株式会社フロム・ソフトウェア (FromSoftware, Inc) とは、日本のロボット愛の秘密結社変態技術者集団ソフトウェア開発会社である。
概要
1986年創業。1994年にプレイステーションのサードパーティとして参入し、『独自の高い技術』を称賛されてゲーム制作で名を連ねることとなった中堅開発会社。
コンシューマゲーム機における3Dアクションと、深みのあるゲーム性に定評がある。ただし、後述するが、そのゲーム性ゆえにプレイヤーの間で評価が割れやすいという一面もある。
2011年に公式サウンドレーベル“FROMSOUND RECORDS”を立ち上げ、ミクスチャーロックバンド“FreQuency”名義でこれまでにアルバム2枚をリリースしている。
2014年5月21日より、KADOKAWAグループ入りとなった。今後は角川ゲームスとともにゲーム事業を展開していくことになる。
ゲームの特徴
一般受けしにくい"硬派"(一部超軟派)なゲームを多く輩出している中堅開発会社である。
フロムゲー最大の特徴として、導入部分においてチュートリアルやヘルプといった措置がほとんど無く、プレーヤーは情報がないまま試行錯誤を要求される。レトロゲームのような「死んで覚える」というスタンスが特徴。
最近の作品にはチュートリアル付きも増えているが、『チュートリアルで詰まる』、『そもそも操作が難解すぎる』というゲーム以前のジョークが盛り込まれていることもシリーズおなじみ。
そんな容赦無しの独特すぎる操作やゲーム性に初見では馴染めないユーザーも多く(昔からのファンも作品によって馴染めないこともある)、その一部が独特な難易度に反発しクソゲー呼ばわりすることもあるが、ゲームではなく企業まで知ってしまったユーザーは『フロムなら仕方ない』として諦めているどころか、その馴染めなさこそフロムらしさとして楽しんでいる節すらある。特に『デモンズソウル』以後続く「高難易度の死に覚えゲー」というスタイルはやり込み甲斐もあり、海外でも好評を博している。
常に新しい事をやろうという意識の強いゲーム会社だが、うまくまとめきれずゲームバランス等がアレなことになることもある。しかし続編ではその反省点をキッチリ改善してくることから、『続編は神ゲー』とも言われたりする。
また、ただ難易度が高いだけでなく、やり方や工夫によって開発陣の想定を超えたプレイができることもあり、プレイヤー同士の情報交換が非常に重要となっている。
おかげで、ニコニコ大百科の掲示板でも、簡単な質問に対してggrksとは言わず、丁寧に解説サイトに誘導したり、簡単ながら解説したりといった心優しいファンが多い。
総じて、日本のメーカーには珍しいプレイヤーが楽しみを発見するゲームを開発していると言えよう。
馴染めてしまえば良作は多いとされ、ある程度の自由度とやりこみ性、達成感といったものに惹かれて完全に馴染んでしまったケースもよく報告される。
そんな硬派一徹のような印象の経歴を持つが、有名会社の下請け開発を行ったり(Another Century's Episodeやクロムハウンズ、重鉄騎等)、尋常ならぬバカゲーを放出したり(メタルウルフカオス&NINJABLADE)、たまに可愛い系のゲームを作っていたり(モンハン日記 ぽかぽかアイルー村)、ゲームではない普通のソフトウェア開発を行ったりと、コツコツ稼いでいるようだ。
もしもユーザーの中に開発の力になりたい人がいるなら、フロムはテストプレイヤーを募集してるので手が空いてる人応募してみるのもいいかもしれない。それによってバグやフリーズなどの様々な不具合が抑制されるというのであれば、そちらにとっても、悪い話ではないと思いますが?
「フロム脳」
フロムソフトウェアが生産するゲームには独特の”作風”が存在し、その作風に感化された人やその思考パターンを指してファンの間でこう呼ぶようになっている。
初見殺しやダメ押しの敵増援といった、いわゆる「悪意のある」罠配置やステージ構成に定評がある。
ある程度の腕が無いと突破は困難で、中には腕があっても作戦をきちんと立てないと突破できない難問を用意することもある。
プレイヤーはこの非常に手痛い体験を教訓に、いつでもそういう緊急事態に陥るかもというスリルと警戒心を獲得。それらを突破する達成感が積もるにつれ、それが転じて逆に危機的状況を待ち構え、楽しむ気風が生まれてしまう。
例として……
- 通路の先に敵がポツンと一体 → 絶対に伏兵がいる!
- パッと見安全そうな場所にアイテムが → 絶対に罠がある!
