ブロマンス(英:Bromance)とは、精神的につながりの深い男性同士の友情をさす言葉。
概要
「Brother」(あるいは略語の「Bro」)と「Romance」を掛け合わせたかばん語。元々は『Big Brother』誌の編集者であるデイヴ・カーニーが四六時中一緒にスケートボードをしているような関係という意味という言葉として誕生した。現在はヘテロセクシャルによる男性同士の強い連帯関係(所謂ホモソーシャル)や比較的恋愛感情に似た、精神的な友愛感情を指す言葉として使用されている。どちらも「友人のために、友人のことを考えることを強く望む者同士は真の友人である。何故ならお互いの愛情が彼らを定義し、そしていかなる付随する特性によるものではないからだ」というアリストテレスの文章が原型ではと言われている。
ゲイ大国であるアメリカでは同性愛者との線引きがどうしても必要となるため、この言葉とゲイ(あるいはクイア)を使い分けている。特に米国ドラマだとその傾向が顕著。
ストレートだけかと思ったら大間違い。男性同性愛者と異性愛者とのブロマンスだって存在する。代表例で言えば「アメリカン・アイドル」のシーズン8にて優勝を争ったクリス・アレンとアダム・ランバート、映画「スタートレック」の共演者であるザカリー・クイントとクリス・パインといったケースも存在する。
日本では押切蓮介が清野とおるととの関係について「もし清野くんが女だったら結婚している」と語っているほど親密な関係といえばわかりやすいだろう。
二次元では
一番有名なのがシャーロック・ホームズとワトソンだろう。他にも『山月記』の李徴と袁傪、長野まゆみ作品が有名。海外ドラマではこの友愛を取り扱うことがあり、最近流行しつつあるとの情報も。たとえば、『ボストン・リーガル』にてデニー・クレインがアラン・ショアのネクタイを直しつつ「君と僕が結婚していたら良かったのに」と言うシーンがある。こんなの、日本の二次元アニメでイケメン同士(あるいはナイスミドルなおじ様)がやったら全国の腐女子が黙ってないだろう。
アニメやマンガでもないわけではない。世間的にわかりやすいのが『新世紀エヴァンゲリオン』の渚カヲルと碇シンジとの関係だろう。特に『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』ではTV版とは違い、身体的接触が少ない代わりに精神的なつながりを伺わせるブロマンス描写となっている。同じくブロマンスに近い友情描写だと『新世紀エヴァンゲリオン 学園堕天録』での二人だろう。ただし、『碇シンジ育成計画』は公式が病気と化したホモシナリオ、『鋼鉄のガールフレンド2』ではカヲルが同性愛者となっている。
他にも『BANANAFISH』のアッシュ・リンクスと奥村英二なんかも日本のマンガシーンにおけるブロマンスの代表例として見られている。
つまりは軽いBLでしょ?
ここがブロマンスの勘違いされやすい点。
ブロマンスとはあくまで、「恋人同士みたいにめちゃくちゃ親しいけど恋愛感情は皆無な男性同士の関係」を指す言葉。なのでボーイズの間に1ミリでもラブの感情が発生した瞬間、彼らの関係をブロマンスと呼ぶのは誤りとなる。片思いだろうがその感情を恋だと気付いてなかろうがそれはBLであってブロマンスではない。同人誌でよくある「今は友人だけどいずれくっつきます!」もブロマンスと書くのは虚偽表記になる。
たとえばだが、異性愛者で男性のあなたに幼馴染や学生時代から付き合いのある男性の友人がいるとしよう。貧乏旅行で共に温泉に浸かったり、朝までお互いの自宅で死ぬほどどうでもいい話で大騒ぎをして浴びるように酒を飲み朝を迎えたり、そういうことをしてきた気の置けない間柄だ。
その関係を『愛し合っている』と表現されて受け入れられるのならそれはBLであり、あなたは同性愛者の傾向がある人物となる。受け入れられないと思うなら、それがブロマンスという言葉の意味するところである。
とはいえこういう男性同士を二次創作でBLと扱う層が非常に、非常に多いことが事態をややこしくしているのだが。
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