ビオランテとは、ゴジラ細胞と薔薇と少女の細胞が融合した人類の脅威である。
概要
映画平成ゴジラVSシリーズ2作目「ゴジラvsビオランテ」にて登場したバイオテクノロジーにより作り出された植物の怪獣。
生物学者の白神博士はテロリストに殺害された娘、英理加の細胞とバラの細胞を融合させて育てていた。しかし、それも枯れかけた為、不死の細胞と人間の心を持つ永遠の植物を作り出すためにゴジラ細胞の遺伝子を組み込んだ。だが、それは怪獣ビオランテとなってしまう。芦ノ湖に巨大な姿を現したビオランテは『文字通りの分身』であるゴジラと戦闘、放射能熱線で焼き尽くされる。やがてゴジラは大阪を焼き払い、若狭湾の原発施設を狙う。ゴジラの生命活動を停止させるために撃ち込まれた抗核エネルギーバクテリアは効力を発揮せず、それを活性化させる為のサンダービーム作戦も失敗に終わる。
絶望感に包まれた人々の前に光の粒子が降り注ぎ、巨大な植獣が出現する。それは進化したビオランテだった・・・
植物怪獣よもやま話
バラと英理加の細胞に、G細胞を加えた事で誕生した植物怪獣。怪獣化したのはG細胞による所が大きく、顔つきもゴジラに似ている。名前の由来は、劇中では北欧神話に登場する植物の精霊となっている。
G細胞を与えられたバラは次第に怪獣化。抗核バクテリアを巡って、各国のスパイが研究所内で銃撃戦を繰り広げる中、触手を伸ばして攻撃。その後、部屋の壁を突き破って逃走する。しばらくして芦ノ湖に現れた。この姿を花獣形態と言い、巨大なバラの花を咲かせていた。ビオランテには英理加の心があるものの、怪獣化した事で体の制御が効かない状態だった。
体長85mの巨大なバラだが、ゴジラが接近してきた時にはツタで攻撃している。だが逆に熱線を喰らって炎上。あっけなく敗れた。ビオランテは黄金の粒子状になって風に飛ばされていった。
ところが熱線がビオランテの生長を促し、進化。植獣形態となって怪獣らしい体つきとなった(絵参考)。全長120m、体重20万トンと一回り大きくなり、凄まじい迫力を持つ。ちなみにゴジラ怪獣の中ではビオランテが最も重たい。周囲にハエトリグサのような触手を従え、物語終盤でゴジラと対峙する。
攻撃手段が触手と口から吐く強酸性放射能樹液、巨体を活かした突進のみと意外と乏しい。一方、ゴジラの熱線を何発か喰らっても平然としていたからか、ゲームでは体力が豊富あるいは自動回復能力を持っている事が多い。女性の細胞が使われたからか、鳴き声がどこか女性っぽい。
植物怪獣という事で、当初は動けないという弱点があった。しかし撮影中に、特撮班の川北紘一が「動かないと迫力が無い」として花獣形態のみの弱点となった。着ぐるみは3mに及び、しかも周りには触手があるので、撮影にはピアノ線32本が使われた。巨体を動かす時はスタッフが20人がかりで作業し、時にはエキストラにまで手伝ってもらったとか。こんなに面倒くさいのは後にも先にもビオランテくらいである。
物語最終盤の展開から、のちのスペースゴジラを生み出す原因になったのでは?と考える人もいる。
ゲームでは
ゴジラ列島震撼
ステージ6で登場。青森県の六ヶ所村に現れ、原発に引き寄せられたゴジラと対峙する。原作同様、英理加の細胞が使われており、遺伝子レベルで人間の優しさが残っている。このためゴジラを優先して攻撃し、大抵の場合はそのまま勝ってしまう。ゴジラに勝利した後はその場から殆ど動かなくなり、こちらから手出ししない限り襲ってこない。作戦の目的は原発停止までの時間稼ぎなので、ビオランテを放置すれば自動的に成功となる。
最初から植獣形態で登場するが、鳴き声はバラ形態。ステージ6ではメカゴジラ(二代目)も参戦しており、ゴジラvsビオランテvsメカゴジラの三つ巴対決が見られる。しかしメカゴジラは友軍(操作不可)のため、ビオランテにちょっかいを出して反撃されたり、ゴジラに敗北させたりするので逆に邪魔。防御力は低いが、怪獣の中でもトップクラスの体力を持つ。とはいえラスボスのデストロイアやキングギドラには劣る。
作戦成功後、ビオランテは活動を停止し、金の粒子となって昇天した。
関連静画
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関連項目
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