フェザール・イゼルカントとは、アニメ「機動戦士ガンダムAGE」の登場人物である。
概要
火星圏独立国家「ヴェイガン」の指導者で、地球侵略の総指揮を取る。
ヴェイガンの民からは絶大な信頼を寄せられているらしく、ヴェイガン側の登場人物は何かにつけ「イゼルカント様が~」「イゼルカント様のご意思が~」と口にしている。
また、名前が初めて登場したのが第一部フリット編の最終話であり、その頃から指導者であったことからかなり高齢であることが推測され、コールドスリープ等を用いて長い時間を生きているであろうと思われる。火星移民団当時の生き証人とも言われている。
家族に妙齢の妻ドレーネ・イゼルカント、そして若くして命を落としたロミ・イゼルカントがいる。ロミの死因は火星移住計画の際に発生した奇病「マーズ・レイ」であり、「生まれ変わるなら地球がいい」といいのこし、命を落とした。この悲劇が彼の人生を変えることとなる。
基本的には冷徹で計画のためには犠牲も厭わない人物だが、一方で拉致したキオには一人の人間としての優しい一面も見せていた。
MSパイロットとしても一流で高いXラウンダー能力とレギルスの性能も相まってアッシュとキオの2人を圧倒している。
プロジェクト・エデン
A.G.80。そんな彼はある秘宝を発見する。EXA-DB、過去の戦争で使用されたロストテクノロジーを記録したデータベースである。イゼルカントはEXA-DBのサブユニットを持ち帰りデータを参照、ヴェイガンのエンジニアは火星に移住する際持ち込んだヴェイガンギアを参考にしつつ量産型モビルスーツ・ガフランを完成させる。
A.G.101。ガフランを主力兵器とし、ギーラ・ゾイを前線司令官に据えた大艦隊を地球に派遣、テロ行為を繰り返し、闇市場を掌握し地球圏を内外から混乱させる。数十年にもおよぶヴェイガンの地球帰還作戦「プロジェクト・エデン」の始まりである。
A.G.141。秘蔵のXラウンダーゼハート・ガレットを指揮官に据え、プロジェクト・エデンの第二段階を開始する。軌道上の各拠点への攻撃を本格化、最終的には地球に最も近いコロニー「ノートラム」を制圧、あらたな戦略拠点にするというものであったが、その作戦が失敗した時の「保険」として、ダウネス内のヴェイガン兵を地球に降下、長期間潜伏させる作戦を実行した。
そしてA.G.164。イゼルカントは地球に潜伏したヴェイガン兵と新たに火星から派遣したヴェイガン艦隊による両面からの地球制圧作戦を実行。同時に、地球に対する本格的な宣戦布告をする。作戦はだいたい成功し、拠点のうち4割ほどを制圧、宇宙上の指令基地ビッグリングも消し去った。
が、ここにきてイゼルカントはロミにそっくりなキオ・アスノに真意を語る。それは戦乱を生き抜いた優秀な人間による火星種も地球種も関係ない戦争の無い世界、「人が人であるための」世界であった。それまでの不可解な作戦も地球人の「生きる意志」を確かめるための試験であったといい、同様のことを火星のコロニーにも仕掛けたという。当然それまでの犠牲はなんだったのかということだが、曰く「実現のために犠牲はつきもの」。その「犠牲」にはもう長くはないイゼルカント自身をも含むそぶりを見せていた。また、薄々ではあるがやっていることが狂気であることも自覚している。
そしてイゼルカントはゼハートにも真意を打ち明け、彼に全権を託した。
こうしてみると用意周到すぎて回りくどい作戦に見えるが、それはイゼルカント自身のイデオロギーを優先する回りくどい性格に由来するとスタッフは語っている。
最期
作戦の総仕上げのため、居住コロニー・セカンドムーンを地球へ移動させる。戦いは熾烈を極め、ゼハートをも失ってしまう中、病床に伏していたイゼルカントはキオに「良き未来を築かねばならない」「人が人であるためだ!」と思念を送るが、逆に「今だって人は人です!地球圏の人も火星圏の人も精一杯生きているんだ!」と論破されてしまう。
その後、セカンドムーンが崩壊しかけ、両軍は一時的に共闘、キオは暴走するヴェイガンギア・シドを食い止め、パイロットのゼラを救出した。その様を見届けたイゼルカントは希望を見出し、キオに地球の未来を任せる、と最後の思念を送った後、大往生した。狂気にとらわれながらも、人類の未来を真剣に憂いていた男の最期であった。
余談だが、2chやふたばのスレにおいては「リカルデント様」「りぜるまいん様」「イゼルローン様」「アナルカント様」等と間違った名前で呼ばれており、ほぼ確実に「イゼルカント様」とは呼ばれない。(だが必ず「様」は付く。尊敬されているのか馬鹿にされているのか・・・)
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関連項目
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