ブーメラン(ネットスラング)とは
他人へ言い放った大きな発言がそのまま自分にあてはまっていること。
端的に言えば「お前が言うな」である。
概要
比喩としてのブーメラン
比喩表現としてのブーメランとは、特定の人物や団体に対して非難の言葉を浴びせるなどをした後、その指摘がそのまま自ら、または自らの所属する団体に当てはまり、むしろ相手への攻撃よりも自らに炸裂した際のダメージが大きい時に使われる言葉である。
ブーメランの「目標に当たらなかった場合に自分に向かって襲い掛かってくる」という部分の比喩になっている。ただし正当な非難で相手にダメージを与えても自身にもあてはまればブーメランといわれる。
とりわけその発言内容が痛烈で、深刻なダメージを受ける場合に「特大ブーメラン」等といった使われ方をする。
→「実は自分も払ってませんでした・・・」
主に電子掲示板サイト2ちゃんねるで使われ始めた用法であり、2ちゃんねるでは政治分野で使われる事が多く、特に、民主党(民進党)は投擲スキルが高い傾向にある。ブーメラン投擲の最高の名手として菅直人衆議院議員が挙げられている。
民主党は、自民党や内閣を攻撃する際に、「説明責任」や「任命責任」「道義的責任」を指摘してきたが、こういった発言の繰り返しが、ここにきて見事に小沢一郎に突き刺さった。→西松建設献金問題
ブーメラン効果の有名な例としては、2007年4月16日に起きたバージニア工科大の乱射事件がある。
犯人がアジア系と報道されたが、韓国ネットユーザーの多くは「日本人か中国人の仕業だろう」といったような考えで、犯人が韓国人だろうという意見が少なかった。
ところがその翌日、「犯人は韓国籍の韓国人」と報道がされ、韓国ネットユーザーは、昨日言ったことと打って変わたような珍発言をするようになる。→ J-CASTニュース
また2011年、「最後のご奉公」と称して、78歳の石原慎太郎東京都知事が4選に出馬を表明し、当選。これまでの老人を馬鹿にした発言が30年もの時を経て巡ってきたことや、漫画の二次元表現規制を訴えておきながら自らが執筆した性的な小説は一切規制しないという斬新な手腕が注目された。
上記のような例は政治家や事件を見たネットユーザーを挙げているが、ブーメラン効果はそれ以外の人間にも当てはまることがある。
自分の生き方や、発言した言葉は(何らかの形で)自分に帰ってくる事を忘れてはいけない
同時に、たとえ比喩であろうとも元来ブーメランとは獲物を狩るための武器である。
たしかに投擲者には戻ってきたブーメランを受け止められるだけの技術と経験=器量と責任が求められる。
一方、狩られる側も狩られる側であることを忘れてはならない。
「ブーメランwwww自爆技ww」と嘲る前に、避けることやそもそも狙われないことを心がけよう。
「その理論はブーメランだ」が反論として通るのは文字通り的外れな理屈に対してのみである。
そして"的を射た"主張は、そのブーメランはあなたの肉をざっくりと無残に貫く。
(ブーメランの掲示板>>415より引用)
また、主張は間違っていないのに相手の状況を見てブーメランと指摘するのは、議論するうえでの論点ずらしにも用いられる。例え相手の発言がブーメランでも自身が正しいという事には全くならない。ブーメランというのは反論ではなく、ただの揚げ足取りだということを忘れてはならない。
本来ブーメランという言葉はネットスラングとして使用されていたが、2016年1月6日に行われた衆議院本会議での国会答弁で安倍晋三首相が使用したことから、昨今では一般的な語彙になったともいえる。
関連動画
ブーメラン発言集
名手・菅直人
関連静画
関連項目
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