フェードとは、
- fade:英語で「衰える」「しぼむ」(出典:研究社「新英和中辞典」)
- フェードイン・フェードアウト・クロスフェード:信号の大きさを徐々に減少・増加させる映像・音響効果のこと
- フェード現象:ブレーキパッドの過熱により制動力が低下する現象
概要
日本語では「フェード」という言葉が単体で用いられることは少なく、「フェードイン」や「フェードアウト」などの音響・映像分野に関する単語の一部分として用いられる場合が多い。「フェードイン」は音や映像の信号が徐々に増大していく、逆に「フェードアウト」はそれらの信号が徐々に減少していく音響・映像効果のことを指す。フェードは、信号をすぐ切り替えず徐々に変化させることにより、余韻を残しつつ場面を切り替えることのできる手法として広く一般的に用いられている。このため、プロの映像編集では勿論のこと、動画編集や音声編集を行うことができるフリーソフトウェアでも大半は、標準的な機能としてフェード効果を与える機能を搭載している。ニコスクリプトの@BGMにもフェードアウトの機能が有る。
ある信号をフェードアウトさせつつ別の信号をフェードインさせる手法は「クロスフェード」と呼ばれ、一部の音楽再生プレイヤーにその機能が搭載されている。クロスフェードを用いることで、自然に切れ目なく音楽を繋げることができる。
このように元々音響・映像分野で用いられてきた言葉ではあるが、「フェードアウト」は転じて人がある集団や空間から徐々に存在感を消していくことを指す一般的な単語にもなっている。
同じく「フェード」が使われる「フェード現象」は、自動車などブレーキパッドの摩擦抵抗によって制動力を得るブレーキで発生する。ブレーキの多用などでブレーキパッドが過熱することで摩擦抵抗が減衰し、制動力が低下してしまう現象を言う。摩擦抵抗を用いない方式(エンジンブレーキ、回生ブレーキなど)では発生しない。
下り坂が長い、急勾配、車両が重いなどの条件でブレーキを多用すると、この現象やベーパーロック現象が発生し、停止できなかったりカーブを曲がりきれなかったりする恐れがある。そのため、そのような場所ではエンジンブレーキを利用することが推奨されている。また、それらの現象が発生して減速できなくなった車のために、箱根新道や碓氷バイパスなどの勾配の急な道路では下り坂にブレーキ故障車用の待避所が設けられている。
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