『パワーレンジャー・ターボ』(Power Rangers Turbo)とは、アメリカ合衆国の特撮テレビドラマある。スーパー戦隊シリーズをアメリカでリメイクした。パワーレンジャーシリーズの第5シーズンにして3作目の作品。『パワーレンジャー・ジオ』の続編である。
1997年4月19日からまで同年11月24日までFOX放送の放送枠「FOXキッズ」で放映。日本では1999年から2000年にスーパーチャンネルで放送。
アジアの一部では権利関係により、『ターボレンジャー』(Turbo Rangers)のタイトルで展開された。
あらすじ
『パワーレンジャー・ターボ・映画版・誕生!ターボパワー』での戦いを終えたトミー達パワーレンジャーは高校を卒業し、社会人としての生活が始まる。だが、パワーレンジャーに敗れ、地球から撤退したと思われていたディバトックスの一味が地球侵略に動き出した。それと時を同じくしてパワーレンジャーの司令官であるゾードンが地球を去り、新たな司令官、ディミトリアが着任する。そして、トミー達も社会人としての生活に専念するため、自分達のパワーを新たなレンジャーに託し、去っていった。
トミー達の後継者となった新たなレンジャーT.J達はディバトックスの野望を粉砕していく。
ある日、パワーレンジャーの基地が敵に発見され、総攻撃を受け、圧倒的な敵の数の前にパワーレンジャー達はなす術もなく敗北。その直後、悪の皇帝ダークスペクターから「ゾードンを捕らえた。すぐにはせ参じよ」とディバトックスに召集命令が下る。その為、ディバトックス達はパワーを失ったレンジャー達を放置し、地球から撤退していく。
だが、パワーを失ったレンジャー達は決して諦めてはいなかった。
彼等は宇宙開発局NASADAにスペースシャトルを借り受け、宇宙に旅立つ。ディバトックスを倒す為、ゾードンを救う為に。
概要
『激走戦隊カーレンジャー』をアメリカでリメイクした作品。原作が原作の為、コミカルなエピソードやギャグ描写が多い。
前作と本作を繋ぐ作品として劇場版『パワーレンジャー・ターボ・映画版・誕生!ターボパワー』が制作されたが、不振に終わり、その影響を受けてか本作も当初の業績は低く、FOXから「来シーズンでシリーズ終了」と通達されたが、
業績は後半になるにつれ回復し、次作『パワーレンジャー・イン・スペース』が成功したことから終了は撤回された。
『パワーレンジャー』から出演し続けていたトミー役のジェイソン・デビッド・フランクが「新しい道を歩みたい」と降板を申し出たことがきっかけとなり、レギュラーキャラクターの一新が決定し、中盤でパワーレンジャーのメンバーがブルーレンジャー、ジャスティンを除いて交代し、パワーレンジャーの司令官であったゾードンとアルファ5も序盤で降板した。
劇場版でディバトックスを演じたヒラリー・シェパード=ターナーが個人的な事情により、降板せざる終えなくなっため、テレビシリーズではディミトリア役のキャロル・ホイトが代役を勤めた(その後、ヒラリーは第26話で復帰)。
最終回でヒーローが敗北するなど、日本では考えられないような展開が行われた。
これは前述のようにパワーレンジャーの人気が低下した為、次の展開を期待させる為のクリフハンガーであると思われる。
登場人物
パワーレンジャー
初期メンバー
トミー・オリバー/レッドレンジャー
前作から引き続いてレッドレンジャーを務める。高校卒業後の進路はレーサー。詳細は『トミー・オリバー』を参照。
アダム・パーク/グリーンレンジャー
前作から引き続いてグリーンレンジャーを務める。高校卒業後の進路は遊園地の専属スタントマン。
詳細は『アダム・パーク』を参照。
ジャスティン・スチュワート/ブルーレンジャー
劇場版から引き続いてブルーレンジャーを勤める。高校に飛び級で入学するなど天才だが、家を離れて働いている父親を恋しがるなど歳相応の面も見せる。。詳細は『ジャスティン・スチュワート』を参照。
キャサリン・ヒラード/ピンクレンジャー
前作から引き続いてピンクレンジャーを務める。高校卒業後の進路は出身校の見習い教師。
詳細は『キャサリン・ヒラード』を参照。
ターニャ・スローン/イエローレンジャー
前作から引き続いてイエローレンジャーを勤める。高校卒業後の進路はラジオ局のDJ。
詳細は『ターニャ・スローン』を参照。
交代メンバー
T.J.ジョンソン/レッドレンジャー
