フルトラ単語

フルトラ

1.1千文字の記事

掲示板へ

記事編集

フルトラとは、VR デバイスのHMDをつけた状態で、腰と両足に別途トラッカーと呼ばれる装置を付けて仮想空間に飛び込む事である。略称であり、正式にはフルモデルトラッキングとなる。

概要

メタバース等でVR機器を付けて動きをトラッキングする場合、基本的にはヘッドセット+両手のコントローラーの3点トラッキングかヘッドセットのみの1点トラッキングになるが、それらに加えて腰と両足にもトラッキングを付けた6点以上の多点トラッキングの方法がフルトラである。

VR 上級者向けの使い方なので、初心者はまずはMeta Quest等の初心者向けのVR機器から始めよう。

3点トラッキングに比べ表現の幅が広がる。つまり自分の現在の姿勢を忠実にメタバース上に映し出すことが出来る事である。

3点トラッキングだと脚を動かしてもほぼ反映されず、ヘッドセットのある頭の高さを下げると中腰、更に下げるとうつ伏せになる位だが、フルトラだと複雑な姿勢も反映されやすい他、脚の動きも捉えられるので体操をしたり柔軟運動をする際に効果を発揮しやすい。

これらの性質は、3D ゲームのモーションキャプチャ、Vtuber等の撮影・配信での利用や、ゲームワールドやメタバースといった場面で活かされるが、それ以外のVR ゲームでは活かされる場面は多くない。

3点トラッキングに比べて以下のデメリットが存在する。

コストが嵩張る
- トラッカーを使ったデバイスは最低でも7万円以上掛かり、その時点で大きな障壁になるかと思われる。
トラッカーを付ける手間が掛かる
- 一般的なVR機器であるMeta Quest2やOculus rift Sはヘッドセットを被ってコントローラーを持って起動すれば始められるが、フルトラッキングの場合、腰と脚に追加で取り付ける手間が更に掛かる。
位置合わせをする手間
- 3点トラッキングだと高さ調整だけで済むのだが、VIVEでのフルトラッキングの場合、全身が映し出せる鏡の前でコントローラーのYボタンを押して、トラッカーをアバターの対応する身体の部位に合わせ、自分の手とアバターの手を合わせて両方のコントローラーのトリガーを押して合わせる必要がある。位置がズレた時に同様の再設定をする手間が掛かるのも大きな手間になるかと思われる。
部屋の広さ
- また、トラッカーを利用したフルトラッキングはトラッカーの他ベースステーションと呼ばれる読み取り装置が必要で、その最低条件が2畳程度である。その為広いスペースが必要な為二の足を踏む人も多い。