フェニックスガンダムとは、SDガンダム GGENERATIONシリーズに登場するオリジナルユニットである。
型式番号:GGF-001。
初出はSDガンダム GGENERATION-F。その後もGジェネオリジナルガンダムの代表格としてシリーズに参戦している。
概要
その名前の由来通り不死鳥をモチーフとしたガンダムで、カラーリングも白ベースに赤や黄が配色されている。
武装はビームライフル(スピリッツから)とビームサーベルの基本セットに、翼のように配置されたメガビームキャノン*4とフェザーファンネル。ほかに、全身を炎に包んで突進するバーニングファイアと言う必殺技(初出時はMAP兵器。後に必殺技・MAP兵器の2バージョン化)も持つ。装甲はナノスキン装甲で、自己回復が可能。
しかしよく見るとライフルはピストル型のものを連結する形式だったり、サーベルをブーメランとして投擲できたりする。
また、ガンダムタイプとしては珍しく、頭部バルカンを装備していない。これはGジェネの「武装は原則4つまで」と言うシステムに則り、弱武器で枠を埋める事を避けたと思われるが、武装数の制限が無くなった昨今のシリーズでも特徴として引き継がれている。
ゲームオリジナルのガンダムといっても、既存の作品から設定を派生させたif的な機体(ザンスカールがミノフスキードライブ技術を手に入れていたら、というifであるザンスパイン等)が多い中、本機はどのガンダム作品にも関連した設定を持っていない。ナノスキン装甲やファンネルなどといった装備面で微妙に関連性が匂わせられている程度である。
Gジェネのシステム的に強ユニットである要素が満載(サーベル持ち、飛行可能で適応万能、ファンネル、連装武器、必殺技)。連装ミサイルがないのは最後の良心なのかも。弱点はいくつか存在し、ファンネル以外の遠距離装備は全部ビームだったり、何気に防御機構はシールドすら持っていないのでナノスキンがあるとはいえ防御面は貧弱だったり。
その性能、能力値、位置づけは作品によりまちまちであり割と波乱万丈。
機体性能など
GジェネレーションF、NEO 強キャラ時代
通常の方法では生産できず、黒歴史コードと呼ばれるコードを入力して初めて手にできるユニットであり、そのコードもまたエンディングの最後に表示される。
(コードさえ覚えていればエンディング前でも条件付きで入手可能)
性能はνガンダムやウイングガンダムゼロカスタムなどといった各世界の名だたる強力なガンダムと肩を並べるほどであった。
生産コストも尋常ではなく25万。加えて、全てのユニットとの設計材料にもなるという面があった。
NEOではこうしたご褒美ユニット(=設計素材)としての価値はなくなったものの、依然として戦闘力は高かった。
Portable~NEO~SPIRITS 初期配置ガンダムへ
が、携帯機デビュー作のポータブルにて初期配置ユニットとなり、性能がファーストガンダム以下と言われる程に弱体化してしまった。
続くGジェネレーションスピリッツでは初期配置を後述のフェニックス・ゼロに譲り、機体性能がファーストガンダム並に格上げされたのだが、それでも終盤まで使うには多量の手間と根気が必要なものとなっている。
とは言え、貴重な初期戦力である為序盤は頼れる存在。貧弱な自軍では頼る他ない、といった状態だが。
WARS~能力解放
その鬱憤を晴らすかのごとく、次作のウォーズにて能力解放なる状態が登場し、設計素材としての有用さを取り戻す事になった。
基本性能もノーマル状態のフェニックスが1stガンダム程度、能力解放したフェニックスはZガンダム程度まで底上げ。
実際のところを言うと、武装と適応のおかげで実力はかなり高い。特にファンネルと必殺技のおかげで火力が出しやすい為、多少鍛えてやれば十分終盤まで通用する性能を持つ。と言うかノーマル状態でも一年戦争ではオーバースペック気味。
ただし強さをガチで突き詰めていくと、設計でしか入手出来ない能力解放版は、システム上『遺伝ボーナス』と呼ばれる成長ボーナスを得る事が出来ない為、他の機体と比較して見劣りする。
なお、ノーマル版は序盤機としての設定からか、フェザーファンネルがファンネル扱いではなく特殊射撃であると言うトラップがあり(高い覚醒値を持つニュータイプが育っていない序盤でも活躍できるようにという配慮ともとれる)、高覚醒のイワン辺りを乗せても大して活躍しないので注意。
