フランダースの犬とは、ベルギーのフランダース(フランドル)を舞台にした童話、およびそれをもとにした日本のアニメである。
概要
19世紀にイギリスのウィーダ(本名:ルイス・ド・ラ・ラメー)により書かれた作品。
フランダースの貧しい少年ネロと愛犬パトラッシュを襲う過酷な運命を描いた感動作。ルーベンスの絵にあこがれるネロは村人たちから冷たい扱いを受けながらも、愛犬パトラッシュとともにたくましく生きるというお話。
アニメ版
1975年にフジテレビ系列の「カルピスこども劇場」枠で放映された。制作は日本アニメーション。
「世界名作劇場」と呼ばれる一連のシリーズの中でもっとも平均視聴率が高い作品であり、今もなお根強い人気を誇っている。原作とは違う点もいくつかあり、全52話中だいたい42話目まではオリジナルストーリーである。
最終話のアントワープのノートルダム大聖堂での、ルーベンスの「キリストの昇架」を前にしたラストシーンはあまりにも有名。このアニメの全話を見たことはないが、このシーンだけは知っているという人は結構多い。
ベルギーでの評価
日本では名作として知られる本作だが、舞台となったベルギーを初めとしたヨーロッパ諸国での評価は低い。
というかまず認知度が非常に低い。ネロの住んでいた村のモデルとされるアントワープ郊外のホーボーケンにネロとパトラッシュの像が出来たのは、日本人観光客の問い合わせの多さによるもので、1986年のこと。2003年には大聖堂前にも記念碑が置かれたが、現地の人々からはベンチ同然の扱いを受けている。
舞台となった時代のヨーロッパではネロのような貧しい少年が死んでいくことはそれほど珍しくもなく、「ありふれた出来事を美しい悲劇のように語った話のどこがいいの?」、「貧しいっていっても15歳なんだからもうちょうい根性見せろよ」といった旨の感想を抱く人が多いようである。
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