- 報酬が高額なのに前払い、もしくは妙に説明が簡素な依頼 → 騙して悪いが、お前には消えてもらう
- 情報より少ない、楽勝です。 → お察しください
- 超高難易度ミッションの実装の告知 → 「お前ら全員殺す」と煽る鍋島Pに盛大な拍手を贈る。
なんだこのユーザー!
なお、このミッション開始からたったの30分でクリアする猛者が現れる。
このように、ユーザーが楽しみながらも突然の高難易度や怪しい前兆を察知・歓迎する風潮が生まれている。
もう一つの要素として、限りなく「妄想」に近い「考察」が特徴として挙げられる。
昨今の演出過多・説明過剰なゲームの風潮には目もくれず、意図的に情報を制限。
「プレイヤーは限られた事実しか知ることのない一個人である」という演出が独特の没入感を作り出している (例によってこれも馴染めないユーザーが居ることは確か)。
これにより「裏がある」「奴の意図はなんだろう」「こう考えれば妥当かもしれない」といったことを脳内で再構成し、物語を補完してゆく思考パターンが生まれる。
限られた情報の手掛かりはアイテムのフレーバーテキストやデザインにも及んでおり、そこからプレイヤーは語られざる物語を見出す事となる。
こうした二人三脚のストーリーテリングの末に独特の「発見」を見出したユーザーもまた、「フロム脳」と呼ばれるようになった。
デビュー作である「キングスフィールド」から技術やNPCの少なさを克服するように発達してきたそれは、今なお続いている。
人気シリーズである「アーマードコア」や「デモンズソウル」で物語要素としては少ない情報の中で模索するという面白みを周知(感染拡大?)させることに成功している。
また、スパロボをモチーフにした「Another Century's Episode(1作目)」は、フロムとバンプレストとのコラボ作品にも関わらず、スパロボ然としない回想形式で物語が進むストーリーとなっている。
このようにフロムの作風に順応し、そのお約束とも言える快感を見出してしまったプレイヤーを「フロム脳」と呼ぶのである。
面妖な変態技術
ソフトウェア開発会社という側面から、出来上がった作品や、ゲームエンジンでしか開発力が評価されないゲーム業界の中で、独自の技術を保有して突っ走っている特徴がある。
以下に実例を挙げる。
- 時代に沿ったハードの性能を活かした高度なCG技術に定評がある。PS2以降のPVは『なんだただの実写か』と呼ばれるようになったほどで、「アーマード・コア フォーアンサー」のスピリット・オブ・マザーウィルや「ダークソウル」のオープニングを白組
と協働したりするが、自社の3DCGチームだけでPVを完成させることができるらしい。ついでにゲーム内容と食い違うPV詐欺にも定評が
- 「モンハン日記 ぽかぽかアイルー村」で、アイルー達の思考プログラムが1500行(十匹分で1万5千行)になり、チーム全員投入しそうなところをアイデア一つで個人で制作可能かつゲームバランスを取りやすい形へと改善。
- 「アーマード・コアⅤ」に向けて、障害物にぶつからず、かつ自身の機体に合った最短経路を移動するAIの構築の途中。メモリ容量的で現在はまだ問題はあるものの、基礎理論は「クロムハウンズ」時点で完成。
記事ソース : アイルー村A.I理論 & ACVの三次元移動経路 - ゲーム販促用生放送(ACVD THE DEPTH)のMCから思いつきで提案された業界初の試みである機体アセンブルwebアプリ(PS3とwebアプリとのデータやりとりは恐らく業界初)をたった2ヶ月で仕上げ、製品版に組み込んだ。
- チーム戦をより気軽に遊んでもらうために、ルールを変えるのではなく『チームメンバーNPCをユーザーに"創って"もらう』という余計に複雑な要素を追加する。そのために開発ツールをゲーム内に突っ込んじゃう。 → UNAC
また、そうでない部分おいても、明らかに製作陣がやりたかっただけなんじゃないかと思われる部分が作品に盛り込まれていたりする。代表的なものを挙げると
- キャラクター性がさっぱり見えてこないゲームなのに声優陣がやたら豪華。
- 実用性のなさそうなモノに対する尋常ならぬロマン追求。
- 機械愛。メタルウルフカオスやアーマードコアで顕著。
- パロディにした対象が『アメリカ合衆国大統領』…というか「ストロングアメリカ」。
- バンダイナムコゲームスの援助により、変態に技術と資金と時間を与えた結果が(ry
- 取説を冊子にしたら厚さ数センチになってしまい、パッケージに収まらなくなった。仕方なくデータ化してゲーム内に収録。
結果、「フロムは変態企業」というコメが時々見られるが……だいたいあってる。
主な作品
五十音順
あ~こ |
さ~ん |
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関連項目
外部リンク
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