フェルメールとは、人名である。
ここでは1について説明する。
概要
本名は「ヤン・ファン・デル・メール・ファン・デルフト(Jan van der Meer van Delft)」。この名前を省略して「フェルメール(Vermeer)」と名乗った。
17世紀の画家で生涯のほとんどをオランダのデルフトで過ごした。『夜警』で知られるレンブラントと同時代・同国の画家であり、バロック画家の代表的な人物である。
作風は写実的であるが、ただ写実的なだけではなく、絵画の構図がよく練られており、光の差し込み方や反射の仕方を巧みに表現している。風俗画では何気ない人間の姿を美しく描いたものが多い。代表作に『真珠の耳飾りの少女(下画像、模写)』がある。なお、稀に勘違いしている人がいるが、この少女はフェルメールではない。
ラピスラズリを原料としたウルトラマリンを絵の具として使っており、この色は「フェルメール・ブルー」と呼ばれる。日本では「群青」や「瑠璃」と呼ばれる色のうちの1つになる。
初期はキリスト教の物語を描いた絵が多かったが、徐々に「牛乳を注ぐ女」などの風俗画が増えていく。他には風景画も少なくとも2点描いている。現存するフェルメールの作品の数は少なく、本人の作か疑問視されているものを含めても37点しかない。
フェルメールの絵画では「対象が室内におり、背景の左側の窓から光が差し込んでいる」ものが多くみられる。以下に挙げると
- 窓辺で手紙を読む女
- 士官と笑う娘
- 牛乳を注ぐ女
- 紳士とワインを飲む女
- ワイングラスを持つ娘
- 中断された音楽の稽古
- 音楽の稽古
- 天秤を持つ女
- 水差しを持つ女
- リュートを調弦する女
- 真珠の首飾りの女
- 天文学者
- 地理学者
- 手紙を描く婦人と召使
- ヴァージナルの前に立つ女
と15もの作品に、左側奥に窓が描かれている。これはフェルメールが自身のアトリエを参考にして背景を描いていたためだと考えられている。実際フェルメールのアトリエは北側に窓があった。描かれた絵にも直接光が入り込んでいるものはほぼ無い(→モデルが南・東・西向きの窓の部屋ではない)。
関連動画
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関連項目
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