フクロモモンガ(Petaurus breviceps)は、フクロモモンガ科フクロモモンガ属の動物である。英語では sugar glider (甘い物好きの滑空者の意)もしくは flying sugar と呼ばれる。
野生の生態についての詳細はWIKIPEDIAを参照されたい。
ペットとしてのフクロモモンガ
ハムスターやリスなみのサイズであるが、ベビーから飼育すればかなりの確率で人なれする動物である。
感情をあらわにする表情や仕草、人になつく振る舞いなどが愛されており、ペットとしては意外にも世界的な分布で飼育されている。
なお、世界各国で飼育されているフクロモモンガを検索するには
「フクロモモンガ」(日本語)
「Sugar glider」(USA)
「Petaurus breviceps」(学名)
「Petauro dello zucchero」(イタリア)
「蜜袋鼯」(台湾)
などのキーワードで検索するとYoutube、GoogleでのHit率が高くなり、イタリアや台湾、マレーシヤ、スペインやフィリピン、ポルトガル、エルサルバドル、アラブに住む人々が飼うフクロモモンガの記事・動画を見ることができる。
ベタナレ
フクロモモンガをベタベタになれさせることの略。
飼育者にとっては、ベビーモモンガとともに歩む目標であり、ヤング・アダルトモモンガとともに一生維持すべき関係性である。
嗅覚の鋭いベビーモモンガなどは飼い始めに最も警戒音を出して飼育者を威嚇する。
しかし徐々に飼育者や周囲のニオイになれ、飼育者の存在の必要性を強く認識すると急速に懐き始める。
この期間に早い遅いはあるとされるが、苦難の時を過ぎればやがて幸せが訪れると信じてよい。
ベタナレフクロモモンガの様子はニコニコ動画以外に、たくさんの画像・動画が存在するのでネットで検索することをお薦めする。
餌となるもの
国内で発売されている数少ない飼育本や経験値の高いブリーダーによれば甘みの強い旬の果物(リンゴ、ミカン、ブドウ、梨、キウイ、バナナ他)を好むので毎日少しずつ与えると良いとされる。
その他プレーンヨーグルトや卵黄、鶏のささ身、添加物の入っていないベビーフード、脱脂粉乳などコンビニ、スーパーで手に入る食材も十分栄養源となる。
小動物用のビスケット、煮干も問題ないためハムスター用の餌レベルで基本的には問題が、個体ごとに偏食の傾向があるので栄養バランスには配慮が必要である。
ミルワーム・コオロギなどの生餌などを与えることで元来ある本能を満足させることも重要である。
寿命
人工飼育下ではおよそ6~7年は生きるとされ(10~15年生きるとも言われている)、15~20cmの体長から考えれば比較的寿命は長いと考えられる。
容姿の類似からハムスターとよく比較されるが平均的な寿命はフクロモモンガの方が長く、また身体的な強度(ヒトの胸の高さからの落下など、ハムスターなら死に至らしめるが、フクロモモンガは自身の着地くらいなら問題なし)や消化器系の耐性、病気になりにくさなどを考えると全く次元の違う生き物だとわかる。 (愛らしさ含めた最強小動物の所以たる)
小型動物 | 中型動物 | |||
種類 |
(ジャンガリアンなど) |
フクロモモンガ | フェレット |
(柴犬など) |
体長 | 7~10cm | 15~20cm | 35~50cm | 42~45cm |
体重 | 20~30gr | 90~120gr | 1.5~2.0kg | 8~10kg |
平均寿命 | 1~2年 |
6~7年 (10~15年?) |
6~10年 |
10~13年 (種別による) |
飼育環境
とてつもない大金持ちが多摩動物園(フクロモモンガコーナーあり)並みの巨大設備を揃えられれば何も言うことはないが、おそらくそんなヒトはいないという前提で以下に提案を示す。
1)部屋・・・ケージを置く部屋はなるべく飼育者の寝室か専用部屋がよい。ヘルスチェックや万が一の時の対応を考えると、家にいる時くらいはそばにいる方がよい。(ただし夜行性動物なので鳴き声・騒音で起こされることもある)扉やテレビ、エアコンの吹き出し口などのそばは不可。
2) ケージ・・・市販の鳥用サイズで事足りるが、モモンガ用と銘打った高さ90cmを越えるものも販売されているので狭いが故のストレスが気になるようであれば買った方がよい。
3)巣箱・・・木製のものがよい。齧ったりするので傷みが早い。悪臭の原因にもなるのでストックも見込んで購入するとよい。またペアリング、多頭飼いの場合は少し大きめの巣箱にするとよい。
4)放し飼い・・・ロングジャンプして自分のところに飛んでくる姿を見るのはフクロモモンガ飼育の醍醐味であるが、放し飼いは同時に落下物、引っかかり、踏みつけ、脱走に対するリスクもあるのでは放す場所には十分気を配る必要がある。飼育本にもあるが実は住み慣れたケージの中が一番安全である。
関連コミュニティ
関連項目
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