ファザナドゥとは、ハドソンがファミリーコンピュータ向けに開発したゲームソフトである。
概要
1987年11月16日発売。日本ファルコムから正式にライセンスを取得した作品であるが、「ファミコンでこんなゲームは受けないからアクション多めにしよう」という「余計な」配慮のもとに完全な別物として仕上がってしまう。
ザナドゥはパソゲーとしては異例の大ヒット作であり、「ファミコンであのザナドゥが遊べる!」と期待していた世のファミコン少年を失望させ激怒させた問題作となってしまった。(まあ、ファミコンにあの情報量の多いザナドゥを移植できる訳が無いというのは当時からして分かり切っていた事なのだが…)
現在ではある程度再評価される傾向にあるが、当時はバンゲリングベイと並ぶ代表的クソゲーの一本として扱われていた悲運の作品である。
本作の仕上がりに激怒した日本ファルコムとハドソンの関係は悪化し、後にイースのライセンスを取得するための交渉ではとんでもない額をふっかけられたとイースI・IIの開発を担当した岩崎啓眞氏は語っている。
タイトルについてであるが、「ザナドゥで商標が取れなかったのでファザナドゥにした。」というのが真相なのだそうだ。
評価
「くやんではいけません。祈りのことばをおもいだしなさい。」
とまあ、このゲームの当時の評価は散々だったわけだが、ゲームの内容は(ザナドゥ要素が全く無い事を無視すれば)決して悪いものではなく、むしろ、現在においては神ゲーとまではいかないが良ゲーだったと好評である。
「動作に『しゃがみ』が無い為、小さい敵に物理攻撃が当たらず魔法でないとほぼ倒せない」、「画面がスクロールしたらいきなり敵が出て来て避けるのが困難」、「怪物化したドワーフばかり出て来て普通の(怪物化してない)ドワーフが出て来ない」、「最強装備になると何故か盾が装備できなくなる」など、操作面やらストーリー面でツッコミどころが少々あるものの、当時のアクションRPGとしては、動作の快適性、緻密なグラフィック、音楽、本格的なファンタジー世界観など、様々な点でトップレベルだったといっても過言ではない。例えば、王様に謁見すれば王様が椅子から立ち上がるアクションをするなど、細かいところまでこだわりが見られる。
特に音楽に関しては今でも神曲扱いされるものばかりで、特にパスワード入力画面の曲はファミコンの音源でありながらとても神秘的な雰囲気で非常に人気が高い。
キャラクターのセリフは非常に大きく表示され、しかも一部には漢字が使用されているなど当時としては珍しい仕様だった。言葉は簡潔で特殊な言い回しも特にないのだが、妙に印象に残るものが多く、ゲームオーバー時の「くやんではいけません。」や、肉屋の「体力のつくかんそう肉だよ」などは、当時のプレイヤーなら覚えている人も多いのではないだろうか(病院だと高い金取られるから回復は肉屋で済ます方がお得だったというのあるが)。
エンディングは妙にあっさりしているが、これに関してはあまり気にする人はいないだろう。
ストーリー
世界樹にエルフとドワーフが暮らしていたが、ある日世界樹に隕石が落下する。その隕石から漏れ出た毒でドワーフが怪物化してしまいエルフを襲撃するようになる。各地の泉も汚染され、エルフは壊滅の危機に陥る。そこへ旅に出ていた主人公が帰郷し、エルフの王からエルフを救う事を命じられる。
主人公に立ちふさがる敵は、基本的に怪物化したドワーフ達である。
施設
- 王宮 エルフの王がいる。最初に1500ダカットくれる。もちろん、ドワーフの王がいる城もあるが
ドワーフ王も怪物化している為、ぶっちゃけダンジョンである。 - 教会 ここでパスワードが聞ける。獲得した経験値に応じて称号ももらえるが、別に主人公が強くなっ
たりはしない。ストーリーの進行状況の目安みたいなものと思おう。 - 道具屋 武器や防具、魔法、回復薬などが買える。レベルアップの概念は無いので、主人公の強化は装備
の変更のみなので重要。 - 鍵屋 鍵が買える。鍵は消耗品なので必要な分を入手していないと先に進めない。
- 病院 全回復できる。ただし、ぼったくり価格。
- 肉屋 少し回復する。全回復するまで肉を食っても病院より安く済む。何の肉を食わされているのかは
不明。 - 酒場 酒は呑めないが情報収集は出来る。称号に応じてアイテムをくれる人もいる。
街
- エオリス 最初の街。エルフの王がいる。すでに怪物化したドワーフが街に入り込んでいる。
- アポルーン
- フォアホー 道が塞がれているため、入るにはマトックが必要。
- マスコン 霧の街。
- ビクティム ウィングブーツが無いと辿りつけない。
- コンフレイト 貿易の街。
- デェイドレイク 国境の街。
- ダートムア ドワーフ領の街。
魔法
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関連項目
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