ビーストバスターズ セカンドナイトメアとは、1998年にSNKからリリースされたアーケード用ガンシューティングゲームである。
ストーリー
2009年。東京湾に浮かび海上都市「新東京ポートタウン」。その一角にそびえる「国際特殊病理研究病院(ISPH)」において、人々が次々にモンスターへと変貌してしまう病気が発生。瞬く間に院内に蔓延し、ISPHは生けるもののない「死の病院」と化してしまった。
事態を重く見た国連は、事件解決と原因究明のため、特殊海兵部隊員をISPHに送りこんだ。
指定された装備はBB(ダブルビー)。個人携帯可能な装備の中で、最も破壊力の高い、目標殲滅戦装備である。※ISPH:International Specialized Pathologies Hospital
概要
前作「ビーストバスターズ」から9年ぶりの第2弾。ストーリー上のつながりはないが、「危険地帯に潜入し、未知の脅威と対決する」という前作からのコンセプトを踏襲している。
とにかく過激でゴアな演出が特徴。身体欠損は序の口で、鮮血が噴出する、内臓や肉塊が飛び散る、画面が返り血で染まるなど、HODが子供だましに思えるほどの描写が話題となった(デモ画面にも「このゲームには残虐な表現が含まれています」と警告文が表示される)。
しかしゲームバランスが不安定で、ポリゴンも当時のレベルでもお粗末なものだったため、同年に稼働開始したHOD2の陰に隠れる形となってしまった。
一方でガンコンの振動と重火器をぶっ放す爽快感はガンシュー全体でもトップクラスに高く、化け物を粉砕するカタルシスを味わうことができる。
開発はADKが担当したとされる。使用基盤はSNKの「ハイパーネオジオ64」であるが、この基盤自体が3D表示があまり得意ではなかったことが上記のポリゴンのお粗末さの一因だったと言われる。
システム
- ピンショット
- ゾンビをヘッドショットで倒すこと。
連続で決めるとコンボが発生し、1000点ずつボーナス点が増える(最大10000点)。
頭以外を先に破壊すると、ヘッドショットしても無効になる。
ピンショット判定のないゾンビもいるが、それらは普通に倒してもコンボは途切れない。 - パーフェクトブレイク
- ゾンビの両腕を破壊し、最後にヘッドショットで倒すこと。
無条件で10000点のボーナス。ピンショットのコンボも途切れない。 - ターゲットカウンター
- ボスに表示されるマーカー。
制限時間内に数字の数だけ撃ち込むとボスの攻撃を中断させられる。
のちの「キャンセルゲージ」の元祖にあたるシステム。
武器
- マシンガン
- 腰だめで撃つ重機関銃で、正式名称は「MPB-2400c」。3本の銃身をバレルロールさせて回転冷却を行うことで、長時間連続射撃を可能にしている(という設定)。装弾数は100発。
ガンコンは筐体固定タイプで、リロードはハンドグリップを引いて行う。 - ボム
-
緊急回避用のボム。発射前後は無敵となり、画面全体にダメージを与える。レベルが高いほど威力も大きい。ガンコン横のボタンを押して使用する。
レベル1:手榴弾を投げつける。
レベル2:携帯用レールガンを掃射する。
レベル3:カットインが表示され、人工衛星「ひなぎく」からサテライトレーザーを発射する。
アイテム
- メダル
得点アイテム。金(5000点)、銀(3000点)、銅(1000点)の3種類。 - 薬莢
装弾数が2倍になる。効果はステージをまたいでも持続し、ダメージを受けると消える。 - 救急箱
回復アイテム。体力を1/4程度回復する。体力が満タンの時は3000点の得点アイテムになる。 - ぬいぐるみ
2面で条件を満たすと出現。レベル1-3のボムが1個ずつ手に入る。
敵
劇中では「ビースト」と呼称される。出典はネオジオフリーク1998 #10~#12より。
- ストーカー、ワンダラー
- 病院の患者たちがゾンビ化した姿。青い服がストーカーで、黄色の服がワンダラー。体当たりや引っ掻きで攻撃する。
- テラーメディシン、ナース
- 病院の医師やナースがゾンビ化した姿。攻撃手段は基本的にストーカー、ワンダラーと同じ。テラーメディシンの方が若干アグレッシブで、自分の腕をちぎって投げつける個体がいる。
- アッパーゾンビ
- 他のゾンビに下半身を食われ、上半身だけで動きまわるゾンビ。地面を這ったり天井を伝って飛びかかる。
- 0(ゼロ)マイン
- 全身が赤くただれたゾンビ。自爆してヒルをばらまく。
- トラッカー
