ブラック・デーモンズ・ドラゴンとは、漫画「遊☆戯☆王」に登場するモンスター(カード)である。
「悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン」も本項で扱う。
※OCGにおける「ブラック・デーモンズ・ドラゴン」は、漫画では「悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン」[1]と呼ばれているが、OCGにおける「悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン」は、漫画に登場したモンスターとは別のものである。
ただし、紛らわしいので、以下では漫画出身のほうを「ブラック・デーモンズ・ドラゴン」と呼ぶ。
概要(ブラック・デーモンズ・ドラゴン)
遊戯の「デーモンの召喚」と城之内の「真紅眼の黒竜」が融合したモンスター。攻撃力は3200。
決闘者の王国編、遊戯・城之内がタッグで挑んだ迷宮兄弟とのデュエルで登場。
遊戯と城之内の切り札を「融合」によって融合した。飛行ユニットであるため、天井のある(という設定の)迷宮フィールドを越えることはできなかった。しかし、「ものマネ幻想師」によってコピーした「フォース」で攻撃力を4040まで上げ、さらに「シフト・チェンジ」ですでに迷宮を抜けていた「ブラック・マジシャン」と場所を入れ替えることで、迷宮の向こうにいた「ゲート・ガーディアン」を攻撃し、倒した。
原作ではこれっきりだったが、アニメでは王国編のオリジナルデュエル、遊戯VS城之内で城之内が使用した。
「墓荒らし」で遊戯から「デーモンの召喚」を奪い、さらに「ものマネ幻想師」でコピーした「融合」を使用することで融合召喚を可能にした。遊戯の「竜騎士ガイア」を倒したが、「マジカルシルクハット」に隠れた「ブラック・マジシャン」に対して攻めあぐねてしまった。最終的にはシルクハットに隠れた「六芒星の呪縛」を攻撃してしまったことで攻撃力が下がり、「秘術の書」で攻撃力の上がった「ブラック・マジシャン」の攻撃で破壊された。
その後、遊戯が「黒衣の大賢者」によって発動した「死者蘇生」で、遊戯のフィールドに復活。城之内の「千年竜」を破壊し、遊戯が勝利した。
アニメオリジナル「DMクエスト編」でも登場。
迷宮フィールドで融合召喚され、「闇竜族の爪」で攻撃力を3900に上げて「ゲート・ガーディアン」を倒した。
「闇竜族の爪」は「闇竜族の攻撃力を600ポイントアップさせる装備カード」であるが、このときはなぜか700ポイントアップしている。通常のデュエルのルールではなかったため、ライフポイントの矛盾などの影響はない。
正月特番の映像[2]では、静香が手にした羽子板の装飾として登場している。杏子は「デュミナス・ヴァルキリア」[3]、舞は「ハーピィ・レディ」[4]だが、静香は一度もデュエル描写がないためか、兄である城之内のこのカードが選ばれている。
2人のデュエリストが切り札を融合させるモンスターの走り。原作ではこの後個人戦中心のバトルシティ編へ移行し、タッグデュエル自体がはっきり経過を確認できるものでは遊戯&海馬VS闇の仮面&光の仮面戦しかないため、あまり数は増えなかったが、アニメでは「究極竜騎士」、「黒炎の騎士-ブラック・フレア・ナイト-」と数を増やし、融合召喚が盛んだったGXでも「ユーフォロイド・ファイター」、「レインボー・ネオス」などが生み出されている。
融合召喚自体が衰退した5D's以降の作品では、複数のデュエリストのモンスターが力を合わせるという発想は受け継がれているが、その方法がシンクロ・エクシーズ素材という取り換えの利く手段になったこともあり、素材の特徴を召喚先が受け継ぐ例は少なくなった[5]。
OCG版
素材はともにレベルが高いため扱いにくいが、「召喚師のスキル」などの通常モンスターサポートに対応するため、素材を揃えるのは比較的容易。安定性を考えるならば「E・HERO プリズマー」や融合素材代用モンスターを使用してもよいだろう。デメリットはあるが、「真紅眼融合」ならばデッキから融合できる。
「融合呪印生物-闇」の効果で出すことも可能(この場合、蘇生制限が満たせないため、墓地から復活できないことに注意)。
「融合解除」とのコンボも強力。3200+2500+2400で合計攻撃力は8100となり、直接攻撃ならば1ターンキル(1ショットキル)が成立する。
弱点は、指定されている素材がともに高レベルのために手札事故の危険性があること。特に「真紅眼の黒竜」はレベル7の割に攻撃力が低めであり、単体では扱いにくい。種族も悪魔族とドラゴン族なので、共有できないサポートカードもある。素材のどちらかを使用するデッキに、融合素材代用モンスターとともに入れて融合召喚を狙うのも手。
「真紅眼の黒竜」+融合素材代用モンスターの組み合わせで出す場合、「メテオ・ブラック・ドラゴン」を出すことも可能。向こうのほうが攻撃力が高いので、サポートなしならば向こうが優先されるが、こちらは闇属性サポートを「真紅眼の黒竜」と共有できる利点があるので、デッキによってどちらを優先すべきかは変わるだろう。
同じ素材で後述する「悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン」を出すこともできる。攻守は同等で、向こうは効果付きなので、特にサポートなどを考えないならば向こうが優先される。こちらの利点は、「絶対魔法禁止区域」などのサポートが受けられることや、直接カード名で素材を指定するために「E・HERO プリズマー」、「融合徴兵」、融合素材代用モンスターなどを利用できること。こちらを利用して素材を揃え、実際の融合で向こうを出すのもありだろう。
