ブラフォードとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第1部「ファントムブラッド」の登場人物である。
CVはそれぞれ、奈良徹(劇場版アニメ)、津田健次郎(テレビアニメ版)、神奈延年(PS2ゲーム版)。
概要
名前の元ネタはバンド「yes」のメンバー ビル・ブルーフォード。かつては日本語のカタカナ表記ではビル・ブラフォードと書かれていた。
作品中の歴史上の人物としてのブラフォード
ジョジョの奇妙な冒険第一部の舞台となる19世紀から遡ること300年も前の話、ブラフォードは騎士の家に生まれる。
家族を皆亡くし、騎士としての鍛錬の中で一人孤独に耐えていたのだがそこをスコットランドの女王メアリー・スチュアートに気に入られ、以降はタルカスと共に忠誠を誓った。
一見すると体は小さく見えるのだが身体能力は侮れず、30kgの鎧を身に着けたまま5kmの河を泳ぎ切り、向かいにいた敵軍を単独で奇襲するほどの体力と肝をそなえている。また、成功者がわずか5人しかいないとされた「77の輝輪」にも成功している。これらの難関を乗り越えられた要因には優れた身体能力は当然として、自らの髪の毛を自在に操る「死髪舞剣(ダンス・マカブヘアー)」の能力によって細い体のハンデを補っているということが挙げられる。
しかし、ある時主君のメアリーの夫が謎の死をとげ、イングランド女王エリザベス一世はこともあろうに「夫を殺した犯人はメアリーである」というでっち上げを公開した。当然国民が黙っているわけがなく、国内いたるところの貴族が女王メアリーに対して矛を向ける形となり、たちまちメアリーが従えていた軍のうちタルカスとブラフォード率いる軍以外のすべての軍が壊滅してしまった。
そこでエリザベス一世はタルカスとブラフォードに「投降すればメアリーの命を助ける」という交渉を持ちかける。忠誠を誓った女王のため命を差し出した二人であったが、処刑される寸前にとうにメアリーが殺されてしまったという衝撃の事実を知らされてしまう。タルカスもだが、ブラフォードの憎悪は非常に強く、死刑執行人の足に長い髪の毛が絡みつき蝕みながら死んでいった。
このことは19世紀のイギリスの教科書にも書かれており、イギリス人で知らないものはいないといわれている。 ちなみに、現実の歴史に実在する人物と関わっているために勘違いされやすいが、ブラフォードやタルカスは実在の人物ではなくフィクションである。
屍生人としてのブラフォード
この殺される直前の恨み、憎しみに目をつけたのがディオであり、処刑から300年たった19世紀にディオに忠誠を誓い屍生人となってこの世に蘇る。しかし生前の戦士としての誇りを捨てたわけではなく、対峙したジョナサン・ジョースターとの決闘を「このブラフォードにこの者の命の幕を引かせていただきたい」と願ったほど。
ブラフォードとジョナサンの決闘は一旦湖の中で行われ、水中戦に勝るブラフォードによりジョナサンは水上に出ての呼吸をすることができず波紋を封じられてしまう。しかし、ジョナサンは「逆に考えるんだ」という父の教えを思い出し、水面に上がるのではなく、逆に地盤沈下によって湖底に閉じ込められた酸素を吸い、水中のための青緑波紋疾走を放つ。だがブラフォードは、額に傷を負うも水中を伝わる波紋と同じ早さで一瞬早く水上に泳ぎ逃れることで、何とか波紋を回避し致命傷には至らなかった。
そして最終決戦の場は陸の上となり、ブラフォードは死髪舞剣でジョナサンの動きを止め、剣で止めを刺そうとする。しかし、ジョナサンのカウンターにより逆に剣を経由して銀色の波紋疾走を流され腕が融解してしまい、続けてジョナサンに山吹色の波紋疾走を叩き込まれることで致命傷を負わされるのだった。しかしブラフォードは、全身が融解しはじめ醜い姿になりながらも立ち上がり、再びジョナサンに襲い掛かる…と思われたのだが、ジョナサンはピクリとも動かず、それどころかブラフォードも剣をジョナサンの頬にあてただけで止めてしまう。
ブラフォードは既に波紋の力により屍生人としての身体が砕け散っていた。しかし、それは高らかな人間の精神を取り戻した証でもあった。この時ブラフォードはジョナサンのことを「300年経った世界の友人」と考え、互いが互いに対して敬意を表し、ブラフォードはジョナサンに対して自分の剣を差し出した。その剣には「Luck(幸運を)」の文字が刻まれており、さらに彼は自分の血で"P"を書き込み「PLuck(勇気を)」としてジョナサンに渡し、満足した顔でこの世を去った。
ゾンビでありながら生前の誇りを失わず、一対一での戦いにこだわり、水中でも相手だけでなく自分にもハンデを与え、機転でピンチを切り抜けるジョナサンを勇者の素質十分と称え、最後にはジョナサンを友と呼び散っていく様は第二部のワムウに通じるところがある。
死髪舞剣(ダンス・マカブヘアー)
髪の毛を利用した彼独自の闘法。髪の毛を自由に操ることができ、それにより剣をつかんで攻撃したり、相手の肉体を髪で拘束して投げたり縛り付けたり出来る。また皮膚を貫く鋭さを持ち、おじぎ草のような膨圧運動することにより髪の毛から相手の血を吸ったりできる。伸縮自在なため、たとえ波紋で髪の毛を破壊されてもすぐにまた伸びていく。
詳細は死髪舞剣の記事を参考。
死髪舞剣自体は生前も使用していたが、基本的には髪を振り回すことによる戦いの方法であり、血を吸ったりいくらでも伸びるといったものはゾンビになってから手に入れたものである。ただし、処刑の直前に髪の毛が処刑人の足に絡み付いて食い込んでいたり、第4部に登場する山岸由花子が吸血要素以外まったく同じ能力のスタンドを使っていたりするので、ファンの間では実はスタンド使いだったのではないかと噂されている。
ゲーム作品のブラフォード
ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド
PS2版ゲーム「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」にも登場している。
このゲームはゲームバランスがぶち壊れていることで有名だが、このブラフォードとの戦いはそれが顕著に表れた戦いとなっている。ゲーム後半部分にて最難関じゃあないかとさえ言われている(但しゲーム全編にて最難関とは謳われていない)。
ディアボロの大冒険
フリーゲーム「ディアボロの大冒険」でも敵キャラクターの1人として登場する。
髪の毛を絡みつかせ動きを封じ、続いて髪の毛を介して養分を吸収、満腹度を大きく減少させてくる。
ハイウェイ・スターと同様で、攻撃のダメージ以上に満腹度へダメージを与えてくるので食料など満腹度を回復する手段が無いと、ヘタな敵よりも厄介。さらに一旦絡みつかれたらその場から動けなくなるので対策は十分用意を。
ちなみに吸血鬼属性の敵なので波紋体質になれば大ダメージを与えられるので、殴り合いでも大分倒しやすくなる。
関連動画
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関連コミュニティ
関連項目
- ジョジョの奇妙な冒険
- ジョナサン・ジョースター
- タルカス(ジョジョの奇妙な冒険)
- ファントムブラッド
- 屍生人
- 死髪舞剣
- 幸運と勇気の剣
- ウインドナイツ・ロット
- 意外!それは髪の毛ッ!
- 山岸由花子
- ジョジョの奇妙な冒険 関連項目一覧
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