パークゴルフとは、ゴルフが北海道で魔改造されて生まれたスポーツである。
概要
普段ゴルフをしない人がゴルフと聞くと、どんなことを想像するだろうか。
「地面に置いたボールを打って、より少ない回数で穴に入れたら勝ち」ということはよく知られているだろう。
しかし他には、道具に金がかかる、時間もかかる、マナーにうるさい、接待の定番、高額な会員権……。
大抵はネガティブな反応が返ってくる。なんとも不憫である。
しかし裏を返せば、それだけ非プレイヤーにもよく知られているスポーツだとも言えるだろう。
時は1983年、北海道は十勝にある幕別町。
だだっ広い公園に、人はほとんどいない。北海道の田舎ではよくある光景だった。
そこに目をつけた人々が、じゃあ公園でゴルフっぽいことしてみるか、と始めたんだろう、きっと。
そんなノリで生まれたのがパークゴルフである。名前の由来もここから来ている。
(実際、日本パークゴルフ協会の公式サイトに記載されている誕生エピソードもなんかすごく曖昧なので書きようが無い)
パークゴルフの特徴は、なんといってもその手軽さである。
まず、基本的なルールは広く知られているので、難しいことは覚えなくてよい。必要なのはパターの先をでかくしたような木製のクラブ1本と、野球より一回り小さいくらいのボール1つで、有料コースではレンタルを行っている所も多い。また1コースがゴルフの半分の9ホール、1ホールの距離が100m以内と決まっているので、公園の一部はもちろんのこと、河川敷や林の中など、ちょっとした場所があればコースを設置できる。
おまけに屋外で歩き回りながら楽しめるので健康にも良いということで、誰でも楽しめるレジャースポーツとして道内では主に中高年を中心に相当数の愛好者を生むことになった。
実際、北海道最大の都市である札幌市では、河川敷や大きめの公園にかなりの数のコースが設置されており、早朝から昼過ぎにかけて、パークゴルフに興じる人々の姿を目にすることができる。毎日通っている人も多いとか。
でも、さすがに冬は雪が積もるから出来ない……と思ったら、雪上にコースを作ったり、ビニールハウスや倉庫の中を屋内コースに仕立ててしまう所も出てくる有様。凄まじいパークゴルフ愛を感じる。
このように道内での立場を確固たるものにしたパークゴルフは、道外のみならず海外にも進出している。が、さすがに北海道での普及っぷりにはまだ及ばない様子。千葉県なんかではそこそこ盛んなようではあるが。
その一方で煽りを食ったのがゲートボール。お年寄りのスポーツとして全国的に有名なこの競技は、道内でその覇権を急速に失いつつある。こっちも北海道生まれなのに。
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