ブレイズ&ブレイドとは、1998年にT&Eソフトより発売されたARPGである。
ジャンルは「4人同時プレイ可能なRPG」(「バスターズ」パッケージ裏より)。
当時としては珍しいシステムをいくつも搭載した前衛的なソフトであった。
キャラクターデザインは当時T&Eソフト所属だった啄木鳥しんきが担当(テイルズオブシリーズで最初の連載漫画を描いた人といえば分かるかな)。
「バスターズ」の時点で会社を退職してるので、「バスターズ」のEDクレジットに彼女の名前(当時は本名のほうを使用)は入っていない。
ちなみに発売元のT&Eソフトは、現在ドワンゴに買収され子会社となっている。
概要
1998年1月に第1作長編シナリオ「エターナルクエスト」、9月に第2作短編シナリオ集「バスターズ」が発売された。
ジャンルはアクションRPGである。
このゲームの特徴的な点は、以下の通りである。
後のネトゲを5年は先取りしていたともいえる。
結果として2作目は凡庸なARPGとなってしまったとする意見も多い。
キャラクターメイキング
まず職業5種+異種族3種の計8クラスの男女から自分のキャラクターを選択し命名する。
髪や服の色も後で変えられる。
- ファイター
- 盾防御可能、範囲の広い衝撃波を出すことができる。
- ウィザード
- 強力な魔法が使えるが、回復魔法は使えない。
- ハンター
- 弓や攻撃なので遠くからダメージを与えられる。
遠くの敵を一方的に殴れるが、アイテムや経験値は拾いに行かなくてはならない(よく仲間に盗られる)。
またハーブを使用・無料補充できる。
特殊能力として獣道を発見できるが、最初に訪れる”遺跡の森”にしか配置されていないためドワーフほどではないが不遇である。 - シーフ
- ドアの開錠、宝箱のトラップ外し、及びダッシュができる。
このゲームはダンジョンがとてつもなく広いのでダッシュは最重要。
さらに通常の移動力も高い。
このゲームは経験値・アイテムは取った者勝ちなのでそれらの争奪も絶対有理である。
ただし経験値についてはパーティー全員に入るのでそこまで必死になる必要はない。
さらに「ダッシュジャンプバグ」により複数キャラがいないと取れない仕掛けの宝箱を取ることもできる。
かつてT&Eのホームページのアンケートでは最も使用者の多いキャラであった。
特殊能力の開錠は”古の塔””超越者の城”などの優秀なアイテムの入った固定宝箱を開けるために必須なため優遇されている。 - プリースト
- 回復魔法や補助魔法に特化している。
このゲームの敵は質より量で攻めてくるので、補助魔法はいちいちかけていられないという事情がある。
一人旅ではきついと思われる。 - ドワーフ
- 盾防御可能。斧が武器。
20%で敵を石化させる斧があり、バスターズの対人戦では脅威であった。
特殊能力の岩砕きは使用場所の少なさとプレイヤーの少なさで存在感がない。不遇である。 - エルフ
- レベル4までのウィザードの魔法が使える魔法剣士。やや中途半端。
…ただし特殊能力は優遇されている。封印解除は開錠と同じく優秀なアイテムの入った固定宝箱の入手に必須なためにシーフと同じくとりあえず入れておくメンバーの筆頭格になる。 - フェアリー
- 補助魔法専門。攻撃魔法は全て隠し魔法。
浮いているので床ダメージを受けない。
しかしプリーストと同じく補助魔法はあまり役に立たない。
次にキャラクターの口調を設定する。
普通・丁寧・年配・子供・熱血・クール・高飛車・無口の8通り。
その後、男性キャラか女性キャラかに関係なく、男性口調か女性口調かを選ぶ。
男性で女性の口調もなんら問題なく設定することが可能である(かなり不自然だが)。
次に守護属性を決定する。
炎(Str)・水(Int)・風(Agi)・土(Con)・光(Min)・闇(Pow)・聖(全部)・邪(全部)の8通り。
選んだ属性によってステータス最大値にボーナスが付く。(炎から闇までは20%、聖と邪は5%)
次に能力値ボーナスを算出する。
1~6が描かれたカードを3枚引いて出た数の合計に15を足した数が能力値ボーナスとなる。
このとき引いた3枚のカードの数が同じだった場合「エクストラボーナス」と称してもう3枚引くことが可能となる。
この「エクストラボーナス」は引いた3枚の数が同じであれば何度でも発生する。
この初期能力により最終ステータスが決定してしまうので、「エクストラボーナス」を何度も出すために数時間を費やしたプレーヤーは多かったと思われる。
算出した能力値ボーナスを好きな能力値に割り振ってキャラクターメイキングは終了となる。
ここまでで日が暮れたプレイヤーは当時多数いたと思われる。
アイテム管理
まず基本的に、このゲームにアイテム屋は存在しない。武器も防具も道具も全て拾うのみである。
更に基本的にアイテムは未鑑定であり、鑑定屋で鑑定してもらわないと何のアイテムなのかが分からない。
そして大概のアイテムは鑑定してもらっても効果不明である。
アイテムの例 | ドロプニール(指輪) |
ゲーム中の説明 | 持つものに繁栄をもたらす伝説の指輪 |
真の効果 | 攻撃時の経験値2倍(ゲーム中に一切説明なし) |
また拾ったアイテムの所有権は最初に拾った者に有り、基本的に受け渡しは不可能である。
受け渡す場合は金額を提示して売りつけることになる。
ゲーム中の金銭の使い道はコレのみである。
更にこのゲームはアイテムボックスを含めても所持できるアイテムの数が圧倒的に少ない。
というのも、所持アイテムの情報をすべてメモリーカードに保存しているからである。
このためにゲームディスクに「存在しない」アイテムをキャラクターに持たせることができるようになっている。
公式に配布アイテムとして作成されたアイテムも存在する。
称号
称号神の元に行くことで、倒した敵の数により称号を授けられる。
100対撃破で「100人斬り」など。
40960体の敵を倒すことで「極めし者」の称号を得た廃人プレイヤーも中にはいたと思われる。
NPC
途中でプレイヤー操作⇔AI操作を変更することも可能なため、急用で先に帰ったプレイヤーのキャラを残ったプレイヤーが町まで送り届ける事も可能。
しかし、NPCは単にプレイヤーの後を付いていくだけで基本的には何もしないので、「カルガモの親子」と揶揄される。
ハンターだけはNPCのほうが戦果が上だったりする事もあるので「固定砲台」とも呼ばれる。
魔法詠唱
魔法を使用できるキャラクターは丸ボタンを押すことで装備した魔法を「自動詠唱」できる。
「自動詠唱」があるということは「自動でない詠唱」も当然存在する。
セレクトボタンを押している間詠唱状態に入り、その状態で各魔法に応じたコマンドを入力することで魔法を発動させることができる。
詠唱モードは使いこなすことができれば「自動詠唱」より早くその場に応じた魔法を発動することができるため魔法キャラの醍醐味となる。
しかし対人戦では「100%魔法を無効化する」というアイテムが存在しており、魔法の立場が無い。
そもそもこのゲームは敵は物量作戦で攻めてくるので、いちいち魔法を唱えていられないという事情がある(仲間にも置いていかれる)。
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