ピタゴラス(Pythagoras、紀元前582年~紀元前496年)とは、古代ギリシアの数学者・哲学者である。
数学の定理「三平方の定理(ピタゴラスの定理)」のほか、ピタゴラス音律、ピタゴラス教団などでも知られる。
概要
サモス島で生まれ、イタリアのクロトンでピタゴラス教団を設立した。
数学上の業績
中学校の数学で習う極めて有名な定理である。「三平方の定理」とも呼ぶ。
ただ、この定理はピタゴラス以前から知られており、なぜ「ピタゴラスの定理」という名前がつけられたのかは不明。
哲学上の業績
ピタゴラスは、「万物の根源(アルケー)は数」であると考えた。例えば、以下のように。
ようするに、数がすべてのものを象徴すると考えたのである。
音楽上の業績
ピタゴラスは、完全5度の関係にある二つの音の周波数比率は2:3という整数比で表せることを発見した。
この整数比を元に、完全5度を積み重ねることによってできる音律を「ピタゴラス音律」と呼ぶようになった。
また、ピタゴラス音律においては、完全5度の和音であるのに、周波数比が2:3の整数比にならない箇所が発生する。この箇所に生じる音程の誤差を「ピタゴラスコンマ」と呼び、周波数比が2:3にならない完全5度の和音を「ウルフの5度(ウルフトーン)」と呼ぶ。
関連項目
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