勇気ある性格をトミーに認められ、レッドレンジャーになる。父がプロの野球選手であり、自分も選手になるため、父の友人である野球コーチをたよってエンジェルグローブにやってきた。詳細は『T.J.ジョンソン』を参照。
カルロス・ヴァラーツ/グリーンレンジャー
決断力と知性をアダムに認められ、グリーンレンジャーに。高校ではサッカー部に所属している。
アシュレー・ハモンド/イエローレンジャー
正直で思いやりのある性格をターニャに認められ、イエローレンジャーに。
キャシー・チャン/ピンクレンジャー
誠実な性格をキャサリンに認められ、ピンクレンジャーに。歌手になる事を夢見ている。
パワーレンジャーの仲間
ディミトリア
ゾードンに代わるパワーレンジャーの指導者。母星であるインクィリス星の原語が疑問系の為、質問でしか話せない。
ゾードンと違い、指導者と言うよりは助言者的な立場にある。行方不明の妹がいる。
アルファ6
アルファ5に代わるパワーレンジャーのサポートロボット。
ブルーコマンダー
エルター星からゾードンに派遣されたロボット警官。
パワーレンジャーに「これまで登場した悪の組織が手を結んだ」事を知らせる為に来た。
ファントムレンジャー
謎の戦士。パワーレンジャーに協力し、レスキューゾードを彼らに与えた。
ライトニングクルーザーとストームブラスター
伝説の意思を持った車。
ゾードン
パワーレンジャーの指導者。序盤でエルター星にいる家族の下に帰った。詳細は『ゾードン』を参照。
アルファ5
パワーレンジャーのサポートロボット。ゾードンと共にエルター星に向かった。
ロッキー・デサントス
前作のブルーレンジャー。高校卒業後の進路は子供向け空手教室の師範。
劇場版でジャスティンにパワーを託し、自身は子供達に武道を教えることに専念する。
詳細は『ロッキー・デサントス』を参照。
一般人
バルクとスカル
シリーズお馴染みの漫才コンビ。警察官に復帰するが、エルガーによって猿に変えられてしまう。
猿になった後はストーン元警部のペットになり、トミー達の降板と入れ違いに人間に戻った。
詳細は『バルクとスカル』を参照。
ジェローム・ストーン元警部
バルクとスカルの警察時代の上司。
バルクたち同様に警察に復帰するが、結局はクビになり、ユースセンター内のジュースバーの新たなオーナーに。
詳細は『ジェローム・ストーン』を参照。
キャプラン校長とアップルビー
1作目から登場するエンジェルグローブ高校の教師達。
ダグ・スチュアート
ジャスティンの父、息子と離れて働いている。
かつては拳法道場を開いていたが妻と死別したことから気力をなくし閉鎖した。
悪役
ディバトックス
海賊の首領。通称ディバおばさん。強欲で100億ドル分の財宝を手に入れても「ひもじい」と発言する程。
ディミトリアの生き別れの妹であると思わせる描写があるが確定はしていない。詳細は『ディバトックス』を参照。
ライゴグ
ディバトックスの副官。
エルガー
ディバトックスの甥。戦闘隊長だがかなりのおバカ。詳細は『エルガー(パワーレンジャー)』を参照。
ハヴォック将軍
ディバトックスの弟。宇宙要塞スペースベースをディバトックスに送った。
ママD
ディバトックスの母親。敗北続きの娘に「パワーレンジャーを倒せねば下っ端に格下げする」と宣告した。
なお、夫は自分の意思で地獄の世界に続く後悔と破滅の渦に飛び込んだとされる。
装備・武装
パワーレンジャーの装備
ターボモーファー
パワーレンジャーのブレスレッド型変身アイテム。「シフトイントゥターボ!」と叫んだ後に右手にもったキーを掲げ、左手にはめたターボモーファーに差し込んでキーを回して変身する。トミー達が変身していた頃は個別の変身コード(それぞれのターボゾード名)が存在したが、T.J.達が変身するようになってからは使われていない。変身解除コードは「ターボダウン」。
ターボナビゲーター
探索機。ディバトックスがエンジェルグローブに仕掛けた爆弾を探索することに使われることが多い。
ターボブラスターと接続し、威力を高めることも可能。
ターボパワーウェポン
ターボスターチャージ
イエローレンジャー用のメリケンサック。
フォーミュラー・モビライザー
ターボパワーウェポンが合体した小型のレースカー。バズーカ砲であるターボキャノンに変形する。
その他
タービンレーザー
「新しいチームには新しい力が必要」だとしてディミトリアがT.J達に与えたレーザー砲。
ブルーコマンダーの装備
センチュリオン・シナイザー
