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ビタミンEとは、脂溶性ビタミンの一種である。トコフェロールとも呼ばれる。
概要
熱によって酸化されやすく、空気中では徐々にα-トコキノンという型に変質していく。この酸化されやすい性質により、体内に入ると率先して酸化されるため、生体を構成する脂肪酸やビタミンAなどの酸化反応を抑える作用を示す(抗酸化作用)。これにより生体膜を安定化させることができる。
欠乏症は遺伝性疾患による吸収、代謝不全くらいでしか起こらないが、歩行困難や筋肉の壊死などがある。他の脂溶性ビタミンと違い過剰症は殆ど知られておらず、毒性は比較的低いと考えられている。
日本では1938年5月31日に桜ヶ丘研究所(現:エーザイ)が小麦胚芽油から抽出した日本初の天然ビタミンE剤「ユベラ」を発売。不妊症や流産しやすい人に効果がある妊娠ビタミン剤として日中戦争下の「産めよ増やせよ」の時流に乗ってヒット商品となった。
エーザイは長年に渡るビタミンEの研究を活かし、現在も様々な店頭薬を世に送り出している。
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