ニコニコ動画ではこのゲームのプレイ動画が多く見られる(出題は全作ともフルボイスで、PS2版以外は相馬宏美が担当)。ゲーム内のBGMや効果音は基本的にテレビ番組のそれらを踏襲しているが、PS2版のみ海外旅行挑戦権クイズのBGMが実際の番組と異なる。
ニコニコ動画では5×5の25マスに分割された動画に対し、「アタック25」とコメント・タグが付けられることがある。
ちなみに、テレビ朝日系列での前番組「東リクイズ・イエス・ノー」は当時近畿地区の系列局であった毎日放送製作であった。視聴率低迷に加え、ネットチェンジにより毎日放送がテレビ朝日系列を離脱したために打ち切りとなったが、一社提供していた東洋リノリユーム(現・東リ)の要請により新たにテレビ朝日系列局となる朝日放送によって本番組が前番組と同じ枠で制作された。なお、この枠でJNN系朝日放送が放映していた裏番組「家族そろって歌合戦」は、ネットチェンジにより同じ枠で毎日放送が放映を継続することになった(ネットチェンジにより前枠で朝日放送製作の「新婚さんいらっしゃい!」をテレビ朝日系列に奪われたことと本番組が裏となったことで視聴率が低下し、程なくして打ち切られた)。
2012年6月末日までの放送をもって、これまで「天才クイズ」(中部日本放送)が所持していた『日本最長寿クイズ番組』の称号がアタック25に移動した。
そして2015年4月に番組放送開始から40周年を迎え、日本のクイズ番組史上未踏となる40年超えという大台に乗った。
ルール
簡潔に言うとクイズのある4色オセロである。赤・緑・白・青の4人の回答者が25枚のパネルに果敢にアタックする。
- 早押しクイズを出題。
- 正解ならパネルの指定(3.へ)、誤答なら二問の間『お立ち(問題に答えることが出来ない)』(1.へ)。なお、第1問のみ誤答のペナルティはなく、正解なら必ず中央の13番のパネルを獲得する。
- パネルを指定した場所から縦・横・斜めの直線上に自分の色のパネルがあれば、間にあるほかのパネルが自分の色に変わる。
※ 既に埋まっているパネルに隣接している場所しか指定することが出来ず、且つ挟める場所があれば必ず挟まなければならない。挟めない場合でも、この次パネルを指定するときに挟むことが出来る場所でないと指定できない。 - 残りパネルが5枚になるまで1~3を繰り返す
- 残りパネルが5枚になるとアタックチャンス。正解するとパネルの指定に加え、埋まっているパネルのうちどれか一つを空白にすることが出来る。空白になったパネルは黄色で表示され、再び埋めることが出来るようになる。
- 25枚全てが埋まるまで再び1~3を繰り返す。ただし、用意した問題が全て消化された場合は全て埋まらなくても終了となる
- 最終的に埋まったパネルが一番多い選手が最終問題への挑戦権を獲得、同点の場合は1対1のプレーオフとなる
- 最終問題は人物当て、地名当てといった映像クイズ。ただし獲得したパネルの部分しか映像が見えない。見事正解すれば海外旅行獲得
基本は読み上げの早押しクイズであるが、人物当てや映像を見て答える問題、音楽問題などの特殊問題も数問ある。
全パネル25枚を取るとパーフェクトとなる。パーフェクト達成には4隅(1番、5番、21番、25番)を全て獲得する事、最後のパネルを必ず獲得しないといけない事などから非常に難易度が高い。2009年に12人目の達成者が現れたが、その前にパーフェクトが出たのは1998年の出来事で、それ以来11年間パーフェクトが出ていなかった。そして2015年10月4日の放送で13組目(ペア大会)の達成者が出て、約6年ぶりのパーフェクトとなった。
クイズ荒し対策のため、1度出演するとチャンピオン大会を除き、以後5年間出場権が無くなる。
パネル
スタジオには5×5に区切られた枠に1~25まで番号が付いた巨大なボードが設置されており、これを使って番組が進行される。この25の枠を「パネル」と呼び、電光で赤・緑・白・青・黄色・紫が表示できる。放送開始当初はまだ家庭に白黒テレビが現役で残っているところもあり(白黒では色の違いがわからない)、カラー表示のパネルの製作費も高額であったことから、1970年代半ばにおいてこの企画は冒険であったという。このパネルは本戦のオセロだけでなく、旅行獲得を賭けた最終問題ではクロマキー技術で優勝者の獲得パネルだけヒント映像を合成してそれが何かを問うという斬新な手法が取られた。
放送上では1995年途中からCGで作成されたパネルを表示することが基本となり、司会が浦川泰幸アナに交代したのちに行われた2012年のスタジオのフルリニューアルを機に番組では登場しなくなったが、現在も放送には映らない回答者席の向い側にこのパネルが設置されており、回答者はそのパネルを見ながら獲得パネルを指定している。
賞金・賞品
優勝できなくてもパネル獲得枚数により賞金が出る。最初期は1枚2000円であったが、4000円、6000円、8000円と段階的に引き上げとなり、1988年より1万円となる。なお、2019年11月以降、番組公式サイト上ではパネル獲得数に応じた賞金が出ることだけが記載され単価が発表されなくなったため、減額されたとの説がある。
