プルサーマルとは、電気事業連合会が電力会社で行おうとしている、安全性に不安があるプルトニウムとウラニウムを混合させたMOX燃料を使った発電を行う計画である。
概要
MOX燃料
日本では青森県の六ヶ所村で処理されている使用済み核燃料。それをリサイクルしたのがこの燃料である。
使用済み核燃料の中からプルトニウムなどを抽出し、再処理する。そして、二酸化されたプルトニウムとウランを混ぜて新しく核燃料にする。
しかし、安全面でMOX燃料から放射される放射線強度が強い為、作業員の被曝等のリスク管理上の難度が上がる。
また、ウランとプルトニウムを混ぜているため、色々な弊害が出てくる(熱伝導、再処理の難度など)。通常の運転で使われる低濃度ウラン燃料よりも高出力が可能である事から、プルサーマル用に各電力会社がMOX燃料を導入する予定である。
プルサーマル
プルサーマルとはプルトニウム(Plutonium)のプルとサーマル(熱:Thermal)の二語で創作された造語・合成語である。
MOX燃料は普通、高速増殖炉に入れて使われるが、軽水炉のウランの代替燃料として利用される。
これを『プルサーマル』と呼び、日本の各電力会社が進めている計画である。2010年に九州電力玄海原子力発電所を筆頭に中部電力浜岡原子力発電所、関西電力高浜原子力発電所で行われる予定である。
ヨーロッパでは40年以上の実績があるが、当然日本では実績が無い。国内で実績がなく、安全性が原発周辺の住民に理解されておらず、さらに2009年に関西電力にて基準を満たしていない『不合格燃料』が出てしまったために、住民や市民団体からの反発が大きい。
九州電力では2009年10月16日に遂にMOX燃料を装填し始め、早速住民側から佐賀県知事、九州電力などに抗議文を寄せた。
2011年にINESレベル5の事故災害を起こした福島原発事故福島第一原発3号機はMOX燃料を使ったプルサーマル運転を2010年10月より開始していた。[1]
関連商品
関連項目
脚注
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