ファルシオンとは、
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ファルシオン (falchion) とは、刀剣の一種である。ちなみに読み方は一般に言われるファルシオンは誤りで、
フォールシ(チ)ョン/フォールシャンが正しいという説がある。またドイツ周辺地域ではグロス・メッサーと呼ばれる亜種が使用されていた。
概要
11世紀から16世紀にかけて、主にノルマン人が使用した直刀。起源は暗黒時代ごろに現れた鉈のような短刀サクスという説または中東の曲刀が十字軍の際に欧州に伝わったという説もあるが前者が有力なようである。形状はナイフや剣鉈をそのまんま長大化させたものが主流であるが、次いで肉切り包丁型が多い。特に肉切り包丁型はファルシオンのイメージとしてはもっともメジャーな形状である。他には中東、中央アジアの曲刀の流れをくむもの、稀に鎌状のタイプも存在した。
鉈や山刀のように遠心力が乗りやすい形を活かして断ち切りを目的として使用され、切っ先付近が諸刃であるため刺突も有効であった。ファルシオンは諸刃の刀剣と比べ安く頑丈に作りやすかったため下級騎士や下級兵士にとっての乱戦時の武器として重宝された。また、日常用の工具として活用されており、ファルシオンは刀剣ではなく大型ナイフ、あるいはその延長線上にある刃物と見做される場合もあったようである。(原型となったスクラマサクスもまた同様であくまで刀剣ではなく鉈の扱いを受けることが多かった。)少数ながら両手用の物も存在し船乗りの刀剣であるカトラスや狩猟用のハンガーに派生したとかしないとか。
平均重量は0.9㎏~1.3㎏。全長は80㎝~95cm
派生型・関連武器
- グロスメッサー
ドイツ周辺地域で用いられてきたファルシオンの亜種。直訳すると「大きなナイフ」。ファルシオンとの違いはファルシオンは柄が一般的な刀剣と同じ形式であるが、グロスメッサーはナイフや鉈と同じ形式をとっていることである。
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関連項目
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