- バイクに乗った暴走族ゾンビ。銃で攻撃する。今回の事件の発端は、生前の彼らが病院を襲撃したことによるもの。
- パンサー
- 軍人ゾンビ。手持ちのナイフや斧を投げ、次に自分の腕をちぎって投げ、最後は自爆してヒルをばらまく面倒な敵。銃を撃つタイプもいる。
- ディープバイツ、ヘビーファング
- 病院で飼われていた研究素材や野良犬がゾンビ化したもの。青いほうが「ディープバイツ」で、茶色のほうが「ヘビーファング」。
- ホラーバット
- 怪物化した蝙蝠。体当たりで攻撃する。
- ジャイアントリーチ
- 自爆したゾンビから飛び出すヒル。体当たりで攻撃する。
- ナイトホッパー
- 2面に登場する巨大カマドウマ。飛び跳ねながら体当たりしてくる。
- 巨大ザザ虫(仮)
- 2面に登場する巨大ザザ虫。一切攻撃してこないが、全滅させるとボーナスアイテムが手に入る。
- ドラゴンホーネット
- 4面に登場する大型の蜂。人間に卵を産み付け、自分の巣に変えてしまう。
- ビーメイカー
- 4面に登場する、ドラゴンホーネットの巣に変えられてしまった人間。本体は天井にくっついて動けず、体内からドラゴンホーネットを放出する。人としての意識は残っており、プレイヤーを見ると「Help me...」と呻く。
- キラーフィッシュ
- 4面に登場する怪物魚。焦点の合わない目で激しく泳ぎ回りながら噛みついてくる。
- ブラスター
- 4面に登場する巨大ミノムシ。目の前に突然ぶら下がり、自爆してヒルをばらまく。
- クロウズ
- 4面ボス・イートワンの従属生物。眼と前足が退化したカエルのような外観で、口が胴体の半分を占めている。人間だけでなくゾンビも食べてしまう。
- カオスウォーム
- 1面ボス。地面からバスを突き破って出現する3本の巨大な触手。 触手の根元がどうなっているかは不明。
- オメガ改
- 2面ボス。6本足の奇怪な生物。壁や天井を走り、鋭く発達した爪で切り裂いてくる。
- ゾディアック
- 3面ボス。右手にチェーンソーが接合された大型のゾンビ。
2体に影分身し、親指で首を切るジェスチャーをした後、超高速で居合斬りを繰り出す。また、胸から光弾を発射することもできる。頭部を破壊されても体力が0にならない限り死なない。
なお、アドバタイズデモでよく似た生物がヘリに倒されるシーンがあるが、関係は不明。 - イートワン
- 4面ボス。クロウズの親玉で、巨大な口だけの頭部に足が生えた怪物。
巨体に見合わず高速で動き回り、口から子供のような生物をばらまいて攻撃する。これをボムなしですべて撃ち落とすのはほぼ不可能。時間が経過すると自ら突進して噛みついてくる。 - ゼノ(XENO)
-
今作のラスボス。推定全高200~300m。地中から病院の建物を突き破って現れる。
下半身と右腕がなく、背中から肋骨のような角が生えている。腹部にはコアのような球体がむき出しになっており、未完成の状態を思わせる。
何らかの超自然的能力によって宙に浮かび、周りの物体を引き寄せることができる。いずれの攻撃も一撃でライフを半分削る威力がある(隕石攻撃を除く)。
なおこのボス戦のみ、レベル3ボム使用時のカットインが変化する。第1形態:体力が非常に高く、レベル3ボムでもわずかなダメージしか与えられない。近距離では左腕のパンチと角突き刺し、遠距離では隕石を放って攻撃する。
第2形態:体が毒々しい青色に変わり、球体から極太のレーザーを発射して叩きつけてくる。これを防ぐには計6個のターゲットカウンターを処理する必要があるが、ボムなしで捌くのは非常に厳しい。
小ネタ
- 引き金を引いた状態でスタートボタンを押してゲームを開始すると、リロードが不要になる。
- レベル1ボムには、1秒後に爆発するようにタイマーがついている。
- 1面でカオスウォームに巻き付かれているバスの名前は「阿号0317式」。
- イートワンのデザインイメージは、クジラ+七面鳥の丸焼き。
- 事件の発端は、ISPHの次期院長の座を巡る副院長派と理事長派の派閥抗争。南極で回収した地球外生物について学会で発表し優位に立とうとした副院長派に対し、理事長派が武装暴走族を使ってサンプルを奪おうとしたことで、今回の惨劇が発生した。
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関連項目
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