また、この頃から搭乗者が超強気以上でビームサーベルを使った場合、アニメーションが変更される。ビームサーベルをブーメランのように飛ばし、それをキャッチしながら斬りつけるトリッキーな戦い方は、今までのフェニックスでは見れないので是非見てみよう。
設計素材として初登場した時と同じくらい有用だが、コツが判っていれば前半で設計出来てしまうため、バランスブレイカーであるとも言われる。生産コストは15万キャピタル。
WORLDのフェニックスガンダム
通常版と能力解放版の2種類が存在するのはWARSと同様であるが、両バージョン共に全体的な基礎能力が更に向上されており、特に能力解放版は未改造でも序盤でなら心強い味方となってくれる。
本作では、シナリオの根幹に関わる、フェニックスガンダムに似たオリジナルユニット、通称黒い不死鳥ことハルファスガンダムが生まれたが、これはGジェネレーションのオリジナルの代表であるフェニックスガンダムを基にしたオリジナルユニットを軸にシナリオを作成した為であると、攻略本のスタッフ・インタビューに掲載された。
OVER WORLDのフェニックスガンダム
長い冬の時代を経た末に、OVER WORLDでは能力解放版の全体的な能力値が更に底上げされνガンダムやアナザー系主役機に匹敵するようになり、初期状態でも十分に使っていけるほどの性能となった。加えて戦闘アニメも一部描き換えがある。
対の機体であるハルファスガンダムの能力値に修正が加えられ、HPと一部武装の威力以外の能力値が同等になったことにより、ビームライフルがあることによる取り回しの良さと継戦能力から、寧ろハルファスよりフェニックスの方が使いやすいという声まで挙がるようになる。
マスターフェニックスという関係ありそうで(開発経路的や武装的には)あんまり関係のない新機体が追加された他、前作から引き続いて登場しているハルファスガンダムやバルバトスにもハルファスベーゼやバルバトス・ミラージュ、バルバドロといった独自のバリエーション機が追加されている。
GENESISのフェニックスガンダム
久方振りのCSゲーム機での新作となるGENESISでは今までとは異なるステータス表記の大胆な変更が行われている。
で、そんな本作でもフェニックスガンダムは変わらず能力解放版も込みで登場してくれるのだが、やっとのことで全盛期に匹敵する力を取り戻したかと思いきや、またしても基礎能力がゼフィランサスとどっこい&少し上回る程度まで下げられてしまうという憂き目に遭っている。
とはいえFやOVER WORLDほど極端では無いにせよ序盤から開発できる機体の中ではそれなりに優秀でもあるので、自己回復と支援防御を活かした自軍の盾として運用するのが良いとされている。
DL版特典の先行配信としてフェニックス・ゼロの強化機、フェニックス・ゼロワンなる機体が新登場している他、前作までに登場したハルファス、ハルファスベーゼ、マスターフェニックスの3機もDLCで配信予定とのこと。
バリエーション
フェニックス・ゼロ
型式番号:GGS-000
初出はGジェネレーションスピリッツ。以降フェニックスガンダムに代わって初期に配備されているユニットになる。
フェニックスガンダムを一回り弱くしたような性能であり、ツノがなく、全身が青のカラーリングとなっている。顔面がどことなくトールギスⅡに近い。
武装もそのような感じであり、ビームサーベル、バルカン、ビームライフルと癖もなくシンプル、大火力のメガビームキャノンも健在であり、序盤のユニットとしてはとても使いやすい。
飛行形態への変形もなくフェニックスガンダムほど高水準ではないが、飛行は可能。ただし移動力はフェニックスガンダムには劣るため、若干不自由に感じることも。
3Dで判明した開発経緯によれば、元はフェニックスガンダムの完全なる量産型を目指して開発されたのだが、
フェニックスガンダムに内蔵されていたブラックボックスが全て解明できず、その結果ナノスキンや
フェザーファンネルを搭載できなかったようだ。形式番号がフェニックスガンダムと違うのは、開発チームが
フェニックスガンダムとは異なっていたからである。
それでも上述するように優れた機体性能を有していることから、とある部隊で指揮官機としての運用が記録されている。
この機体からフェニックスガンダムへ発展できる。
