![]() |
ブルームとは、 |
ブルーム(Broome)とは、2016年生まれのアイルランドの競走馬である。
概要
父Australia、母Sweepstake、母の父Acclamation。父はダービーステークスなどG1・3勝した名馬で、本馬はその初年度産駒である。母は7戦3勝で英リステッド競走の勝ち馬。母の父はダイアデムS(現・ブリティッシュ・チャンピオンズ・スプリントS、当時G2)優勝馬でG1には届かなかったものの種牡馬としてDark Angelなど短距離を中心に活躍馬を多数輩出した。
タタソールズセールでヨーロッパを代表する大牧場クールモアに15万ギニー(約2600万円)で購入され、エイダン・オブライエン調教師の元に訓練を受けた。
2歳(2018年)
7月15日キラーニー競馬場の未勝利戦でデビューして6着に敗れるも、続くゴールウェイの未勝利戦で初勝利を挙げた。
エイコムステークスで(G3)では6着に敗れるが、チャンピオンズジュベナイルステークス(G2)では2着と好走。G1初挑戦となったジャンリュックラガルデール賞(G1)では勝ち馬からクビ差の2着とG1でも健闘した。
3歳(2019年)
4月6日のバリーサックスステークス(G3)で始動し、僚馬のSovereignに8馬身差で圧勝。続くデリンズタウンスタッドダービートライアル(G3)でも2馬身半差で快勝する。
本番のダービーステークス(G1)では2番人気に推されるも僚馬Anthony Van Dyckの4着に敗れた。続く地元のアイリッシュダービー(G1)では大逃げをしたSovereignが最後までリードを維持して6馬身差で圧勝する影で6着に敗れた。
その後、武豊の大ファンことキーファーズに権利の一部を購入され、以降キーファーズの勝負服で走る姿が見受けられるようになる。当初は武豊鞍上で凱旋門賞との話であったが、体調不良のため回避した。
4歳(2020年)
6月5日のコロネーションカップ(G1)で復帰するもGhaiyyathの4着に敗れる。次走は10月のブリテッシュチャンピオンズロングディスタンスカップ(G2)となるも距離が合わなかったのか13着と惨敗した。4歳はこの2戦のみで終えた。
5歳(2021年)
3月28日のデヴォイステークス(L)で始動し、ここで久々の勝利を挙げた。続くアレッジドステークス(G3)も勝利して連勝。更にムーアズブリッジステークス(G2)では前年のメルボルンカップ勝ち馬Twilight Paymentを2馬身差で下して3連勝と今まで不振が嘘のように勝ち続けた。
その勢いのまま挑んだタタソールズゴールドカップ(G1)は1番人気で出走し、早めに先頭に立って押し切りを図るが、Helvic Dreamとの叩き合いの末に短アタマ差ほど競り負け2着に敗れた。続くロイヤルアスコット開催のハードウィックステークス(G2)でも1番人気に推され、G1・2勝馬Wonderful Tonightを背後でマークするも、差を詰められずに1馬身1/2差で完封されてしまった。
フランスに渡ってサンクルー大賞(G1)に出走。独ダービー馬で前年の凱旋門賞で2着だったIn Swoopが1番人気で、本馬は4番人気という評価だった。レースはキーファーズの勝負服を背にブルームが外枠から果敢にハナを切って先頭に立ち、そのまま出走馬7頭を引き連れて直線へ向かう。後続馬が追いすがるも全く抜かせずそのまま押し切り2着に1馬身差を付けての完封勝ちで悲願のG1制覇を果たした。また、馬主のキーファーズにとってもこれが初のG1優勝となった。
その後は、欧州競馬上半期の大一番キングジョージVI世&クイーンエリザベスステークス(G1)に出走するが、出遅れてしまい果敢に気合をつけてハナに立って逃げるも力尽き、Adayarらから大きく離された4着に敗れた。
秋は欧州競馬中長距離の最強馬決定戦凱旋門賞を目標にフォワ賞(G2)から始動し、2番手を追走するが、逃げるディープボンドを捉え切れず2着。本番の凱旋門賞(G1)では武豊を背に逃げるも早々に交わされ11着に敗れた。
その後、アメリカに遠征してブリーダーズカップ・ターフ(GI)に参戦。9番人気ながらも中団の後ろから先に抜け出して粘り込みを図るも、大外から豪快に伸びたYibirの末脚に屈して半馬身差の2着に敗れた。
更に日本に渡って中2週でジャパンカップ(GI)に参戦するが11着惨敗。そこから香港ヴァーズに参戦する予定もあったが他馬に蹴られて骨折したため休養に入った。
6歳(2022年)
5月22日のタタソールズゴールドカップ(G1)で復帰するも出遅れてしまい5着。
続いてロイヤルアスコット開催のハードウィックステークス(G2)に出走し、英セントレジャーなどG1・3勝のHurricane Laneに次ぐ2番人気に推された。発馬を決めて他馬が内ラチに寄せるなかで横目に離れて坂を下り、コース最低地点のスウィンリーボトムが近づくと内に切り込みながら先頭にたち、そのままリードを保ったまま最後まで影を踏ませずに2着に3馬身1/4差の圧勝で、前年の雪辱を果たした。
7月23日のキングジョージVI世&クイーンエリザベスステークス(G1)では道中2番手から4角で先頭を伺うシーンも見せたが、Pyledriverらに差され6頭中4着となった。
その後はアメリカに遠征してソードダンサーステークス(GⅠ)に出走するも盛大に出遅れて追い込むも本来の脚質ではないため4着。アイルランドに帰国して中1週でアイリッシュチャンピオンステークス(G1)に出走してLuxembourgの7着、凱旋門賞(G1)では最低人気ながらタイトルホルダーにピッタリと食らい付いて見せ場を作るもAlpinistaの8着、再びアメリカに遠征してブリーダーズカップ・ターフ(GⅠ)に出走するがここでも出遅れてRebel's Romanceの6着、ジャパンカップに登録するもさすがに使いすぎと判断したのか回避して香港ヴァーズ(G1)に向かうもウインマリリンの8着に敗れた。
7歳(2023年)
欧州馬にしては珍しくG1馬ながらも現役続行。手始めにカタールに遠征してエミールズトロフィー(嘉G1)に出走、香港のステイヤーRussian Emperorの5着に敗れた。
その後はドバイのドバイゴールドカップかオーストラリアのシドニーカップの2つの長距離競走のどちらかを走る予定が立てられ、前者のドバイゴールドカップ(G2)を選択。1番人気はメイダン競馬場で行われるG3ナドアルシバトロフィーの優勝馬Siskanyでブルームは3番人気に支持された。
レースでは中団の内に付けて競馬を進める。直線で馬群を割りながら進出して先に抜け出していたSiskanyとの一騎打ちをクビ差で制して優勝。7歳になっても実力は健在であることを示した。
血統表
Australia 2008 鹿毛 |
Galileo 1998 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer |
Fairy Bridge | |||
Urban Sea | Miswaki | ||
Allegretta | |||
Ouija Board 2001 鹿毛 |
Cape Cross | Green Desert | |
Park Appeal | |||
Selection Board | Welsh Pageant | ||
Ouija | |||
Sweepstake 2011 鹿毛 FNo.1-c |
Acclamation 2011 鹿毛 |
Royal Applause | *ワージブ |
Flying Melody | |||
Princess Athena | Ahonoora | ||
Shopping Wise | |||
Dust Flicker 2022 栗毛 |
Suave Dancer | Green Dancer | |
Suavite | |||
Galaxie Dust | Blushing Groom | ||
High Galaxie |
関連動画
関連項目
- 0
- 0pt