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この記事にはゲーム「ライブ・ア・ライブ」近未来編の ネタバレが書かれている。この記事に何か用かね?アポは? |
はい
➡そんなモンねー
ブリキ大王とは、ゲーム『ライブ・ア・ライブ』に登場する人型巨大メカである。
概要
1994年に旧スクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売された伝説のRPG『ライブ・ア・ライブ』(当記事では以下LALと記載)。
その、作中に登場するシナリオの1つ「近未来編」に登場する巨大ロボットである。
古代バビロニア帝国の人間が念動力で動かしていた、と言われる巨大メカで、本編時点では藤兵衛が保管している。どこからどんな経緯で持って来たのかは不明だが、ゲーム中では藤兵衛が「わしの発明」といっていたりもするので藤兵衛が発明し建造した可能性もあるが。
寿商店の地下深くに広大な格納庫があり、コクピットへ搭乗するには寿商会の店内にある特殊な仕掛けを順番に触る必要があるので常人にはただの古物屋にしか見えない。
また発進時は寿商店近くにある、公園の池の水が割れて中からブリキ大王が登場する。
一人乗りと思われるが、その割にコクピットは複数人も乗れるほど広い。(子供含むとはいえ6人も乗ると流石に狭苦しく見えるが)
起動させるには強力な念動力を持つ人間か、あるいは液体人間が必要。作中で最初にアキラがコクピットに搭乗したときはアキラの超能力でも動かせなかったが・・・
一方、作中で暴走集団クルセイダーズが街の人を大量に誘拐していく謎の事件。
街で誘拐された人々は陸軍将校ヤマザキ、シンデルマン博士、そして僧侶雲龍らの企む計画のために、筑波の研究所に集められ液体人間に変えられていた。
そしてそれらを大量に混ぜ合わせ、巨大な大隠呼像こと隠呼大仏に注入させることで、大仏に御出居(おでお)様を降臨させ、憎しみに溢れた人間社会を憎しみの無い世界に変える、という野望を実現しようとしていたのだ。
この計画に陸軍が関わっている事、そしてこれらの一連の真実を知ったアキラは頼れる兄貴分こと無法松との共同戦線でありながらも、研究所からの脱出を余儀なくさせられてしまう。
真相を知ったアキラは敵の恐ろしい野望を打ち砕くためにブリキ大王を起動するしかないと思い立つものの、アキラ達ではブリキ大王が起動できないため途方に暮れる。
しかしここで何と、「無理を通してみせる」と無法松が名乗りを上げた。超能力など特殊な力を持たない無法松は、当初はすぐに挫折してバーで飲んだくれる。フリをして、バーで取り扱っていた怪しい薬の原料とおぼしきキノコ「マタンゴ」を大量に服用し自らをトリップ状態にさせる(=覚醒剤を一気に摂取するのと同様の危険行為)、という文字通り命を顧みない最後の手段を用いて、ついにブリキ大王を起動させた。
クルセイダーズに放火され炎上・崩壊するチビッコハウスへ取り残されたカオリとアキラを、すんでのタイミングで救出するも、やはり長くは持たず、ついに無法松はマタンゴの副作用で力尽きてしまった・・・
今際の際、無法松はアキラが自分の心を読んでいる事を察すると、死に際に誰にも話さなかった真実を伝える。
全ての真実を知ったアキラは妙子たちを全員コクピットから下ろすと、無法松の想いを込めた超能力を覚醒させ、ついにブリキ大王を操縦してみせた。
こうしてついに大地に立ったブリキ大王。その戦闘力は凄まじく、ヤマザキが率いる陸軍の精鋭部隊をたった一機で壊滅させてしまう程である。
立ち塞がる陸軍の兵器を蹴散らし、アキラとブリキ大王は隠呼大仏の置かれた御出居寺に到着するが、敵の計画は既に最終段階に入っていた。大仏を囲っている池の水、これが何と2000人分の液体人間だった。これらを捧げられた隠呼大仏が遂に動き出し、巨大な邪神像と化した隠呼大仏とブリキ大王との最終決戦となる。
巨大さと強さ、及びボス級のHPの高さ故に近未来編のラスボス・隠呼大仏との決戦は作中で最もプレイヤーのテンションが盛り上がる見せ場であり、同時に最も頭を使わず勝利できるラスボス戦でもある。
ゲーム中ではHPはなんと2032もあるので大勢の陸軍兵器たちに囲まれようと敗北の心配はほぼ無いのだが、SFC版では???と表示され999を下回るまでは数値が確認できなかった。なお近未来編のラスボス・隠呼大仏のHPも同じく2032である。
後に関連項目でも触れるが、1994年当時までに存在する数多くのロボットアニメ作品のオマージュ・パロディ要素がふんだんに盛り込まれており、ゲーム中でもロボット作品のお約束を踏襲しつつも熱い展開や、専用のテーマ曲まで用意されたさまは発売から30年近くが経過した現在もファンが多く、2022年にリメイク版LALが発売した時には大幅にパワーアップして帰って来たブリキ大王やアキラ達が見られ、大人になった当時の子供たちを再び熱狂させた。
リメイク版(HD-2D)
ニンテンドースイッチでリメイクされたLALの数量限定スペシャルパッケージ「ライブアライブ コレクターズエディション」に「ストラクチャーアーツ ブリキ大王」が特典として付いてきた。
この特典は所謂プラモデルであり、しかもボックスアートを島本和彦氏が直々に描き下ろしたという豪華仕様である。
ゲーム中でも、後述するようにファン感涙ものの完成度に仕上がっており、近未来編を開始すると何とOPアニメと共に主題歌をベテランのアニソン歌手・影山ヒロノブ氏が熱唱するというスクエニの本気ぶりが見られる。
