パワー・ボンドは俺の信じる究極の融合カード
力あるカードにはリスクが伴う
パワー・ボンドを発動した者は、特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける
パワー・ボンドとは、アニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」に登場するカードである。
概要
丸藤兄弟が使用する魔法カード。機械族専用の「融合」で、融合召喚されたモンスターの攻撃力が倍になるという強力な効果を持っているが、その代償として、融合召喚したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。アニメ初期のテキストは以下のようなもの。
通常魔法
このカード名の「融合」として扱う。
手札またはフィールド上から、機械族の融合モンスターカードによって
決められたモンスターを墓地に送り、
その融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。
この時、特殊召喚された融合モンスターの攻撃力は2倍になる。
このモンスターをコントロールするプレイヤーは
このモンスターの元々の攻撃力分のダメージを
自分のターンのエンドフェイズに受ける。
幼少期の翔が、いじめっ子のゴリ介とのデュエルで使用しようとしたのが作中の初出。
お調子者の翔は、このカードを引いたことで勝利を確信し、ゴリ介を馬鹿にしたような発言を繰り返してしまう。
「スチームロイド」と「ジャイロイド」を融合、「スチームジャイロイド」を融合召喚してゴリ介の「鉄の騎士 ギア・フリード」を攻撃して決着をつけようとしたが、発動前に亮に止められてしまった。
実際にはゴリ介は「六芒星の呪縛」をセットしており、実際に上記の行動をとった場合、攻撃を止められ、翔は「パワー・ボンド」の代償で敗北していた。
亮に、翔はこのカードを使う資格はないと判断され、以来長い間このカードの使用は封印されていた。
封印されていてもデッキには投入していたようで、翔と十代のデュエルでは翔がドローしたが、使用はされず、通常の「融合」のほうが使われた。
作中で初めて実際に使用されたのは亮と十代のデュエル(TURN-8)。
「サイバー・エンド・ドラゴン」を融合召喚、攻撃力8000となった。
その後、退学をかけた十代&翔VS迷宮兄弟戦で登場。
翔は自身の覚悟を以ってこのカードの封印を解き発動。「E・HERO テンペスター」と「ユーフォロイド」を融合して「ユーフォロイド・ファイター」を融合召喚。2人の力を合わせて迷宮兄弟を打ち破った。
以後、このカードは丸藤兄弟を象徴するカードとして使用されることとなる。
その後も幾度となく使用されている。
亮VS十代戦(TURN-51~52)でも「サイバー・エンド・ドラゴン」を融合したが、そのターン中に勝負を決められなかったために「サイバー・ジラフ」でこのカードの効果ダメージを打ち消した。
その後、ラストターンで再び使用。同じく「サイバー・エンド・ドラゴン」を融合召喚、「リミッター解除」、「決闘融合-バトル・フュージョン」と合わせて、攻撃力36900を作り上げた。
このカードの印象深い場面の一つが、異世界での亮VSヨハン(ユベル)戦(TURN-147~148)。
自らの心臓が侵される中、命を賭けて使用された。「サイバー・エンド・ドラゴン」を融合召喚し、「究極宝玉神 レインボー・ダーク・ドラゴン」を攻撃したが、「カウンター・ジェム」(アニメ版)とレインボー・ダーク・ドラゴンの効果で、レインボー・ダーク・ドラゴンの攻撃力が「サイバー・エンド・ドラゴン」の攻撃力を上回ってしまう。
亮は「サイバネティック・ゾーン」を発動して「サイバー・エンド・ドラゴン」を除外、その後エンドフェイズには攻撃力16000となった「サイバー・エンド・ドラゴン」がフィールドに戻った。
このとき、亮は「パワー・ボンド」を自らの信じる究極の融合カードと語っている。
その後、「パワー・ボンド」の代償を受け、亮は散って行った。
アニメ初期のこのカードのデメリットは、融合したモンスターがエンドフェイズにフィールドにいない場合は受けないため、モンスターをフィールドから離すことでデメリットを回避している場面があった(亮VSカミューラ戦)。また、テキストに従えば、相手にコントロールを渡すことでダメージも押しつけられることになる(実行されたことはない)。
途中からカード画像がOCGのものに差し替えられ、プレイングもOCG効果の前提で行われているため、OCG効果に修正されこの戦法は行えなくなっていると思われる。
上記のアニメ初期のテキストでは、カード名を「融合」として扱うテキストを持っていた(意味不明な文章だが、「このカードのカード名は~」の誤りだろう)。OCGでは「置換融合」が同様のテキストを持っている。
アニメ初期のイラストはOCGのものと異なり、色の塗り方がいわゆるアニメ塗りであるほか、OCGに比べて細部が簡素になっている。
このカードが使用されると多くの場合、そのターン中にデュエルが終了するか、何らかの方法でデメリットが回避されるので、実際に代償としてダメージを受けた場面は少ない。該当するのは亮VSエド戦、亮VSヨハン(ユベル)戦のみ。
