- 1955年に日本で生まれた日本の元競走馬・元種牡馬。馬主は阿部雅信氏。
- 1989年にアメリカで生まれた日本の元競走馬・元種牡馬。馬主は阿部雅信氏の息子でヒシアマゾンやヒシアケボノ、ヒシミラクルの馬主でもある阿部雅一郎氏。1のヒシマサルと区別するために「ヒシマサルII」「Hishi MasaruII」「Hishi Masaru(USA)」と表記されることがある。
- 2014年に日本で生まれた日本の元競走馬。馬主は阿部雅一郎氏の息子の阿部雅英氏。1、2と区別するために「ヒシマサルIII」「Hishi masaruIII」と表記されることがある。
※双方ともに活躍当時の慣習に合わせて旧馬齢で表記しています
1(1955年産)の概要
主な勝ち鞍
1958年:毎日王冠、セントライト記念
1959年:安田記念、日本経済賞
父に戦後の名種牡馬・ライジングフレーム、母の父に戦前の大種牡馬・月友を持つ良血馬。
3歳時は勝ちきれなかったが、4歳になると覚醒、クラシックこそ勝てなかったものの豊かなスピードを生かして札幌記念・毎日王冠・セントライト記念を制するなど大活躍し、啓衆賞最良スプリンター(現在のJRA賞最優秀短距離馬)を受賞した。
5歳になってからも安田記念、日経賞を制して距離が不向きだった天皇賞(春)でも3着するなど、継続して活躍。
6歳時にオープン戦を2戦して引退すると種牡馬入りし、2世代しか産駒を残せなかったものの内国産種牡馬不遇の時代にありながら安田記念親子制覇のヒシマサヒデを輩出し、その子供でマルゼンスキーのライバルであったヒシスピードまで血をつなぐことに成功している。
二度に渡る大きなアクシデント
『旧ヒシマサル』として有名な本馬だが、現役時代に一度、引退後に一度大きなアクシデントに見舞われている。
最初のアクシデントは4歳時に出走した千葉ハンディキャップで、レース前に何者かに硫酸をかけられるという妨害を受けたのだ。幸い大きな被害がなかったためヒシマサルはレースに出走し、同レースを勝利した。
二度目は引退後、放牧中に有刺鉄線に絡まったことである。この際にヒシマサルは極度の錯乱状態に陥り鉄線を振り払おうとしたために却って致命傷を負ってしまい、息子であるヒシマサヒデの活躍を見ることなく出血多量で他界してしまった。
1の血統表
*ライジングフレーム 1947 黒鹿毛 |
The Phoenix 1940 鹿毛 |
Chateau Bouscaut | Kircubbin |
Ramondie | |||
Fille de Poete | Firdaussi | ||
Fille d'Amour | |||
Admirable 1942 黒鹿毛 |
Nearco | Pharos | |
Nogara | |||
Silvia | Craig an Eran | ||
Angela | |||
カツター 1947 栗毛 FNo.6 |
月友 1932 栗毛 |
Man o' War | Fair Play |
Mahubah | |||
*星友 | Sir Martin | ||
Colna | |||
セフトマス 1941 栗毛 |
*セフト | Tetratema | |
Voleuse | |||
月家 | *トウルヌソル | ||
種家 | |||
競走馬の4代血統表 |
1の主な産駒
1の関連項目
- 1958年クラシック世代
- イナリトウザイ (孫)
2(1989年産)の概要
主な勝ち鞍
1992年:きさらぎ賞(GIII)、毎日杯(GIII)、京都4歳特別(GIII)
姉にフランスで重賞を2勝したキルマジを持つ良血馬で、馬主の阿部氏が父所有の代表的活躍馬だった旧ヒシマサルの名をつけた(本来なら禁止されている重複馬名がつけられた理由については後述)
デビュー2戦目で8馬身差の圧勝を見せるも3歳時は3戦1勝で終える。
先代と同じく4歳になってから覚醒し、きさらぎ賞、毎日杯と連勝し、当時は外国産馬にクラシックレースが開放されていなかったため、京都4歳特別へ向かってここも勝利してGIII3連勝を飾る。
毎日杯と京都4歳特別は共に追込による勝利であり、この年に"表"街道で大暴れしていた"逃げ"のミホノブルボンとの対決が期待されるまでになった。
だが、続いて出走した"外国産馬のダービー"ことニュージーランドトロフィー4歳ステークスで1番人気に推されながらも2着に敗れたことがケチのつき始め。
夏の休養明けの京都大賞典、ドンカスターステークスまで3戦連続2着と勝ちきれないレースが続いてしまった。
いやまあ、ニュージーランドトロフィーは後にマイルチャンピオンシップを制する女傑・シンコウラブリイ、ドンカスターステークスは後にジャパンカップを制するタマ無しレガシーワールドが相手だったんだから勝てないのも仕方ないねと思わないでもないですけど。え?京都大賞典のオースミロッチぐらいには勝てって?京都のオースミロッチはガチだよ?
