パワーワード(power word)とは、「力のある言葉」や「インパクトのある言葉」を指す言葉である。
与える「影響」の詳細は問わないので、「前向きな」「希望に満ちた」というポジティブな影響を与えそうな言葉だけでなく、「呪詛」「絶望的な気分になる」といったネガティブな影響をもたらす言葉をも含む。
現在は意味が少し逸れ「二度見するような強烈なインパクトのある言葉」を指す事もある。
概要
「力」を意味する「power」と「言葉」を意味する「word」の2つの英単語を組み合わせただけのシンプルな合成語であるため、起源を問うのはあまり意味がない。
古い例では『ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)』の呪文として用いられたり(中でも「パワーワード:キル」は特に有名)、さらには20世紀初頭の書籍での使用例もあるようだ。もっとも、この2つの英単語が存在して以後いつ使われ始めてもおかしくないような言葉であり、もっと遡る可能性すらある。
「自らを鼓舞するために使う言葉」として自己啓発セミナーなどで、また「顧客や消費者に訴えかけるための言葉」としてビジネス上で、さらに「有権者に訴えかける言葉」として政治的な文脈でと、様々な場面・意味合いで使用される表現である。
だが2012年頃より、インターネット上のネットスラングとして、この「パワーワード」という言葉が大きく広まった。そのきっかけは、Twitterにて連載されていたサイバーパンク活劇小説『ニンジャスレイヤー』であったとされている。
「アイエエエー!」ニッキキ役員はニンジャに古のパワーワードであるニンジャスラングで凄まれ、
役員のプライドを砕かれて失禁!
このツイートの後、ニンジャヘッズ(「ニンジャスレイヤー」のファン。略して「ヘッズ」とも)の間で、「パワーワード」が彼らの中で通じるネタ用語「ヘッズスラング」として使用されるようになり、使い勝手の良さから次第に使用者が増えていった。そしてそれはニンジャヘッズ以外の界隈にも広がり、認知されていった。
現在の変遷
そして現在、その過程で上記のような意味合いからは少しずれて「とにかく強烈なインパクトのある言葉」を指して使われることが多くなり、やや変質している感もある。
インパクトと言っても「10歳で東大入試オール100点で五輪金メダルとノーベル賞を受賞した上、庭から石油と徳川の埋蔵金が出て父親が買ったロト6が100本当選しました!」などは事実であってもパワーワードに当たらず、聞き手が完全に予測不能な斜め上な展開、組み合わせ、表現方法(言い方)を指すことが多い。
関連項目
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