また、フェニックスゼロもWARSから搭乗者が超強気以上のとき、ビームサーベルのアニメーションが変更される。華麗な斬撃は一見の価値あり。
だがシールドを持っていないので、序盤で事故ってドップとマゼラアタックに落とされるのは定番である。
マスターフェニックス
型式番号GGF-000
初出はGジェネレーションオーバーワールド。
フェニックスガンダムの上位の機体であると思われ、機体色も深紅を基調としている。
フェニックス系統の機体に共通していた内蔵火器は一切持たず、武装はクロスバインダーソードのみ。
主に高機動を活かした接近戦を主とするが、バインダーソードに内蔵されたソード・メガビームキャノンにより、射撃戦にも対応可能となっている。
フェニックスガンダムのバーニングファイアと同系統のものと思われるバーニングソードを必殺技としてもっている。
装甲はバルバドスと同じく「ハイパーナノスキン」を使用しており、少々の攻撃ではすぐ回復してしまう。
ハルファスガンダム
型式番号:GGH-001
初出はGジェネレーションワールドであり、当該作品の物語の鍵を握る重要なモビルスーツ。
フェニックスガンダムと対になる存在であり、実際「黒い不死鳥」というあだ名が作品内に登場する。
シルエットから細部に渡るまでフェニックスガンダムに酷似してはいるが、
機体色は黒い不死鳥と名付けられるとおり暗い群青色であり、胸部には黄色いXの字が目立つ。
武装は、フェニックスガンダムの4門のメガビームキャノンの2倍に当たる8門にもなるクロスメガビームキャノン、
ビームサーベル、フェザーファンネル、バーニングファイアを超える出力を発揮するバーニングフレアがある。
装甲もナノスキン装甲であり、総合性能においてもフェニックスガンダムを凌駕している。
フェニックスガンダムと同じく開発経緯、目的は不明のまま。
名前の由来はソロモン72柱の悪魔の一つであるハルファスから。
ハルファスベーゼ
型式番号:GGH-001C
初出はGジェネレーションオーバーワールド。
ハルファスガンダムをベースに強化改良された機体で、フェザーファンネルが無くなり、射程が短くなったかわりに、近距離用の新武装が追加され近・中距離に強くなっている。
武装はガンダムデスサイズが持っているようなようなビームサイズ、有線ワイヤー制御式のフェザースクゥィーズが新しく増えており、ハルファスガンダムのクロスメガビームキャノン、バーニングフレアはそのままとなっている。
強化パーツを追加することでMA形態となったハルファスベーゼ ハルバードもあり、この形態では新しい武装として、遠距離用のミサイル全発射、クロスメガビームランチャー、フレア・バーストモードが使用できるようになるが近距離の武装が全てなくなってしまう。
レギナ
型式番号:GGH-010
初出はGジェネレーションワールドであり、ハルファスガンダムと同じ開発ラインで製造されたモビルスーツ。
ハルファスガンダムと同じ開発ラインで製造され、ハルファスガンダムの量産機と位置づけられている。
デザインは女性的なものになっており、色は紫色と黒色となっている。
パイロットが搭乗することもできるが、無人機としての運用も可能となっており、核となる機体があればコントロールできる。
武装はビームファン2基にバインダーシールドライフルと少なく、性能もフェニックス・ゼロより少し強い程度。
基本的に生産できるのはハルファスガンダム入手後になるので敵として現れる以外だとまったく使われない。
バルバトス
型式番号:GGV-000
初出はGジェネレーションワールドであり、当該作品のラスボス。
通常形態のMSフォーム、高速巡航形態であるエンジェルフォームのほかに
肩部に備わった12門のビームキャノンを縦横無尽に発射するHALOフォーム、さらにそれを目標に向けて
一点集中させる形態、ピーコックフォームがあり、あらゆる面においてフェニックスガンダムや
ハルファスガンダムの上位に位置する、作品中屈指の強力な機体になっている。(ゲームではMSフォーム以外は武器で再現、エンジェルフォームには登場時に一瞬だけ見られる)
装甲に使用されているナノスキン装甲も例外ではなく、ハイパーナノスキンとなっており少々の攻撃では
すぐに回復されてしまう。
フェニックスガンダムとハルファスガンダムとの設計で自軍でも生産し、使用することができるようになる。
バルバトス・ミラージュ
型式番号:GGV-000
