ヨーヨー > ヨーヨーのトリック一覧 > ストリングプレイ > ピクチャートリック |
ピクチャートリックとは、ヨーヨーのトリックジャンルの一つである。
概要
ストリングで何らかの形を描くトリックの総称。
1930年代、スリープするヨーヨーが売られた時から存在する伝統のトリックである。
ハイパーヨーヨーで言えば、「ブランコ」「トウキョウタワー」「マジック」「スパイダーベイビー」「オートバイ」「シューティングスター」などが該当する。
歴史
当初は、ヨーヨーをスリープさせ、止まらないうちにストリングで形を作るものが中心だった。
ヨーヨーが固定軸しかなかったころは、「ブランコ」や「東京タワー」であっても高難度トリックで、できたら友達に自慢できたという。
ハイパーヨーヨーの時代になり、ヨーヨーの性能が上がると「トウキョウタワー」ぐらいなら誰でもできるようになったが、「マジック」「スパイダーベイビー」など、プラスティックベアリングでは難しいトリックが依然として多かった。
ボールベアリングならスリープ時間は確保できるが、当時のヨーヨーはギャップが狭く、最初にヨーヨーをまっすぐ投げなければ、すぐに止まってしまうのだった。
ところが、21世紀になると、ロングスリーパー10分超えが当たり前の超高性能なヨーヨーが、誰でも買えるようになった。そのため、スリープの練習をちょっとすれば、スパイダーベイビーだろうがなんだろうが余裕でこなせるようになってしまった。
おまけに、ボールベアリングは大径になり、ギャップ幅も広くなり、中央部に凹みがついてヨーヨーのヘリにストリングが当たりづらくなった。ちょっとぐらいヨーヨーが傾いても問題ない。
中村名人の得意技、よい子の憧れだった「スパイダーベイビー」は、あやとりの手順さえ覚えれば誰でもできるトリックになった。
そのような経緯から、公式戦ではこうした「あやとり」タイプのピクチャートリックは、ヒモを使った技であってヨーヨーの技ではないとみなされるようになってしまった。
こうして、ストリングトリックの加点要素の基準には、「ヨーヨーがマウントしていること」が加えられ、ヨーヨーがぶら下がっているだけのトリックは得点が入らないことになった。
現在の傾向
しかし、ピクチャートリックが消え去ったわけではない。
ヨーヨーがマウントさえしていれば、通常通り加点要素となる。
トウキョウタワーやスターは、様々な手順で作ることが出来、見栄えもよい。
ピクチャートリックは、いかに複雑な形から定番の形に変形させるかという方向に進化した。
ごちゃごちゃ系から最後にストリングをほどくとグリーントライアングル。
ラセレーションから一瞬で作るタワー。
指を1本ずつ外してスター→ニンジャスター→タワー→グリーントライアングルと変形。
このように、トリックの節目節目にわかりやすいピクチャートリックを持ってくることで、メリハリのあるフリースタイルが可能となる。
種類
以下は、ストリングで作られた形のうち、プレイヤーにとって意味のあるものを列挙する。
グリーントライアングル
下記のような三角形のこと。
誕生したのが20世紀末という比較的新しいピクチャートリック。
現在では定番のトリックである。
タワー
ハイパーヨーヨーでは「トウキョウタワー」。
もちろんそれは日本だけの呼び名で、国際的には「アイフル・タワー(Eiffel Tower/エッフェル塔)」。
他にも、大阪のプレイヤーが「通天閣」と呼んだり、世界各国のプレイヤーが地元のタワーの名前をつけて呼んでいる。
現在ではトラピーズを伴う必要があるが、そうするとタワーは少し傾いて形成される。
特に「ピサの斜塔」と呼んだりはしない。
スター
ハイパーヨーヨーでは「シューティングスター」など。
五芒星を作るトリック。
ロック・ザ・ベイビー
ハイパーヨーヨーでは「ブランコ」。
何らかの形をつくり、その中でヨーヨーを揺らすトリック。
中村名人の得意技「スパイダーベイビー」もこの一種である。
三角形を作る「ロック・ザ・ベイビー」を基本に、様々な派生トリックが存在する。
ハイパーヨーヨーでは「ブランコ」系トリックはピクチャートリックと別分類だったが、21世紀以降は「ストリング部門で(そのままでは)加点要素にならない」という点でしばしば同一視される。
シングルハンドではそうそうに行われなくなったが、AAAでは、そもそも元祖が「ツーハンド・ロック・ザ・ベイビー」であったため、長い間主要トリックであった。
AAAのロック・ザ・ベイビーは、元祖のデイル・オリバーを始め、荒牧淳や岩田正信らが得意とした。
ラビット
ヨーヨーから輪が2つ出ているトラピーズ。
ヨーヨーをウサギの顔に、輪をうさぎの耳になぞらえている。
あまりピクチャートリックとは思われておらず、トラピーズ系統に分類されるトリック。
耳の部分を動かすと「パクパク」になる。
その他
その他、90年代には様々なピクチャートリックが開発された。
大多数は現在無得点技だが、得点要素になるように改良された上で、もしくはパフォーマンス目的の一発ネタとして生き残っているものもある。
関連動画
関連商品
関連項目
- 0
- 0pt