どちらにせよ、この3連敗によってヒシマサルは"外国産馬のエース"の座すらもシンコウラブリイ(ちょうどこの頃重賞3連勝中)に明け渡してしまう。
続くジャパンカップでは"2度目の復活"を果たしたトウカイテイオーの後方でなんとか掲示板に載る5着を死守するも、一度狂った歯車は戻せず、有馬記念では馬鹿コンビメジロパーマーとダイタクヘリオスの作ったハイペースに脚を乱されて9着と惨敗したうえに脚部不安で1年の長期休養に入る。
約1年ぶりに出走したトパーズステークスでかつての輝きを見せることなく13着と惨敗すると、そのまま引退して種牡馬入りした。
種牡馬としては名古屋競馬場で活躍したカンセイグローバルを輩出したものの、ボールドルーラー系の血統が不安視されて人気が出ず、旧ヒシマサルのような成功をすることが出来なかった。GIII勝ち止まりなのにヒシアマゾンに種付けさせてもらって贅沢言ってんじゃねーぞとか言ってはいけない。
"ヒシマサルの継承"が出来た理由
日本における競走馬の名前には色々と規則(卑猥な名前は禁止とか、商品名そのままは禁止とか)があり、その中に「GⅠ優勝馬と同じ名前をつけてはいけない」というものがある。
旧ヒシマサルは現在のGⅠ競走である安田記念を勝っているため同じ馬名をつけようとするとこれに引っかかるのだが、 新ヒシマサルは馬名登録を出生地であるアメリカで行って日本に輸入したため、規定に引っかからなかったのだ。
ちなみに現在でも国際保護馬名に指定されている馬でなければ同じ手法が仕えるため、実際に認められるかどうかはともかく、ヒシマサル(英)とヒシマサル(仏)とヒシマサル(独)とヒシマサル(愛)とヒシマサル(香港)が一同に介するジャパンカップというのも理論上は実現可能である。
2の血統表
Secretariat 1970 栗毛 |
Bold Ruler 1954 黒鹿毛 |
Nasrullah | Nearco |
Mumtaz Begum | |||
Miss Disco | Discovery | ||
Outdone | |||
Somethingroyal 1952 鹿毛 |
Princequillo | Prince Rose | |
Cosquilla | |||
Imperatrice | Caruso | ||
Cinquuepace | |||
*クリームンクリムズン 1980 鹿毛 FNo.5-b |
Vaguely Noble 1965 鹿毛 |
*ヴィエナ | Aureole |
Turkish Blood | |||
Noble Lassie | Nearco | ||
Belle Sauvage | |||
Crimson Lass 1966 鹿毛 |
Crimson Satan | Spy Song | |
Papila | |||
Chibio Lass | Prince Bio | ||
Chiberta | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:Nearco 4×4(12.50%)、Prince Rose 4×5(9.38%)
2の関連項目
3(2014年産)の概要
非常に珍しい三代目の馬ということでデビュー前からニュースで取り上げられていた。
肝心な競走成績は10戦3勝、1000万以下クラスで終わっており、活躍することはできなかった。
なお、2代目が登録されたことでそちらが基準となるのか、2代目ヒシマサルの登録抹消から10年が経過していたために問題なく登録可能だった。これはGII・GIII優勝馬と同じ馬名は登録抹消後10年経過しないと再使用できないというルールによるものである。
重賞を勝利できなければ登録抹消から5年が経過すれば再使用可能となるため、おそらく2014年以降になれば4代目が生まれる可能性もある。
3の血統表
ルーラーシップ 2007 鹿毛 |
キングカメハメハ 2001 鹿毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector |
Miesque | |||
*マンファス | *ラストタイクーン | ||
Pilot Bird | |||
エアグルーヴ 1993 鹿毛 |
*トニービン | *カンパラ | |
Severn Bridge | |||
ダイナカール | *ノーザンテースト | ||
シャダイフェザー | |||
シェリール 2000 青鹿毛 FNo.16-a |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
*ジェドゥーザムール 1986 黒鹿毛 |
Top Ville | High Top | |
Sega Ville | |||
Pollenka | Reliance | ||
Polana | |||
競走馬の4代血統表 |
3の関連項目
関連動画(初代の方はさすがに動画が無かったので2代目の方のみ)
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関連項目
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