ブルーコマンダー用の剣であり銃に変形する。
登場ゾード
ターボゾード
前半の主力ゾード。普段は通常サイズの車だが、合体する際に巨大化する。
レッドライトニング
レッドレンジャー用のターボゾード。ターボメガゾードの頭と胸を構成する。
デザートサンダー
グリーンレンジャー用のターボゾード。ターボメガゾードの右足を構成する。
マウンテンブラスター
ブルーレンジャー用のターボゾード。ターボメガゾードの腹と大腿部を構成する。
デューンスター
イエローレンジャー用のターボゾード。ターボメガゾードの左足を構成する。
ウィンドチェイサー
ピンクレンジャー用のターボゾード。ターボメガゾードの両腕を構成する。
ターボメガゾード
ターボゾードが合体した巨大ロボ。合体コードは「激走合体」。
武器はターボメガゾード・サーベル。必殺技は高速で回転しながら敵を切り裂く「ターボローリングスラッシュ」。
足に装備されたターボジェットのパワーを全開にして敵に突っ込んで切り裂く「ターボスライザー」という技も持つ。
レスキューゾード
ライトニング・ファイヤーテイマー
レッドレンジャー用のレスキューゾード。レスキューメガゾードの頭と胸を構成する。
サイレン・ブラスター
ブルーレンジャー用のレスキューゾード。レスキューメガゾードの腹と大腿部を構成する。
サンダー・ローダー
グリーンレンジャー用のレスキューゾード。レスキューメガゾードの右足を構成する。
スター・レーサー
イエローレンジャー用のレスキューゾード。レスキューメガゾードの左足を構成する。
ウィンド・レスキュー
ピンクレンジャー用のレスキューゾード。レスキューメガゾードの両腕を構成する。
レスキューメガゾード
5体のレスキューゾードが合体した巨大ロボ。合体コードは「激走合体」。
必殺技はキャノン砲とガトリング砲からなるアーティリーパワーによる砲撃。
その他のゾード
ロボレーサー
ブルーコマンダー用のゾード。パトカー型から人型に変形する。発進コードは「スタンドアップ・ロホレーサー」。
アーティリー
レスキューゾードを保管している移動基地。
一部を分離させ、レスキューメガゾードの必殺武器を構成する。
レスキューターボメガゾード
ターボメガゾードの胴体にレスキューメガゾードの手足が合体した巨大ロボ。
ターボレスキューメガゾード
レスキューメガゾードの胴体にターボメガゾードの手足が合体した巨大ロボ。
玩具の説明書に記載されているだけで、本編には登場しない。
ディバゾード
ターボゾードを解析したポルトが開発した4体のゾード。
キャスト
メインキャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
トミー・オリバー | ジェイソン・デビッド・フランク | 荻原秀樹 |
アダム・パーク | ジョニー・ヨング・ボッシュ | 川中子雅人 |
ターニャ・スローン | ナギア・ブリース | 大塚瑞恵 |
キャサリン・ヒラード | キャサリン・サザーランド | 金月真美 |
ジャスティン・スチュワート | ブレイク・フォスター | 久保田恵 |
T.J.ジョンソン | セルウィン・ウォード | 岸祐二 |
カルロス・ヴァラーツ | ロジャー・ヴェラスコ | 滝下毅 |
アシュレー・ハモンド | トレーシー・リン・クルーズ | 宮島依里 |
キャシー・チャン | パトリシア・ジャ・リー | 藤原美央子 |
ディミトリア | キャロル・ホイト | 松谷彼哉 |
アルファ6(声) | カテリーナ・ルアチーニ | 土屋利秀 |
ブルーコマンダー(声) | デヴィッド・ウォルシュ | 下山良光 |
ファントムレンジャー(声) | アレックス・ドッド | 遊佐浩二 |
バルク | ポール・シュリアー | 大山昇 |
スカル | ジェイソン・ナーヴィー | 川中子雅人 |
ジェローム・ストーン | グレッグ・ブロッグ | 長嶝高士 |
ディバトックス | ヒラリー・シェパード=ターナー キャロル・ホイト(代役) |
寺内よりえ |
ライゴグ(声) | アレクシス・ラング | 河相智也 |
エルガー(声) | デヴィッド・ウマンスキー | 遊佐浩二 |
ポルト(声) | スコット・ページ=パグター | 長嶝高士 |
ハヴォック将軍(声) | トム・ワイナー(第26、27話) リチャード・カンシーノ(第28話) |
堀川仁 |
ゲストスター
役名(登場話数) | 俳優 | 日本語吹替 |
