ブルームーン(Blue Moon)とは、英語で「青い月」を指す言葉である。月が青く見える現象のこと。
またその神秘性のある名前から、以下のものを指す言葉にもなっている。
- 「希少であること」「極めて稀なこと」の例え。
- 同じ月の間に、満月の日が2回訪れること。
- カクテルの1種。薄紫色(スミレ色)が特徴の、ジンのカクテル。
- ビールの名前。「Blue Moon Pumpkin」「Blue Moon Belgian White Ale」など。
- エルビス・プレスリーの楽曲の名前。
- バラの1種。
- 北海道・函館市に存在する観光用の遊覧船の名前。
- 1985年から1989年にかけてアメリカABCで放映されていたドラマ「こちらブルームーン探偵社」。
- 森脇真未味による漫画作品「ブルームーン」。
- ゲーム「初音ミク ProjectDIVA extend」に登場する、鏡音レンのモジュールの1つ。
- ゲーム「ロックマンエグゼ4」に登場する用語『トーナメント・ブルームーン』。
- ゲーム「ファミコンウォーズ」シリーズに登場する勢力の一つ。
概要
大気中の塵や、波長などの影響で月が青く映る現象。
もちろん滅多にお目にかかれる現象ではないので、見られるとラッキーが訪れる(願いが叶う)と伝わる反面、海外では凶事の前触れであると言われる場合もあった。19世紀頃には海外にて上記の通りの「滅多に起こらない出来事」を指して『Once in a Blue Moon』という慣用句も用いられていたが、さらに元を辿ると16世紀頃は「あり得ない出来事」という意味合いでブルームーンの言葉が使われていた(日本の慣用句でいう「太陽が西から昇る」と同義)。
だが「ブルームーン」という言葉が最初に使われ始めたのがいつ頃なのかは判明していない。
月は基本的に29日前後の周期で満ち欠けを繰り返すので、同じ月のうちに満月が2度見られる事は稀で、大体は2~4年に1度くらいの周期でしか訪れない。
ちなみに「同じ月に満月が2度訪れること」を指していうブルームーンは20世紀に入って使われはじめた用法とされ、これは海外の楽曲(エルビス・プレスリー、エディ・アーノルド等)がブルームーンにまつわる題材を扱ったためとされる。
なお「ブルームーン」とは天文学用語ではない。
カクテル「ブルームーン」
ジンベースで作るカクテルの1種で、カクテルの色合い(淡い紫色)も含めロマンチックな雰囲気充分なカクテルである。そのため多くのバーで取り扱っていると思われる。
主にバイオレットリキュール(パルフェタムール)やレモンジュースを用いて作る。スッキリした酸味を湛えた味わいで口当たりも香りもよく、現在も高い人気を持つ。店やバーテンダーによっては、レモンジュースの代わりに生で絞ったレモン果汁を用いる場合もある。
その知名度や雰囲気とは裏腹に、実は他のカクテルメニューとは異なり「作者や誕生時期などが現在も不明のままで、(レシピ以外)詳細の多くが謎に包まれたカクテル」としても知られ、さらなるロマン・神秘性を湛えている。特に発祥が不明瞭であるという点は、このカクテル名の原典である上記の『ブルームーン』と奇しくも一致している。
ブルームーンというカクテルが登場し始めたのはおおよそ大正時代~昭和初期頃と言われているが。
またブルームーンの材料であるスミレのリキュール(バイオレットリキュール)こと「パルフェタムール(Parfait amour)」とはフランス語で『完全な愛』という意味を持つが、同時に『出来ない相談』という意味も持っている。そのため、異性と酒の席を共にした際に相手の異性がブルームーンをオーダーした場合は上記のブルームーンの意味「滅多にない出来事」と合わせて、「あなたとは話をしたくない」「付き合いたくない」という意思表示を示しているとされている。女性にとっては特にスマートなお断りのサインではあるが、もっとも現実問題、そんな回りくどい断り方をする以前にこのカクテルの意味自体気にしていない人の方が多いかもしれないが。
(仮にもしあなたが誰かと飲みに来た際、ブルームーンをオーダーしたら相手がショックを受けた場合は(断る意思が無いのなら)余計な方向へ話がこじれる前にフォローした方がいいだろう。)
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関連項目
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