プリント基板とは、電子回路などの配線パターンが「プリント」された基板のことである。 英語では「プリント回路基板」(Printed Circuit Board) を略して PCB とも呼ばれる。
概要
紙に印刷するのと同じように、厚さ0.8~1.6mm程度の板に配線パターンを「印刷」することによって製造される。量産される電子機器に広く使われている。
感光基板
紙に配線パターンを描き、感光させて膜を落とし、その部分の銅箔だけを薬剤で溶かして(=エッチングして)作れる「感光基板」のセットも売られている。これもプリント基板の一種といえる。
ネットで注文
最近はインターネットショッピングの延長でプリント基板を注文できるサイトも登場している。 おおまかには次のような手順で設計して注文する。
- PC上でCADソフトを使って回路図を描く
- 回路図を「ネットリスト」と呼ばれるファイルに保存
- ネットリスト上の部品に合わせ、基板のフットプリント(=足跡)を選ぶ(なければ自作する)
- フットプリントが集まったらPCB設計画面を起動し、「基板」の上で「配線」していく。
- 完成した配線パターンを「ガーバーフォーマット」でファイルに保存
- ガーバーファイルに問題がないことをガーバービューアでよーく確認してから、 注文用の設計データとして基板屋さんのサイトにアップロード
- 基板の受け取り方法を選ぶ。海外便も安いのと高いのがあったりする。送料0円でもよーく見ると現地へ取りに行くっていう内容だったりすることもあるので注意。
- 支払い方法を選ぶ(クレジットカードやPayPalが使えることも)
- プリント基板が届くのを待つ(どこまで配送されたかを追跡できることも多い)
これにより、ユニバーサル基板(万能穴あき基板)に手配線するよりもはるかに量産しやすくなる。 いわば、同人誌の印刷を印刷屋さんに注文するように、同人ハードのプリント基板製造をWeb経由で基板製造屋さんに注文できる時代になったのである。 中国などにこのような基板製造サービスのサイト(英語版)があって格安で注文を受けてくれるところがあったりする(SeeedStudio FusionPCB など)。
電子回路に限らず…
中には、電子回路ではなく単なる図画(地下鉄路線図、カレンダー、萌え絵など)をプリント基板に印刷したアクセサリーが作られたり、図画のつもりで実際に電子回路として動くようなアクセサリーが作られることもある。特に萌え絵などのキャラクタを描いた基板は「痛基板」とも呼ばれる。
関連動画
ニコニコ技術部の電子工作動画でも、この方法で作られたプリント基板を活用した作品が見られる。
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
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