フルゲートとは、競馬において最大で出走可能な頭数が埋まっていること、もしくはその頭数のことである。
概要
1つのレースに出られる頭数には限りがある。これは安全面や、ゲートの物理的なサイズなどによるものである。昔は横方向に壁がなく多数の馬を並べられるバリヤー式ゲートが採用されていたことから、時には40頭近くの馬が出ることもあり、一例として1953年の東京優駿は33頭立てで行われたが、1960年代から発走方式がバリヤー式ゲートから箱型で物理的限界が存在する発馬機に変更されたことや、あまりに頭数が多いためスタート後ゴチャついて落馬する危険が高かったことなどから次第に減らされ、馬連が導入された1991年10月開催以降は、危険性と頭数確保、馬番連勝式馬券の射幸性などの兼ね合いから最大18頭である。
ただし、すべてのレースで18頭立てではなく、競馬場、レースの距離、馬場、内回り・外回り、芝コースであれば芝保護の観点からコースを狭くすることもあるのでそれにも左右される。以下に2021年10月時点での各競馬場のフルゲートの頭数を記載するが、芝コースについてはAコース(最大限使った場合)のみを記載する。障害競走の場合、福島・新潟・中京の各競馬場ではAコースでは行われない距離があるため、その場合はどのコースを使うかを明示する(明示しない場合はAコース)。また、中山・東京・中京・京都・阪神の各競馬場では、冬季は雪によるダートへの変更を想定し、フルゲートの頭数を重賞を除き減らしている(昔は重賞でも格付けを外してダートに変更していた。エルコンドルパサーが共同通信杯で走ったときは、まさにその芝からダートへの臨時の変更が行われている)。それについては頭数(冬)と記述する。
中央競馬
以下の表は、2024年度の競馬番組一般事項から作成している。
札幌競馬場
函館競馬場
福島競馬場
新潟競馬場
中山競馬場
東京競馬場
中京競馬場
京都競馬場
阪神競馬場
2021年の菊花賞開催に合わせて、芝3000mのフルゲートが16頭から18頭に拡張された。
小倉競馬場
地方競馬
地方競馬では、各主催者がフルゲートの頭数を決めている。
帯広競馬場
元情報URL https://banei-keiba.or.jp/data/fd/000000/00/0000000006/bangumi_yoko.pdf
ばんえい競馬でもフルゲートの概念はきちんと存在し、その頭数は10頭である。→ばんえいフルゲート
門別競馬場
元情報URL http://www.hokkaidokeiba.net/hkj/henseiyouryou/2021henseiyouryou.pdf
原則12頭。ただし重賞などは以下の通り。
岩手県競馬
元情報URL http://www.iwatekeiba.or.jp/dir/wp-content/uploads/2021/03/2021_iwate_hensei_yoryo.pdf
盛岡競馬場
盛岡競馬場では、地方競馬では数少ない芝レースを行っている。
最大16頭で開催可能だが、原則下表の通り。ただし新馬戦については10頭が上限。
水沢競馬場
2歳850mは9頭が上限。それ以外の2歳は原則10頭が上限(ただし、概ね12月以降は3歳以上と同等)。
浦和競馬場
元情報URL https://www.keiba.go.jp/guide/05/course.html
主催者の直接情報が見つからないが、1400mと1500mが12頭、他の距離は11頭。
船橋競馬場
元情報URL https://www.keiba.go.jp/guide/06/course.html
主催者の直接情報が見つからないが、14頭。
大井競馬場
元情報URL https://www.tokyocitykeiba.com/race/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/678678c28d23bb2dec261c9c937b2219.pdf
レースの格によって変わり、普通・選抜・特選が14頭、重賞・準重賞・オープン特別・その他特別が16頭。
川崎競馬場
元情報URL https://www.keiba.go.jp/guide/08/course.html
主催者の直接情報が見つからないが、14頭。
名古屋競馬場
元情報URL https://www.nagoyakeiba.com/info/race/dirt_course/index.html
12頭。
笠松競馬場
元情報URL https://www.kasamatsu-keiba.com/%E9%96%8B%E5%82%AC%E6%97%A5%E7%A8%8B/%E7%95%AA%E7%B5%84%E8%A6%81%E7%B6%B1%E8%B3%9E%E9%87%91%E7%AD%89%E6%94%AF%E7%B5%A6%E5%9F%BA%E6%BA%96/にあるPDFファイル
10頭。ただし1400m・1900m・2500mのSP競走及び特に指定した競走は12頭。
金沢競馬場
元情報URL https://www1.g-reiki.net/ishikawa/reiki_honbun/i101RG00000559.html 及び https://www.city.kanazawa.ishikawa.jp/reiki/reiki_honbun/a400RG00000502.html
12頭。主催者が石川県と金沢市と2つあるが、どちらも12頭を超えた場合に番組編成委員が出走できる馬を決めることが規則で定められている。
兵庫県競馬
園田競馬場
元情報URL https://www.keiba.go.jp/guide/12/course.html
主催者の直接情報が見つからないが、12頭。
姫路競馬場
元情報URL https://www.keiba.go.jp/guide/13/course.html
主催者の直接情報が見つからないが、12頭。
高知競馬場
元情報URL http://www.keiba.or.jp/?p=63391
1000mは10頭、1600mは11頭、それ以外は12頭。
佐賀競馬場
元情報URL https://www.sagakeiba.net/raceinfo/course/
12頭。
海外競馬
参考URL https://a-ki-0120.com/entry/2020/03/04/052557など
当然、海外の競馬場でもフルゲートの概念はあるが、競馬場ごとなどにフルゲートの頭数は異なる。例えばフレミントン競馬場で行われるメルボルンカップ(GI)は24頭がフルゲートである。ムーニーバレー競馬場で行われるコックスプレート(GI)は14頭がフルゲート、ロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞(GI)は24頭がフルゲートである。アメリカのブリーダーズカップの各レースは14頭がフルゲートである(少なくとも2021年については)。ドバイのメイダン競馬場に関しては、JRAの案内によればダート1200mは14頭、ダート2000mは16頭、仮柵がない場合芝1800mと芝2410mは16頭である。
関連項目
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2024年の情報に更新。