パーティ(英:party)/ パーティーとは、人間の集まりを意味する言葉である。アメリカ発音に基づく「パーリィ」、更に拘ったかどうかは判らないが「ポーリー」などの表記が見られることもある。
語源のラテン語パルティータ(partīta)は「分けられたもの」という意味で、そこから「部分(英: part)、特定の思想信条や目的のために(他と分かれて)集まる集団」などを表すようになった。それがノルマン・コンクエストを介して古フランス語パルティエ partie を経て英語に定着した。
主に以下の意味で使われる。
パーティ(催し物)
パーティとは、大勢で集まって食事や会話を楽しむ会合のこと。日本で「パーティをする」「〇〇パーティ」と言えばほとんどこの意味で使われやすい。お食事会、お楽しみ会。
パーティは何かを祝う際やあるいは仲間内での親睦を深めるために行うことが多い。代表的なパーティを下に挙げていく。
時には出し物やビンゴ大会などのレクレーションも行われ、盛り上がる。
ニコニコ動画においては、パーティそのものよりもパーティを盛り上げるためのパーティグッズを間違えた使い方で使って動画投稿をしている人が多い。
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パーティ(政党)
日本ではあまり使われないが英単語のpartyは人々が集まって形成される集団・政党も意味する。political party
自民党や民主党といった政党も英単では〇〇partyと訳される。
ちなみに日本の主要政党の英語名は以下の通りである。(2012年4月現在)
- 民主党 → The Democratic Party of Japan
- 国民新党 → The People's New Party
- 新党日本 → The New Party Nippon
- 自由民主党 → The Liberal Democratic Party
- 公明党 → The New Clean Government Party
- みんなの党 → Your Party
- 共産党 → The Japanese Communist Party
- 社会民主党 → The Social Democratic Party
- 立ち上がれ日本 → The Sunrise Party of Japan
政党は政治資金を集めるためによくパーティを開催するが、その場合はパーティがパーティを開くということになるので若干ややこしい話になる。
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パーティ(団体)
ゲームなどでよく言われる「パーティを組む」のパーティとはこれに当たる。
TRPGなどでは複数人で同時プレイをするときからパーティが組まれていたが、テレビゲームでRPGの概念を日本に浸透させたドラゴンクエストでは第1作ではパーティを組むことができず勇者の一人旅が繰り広げられた。
その後、ドラゴンクエストはⅡでパーティ制の導入、Ⅲでパーティメンバーの選択と、TRPGからのパーティの概念の引継ぎと一般への浸透の役目を果たした。
それ以降のRPGでも冒険に出たら仲間を集めてパーティを組むことは基本となり、パーティの内訳に合わせて戦術を変更する・敵の弱点をつけるメンバーでパーティを組むなどの戦略性が増していくことになる。現在のRPGでは多くのキャラやスキルを組み合わせて自分のお気に入りのパーティを組めるゲームが多い。
しかし、多くのキャラやスキル、職業ができたことで使えるキャラや職業が固定され、それ以外のキャラが不遇をかこうという事態も発生するようになった。もっともその原因はゲームバランスによることが多く、そもそもこの事態はドラゴンクエストⅢやファイナルファンタジー(第1作)の時点から言われていたことではある。
関連動画
使われないキャラクターの悲哀を描いた作品
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パーティ(騒動)
もともとは「フォーマルな社交の場」を意味したパーティだったが、やがて「カジュアルで騒がしい会合」にまで意味が拡がり、そこから更に「乱痴気騒ぎ、紛争」を意味するようになった。とかく人の集う処、喧騒と争いの種が尽きないのは世の習いである。
日本でも最近の創作作品などで「パーティの始まりだ!」「さあパーティの時間です」といったセリフが聞かれることが増えたが、とくに集まって楽しくやるような予定や雰囲気が無いならば、これらは「騒動」を表すパーティの可能性がある。そうなった後は、宣言した本人たちにはともかく、周囲にいる我々にとってはたいていロクなことが起こらないと相場が決まっている。が、さすがに現実世界で耳にすることはそうそう無いだろう。・・・・・・ゲーム等ならともかく、もしも現実にこのセリフを聞いたのなら、色んな意味で発言者らから速やかに遠ざかることをお奨めしたい。
ボストン・ティーパーティ事件
アメリカ独立運動の端緒のひとつとされるボストン・ティーパーティ事件(the Boston Tea Party, 1773)は、イギリスが七年戦争で生じた負債を賄うためにアメリカに多大な税金を課したことに業を煮やした地元の反英活動家たちが、多くのボストン市民が喝采を送る中で、港に停泊中の東インド会社船舶をインディアンの扮装をして襲撃し、積荷の茶葉を海中投棄した事件である。
しかし当時の新聞はこの事件を単に「茶葉の廃棄」(the destruction of the tea)と呼び、独立戦争後もしばらくは忘れ去られていた。しかし1830年代に存命する最後の当事者ジョージ・R・T・ヒューズの自伝『A Retrospect of the Boston Tea-Party』が作家ジェイムズ・ホークスによって上梓され、the Boston Tea Party の名称と共にこの事件の存在が明らかになったのである。それに加え、当時各地で起きていた別々の茶税抗議騒動も後に「~ Tea Party」と呼ばれるようになった。
現在では2006年には最右翼の自由意志党(リバタリアン党、LP)から分かれた一派が「ボストン・ティーパーティ党」(Boston Tea Party, BTP)を結党。2009年には保守派・反大統領派による大衆運動「ティーパーティ運動」(Tea Party Movement)が始まったが、こちらの tea は「課税なんてもう沢山!」(Taxed Enough Already!)である。このように the Boston Tea Party は現在に至るまでアメリカに強い影響を及ぼし続けているのである。
日本では「ボストン茶会事件」あるいは(しばし茶会という訳への批判として)「ボストン茶党事件」が主な定訳となっているが、いずれもここでの (tea) party が「(喫茶を交えたささやかな)会合」と「(茶税に抗議するための)騒動」というダブルミーニングが訳出できておらず、また余計な誤解を与えかねないという点では大同小異である。どだいこうしたニュアンスを上手に出せる日本語訳はおそらく不可能だろうし、幸い tea も party も一般に広く認知された単語であるので、ここは下手に訳さないで「ボストン・ティーパーティ事件」とするのが一番かもしれない。
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