パーフェクトを達成すると番組スタート時から変わらず賞金に50万円にアップしていたが、2019年11月からは100万円に増額された。このほかギャラとして5000円。大阪にある朝日放送までの交通費と宿泊費が支給される。
海外旅行は放送開始当初から20年以上エールフランスが協力(タイアップ)していたため、「エールフランスで行くパリ旅行」というイメージが強かったが、アメリカ旅行、地中海クルーズ旅行などを経て、2020年現在はハワイ島・オアフ島ペア6日間の旅となっている。
優勝者には賞金とは別にトップ賞として総額20万円相当の副賞がプレゼントされる。優勝を逃した参加者にも参加賞がプレゼントされる。
公正取引委員会の100万円ルールが撤廃される以前は、パーフェクト賞50万円+旅行で100万円に到達しかねなかったため、旅行はペアではなく単独(年末のチャンピオン大会のみ最終問題正解の場合ペア旅行となった)。トップ賞も現在よりも質素な賞品となっていた。2009年より旅行は単独からペアとなっている。
ベトナム版「アタック25」
2019年7月からベトナムのホーチミン市テレビで、朝日放送グループの「ABCインターナショナル」を通じて正式に番組フォーマットを購入したベトナム版が放送された。「アタック25」が他国に輸出されたのは初と思われ、エンディングのスタッフロールには見慣れた「ABC」のロゴも表示される。タイトルは「Đại Chiến Tứ Sắc Attack25」(直訳すると「4色の大決戦 アタック25」)で解答席や観客席の配置は現在の日本版に準じたものが使われた。一方でパネルや枚数のCG表示は日本版よりも簡素なものになっていた。出場者は芸能人、一般人、親子など回によって異なっていた。
最初の正解者は13番を取り、パネルを挟めば自分の色に変わり、パネルが20枚埋まったところで「アタックチャンス」(これはそのままで司会者も谷原スタイルでポーズを取っていた)、パネル最多獲得者が優勝し、自分の獲得部分だけ映る映像問題に挑戦するという基本中の基本の部分はフォーマット通りであったが、大きく異なる部分も多く、
- 2問目以降のパネルは「他の回答者が取ったところに接したところを取る」だけに大幅に簡素化されており、挟めるパネルがあっても挟まず別の接したパネルを取ったり、極端な場合挟まず角を取るなど、日本版のルールが頭に入っているとありえないようなパネルの取り方が多々見られた。
- 誤答の休みは1問だけ。
- SEはシンキングタイムの音だけ日本版を使っていたが、問題を読み切った後だけでなく、解答権を得て答えるまで延々と流し続けていた。どの席も解答権を取った時は「ジリリリリ…」とベルが鳴り、正解するとなぜか「スーパーマリオブラザーズ3」の面クリア音が鳴った。パネルを取るときのSEはどの色でも同じで、挟んだパネル全ての色が一気に変わった。
クイズ問題こそ日本版に近い雰囲気だったようだが、若い解答者の出演が中心だったからか、日本では見ないような強烈なバラエティー色が強いテロップ演出やCG演出が全般に施されており、日本版のイメージで見ると愕然とするような出来栄えであった。週1回夜8時半からの放送で、全30回放送(最終回は総集編)されて終了した模様。
なお、現地タイトルでYouTubeを検索すると制作会社の公式アカウント(MCVMedia)が全編を配信しているので怖いもの見たさで見てみたい方はどうぞ。
なぜ角を獲らない
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関連項目
- 児玉清(初代司会)-番組開始~2011年
- 浦川泰幸(2代目司会)-2011年~2015年
- 谷原章介(3代目司会)-2015年~現任
- 山下毅雄(テーマ曲・番組音楽作曲者。「アタック!」のシャウトの声の主)
- 朝日放送 (番組制作はこちら)
- 東リ(旧東洋リノリユーム。番組開始当初のスポンサーで当時一社提供。現在も番組協賛。)
- 日興證券(現:SMBC日興証券。一時期一社提供)
- ジャパネットたかた(2007年10月から現在の筆頭スポンサー)
- スーパーミリオンヘアー(スポンサー。2007年4月から9月までは筆頭スポンサーであった)
- 新婚さんいらっしゃい!(当番組の前の時間帯で放送されている朝日放送製作の長寿バラエティー番組)
- コロンビア
- アタック25 vs ロックマン2
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- 0pt
https://dic.nicovideo.jp/t/a/%E3%83%91%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%82%BA%20%E3%82%A2%E3%82%BF%E3%83%83%E3%82%AF25