3Dではバルバトスのバリエーションであるバルバトス・ミラージュが登場する。
ワールドで確認されたバルバトスと酷似しており、武装や機体性能も同等ではあるが、機体色がバルバトスが純白に対してバルバトス・ミラージュは藍色を基調に朱色があったりと、オリジナルと比べ随分違う。
主に拠点防衛において真価を発揮するようだが、ELSと行動を共にしたり、何よりオリジナルのバルバトスと
関連性が不明など、その実態は謎に満ちている。
Gジェネレーションオーバーワールドにて、オリジナルに限りなく近いレプリカであることが判明した。
バルバドロ
型式番号:GNC-666
初出はGジェネレーションオーバーワールド。
名称や形状からバルバトスの発展形と思われる機体で、バルバトスは変形によって全方位砲撃や収束砲撃を行っていたが、本機は砲撃時の変形を廃した事でバルバトスの弱点である変形によるタイムラグがなくなり本当の意味での無差別殲滅用MAとなった。
バルバトスのピーコック・フォームを上回る威力の砲撃が可能な圧縮粒子砲を装備しており、翼部分には小型のメガ粒子砲を前後問わず無数に装備し、MAでありながら死角が少ない。
接近されても上部の「バルバドロ・トップ」を変形させる事で大型クローが近接戦にも対応できるようになっている。
また、Iフィールドがあるため、ビーム系の武装はほとんど通用しなくなっている。
バルバトス系列機及びバルバドロについては「バルバトス(Gジェネ)」の記事でも述べられている。
クイーンアメリアス
型式番号:GS-A0+DF-001/002
初出はGジェネレーションオーバーワールドで、当該作品のラスボス。
赤と金を基調とした女性的なフォルムとなっている。
「ガーディアン・ドレス」と呼ばれる専用の攻防一体型装甲を有しており、MAP兵器無効化、武装の攻撃上昇など、攻防両方ともに優れた効果を持っている。近接の武装としても使用されている。
サーヴァント・ファンネルという頭部に連結されているファンネルもあり、中距離射撃用のブレイズ・レイなど、全体的に隙がまったくない機体となっている。
非常時はこれをパージ、あるいは脱出機能によって装甲を犠牲にしつつ機動性を得られる。
また、「ハイパーナノスキン」も当然あり、少々の攻撃ではすぐ回復してしまう。
攻撃はほとんどがガーディ・ダンサーにより自動で行われるが、本体にも近接武装のビーム・ウィップと、頭部に連結されてるサーヴァント・ファンネルと、最低限の武装は装備している。
機体の耐久力もとてつもなく高いため、バルバトスをも超える作品中の中でも最強クラスの機体となっている。
クイーンアメリアスを守護するための2機1組の無人機ガーディダンサーもあり、連携によって「ガーディアン・ドレス」としても使われるが、単体でも活動可能の機体となっている。
単体としては防御機能が大量に使われており(Iフィールド、フルアーマーシステム、バリアフィールドなど)、防御面だけで言えば強機体だが、武装が大型クローと射撃用のブレイズ・レイのみ。
敵専用機であるためガーディ・ダンサーを使うことはできず、使えるのは連携時のクイーンアメリアスのみ。
立体化
Gジェネシリーズの主役といっても過言ではないフェニックスだが、あくまでゲームの機体というためか立体化に恵まれているとは言えず、ガンプラはおろかフィギュア化も数えるほどしかなかった。
2020年6月20日、SDCS(SDガンダムクロスシルエット)にてついにキット化。バード形態への変形はもちろん、武装もビーム・ライフル二丁(合体可能)にサーベル二振り、バインダー内蔵のメガ・ビームキャノン、さらにバーニングファイア再現可能と至れり尽くせりのキットになっている。
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関連項目
- SDガンダム GGENERATION
- SDガンダム GGENERATION-F
- SDガンダム GGENERATION WORLD
- SDガンダム GGENERATION OVER WORLD
- ガンダムシリーズのMS・MAの一覧
- バルバトス(Gジェネ)
- フェネクス/ユニコーンガンダム3号機(同じく不死鳥モチーフのガンダム)
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