プライマスとは、『トランスフォーマー』シリーズに登場する光と秩序の神。
宇宙をユニクロンから守るためトランスフォーマーを作った創造神である。
概要
トランスフォーマーの誕生以来、伝説の中の存在と思われていた全てのトランスフォーマーの創造主にして事実上の神様的存在で、その多くは未だ謎に包まれているが、混沌の化身であるユニクロンとは正反対に宇宙の平穏と秩序を愛する善神とされている。
過去の宇宙において、混沌の象徴たるユニクロンは一瞬にして宇宙を空間ごと破壊し尽くした。しかし、わずかに残された宇宙の断片が互いに反応、現在の宇宙を産んだビッグバンが起こった。宇宙は自己防衛のため、ユニクロンと対になる存在を産みだした。それがプライマスである。
マーベルコミック
突如誕生したユニクロンによって滅ぼされたある宇宙のわずかに残った破片が再結集して新たな宇宙が誕生した際にいつの日か再び襲い来るであろうユニクロンに対抗するべく生み出された存在である。
懸念通りユニクロンはまたしてもその宇宙を滅ぼさんと出現し、プライマスは異空間にてユニクロンと激しい戦いを繰り広げるが、その戦いの果てにプライマスは傷つき現実宇宙へ退避するとそこにある一つの金属惑星(後のサイバトロン星)に融合し、それを追ってきたユニクロンもまたプライマスと同じように別の金属惑星と融合して双方ともに二度とそこから出られない状態となり、この時の争いは終結した。
やがてユニクロンはその金属惑星を自身のボディへと作り変えて再び動き出し、一方のプライマスはサイバトロン星にてユニクロンと戦うための戦士として“トランスフォーマー”を生み出すと同時に自身の命の輝きであるマトリクスを作り出してそれをトランスフォーマーのリーダーとなるべき人物に与えている。
しかし、トランスフォーマー達はオートボットとディセプティコンに分かれて大規模な戦争を始め、さらにユニクロンの干渉やマトリクスの邪悪化などの予想外の事態もあって争いは混迷を極める事となり、ユニクロンのサイバトロン襲撃時にはプライマスもまた依代としたTFの姿でユニクロンに挑んだがあえなく返り討ちにあってしまった。
紆余曲折の末、最終的にオプティマス・プライムがマトリクスの善なる力を引き出した事でユニクロンは殲滅されたが、その際オプティマスに「神話の時代は終わった。貴方もユニクロンと共に滅びるのだ」と決別の言葉を送られ、プライマスとユニクロンの因縁はここに終止符が打たれる事となった。
(尤も、プライマスは自身もいつか滅びる事は承知の上であり、その後の世界をトランスフォーマー達に託すつもりであったとされている)
ちなみにプライマスの精神体はロディマスコンボイ(ホットロディマス)に酷似した姿を持っており、これが『ザ・ムービー』にてマトリクスがロディマスを新たな継承者として選んだ理由とされている(ウルトラマグナスェ・・・)。
なお、プライマスが最初に生み出したトランスフォーマーは約13体で、彼らの事は“オリジナル13”と呼称されている。
ただし、アニメではプライマスの話はほとんど出て来ず、トランスフォーマー達の創造主は『2010』に登場したクインテッサ星人という事になっている。
ビーストウォーズ~カーロボット
登場も言及もされず、『II』および『ネオ』、そして『カーロボット』においてトランスフォーマーの神とされるのはスーパーコンピューターのベクターシグマになっている。
唯一『ビーストウォーズリターンズ』にて「プライマスの誓約」と呼ばれる預言書が登場している。
スーパーリンク
本作にて映像作品に初登場。日本語版の声はコンボイ司令玄田哲章。海外版ではロン・ハルダー。
セイバートロン奥深くに眠る意思を持つエネルギー体で、地球人のキッカーという少年により発見された。
復活してからは冷静で思慮深き精神を持った偉大な存在としてサイバトロンを導くようになり、グランドコンボイらサイバトロン戦士にスーパーリンク機能を与えたり瀕死の重傷を負ったウイングダガーやインフェルノを新たな力を与えて蘇らせたりと彼らを全面的に支援している。
その後、ユニクロンとオメガコンボイに戦いの際にその力を貸し与え、その果てに力を使い果たして休眠状態になってしまうがオムニコン達よりスーパーエネルゴンを注がれて再覚醒。ユニクロンのスパークの欠片を壊そうとするキッカー達を制止して自身はスーパーエネルゴンと共にそのユニクロンの欠片と融合し、アルファQの宇宙を照らす新たな太陽へと変化した。
ギャラクシーフォース
プラネットフォースの作り手にしてセイバートロン星そのものが変形した超巨大トランスフォーマーとして登場。
日本語版の声はスーパーリンクに引き続き玄田哲章。海外版ではマイケル・ドノヴァン。
物語開始直後よりセイバートロン星はグランドブラックホールに飲み込まれてしまい、セイバートロン星はその中の亜空間に浮かぶ事になる。プライマス自体は当初はベクタープライムの話から伝説的な存在として語られる程度であったが、次第にマイクロンのホップを通じてサイバトロン達に語りかけるようになった。
物語中盤、サイバトロンが手に入れたプラネットフォース3つとチップスクエアをセイバートロン星の台座に差し込んで見た所、惑星が変形して遂にプライマスとしての姿をサイバトロン達の前に表した。
その後、とりあえずプラネットフォースとプライマスの力を利用してのグランドブラックホール脱出計画が図られるが、そこにスーパースタースクリームが襲来、そのために使う予定だったエネルギーを吸収したスタスクはプライマスと同等にまで巨大化し、プライマスに襲い掛かった。サイバトロンはどうにかプラネットフォースの力をプライマス始動のために回してプライマスの起動に成功する。この時のプライマスはプラネットフォース3つだけの極めて不完全な状態でありながら衛星を武器にしての圧倒的な戦闘能力を持ってスタスクを一蹴してみせた。
サイバトロンとデストロンの争いが終結し、全てのプラネットフォースが揃った後は地球のアトランティス、スピーディアのムー、アニマトロスのレムリア、ギガロニアのパンゲアを合体させた超巨大砲ノアでグランドブラックホールを消し飛ばして宇宙を消滅の危機から救った。
劇中では見せていないが、プライマスはスペースシップモードに変形しての超亜空間飛行が可能とされている。
以下はキット解説にて紹介されている主な武装。
プラネットキャノン:肩に装備されてる武器、威力は惑星を跡形もなく吹き飛ばす
プラネイスショット:腕に装備されてる武器、威力は惑星を切断する
余談だが、『マイクロン伝説(ARMADA)』『スーパーリンク(ENERGON)』『ギャラクシーフォース(CYBERTRON)』の三作は海外ではどちらもユニクロンが深く関わっているという設定になっており、その事からユニクロン三部作(トリロジー)として扱われている。
超ロボット生命体 トランスフォーマープライム
こちらも直接的な登場はしないが、設定自体はほぼマーベル版のそれに準じたものになっている。
オプティマスの話よりかつてユニクロンと宇宙の覇権をかけて争い合い、その末にプライマスは“オリジナル13”と呼ばれる13人のプライムを創り出して彼らと共にユニクロンを宇宙の果てに追放し、その後プライマスはサイバトロン星のコアとなってトランスフォーマーを生み出したとされている。
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
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