ブラックニッカとは、ニッカウヰスキーが製造、販売するブレンデッドウイスキーの看板ブランドである。
概要
ニッカのラインナップとしては非常に低価格の部類であり、身近で手軽なウイスキーとして幅広い層に人気がある。
競合製品は、他社の展開する同様の廉価ブランドであるトリスエクストラ、サントリーホワイトなどや、角瓶。
1956年に特級ウイスキーとして発売された後、1965年に1級ウイスキーとしてブレンド改められた2代目が発売され、前年に発売したハイニッカともに当時トップシェアだったサントリーを追撃するようになった。1970年代には、2代目ブラックニッカをネガポジ転換させたようなデザインのホワイトニッカという銘柄も存在した。
現在は、2代目をベースとしたブラックニッカスペシャルを始め、低価格ウイスキーとして発売したクリア、シェリー樽原酒の香りを強調したリッチブレンド、8年熟成した原酒を用いた8年がラインナップされている。
2015年には数量限定で、初代の復刻版も発売され、新樽原酒をキーモルトとしたディープブレンドがラインナップされる。
特にコンビニでも売られているクリアは、ストレートで飲む人も少なくは無いが、ハイボールにしたりコーラやジュースなどでカクテルを作ったりして飲むことが多い。
現在は炭酸水を混ぜたハイボールの缶も発売されている。
ブラックニッカ・クリア
1997年発売。麦芽の乾燥時にピート(泥炭)を使わないノンピートモルトを使用することで、スモーキーな香りを抑えたすっきりした味が特徴。全ニッカの銘柄の中では最も安い。
アルコール度数37度。
ブラックニッカ・リッチブレンド
2013年3月発売。シェリー樽で熟成したモルトウイスキーをベースにすることで、華やかな香りを持つ味になっている。
キーモルトは宮城峡。
2022年3月にラベルリニューアルし、味も若干変化。よりベリー系の香りが強く華やかになった。
アルコール度数40度。
ブラックニッカ・ディープブレンド
2015年6月発売。新樽で熟成したモルトウイスキーをベースにしたブレンド。アルコール度数45度。
キーモルトは余市。
バニラの甘いさとスパイシーさが混在する香りが特徴。この価格帯としては濃厚でハイボール需要が高く、ロックでも美味しいことからコアなファンが多い。
ブラックニッカ・スペシャル
1965年に発売された2代目をベースとして、1985年に発売された3代目。黒いボトルが特徴。
アルコール度数42度。ブラックニッカのラインナップの中では流通量がやや少なめ。
ブラックニッカ8年
8年以上熟成された原酒でブレンドされたもの。
アルコール度数40度。終売品。
ブラックニッカ(特級)
1956年に発売された初代ブラックニッカ。
2代目が1級ウイスキーに対して、初代は特級ウイスキーとして発売され、ブレンドも現在のスペシャルに比べてまろやかなものに仕上げられていた。
ラベルには後述するキング・オブ・ブレンダーズのイラストが入っていなかった。
髭のおじさん「キング・オブ・ブレンダーズ」
ラベルに描かれている髭のおじさんの正式名称は「キング・オブ・ブレンダーズ」。
19世紀のイギリスで、「ブレンドの王様」と呼ばれた事業家、ウィリアム・P・ローリー(William Phaup Lowrie (1831-1916))がモデルで、名前も、彼の異名をそのまま使っている。右手にグラス、左手に麦を抱えて、ブレンドのための原酒をテイスティングしている様子らしい。
彼をラベルに据えたのは、ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝のアイデアだという。たまに創業者がモデルだと勘違いされることがあるが、竹鶴は「自分の顔をラベルに貼るほど厚かましくないよ。第一目が青いだろこの人」と辟易していたようだ。
ニッカ誕生の地である北海道では、札幌・すすきのにこのおじさんの大きなネオンサインが飾られており、アジア最北の大歓楽街すすきののランドマークとなっている(ちなみにこのネオンは、現在で3代目らしい)。
2014年からはこのネオンの下に、若き日の竹鶴政孝の写真と竹鶴ピュアモルトの広告が掲載されるようになった。
関連動画
準備中。
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関連項目
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