フェルマーは17世紀フランスの有能な弁護士であり、ついでに数学をやっていたやんちゃ親父である。
後に「フェルマーの最終定理」と呼ばれる大問題を謎めいた記述と共に書き遺し、以後350年もの間、多くの数学者の人生を狂わせ続けた罪な男である。
概要
本名、ピエール・ド・フェルマー。1600年代初頭に南フランスにて生を享ける。母方の影響で法律の道に進み、弁護士資格を取得した。数学者として知られている彼だが本業は死ぬまでこちらの方で、実は学門系の著作などはほとんど無かったりする。それゆえ彼は「アマチュア数学者」とされるのが通例である。
弁護士をやっていたぐらいなので当然頭は良く、また言語に堪能で詩のセンスもあったらしい。そんなフェルマーが数学に目覚めたきっかけは、古代ギリシャの数学書、ディオファントスの『算術』に出会ったこと。趣味として数学の研究を始めた彼は、その独創的な頭脳で見つけた定理をヨーロッパの名高い数学者達に送り付けて「ほーらお前らこれが解けるかにゃ~」と挑発し始めたのだ。なんて厭なおっさんだ。
ただし能力的には一流で、フェルマーが何の根拠もない間違ったことを送り付けたことは一度もなかった。
その為、鬱陶しがられながらも評価はされていたようである。
業績としては数論の他、確率論や解析学の成立に一枚噛んでいる。あと光学分野での「フェルマーの原理」なんかも有名。今のように研究職が確立していたら、在野から学者に転向していたことだろう。もちろん、ただのいたずら親父を通したかも知れないが。
1665年、60歳前後で死去。
その5年後、息子のクレマンが父の愛読書『算術』の余白に記された48の所見を吟味し、まとめたものを再版。多くの数学者達がこれらの難題に挑み、苦心しながらも長い時間をかけて撃破していった、のだが…。
(余白が狭すぎる為省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
関連項目
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