ゾードン(声)(1 - 3、19、44) | ボブ・マナハン | 齋藤龍吾 |
アルファ5(声)(1 - 3、19) | リチャード・ウッド | 松井紀子 |
ロッキー・デサントス(1、2) | スティーブ・カーデナス | 中嶋一星 |
ラルゴ(声)(2、3) | アレクシス・ラング | 河相智哉 |
アップルビー先生(1、2、11) | ロイズ・ヘロン | 藤原あかり |
キャプラン校長(1、2、28、40) | ヘンリー・キャノン | 齋藤龍吾 |
ダグ・スチュアート(8、32、33、44) | マイケル・カニンガム | 土屋利秀 |
ピーボディ(10) | ジョン・マッギー | 河野智之 |
エミリー(10) | レズリー・テシカ | 松谷彼哉 |
ママD(18、19) | キャロル・ホイト | 火野カチコ |
ニコ(22 - 24) | 不明 | 菊池いづみ |
エリュータン(35) | ブロック・ベネディクト | 宇和川恵美 |
ビッキー(36) | バレット・スワテック | 河本明子 |
オーウェン(37) | マイク・レイン | 私市淳 |
ジェスロ/ジェットソン(38) | 不明 | 成田剣 |
ヒース(39) | ヒリヤード・ゲス | 鳥海浩輔 |
ボビー (42) | 不明 | 落合弘治 |
グレンダ(42) | 不明 | 浅野まゆみ |
マンディ (42) | カーリー・フォスター | 柚木涼香 |
レスキューメガゾードのコンピューター(声)(44) | 不明 | 山川亜弥 |
ノル・クイスト司令官(44、45) | ジョン・マッギー | 乃村健次 |
スーツアクター
役名 | 俳優 |
レッドレンジャー | 前田浩、デヴィッド・ウォールド |
ブルーレンジャー | デヴィッド・ウォールド、デヴィッド・リー・ブラウン |
イエローレンジャー | 横山和博 |
アルファ6 | ドネニ・キストラー |
アルファ5 | ドネニ・キストラー |
ライゴグ | エド・ニール |
エルガー | ダニー・ウェイン・スタルカップ(第16話まで) ケニー・グレイソン(第17話以降) |
ピラナトロン | 中村忠弘 |
スタッフ
製作総指揮 | ハイム・サバン、シュキ・レヴィ |
プロデューサー | ジョナサン・ヅァクワー |
共同プロデューサー | ポール・F・ローゼンタール アン・ナップ(第16話まで) |
スーパーバイジング・プロデューサー | ダグラス・スローン(第16話まで) スコット・ページ=パグター |
ストーリーエディター | ダグラス・スローン(第16話まで) チップ・リン(第17話以降) |
音楽 | シュキ・レヴィ、クッサ・マーチ |
撮影監督 | イアン・ローゼンバーグ |
セカンドユニット監督 | 坂本浩一、横山誠 |
セカンドユニット撮影監督 | ショーン・マクリーン |
アクション監督 | 坂本浩一 |
プロダクション・デザイナー | ユダ・アッコ(第16話まで) エレン・グリーンバーグ (第17話から25話まで) ジュリー・ボルダー(第26話以降) |
ADRディレクター | スコット・ページ=パグター、デヴィッド・ウォルシュ |
編集 | ロナルド・ラヴィン |
原作 | 『激走戦隊カーレンジャー』(八手三郎、東映) |
制作 | ルネサンス・アトランティック・エンターテイメント 東映、MMPRプロダクション |
製作 | サバン・エンターテイメント |
配給 | サバン・エンターテイメント(アメリカ) サバン・インターナショナル(全世界) |
日本語版スタッフ | |
演出 | 鍛治谷功 |
翻訳 | 中村紀美子 |
調整 | 長井利親 |
製作 | 遠藤雅義、古玉國彦 |
監修 | 鈴木武幸、高寺成紀 |
制作 | ムービーテレビジョン、東映 |
配給 | 東映 |
各話リスト
劇場版
『パワーレンジャー・ターボ・映画版・誕生!ターボパワー』を参照。
映像ソフト化
タイトル | メディア | 備考 |
パワーレンジャー・ターボ | VHS | 全11巻、二ヶ国語収録 |
Power Rangers ClassiXX Power Rangers Turbo |
DVD (5枚組) |
ドイツのみ |
関連コミュニティ
関連項目
外部リンク
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