「俺は帰りたいだけだぁ!」
もしもブロリーがタイムパトロール隊員だったらとは、バンダイナムコエンターテインメントより2015年2月5日に発売された家庭用アクションゲームソフト「ドラゴンボールゼノバース」の世界を題材にしたハムトット氏によるブロリーMADシリーズである。
概要
本作のテーマは本家ゼノバースと同じように「ドラゴンボールの歴史を守ること」。ブロリーとパラガスはタイムパトロール隊員となってドラゴンボールの各時代に赴き、何者かによって引き起こされた「歴史の改変」を防ぐことが主目的となる。
本MADの特徴というかハムトット氏制作のブロリーMAD全般に言えることだが各キャラのロイドに力が入れられており、各声素材を巧みに組み合わせ、かなり流暢に独特なセリフを登場人物たちが喋り、他のMADではなかなか見られないようなセリフを喋ったりする。また純粋にストーリーとしての完成度も高く、うまいこと伏線を回収しつつ視聴者が予想もしない方向に物語が転がって行ったりする。
回を重ねるごとに動画時間が長くなっていき、フリーザ編のラストでもある五話では前・中・後の三編構成で、総動画時間が一時間半越えというとんでもない長さになってしまったほど。
ストーリー
タイムパトロール隊員だった未来のトランクスは、時間の改編を察知した時の界王神より「この宇宙を守って」と命令される。
しかしやる気がないトランクスは早々に自分ひとりで時間の改編をなおすことができるわけがないと判断。七つのドラゴンボールで神龍を呼び出して世界が崩壊しても自分の存在を守ってほしいとお願いするが、もともとトランクスなど存在していないという理由で却下されたので、しかたなく「自分と一緒に戦ってくれる強い人」(ブロリー)を神龍に呼び出してもらう。
だが、神龍の仕事が適当だったのか、ブロリーはまったく状況を把握しておらず、願い事を叶えて帰ろうとする龍を呼び止めて「家に帰せ」とクレームをつけはじめる。
最終的に神龍の方が折れてサービスで追加の願い事ができるようになったのだが、ブロリーは「はやく親父と会わせロットォ!」と叫んでしまったため、追加でパラガスが呼び出されただけで家に帰ることができなかった。
ブロリーは無理やり自分たちこんなところに呼び出した反感を隠していなかったが、パラガスが巧みにトランクスから情報を引き出し、この世界ではベジータをはじめとする優秀な戦士が皆死んでおり、残っているのはトランクスだけという事実を知る。
ここからパラガスは時間の改編をなおし、それからトランクスを倒してしまえば、簡単に全宇宙を支配できると考え、ブロリーを説得して一緒にタイムパトロール隊員として時間の改編の修正に乗り出す。
……しかし、この世界の歴史は、孫悟空がクズロットとして暴れまわっている状態が正しい歴史であるという、最初から原作からズレまくっおり、敵の方が善玉に見えるという狂った世界だったのである!!
タイムパトロール隊
- ブロリー
トランクスの神龍への願いによって無理やり呼び出され、紆余曲折あってタイムパトロール隊員になる。頭そのものは悪くないみたいだが、あまり深く物事を考えていないため、与えられた情報を勘違いして暴走してしまうことが多い。父であるパラガスとの関係はかなり良い。原作と異なりカカロットへの執着はほぼないが、代わりに自分たち親子を破滅に追いやったベジータ親子への復讐心が強く、歴史修正のためにベジータの生命を助けなくてはならないことにかなり不満気。それだけに、ベジータがひどい目にあっているときはわかりやすくテンションが上がる。
- パラガス
ブロリーの神龍への願いによって呼び出され、この世界を支配するという目的をもってタイムパトロール隊員となる。迂闊なことをよくするが、かなりの策士であり、また歴史改変という現象そのものへの鋭い考察を披露することもあり、頭脳面で時間の改編を修正していくことに貢献している。
- トランクス
ブロリーを呼び出した張本人。トランクスルーはあまりされないが、かなりのウザンクスと化しており、かなり生意気な態度をとっている。上下関係は理解しているのか、いろいろ言う割には時の界王神の命令には素直に従う。毎回ブロリーを怒らせて冷蔵庫にしまわれてしまうのが動画のオチとなる。
- アンゴル
タイムパトロール隊員らしいが存在感がほぼない。弱すぎて足手まといにしかなりませんと散々な評価をトランクスからされており、実際、ブロリーとパラガスが隊員となってからは、まったく物語に絡ませてもらえず、トキトキ都で背景になっているだけの存在になってしまっている。
- 時の界王神
歴史を司る界王神。良くも悪くも原作とはほぼ別人レベルになっているキャラが多い本作の中では、トランクスに対する辛辣な物言いを除けば、比較的原作通りの性格をしている。ほとんど遊んでばかりのトランクスと違って、独自に歴史改変の原因を調べてきたりと、情報分析面から歴史修正に貢献している。
異なる時代の悪人たち
- 孫悟空(クズロット)
第一話から登場。別に異なる時代の人間ではないのだが、何者かに力を与えられて歴史改変を度々歴史改変を巻き起こしているため、便宜上こちらに記載する。
完全無欠の自己中であり、卑怯な技や卑劣な技を平然と使い、仲間を捨て駒にすることすら躊躇わない。さらには完全に自分のことを棚上げにしており、自分があくどいことをしているという自覚は一切ない模様。彼の仲間たちのクズさも原作乖離が激しいが、悟空は突出しておかしなことになっている。 - ターレス
第二話から登場。ブロリーに半殺しにされ、ベジータによって殺されかけていた悟空を救出するために唐突に現れた。なぜか悟空と無茶苦茶仲が良く、素でも悟空が明らかに原作以上の力を体得しているのは彼が神聖樹の実をプレゼントしまくったからであるらしい。
その後、時の界王神から時代を行き来して歴史改変を引き起こしているのは二人組であるという情報を聞かされ、ブロリーやパラガスは当初ターレスがその片割れだと推測していた。 - クウラ
第三話から登場。ナメック星に降り立ったばかりのベジータとキュイを襲撃し、またその光景をみて救援にやってきたドドリアを一蹴し、キュイとドドリアを殺害する。ターレス同様、なんらかのエネルギーを集めているようで、その戦闘を物陰から見ていたパラガスはクウラが時間改変を引き起こす二人組の一人であると推測した。 - スラッグ
第三話から登場。主にガーリックJr.と一緒に行動しており、自身もナメック星人の一人であることを利用し、かなり穏健な方法で最長老からドラゴンボールの合言葉を聞き出そうとしたのだが、ブロリーの襲撃を受けて計画がご破算し、どういうわけか善い人と勘違いされそうな活躍をする。 - ガーリックJr.
第三話から登場。北斗神拳の伝承者である。完璧な変装スキルを用いて自身もナメック星人であるかのように偽る。その完成度たるや、だれもが彼をデンデだと認識するほど。迂闊な言動が多いが、その場その場の対応力には光るものがある。致命傷を受けたら普通に死ぬので、まだ不老不死にはなれていない。
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