OCG版
「CYBERNETIC REVOLUTION」(2005年5月26日発売)でOCGに登場。
通常魔法
※「ストラクチャーデッキ-機光龍襲雷-」収録のカード(SD26-JP022)による
自分の手札・フィールド上から、
融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
機械族のその融合モンスター1体を融合召喚扱いとして
エクストラデッキから特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は、その攻撃力分アップする。
このカードを発動したターンのエンドフェイズ時、
自分はこのカードの効果でアップした数値分のダメージを受ける。
デメリットは、融合したモンスターの存在が関係なくなった。
1ターンキル級の超高攻撃力を得ることも可能だが、その代償も大きい。
通常の「融合」と比べると、向こうは「融合賢者」、「融合回収」など、サポートが多く、デメリットがないため安定して運用できる点で勝り、こちらは爆発的な攻撃力が得られる点で勝る。
2回攻撃を持つ「サイバー・ツイン・ドラゴン」や、貫通効果を持ち、倍化すると8000の攻撃力となる「サイバー・エンド・ドラゴン」、素材1体につき1600の攻撃力にできる「キメラテック・オーバー・ドラゴン」と、「サイバー・ドラゴン」系統の融合モンスターとは相性がいい。
また、「古代の機械究極巨人」は攻撃力8800となり、貫通効果、攻撃時の魔法・罠封じがそろっているため、1ターンキルが決めやすい。
「リミッター解除」と組み合わせれば、オーバーキル級の攻撃力も得られる。どちらもデメリットの性質上、使用ターンに勝負を決めたいカードであるため、両者の相性もいい。デメリット回避にはならないが、バトルフェイズ中に「融合解除」を使用して追撃するのも有効。
しかし、強力である以上当然デメリットもある。
ダメージは融合するモンスターにもよるが、まともに受けるとかなり大きい。特に「サイバー・エンド・ドラゴン」や「古代の機械究極巨人」などはそれで敗北することにもなりかねないため、状況を見極め、なるべく使用したターン中に決着をつけたい。
また、「サイバー・ジラフ」や「レインボー・ライフ」を使用すればデメリットは回避可能。
「スリーカード」のイラストでは、イラスト手前側のプレイヤーの手札に存在する。
ルールについて
「キメラテック・オーバー・ドラゴン」、「ユーフォロイド・ファイター」など、元々の攻撃力が?の融合モンスターを融合召喚した場合、融合召喚の際に決定される元々の攻撃力分アップする。
エンドフェイズのダメージ効果はチェーンに乗らない効果。ダメージ効果が発生したとき、ダメージを受ける前にチェーンを確認する事はない。そのため、「地獄の扉越し銃」でダメージを相手に押し付ける戦法はできない。
融合召喚したモンスターがフィールドを離れたり裏側表示になっても、ダメージが無くなることはない。融合召喚の時点でエンドフェイズにダメージを受けること、また、そのダメージ量は決定されるため、その後融合召喚したモンスターがどうなろうとダメージ量は変化しない。
ちなみに、「スキルドレイン」影響下にこのカードで「キメラテック・オーバー・ドラゴン」を融合召喚した場合、効果が無効となるため元々の攻撃力は0になるが、エンドフェイズに受けるダメージは、「キメラテック・オーバー・ドラゴン」が本来なるはずだった元々の攻撃力の数値分になる。
「D-HERO ダイヤモンドガイ」の効果でこのカードの効果を発動した場合、融合は可能だが、「『パワー・ボンド』というカードを発動」したわけではない(「パワー・ボンド」の効果を発動した)ので、エンドフェイズにダメージを受けることはない。
古いテキストでは「発動ターンのエンドフェイズ時」としか書いていなかったのでわかりにくかったが、最新のテキストでは「このカードを発動したターンのエンドフェイズ時」と改められているので、少しわかりやすくなっている。
「ストラクチャーデッキ-機光龍襲雷-」での再録時に、第6期以降の新用語に改められたほか、エンドフェイズに受けるダメージが、「元々の攻撃力分」から「このカードの効果でアップした数値分」に改められた。
その他の作品において
DUEL TERMINALでは、第5弾以降、EXステージのカイザー亮が使用し、専用ボイスもある。
初期ライフが4000のスピードデュエルではこのカードのデメリットがより大きいため、融合召喚されてモンスターの攻撃さえしのげれば、そのまま自滅することもある。
デメリットのダメージを受けると、「嫌だ、俺は、負けたくない!」という、ヘルカイザー変貌時のセリフを話す(アニメ本編でこの台詞が出たのが、「パワー・ボンド」による融合に失敗し、代償のダメージのために後がない状態であった)。
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関連項目
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