また、同じ素材で「始祖竜ワイアーム」も出せる。向こうは攻撃力こそ低いが耐性持ちなので、使い分けができる。融合召喚の際の選択肢の一つとして覚えておいてもよい。
「デーモン」と名のついたモンスターなのでそのサポートを受けられる。もっとも、デーモン自体は融合と特別相性がよいわけではないため、無理にこのカードと絡める必要はない。
「デーモン」と名のついたモンスターではあるが、海外名は「B.Skull Dragon」であり、デーモンの英語名に当たる「Archfiend」を含まないため、(This card is always treated as an "Archfiend" card.)というテキストが追加されている。
「Vol.5」収録のものにはレベル8になっている、「暗黒魔竜復活-REVIVAL OF BLACK DEMONS DRAGON-」収録のものにはカード名が「機械王」になっているエラーカードがそれぞれ存在する。
その他の作品において
ゲーム「タッグフォーススペシャル」では、城之内に専用ボイスが存在する。後述の悪魔竜の登場前の作品であるためか、召喚時のボイスではこのカードを原作の名称である「悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン」と呼んでいる。
概要(悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン)
「クラッシュ・オブ・リベリオン」(2015年4月25日発売予定)で登場する、OCGオリジナルのモンスター。立場としては「ブラック・デーモンズ・ドラゴン」のリメイクモンスターか。
融合・効果モンスター
星9/闇属性/ドラゴン族/ATK 3200/DEF 2500
レベル6「デーモン」通常モンスター+「レッドアイズ」通常モンスター
自分は「悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1):このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで
魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
(2):融合召喚したこのカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時、
自分の墓地の「レッドアイズ」通常モンスター1体を対象として発動できる。
墓地のそのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
その後、そのモンスターをデッキに戻す。
素材はカード名ではなくカテゴリで指定するようになり、緩くなっている。また、戦闘時の効果封じ、墓地から撃つ「黒炎弾」に近いバーン効果が与えられた。
素材については「ブラック・デーモンズ・ドラゴン」と同じような方法で揃えられるほか、デュアルモンスターの「真紅眼の凶雷皇-エビル・デーモン」や「真紅眼の黒炎竜」を使うこともできる。「真紅眼の凶雷皇-エビル・デーモン」は「レッドアイズ」と「デーモン」の両方の名を持つため、これ2体で融合召喚することも可能。一方で、素材指定の都合上、融合素材代用モンスターには頼れないので注意。
(1)の効果は相手のカード発動の制限。魔法・罠や「オネスト」などの戦闘補助の一切を排除できるので、高い攻撃力で安心して戦闘ができる。
(2)の効果は墓地のモンスターを使ったバーン。2400~2500のダメージとなる。
かなり大きなダメージが狙え、「真紅眼融合」などにつなぐこともできるが、墓地利用を阻害する欠点もある。また、「龍の鏡」による融合とは相性が悪い。
リメイク前と比べると、効果の追加で純粋な能力は向上しているため、こちらのほうが強力。一方で、融合素材代用モンスターが使えないなどの欠点もあるにはあるので、どちらを優先するかはデッキと相談したい。
レベル変更を考えない場合、素材指定を満たせるモンスターは以下の通り。
デュアルモンスターはフィールド・墓地にあるときのみ通常モンスターなので、「真紅眼融合」などでデッキから素材にする場合は素材にできないことに注意。
純粋な「レッドアイズ」通常モンスターは「真紅眼の黒竜」しか存在しない。
レベル変更を含めるならば、デーモン側は「デーモン・ソルジャー」、「デーモン・ビーバー」、「悪魔の鏡」も含まれるが、ほかのカードに頼らねばならないため、あまり現実的ではない。
15年以上の時を経て登場した「ブラック・デーモンズ・ドラゴン」のリメイクモンスター。そのカード名は原作における名前を受け継いでおり、攻守やレベル、種族・属性は元と同じになっている。
関連動画
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関連項目
脚注
- *ただし、単に「ブラック・デーモンズ・ドラゴン」と書いている場面もある。キャラクターガイドブック「真理の福音」では「悪魔竜~」として掲載されている
- *海馬が「謹賀新年」、遊戯が「富士山」「鷹」「茄子」なる謎のカードを発動しているあれ
- *舞の使用カードだが、天使族中心の杏子のデッキのイメージから外れたものでもない
- *言わずと知れた舞のカード
- *デュエル前に1人のデュエリストに貸与ないし譲渡する形だが、ストーリー上で他者のカードであることが重要視された例としては「シューティング・クェーサー・ドラゴン」、「CX 冀望皇バリアン」などがある
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