また、上述のSFC版とは違いブリキ大王のHP(2032)は常に確認できるようになっている。
余談になるがリメイク版LALでアキラを演じた赤羽根健治氏は『真マジンガー衝撃!Z編』で兜甲児を、無法松を演じた石川英郎氏はOVA版ゲッターロボシリーズで流竜馬を演じた事がある。特に後者は、陸軍総帥役のヤマザキを演じた玄田哲章氏とは『新ゲッターロボ』作中でも主人公VSラスボスの間柄でもあった。
使用技・搭載武器
ブリキ大王が使用できる技や搭載武器を紹介。スパロボシリーズと違いLALの世界にはエネルギーや弾薬などの制限がないので、立ちふさがる敵を粉砕すべくガンガン使おう。
リメイク版では「スパロボαシリーズ」以降の戦闘アニメが見られるシリーズタイトルのように、バトル中にスーパーロボットアニメさながらの気迫を纏ったアキラの叫びと、アニメーションで八面六臂に動くブリキ大王の勇姿が見られ、20年以上100ラウンド以上待ち望んだ往年のファンを喜ばせた。
- メタルヒット
強力な鋼の拳で敵を粉砕する。多段ヒットする技で、ヒットした時のSEが実に痛快かつ爽快。
リメイク版では中ボス・怒竜の弱点になっており後述のバベルノンキック以上のダメージを叩き込める事もあったりと、見せ場も十分。
腕属性なので隠呼大仏の攻撃「液体人間呪縛」で腕封じ状態にかかると封印されてしまう。
「鋼(はがね)の拳が天を突くッ!」「メタル!ヒィィィット!!」
- バベルノンキック
天空高く飛び上がり、機体重量と落下の勢いを乗せた、古代神を彷彿とされる強烈な飛び蹴りの一撃をお見舞いする。
リメイク版では上述のメタルヒット同様で多段ヒットする仕様に加え、ファン念願のブリキ大王が飛び蹴りを叩き込む勇姿を見られる。イメージとしてはライダーキックやガンバスターの「スーパーイナズマキック」のような大技。射程距離がやや癖があるものの、ブリキ大王に乗って戦う敵は大抵数マス~数十マス分の巨大な敵ばかりなので位置取りはさほど気にならないだろう。
足属性なので隠呼大仏の攻撃「けるる~しょうわ」で足封じ状態にされると撃てなくなる点に注意。
「行くぜ、松ッ!」「バベルノンッ!キィィィィック!!」
- ジョムジョム弾
藤兵衛が作った、背面に搭載された特製弾頭を発射する。元々はブリキ大王に装備されていない武器だった。
SFC版では多弾頭ミサイルが飛んでいく見た目だったが、リメイク版では大地に両腕をついた姿勢で安定させながら、背面のロケットに搭載されたランチャーを敵めがけ発射する姿を見られる。
上述の格闘技と違い範囲攻撃なので多くの敵にまとめて攻撃できるうえ、命中した敵のLVほか各種能力を低下させるデバフ効果も付与するのでザコ戦闘でもボス戦でも使える万能武器。なおリメイク版では隠呼大仏が飛属性への耐性を得たのでダメージが低下したものの、デバフ効果は通用する。運悪くパンチとキックを両方封じられた時はこの兵器の出番。
「壊せ!蹴散らせ!悪の基地ッ!」「ジョムジョム弾ッ!」
- ハロゲンレーザー
広範囲に展開させ発射する、すべてを焼き尽くす高エネルギー波。SFC版では複数の光線の束が左右に展開される見た目なのでどこから発射しているのかが不明瞭だったが(ブリキ大王の外観にも発射口らしきものは見られない)、リメイク版では両腕を天に掲げ両腕の甲にある赤い部位から極太のレーザー砲を発射する見た目になった。
広範囲をまとめて攻撃できるので、道中の戦闘機部隊や戦車部隊はこれで一網打尽にしてやろう。隠呼大仏との決戦ではこれを撃つとLVや知力低下が掛かる事のある反撃技「ナム~の後光(リメイク版:後光)」を返されるので注意。
無法松があの声で撃つとゲッタービームになる。
「神か悪魔かその姿ッ!」「ハロゲン!レェェザァァァッ!!」
主題歌「GO!GO!ブリキ大王!!」
今は昔の バビロニア
鋼のこぶしが 天を衝く
異形の魔神を 倒すため
怒りで 火をともせ!
熱い心が 呼び覚ます
ブリキ大王 我とあり!
LALが発売された当時に『ファミ通』の企画で、上記の1番に続く2番以降の歌詞を一般公募するという企画があり、漫画家であり近未来編のキャラデザインを担当した島本和彦氏が、なんと一般公募で自ら「島本和彦 東京都在住 職業:漫画家」と書いて応募し見事採用された逸話がある。
その島本和彦氏作詞の2番と、他の読者の投稿を複数人分組み合わせて作られた3番の歌詞が存在する。
2022年にLALリメイク版が発表された際には、メイキングPVも公開されている。
同年10月6日には全国のカラオケでの配信も決定。ブリキ大王を熱唱できるようになった。
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https://twitter.com/LAL_PROM/status/1575362217008332801
こちらも余談になるが、LALが発売した翌年には同社から『ロマンシングサガ3』が発売しているが、ブリキ大王と同じく専用のテーマ曲を持つ覆面ヒーローの怪傑ロビンが登場している。
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関連項目
- ライブ・ア・ライブ / 近未来編
- スーパーロボット / 機動兵器
- アキラ
- 無法松
- 島本和彦
- ド根性 / 精神コマンド
- スーパーロボット
- ほぼ同年代の、テレビゲーム発の巨大メカ
- なあ・・・そうだろ、松ッ!!
- ロボットの一覧
- ライブ・ア・ライブの関連項目一覧
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